イチオシレビュー一覧

何もない少年カナタが掴み取る物語。
それは魔術であり、友であり、親であり様々なものたちである。
変な趣味の少年が、ふとしたきっかけで才能を開花させ、飛び立っていく。
読んでいてとても気持ちよく、そして切なくもある。
最近の単純な成り上がりとは違う、感情の機微にも触れた作品です。

更新速度も早く、追っていて楽しい作品ですので、皆さんも一緒にどうでしょうか？

物語開始時に主人公であるカナタは何も持っていない。孤児であり、拾われた傭兵団で最低限の生活を戦場漁りで賄われている。
力も知恵も寄る辺も無い主人公に一つだけ許された楽しみが、戦場漁りでさえ価値が無いと捨て置く「魔術滓」
一時で消え失せる、価値が無いからこそ唯一自分だけのものにできる魔術滓を眺めて心を慰める主人公にある時、転機が訪れる
それは何も持たず、求めていなかった主人公に何をもたらすのか・・・

と言う始まりですが、この物語は簡単には喜ぶ姿を見せてくれません。主人公や大切に思う周囲の人々が苦しみ、不幸に陥ろうとする展開は非常に重く長い為に読んでいてきつい。ですがそれを打ち破るために主人公が悩み、考え、行動することに説得力が有り、その結末には強いカタルシスが有ります。
特に良い点は人物の思想や人生を読み取れること。主人公側だけでなく、敵役も好きになれるのは良作の条件だと思います

主人公は孤児として傭兵団に所属し、金品を拾い集める戦場漁りの少年・カナタ

過酷な状況ながらカナタは魔術滓と言う石集めに喜びを見出す

儚く無価値な石ころに魅入られた少年のお話



筆者は「白の平民魔法使い」のらむなべ氏
圧倒的且つ安定した更新速度と、
絶対に物語を完結させる実績を
過去作品群で証明しているので安心してオススメ出来ます

過去作で膨大な文章量と重厚な表現で書ききった作者の、
更に読みやすくなった文章に魅力的なキャラ達が織り成す物語を是非御一読下さい

ただ、ひたすら楽しく読める作品。
名作『白の平民魔法使い』の作者さんの最新作ですね。
丁寧で臨場感溢れる描写が秀逸で、魔法使いと魔法戦闘描かせたら、右に出る者は居ないんじゃ無いかと、個人的に思ってたりします。
そして、何かと試練が好きで、登場人物が大変な目に遭う事もしばしば。
でも、大丈夫！
バッドエンドにはなりませんよ。
きっと。

１日で消えてしまう魔術の残りカスを集める趣味を持った孤児の少年が主人公

この物語は、身を寄せる傭兵団から与えられた物拾いの仕事をする場面から始まる。

この時点で、おっ珍しくテンプレファンタジーじゃない物語なんだなと思いながら読み始めた。

最初のうちは、ちょっと風変わりな趣味を持っていても才能も何も無い普通の少年だったのに
どんどん特異性を表していく様子に目が離せなくなっていく

うわズルいなぁこの展開と思いながらも、しっかりバトルシーンもある緩急のつけかた。人との関わり合い。出会いと別れ。エモい

きちんと老若男女の描き分けが出来る人の漫画で読みたい感

あっという間に最新話まで読んでしまって、寂しさまで覚えました。しかも話が終わったのはバトルシーンが終わった直後ですよ
良いシーンでお預けです。哀しい

次の更新が本当に待ち遠しい

毎日の楽しみが増えました
ありがとうございます