イチオシレビュー一覧

この物語は、一人の少女が自らすすんで生贄となるところからはじまります。自分が「汚された」と思い、その自分が許せない少女。

まるで自分で自分を罰するかのように、彼女は命を投げ出してしまう。

皮肉なことに、生贄が必要だと思っていたのは人間たちだけで、生贄を捧げる相手とされたドラゴンは、そんな人間の勝手な思いこみを軽蔑していました。そして、そんなことが繰り返される自分の生に飽きはてていたのです。

過ちを犯すことでお互い憎しみあう人間たちは、次第に自ら用意した破滅へと追いたてられていく。

でも、そんな憎しみの連鎖が、奇跡のように途切れる瞬間が垣間見える――かすかな希望を感じさせる壮大な物語です。

おっそろしい竜を鎮めるために生贄に選ばれた少女。
彼女は死にたいと思うてた。
つまり、生贄は願っても無いことだった。

理由は是非読んで知ってもらいたいから言いませんが

彼女がそう思いたくなるのも無理はない。ただ
人はそう簡単に死ねない。

竜は少女に尋ねます。
お前ほんまに死にたいんか？ってね。
死ぬのはええけど、おまえほんまそれでええんかと。

そう、それが全ての始まり。
誕生であり、破壊であり、そして再生に続く道があり。

てか、人が生きるのはそれしかないと思う。
極限の哀しみに向かいあい、見つけ出すそれは、
たぶん、愛と呼ぶべきものなのだろう。

ラストシーン。すべてのメインキャラに喝采を送りたくなった。
全てのキャラが幸せになったわけではない。でも。

さ、私が語るのはここまでにしよう。
後は貴方が、その目で、

この作者が語る、飾らない愛を見て、そして泣いてください。

気がついたら最後まで読めてしまう作品です。
一話あたりが1000文字以下でまとめられており、スキマ時間でもサクサク読めます。

あらすじでは「美しく、逞しく、気高く、優しい三人の女性の物語」と綴られています
この言葉の意味は読み進めていくと徐々に明らかになっていきます。

なによりも難しい言葉もなく、すごく場面が想像しやすい！
そしていつの間にか物語の世界へ引き込まれて……

ぜひあなたも「美しく、逞しく、気高く、優しい三人の女性の物語」が何をさしているのか……見つけてみませんか？

1話辺りが短いですね、1000文字以下。
場面の切り替えが上手いせいか1５話くらいまで一気読み。
文体はとても読みやすく、小難しい言葉を使っていないので物語にすっと入って行けます。
何故でしょう、女性のシャルに一瞬で感情移入してしまったのは。詳しい事は書けません。
とりあえず読んでみてください。とても面白かったです！

ある女性がたどり着いた場所にいた存在。二者の出会いから始まる物語。

あらすじでは「美しく、逞しく、気高く、優しい三人の女性の物語」と綴られています。三人の女性とは誰なのか、読み進めるうちにわかってくると思います。

そして、「腐食姫」とはどういう存在なのか？

かなりシリアスな雰囲気を持つハイファンタジーです。

期待してお読みください。

少しだけと読んでみるつもりが圧倒的世界に引き込まれ
一気読みしました。
キャラクターの心情、そしてそこで起こっているような緊張感とハラハラドキドキします。
逞しくも切ない主人公に心惹かれます。
そして風景が浮かぶほどの表現力には唸りました。
一人一人のキャラクターの事情、街の様子や
洞窟内の湿った表現があっぱれだと思いました。
たくさんの方に読まれますように。