イチオシレビュー一覧

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吹奏楽部での活動は単なる青春じゃない!! これは選ばれし者の宿命である。

 吹奏楽部には華やかで楽しそうだけど練習は大変そう……みたいなイメージがありませんか?
 きっとその認識は何も間違ってはおりませんが、この作品を読むとそれだけの認識だとあまりにも甘すぎると思い知らされます。
 吹奏楽のコンクール自体が大変厳しいため、彼らもとても厳しい練習をしなければならないのです。
 それはもう半端な気持ちではすぐに逃げ出したくなるほどの苦痛でしょう。
 だけど、それだけの苦痛を耐えても代表として選ばれるのは、100人以上いる部員の中から55人だけ。
 作者様はその55の人の1人に選ばれましたが、それは今まで耐えた苦痛よりも大変な練習が待っておりました。
 だけどそんなことにがむしゃらについて行く姿には、尊敬と感動を感じずにはいられません。
 吹奏楽部の活動は単なる青春じゃない、これは強い覚悟と努力を担う宿命なのだと強く感じました。
 是非この熱い作品を今1度ご覧あれ!

猛暑よりアツい! “甲子園”を目指す吹奏楽部の戦い!

舞台は高校。
主人公は吹奏楽経験者であり、強豪吹奏楽部に入部しますが、そこで待っていたのは――

「中学までの経験は何だったのか」となってしまうような遥か高みにいる先輩たち!
部員の半分以上が落ちる熾烈なメンバー争い!
そして、“甲子園”とも称される全国大会を目指す厳しい練習の日々!

スポーツ強豪校とも遜色ない過酷な環境がそこにはありました。

果たして、主人公は演奏メンバーに入れるのでしょうか…?
そもそも部活を続けられるのでしょうか…?

もうすぐ8月も終わりですが、こんな時こそ“アツい吹奏楽部物語”はいかがでしょうか。

吹奏楽を愛して1/55に選ばれた少女の、汗と涙と青春の物語です。

本作の視点人物は、トランペット奏者の女子高校生。
中学時代から経験があった事もあり、高校でも吹奏楽部に入部した彼女ですが、なんと彼女の入部したのは吹奏楽コンクールの全国大会での金賞受賞を視野に入れるほどの強豪チームだったのですね。
そうしてプライドを挫かれながらも練習を続けてきた彼女に、予期せぬ出来事が降り掛かるのです。
何と件の全国大会の出場メンバーに選ばれたのですね。
大小様々の苦労をしながらも直向きに演奏に取り組む姿には、感動の涙を禁じ得ないですね。
『夏の○○が好きだった!!』企画の参加作品である本作は、吹奏楽に夏を賭けた女子高校生の汗と涙と青春の物語です。

美しいハーモニーをつくり出していく、『55分の1』の夏が、心に響く作品です

  • 投稿者: 逢乃 雫   [2024年 08月 04日 01時 45分]
本作では、吹奏楽の全国大会常連の強豪校に入った一人の吹奏楽部員の夏が、きめ細かで生き生きとした描写で綴られていきます。

甲子園を目指す高校球児のように、全国大会に向けて、地道な体力づくりや厳しい練習、合宿、演奏者を決めるオーディション、そして予選へと励む部員たち。

100名を超える部員の中から、舞台で演奏できるのは、55名。
そこに選ばれるように、全国の舞台に立てるように、努力を積み重ねていく日々に、引き込まれます。

たくさんの汗と涙、苦しさと楽しさ、そして仲間と過ごす大切な時間。
それらが合わさり、重なり合いながらつくり上げられていく、美しいハーモニー。

読み終えたとき、一人ひとりの音や頑張り、『55分の1』の夏が、心まで響きわたるような素敵な作品です。ぜひご一読ください。

本作は、武 頼庵(藤谷 K介)様主催『夏の◯◯が好きだった!!』企画参加作品です。
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