イチオシレビュー一覧

太陽は消え去った。
全ての空が薄暗い曇天へと変わってしまった世界で、伝説の西の果ての島ヒベルニアから来た少女は言った。ヒベルニアには太陽が輝いていると。


100年の時を生きる司教ギーヴ。その司教の兄の曾孫コルガー。好奇心に敗北し続ける女民俗学者ヨイク。彼女につくす書籍商ユアン。

彼らを中心にクラシック教徒の存在を許せない教会、気象をコントロールして莫大な富を得ようと目論む貿易商……そして不気味な謎の悪魔。
未だヒベルニアへの冒険は始まっていない。
しかし、それぞれの立場から様々な思惑が交差していくのを見ていると否応なしに期待を寄せてしまう。

はたしてヒベルニアは存在するのか。そして何故世界は雲に覆われたのか。

小説家になろうで主流のファンタジーとは一味違う物語。読んでみてはいかがでしょうか？

ヨーロッパでの大地震をきっかけに、空が厚い雲で覆われ太陽が姿を現さないという異常気象に、世界は悩まされていた。
しかし、「ヒベルニア」という土地には太陽が今もなお輝き続けていると言う。

18世紀のアイルランドとスコットランドを舞台に、この奇跡の土地を目指す不老の司教や不思議な力を持つ少年、金儲けを企む商人や、民俗学者に書籍商など、様々な人々の想いや思惑が錯綜する――。


登場人物達も魅力的で、読めば読むほど、深い世界に引き込まれます！
歴史小説でありながらファンタジー、ファンタジーでありながらリアル――とにかくどっしりとした重厚感のある物語です。
「ストーリーもキャラも深みがあって読み応えたっぷり！」という作品を探している方におすすめしたい一作♪
ぜひこの作品の魅力を、もっとたくさんの方に知ってほしいです。