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復讐に燃える少女が“バケモノ”たちと出会い、強さと心を学ぶ成長譚

『バケモノが愛したこの世界』は、復讐に生きる少女・レイの過酷な成長譚を描いたファンタジー作品です。序盤から容赦のない描写が印象的で、家族を奪われた少女が怒りと喪失に揺れながらも、バケモノと呼ばれる存在たちと出会い、少しずつ力と心の在り方を学んでいきます。師匠ニイルとの関係や、仲間たちとの絆も丁寧に描かれており、戦闘だけでなく“生きる理由”そのものに向き合う姿勢が胸を打ちます。バケモノである彼らの持つ過去と、それでも守ろうとする「人間らしさ」が物語に奥行きを与え、ただの復讐劇にとどまらない深みを感じさせる一作です。シリアスとユーモアの緩急も絶妙です。
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