イチオシレビュー一覧

ビアンカと王子さまの歩む日常が王道を経て、物語の終わりが切なさと爽やかで締め括られる。一話で終えてしまったのがもったいないとも思ってしまいました。でもだからこそ爽やかに終わりを迎えたのかな。その後の幸せがなんとなくリアルに想像できて、よかったね！って心から思えます。
ざまぁされた王子さまですが、どんなざまぁをされたのかは「今現在幽閉されている」しか出てきません。でもビアンカの粗忽っぷりが王子さまと相性よくて、王子さまの救いになっていたし、王子さまもメイドに対して思いやりがある。
物語の省略のしかたが上手くて構成が綺麗にまとまっていて読みやすかったし、二人のキャラがしっかりしていて、心からお幸せに！と思います。
素敵なお話をありがとう！

『ヒロイン』には逆らうな！
ということを、ビアンカは知っていた。
ビアンカには相手の属性が見えるという、ちょっとした能力がある。

『おマヌケざまあ王子』の属性を持った王子は、『愛されヒロイン』を裏切り……
いや、裏切ったとも言えぬくらいの裏切りではあったが、そのせいで塔に幽閉状態に！

そんな彼に色々な話をしに、毎日塔に登るビアンカ。

「なにしてもダメだったと思います」
「はい不敬」
「おバカなのはもう仕様なんでしょうね」
「このメイドほんと不敬」

なにやら楽しく（！？）続く会話。
逃げ出すことが可能な時もあったはずなのに、なぜか王子は逃げ出さない。
なぁぜ？　おバカだから？

……それは、あなたの目でお確かめください。

ラストはじんわりほっこり、胸がいっぱいになる良作です！
最高でした！！