イチオシレビュー一覧

主人公は伯爵家の長女ですが、強い魔力を持つ妹に対して、軽い物を動かす魔法しか使えません。家族の前では言えない辛い想いを、紙飛行機に書いて、どこか遠くへと飛ばす日々を過ごしています。

そうしたある日、その『独白』に対して、別の紙飛行機が飛んできて、そこに書かれていたのは……。

葛藤を抱えながら主人公が飛ばす言葉は、はたして誰かの心に届くのか。

紙飛行機で始まる文通、そしてその後の展開から目が離せません。

紙の翼にのせた言の葉は、恋空に希望を描いて。

1000文字のコンパクトな中に広がる、物語の奥行きに惹きこまれる素敵な作品です。ぜひご一読ください。

本作は、『第6回「下野絋・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』参加作品です。