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流れ着いたのは、「ごちゃまぜ世界」

  • 投稿者: 谷下 希   [2012年 08月 30日 20時 31分]
「じゃあ、ここはごちゃまぜだ」

 たゆたう波に流されて、海音がたどりついた先は“ごちゃまぜ世界”。
 そこは海音の生きていた世界と「同じなのにどこか違う」。あらゆる人種やモノが混在する“あわい”の場所だった。

 海音はなぜか怪しい組織から「お尋ね者」にされ、全身に様々な金属を身につけた不思議な青年――「キシ」に連れられ逃避行をすることに……!?

 不可思議で奇妙なトリップファンタジー。

 軽妙かつ浮遊感ただよう文体が、常識も存在も曖昧なごちゃまぜ世界を引き立てています。
 映像が目に浮かぶような、鮮やかな児童文学タッチの物語。
 
 海音が世界でどんな経験をして、どのように変化していくのか。まだまだ目が離せません。
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