イチオシレビュー一覧

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「幸せ」はどこにある?

気になっていたあの人の過去や、あの人とあの人の関係が明かされます。人物のチョイスが実にお見事で、痒いところに手が届くよう。
しかしただの外伝とあなどってはいけません。こちらも本編同様、普遍的な愛に満ちているのです。

自由と愛の究極の選択。短い命でようやく手にした幸せ。憎しみから始まった関係。
愛しても手に入らず、手にすれば残された時間は短く、憎むべき相手からは求められ――。
狂おしいほどに上手くいきません。

どれも一般的な「幸せな恋愛」からは外れているのかもしれません。それなのに、そこには確かな愛が存在するんです。読後は不思議と満たされた気持ちになります。
愛の形は、幸せの形はさまざまであることを認識させられた一編でした。

――オマケ小説はサリエルファンなら必見です。悶えます。
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