イチオシレビュー一覧

英雄譚。これを、ここまで細かくかかれた物語を、僕は見たことがありません。
単に見たことがないのではなく、〝ない〟のです。

戦闘や展開はもちろん、登場人物の関係性やその心情は特に見どころ。
反乱を決意してから、さまざまな障害を乗り越えていく。
宿敵との決着もあり、反乱を終えるまでの小さなエピソードもいい。

一章から三章、長編好きの貴方、是非この素晴らしい作品を読んではいかがでしょうか？

「英雄譚」は数多い。
だが、一人の英雄の誕生を丹念に描き、その宿敵ですらも生き生きと描ききる物語は――少ない。
それゆえにこの「英雄譚」は「面白い」のだ。
主人公セイウンの「反乱」への道を描いた「第一部」。
宿敵ロウマの試練とその心情を描いた「第二部」。
そして――両雄が向かい合う舞台が整っていく中、セイウンに訪れる「試練」と不安を抱えながらも戦いへと復帰していくロウマ。
彼らを取り巻く登場人物たちにもそれぞれに「運命の時」が迫る「第三部～猛毒の誕生～」。
すべては宿命の戦いへと誘う序曲となる。

素晴らしき英雄たちの活躍に刮目していただきたい。