イチオシレビュー一覧

基本は勘違いコメディだが、緩急の付け方が巧みで、コメディとシリアスな展開のバランスが素晴らしい。様々な伏線が張られており先が気になる。
特に2章王都襲撃編からは魅力的な登場キャラクターが増えて一気に面白さが増していく。軽く読んでもしっかり読んでも笑って楽しめる作品だ。

◆ティレア視点
→妹が中二病に！ 前世中二病を拗らせた私のような後悔をしてほしくないから、更正させなきゃ！
ん？妹の配下？　あぁ、ティムのファンってことね！ 妹はかわいいから仕方ないのかな！

◆妹(ティム・元魔王軍魔将カミーラ)とその配下たち視点
→ティレアお姉様の前世は「ちゅうにびょう」で「にぃと」という過酷な運命の中激戦を繰り広げられてきた邪神様である。
魔王軍を蹴散らし邪神ティレア様に栄光を！

◆読者とティレア両親視点
→ティレアはバカかわいい

愛と料理の力で家族を守っている一人の少女のほのぼの物語…というのは主人公の大勘違いである。

事実は勘違いに勘違いを重ねながら、全く何も気付かずに、魔族を追い込んだり、ドラゴンを服従させたり、暗殺者をを弟子入りさせたり、一人のバカの面白い物語である。

馬鹿な子ほど可愛いという言葉がある。この主人公は正にその言葉の具現と言ってもいい。理不尽な馬鹿であっても、何事にも頑張るし、思いやりのある可愛らしい子である。

主人公だけではなく、脇役も皆、それぞれに魅力的に描かれている。

コメカルの面にも文句つけない。勘違いコメディーではあるのに、ギャグはいつも新鮮で、その勘違いも大抵納得できる。

再読でも楽しめる作品である。

ただし、腹を抱える時もある故、ヘルニア患者に推薦できない。死ぬかも。

初めに一つの注意しておこう。
すなわち、この物語に登場する邪神の能力についてだ。

強さ？
そんなものは邪神として当然。何も特筆すべきでもない。

残虐性？
意外な事に、この邪神は慈悲に溢れ敵対せねば無意味に暴虐を振るいはしない。

凶暴さ、狡猾さ、権力、カリスマ……

どれも違う。

心して聞くがいい。
この邪神の力は、おそらくこの物語を読むあなたにも、少なからず影響を与えるのだから。

すなわちそれは

勘違いだ！

私の勘違い？　いや、違うぞ。
最も警戒すべきが邪神の【勘違い】なのだ。

これは注意ではない、警告だ！
決して大勢の他人の前で読んではならない。特に電車の中などは危険だ！

邪神の【勘違い】は的確に我々を攻撃し、我々を笑の渦へ叩き落とす。

そう、人前で突然笑い出したくないのならば、一人の時に読むが良い。

そして、読めばきっとあなたの口角はつり上がっていることだろう。

主人公は馬鹿であり、元中二病患者である。

魔貫○殺法を必死に練習していた事がある私をしてドン引きさせる程にこの主人公はアホである。
どのくらいアホかというと、前世でかめ○め波やアバン○トラッシュなどを真剣に特訓していたくらいのアホなのだ！

男の子なら誰しも通るダークヒストリーを乗り越え異世界で三十三歳無職童貞塩田鉄矢改め金髪美少女ティレア邪神軍総帥は今日も今日とて人類の危機を「妹達は中二病」で片付ける。

中二病がファンタジーの世界では中二病として通用しない。
そんな物語。
そして主人公のティレアはエルフスキーである。重要な事である。主人公はエルフスキーである。

あと挿絵も有るのだが、読者を楽しませようという作者様の心意気を讃えたい。

厨二病の罹患歴がある主人公が、
本当にチートなのに気が付かず全力で勘違い＆暴走する、という作品です。

誰もが体験した事のある「厨二病」。
（え？無い？それは残念・・・(´・ω・｀)）
それを題材に、まあ面白いネタ、懐かしいネタの連続コンボで腹筋が割れてマッチョになりでした。

作者様のセンスがキラリと光る良作です。
まだ冬ですが、今から夏に向けて腹筋を鍛えたい人、過去に厨二病の罹患歴にお勧めです。