イチオシレビュー一覧

▽レビューを書く

秀才少年と天才少女が暴き出す日常の謎

秀才型の久米弥と天才肌の家入才華。
東京の名門高校に通うはとこ同士の彼らが繰り広げる推理劇です。

推理と言っても、人が死んだりはしません。日常の裏に潜む小さな不思議を解決する、コージー・ミステリー。証拠品を足で探しまわることもない、いわゆる安楽椅子探偵になっています。

作中でハリイ・ケメルマン『九マイルは遠すぎる』が言及されているように、人々のちょっとした言動から、その背後に隠れている謎を解き明かすパターン。読者も、久米くん、家入さんと一緒に、日常の謎に挑んでみてはいかがでしょうか。

*** 以下、ミステリーファン向けのレビューになります ***

本作では家入さんがホームズ役、久米くんがワトソン役を引き受けており、多重解決型(複数の探偵が推理を披露し合うミステリー)の体裁を取っていません。これ自体は当然にありなのですが、せっかくですので、一度そういうシーンを見てみたい気もします。
↑ページトップへ