イチオシレビュー一覧

気弱で優しい男の子、ケースケ。
お転婆だけど魔法のようなバイオリンを弾く女の子、マリー。
ある日、ケースケとマリーの世界で時間が止まった。

『これは宇宙を動かす時計さ。ねじがきれると、この世の時間が止まってしまう』

時計屋のおじいさんの言葉を思い出した二人は、不思議な時計のねじを巻くために、ねじを盗んだ犯人を探し始める。
なぜ時間は止まったのか？
ねじを盗んだのは誰なのか？

二人が真相に辿り着いたとき、そこには二人の想いが溢れています。
切なく、愛しく、幻想的に描かれる時間の止まった世界を、二人の純真な子どもと一緒に、子どもの心で巡ってみてください。
読み終わった後には、きっと大人になるのも悪くないと思えるはずです。

ある日、すべての時間が止まってしまった。
ケースケとマリーだけが、その不思議な時間の中を動き回ることができる。
なぜ時間が止まってしまったのか、ふたりはその原因を探して街の中を歩き回るが……。
ケースケとマリーが歩き回る時間の止まった街の風景がとにかく美しく幻想的です。不思議な空間の一場面一場面の描写がとても印象的で、主人公と共にたくさんの不思議を体験した気分になれるでしょう。
やがてふたりがその原因を探り当てたとき、思わず涙することでしょう。
少年の甘く切ない思い出が幻想的な風景や音楽とともに紡がれる美しい物語です。

突如全てが停止した世界が目の前に現れた。
町に住む少年は、友達の少女と共に時間を取り戻す事になったのだった。
宇宙を動かす時計、それが動けば時間も、また動き始める。
そのためには宇宙を動かす時計の、ねじまきを探さなければならなかった。

とても不思議な世界を体感できます。
ファンタジー風味なのかな？　描かれる世界はとても美しく。幻想的です。
幻想的な世界は見るものを虜にします。
是非『ぜんまいのきれたよるに』触れてみてください。

すぐに読める文章量なので読みやすいです。
読後も爽やかな気持ちでいられます。
不思議な体験をしたい。そんな方には是非、オススメする作品です！