イチオシレビュー一覧

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遠き幸せを目指して

  • 投稿者: 宵凪海理   [2019年 08月 07日 13時 40分]
異世界に召喚された主人公。
しかしそれは王道の「魔王を倒して」系のものではなく…ただ、生贄に捧げる為で。
10年前に行方不明になった妹もまた、同じ末路を辿ったことまで明らかに。
経歴が故に、彼は多くの事を割り切ってしまっている。
けれど、そんな彼の傍にいてくれる人もいて。少しずつ、凍った心が解けていった。
力を得た彼が、世界について知り、掴み取った結末をどうか見て欲しい。
凄惨で、同時に優しい物語です。

注1)何気なく作品の内容を思い出すと「深刻な顔だけど、悩みがあるの?」と言われました

大切な人がいなくなって、取り返しのつかない事が起きて、貴方ならどうしますか・・?

もしも自分が「そのような事」に巻き込まれて、その事実に向き合ったなら、貴方ならどうしますか?

主人公の行動一つ一つに納得し、応援し、異世界でささやかな幸せを願わずにいられません。出来るならば、目の前の、手を差し延ばせば届くだけの幸せだけで生きて欲しいと願わずにはいられません。

主人公が係る登場人物の背負う苦悩や、おぞましい過去に涙が溢れます。

「闇の中でしか見つけられない、闇の中だからこそ見つけられる光もある」

暗い湖の底から見える光はきっと明るいに違いないのです

命の源が浄化する物語

  • 投稿者: 退会済み   [2014年 03月 05日 21時 49分]
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この物語は単なる異世界ファンタジーではない。
軽い物語を読みたい人はブラウザバック。
愛と悲しみと日常と非日常、生きた物語を読みたい人は寝不足にご注意。

正義も悪も結局は誰かの主観でしかなく、時代や立場によっても変わりえる、という現実がよく表現されている物語。
己を絶対的な善と思い込む人間は居ても、悪だと思う人間がどれほどいるか、それに意味があるのか。
そして、金か時か友か愛かその全てか、何かを手放さなくては、何も救い取る事は出来ないもの。

主人公は望む前に失い、守るための力を引き継いだ。

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