イチオシレビュー一覧

人は社会の中で生きている……。


その制約を守りながら、自己の保護を保証されているのだ。

その制約を破り、他者の安全を脅かした者は、制裁を受けねばならない。

しかし、それだけで満足出来ない者がいる。

『遺族』である。


その遺族の、やり場の無い怒り、葛藤が、実に克明に描かれている。


もし貴方が、この物語の主人公のような立場に立たされた時、どうするだろうか……。


きっと貴方は、読了後に考えるだろう。


『正義』とは、何だろう。

と―――。

今の現代、何が起きるか分からないものです。

自分は大丈夫、何もおかしいことなんて起きない。
平凡に生きて、普通に仕事をして、毎日を穏やかに過ごす。
そんな人生の中、多くの人が大切な人を得るでしょう。
家族、恋人、伴侶、子供……人によって愛する者は様々です。

もし、あなたの愛する者があなたの目の前で、何者かに突然命を奪われてしまったら、どうしますか？
犯人が警察に捕まり、法によって裁かれるだけで満足出来るでしょうか？
きっと多くの人が満足出来ず、苦しい想いを抱えて生きていくことになると思います。

中には復讐したいと思う人も居るのではないでしょうか？
そんな人に、是非とも読んでいただきたいと思うお話です。

もしあなたが同じ立場に立たされたら、どの道を選択するでしょうか？
恐らく正解と言うものが存在しない、なんとも考えさせられるお話となっております。