イチオシレビュー一覧

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あなたの目の前のそれ、食べれるかもしれません。

あなたの目の前のそれ、食べれるかもしれません。
しかもそれって、美味しいのかも。

私たちが、まだ猿だか人間だかわからない頃に、きっと食べていたであろう、いろんなもの。

食べてみたらどうなるか知りたくありませんか。

「ブルーギル」を食べてみるんです。

「ウシガエル」も食べちゃいましょう。

「○○○〇」を作って食べたら、腹痛起こして緊急搬送!?

さぁ、めくるめく、食の世界へようこそ。
きっと笑って楽しめる、素晴らしいひと時があなたを待っています。

のんびり死体のおすすめなのですよ。

奪った命は喰いつくす。掛け値無しの、食の実体験!

 さまざまな生き物、植物を食い尽くした、衝撃的実体験エッセイ。
 著者自身が食べられる動植物に関して詳しく、しかも単に「食べられるかどうか」の範囲にとどまらない話の進め方は、いくら読んでも飽きが来ません。
 単純な食レポではなく、その食材に出会った経緯、「本当にそんな人いるのか?」と思えるような多彩な登場人物、「本当に食べてみたい」と思わせる表現力が読者をひきつけます。
 比較的メジャーなものから名前すら聞いたことないもの、あるいは「え、コレ食べられるの?」と思うものまで食材はさまざま。これを読めば、明日から目に映る物すべてが食材に見えること間違いなし!

リアルに道草食ってたりする作者さんの話。

  • 投稿者: 退会済み   [2014年 07月 12日 19時 09分]
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作者「ナマズを食べた時のことを書きます」←初っ端だし、インパクト重視にしたんだろうな。
作者「キイチゴがね、美味しいんですよ」←わかる。キイチゴは美味しい。
作者「ザリガニを塩茹でにして食べました。百匹くらい」←このあたりからナニカがおかしくなってきます・・・。
作者「タンポポって不味いんだよねえ・・・。道草は当たり外れが大きいです」←ちょっと待って! むしろなぜ道草を食べようと思ったの!?
作者「前言撤回。タンポポのなかにも美味いやつがあるらしい。食えるタンポポはどこだ!」←なんか怖いっすよ作者さん!

こんなお話です。

ちなみに作者さんはしかるべき知識を身に付けたプロの方だそうで、作中で「食える!」とされている物はぜんぶちゃんとした食用らしいです。勇気ある読者諸氏は真似してみるといいかもしれませんね。

ああそれと――

個人的な神回は「闇揚げ」です。ぜひご覧になってみてください。

知的硬骨漢の血肉を構成するものたち

 文章、特に小説の魅力はどこにあるのだろうか。キャラクター、設定、世界観、文体、いったい何だろう。
 はくたく氏の小説は魅力的だ。緊迫感に満ちた、あるいは凄みのきいたシーンの描写などため息が出るほど美しい。こんな小説を書くなんていったいどんな人なんだろう。
 興味を抱いた読者が手に入れられる答えのひとつが本作品だ。生物学を学び、ビオトープ管理士、環境技術士の資格を有するはくたく氏の知的バックボーンとその血肉となった食材の数々をうかがい知ることができる。
 ナマズやザリガニ、木の実、きのこなどなど、実に魅力的な「きゃっち☆あんど☆いーと」ライフ、もちろん「えっ、それ食べられるの?」と興味本位で読み進めるのも楽しい。

ちょっと待って、それ美味しいかもしれませんよ?

これは、ファンタジーノベルではありません。

しかし、そこはかとなくファンタジーの香りがします。

何故か?

思うに、命あるものを採取して食すという行為が、ファンタジーでの日常に直結しているからだと思います。

作者の『はくたく』さんのモットー「採ったら必ず利用する」は、まさにファンタジーでの生活の基本です。

あなたがお気に入りのファンタジーの主人公が、日ごろ何を食べているのかに思いを馳せてみてはいかがでしょう。

存外、ナマズとかアメリカザリガニとかを美味しく『きゃっち☆あんど☆いーと』しているかもしれませんよ?
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