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新しい視点からの架空戦記

タイムスリップ歴史改変系架空戦記ですが、この作品にはファンタジー要素である艦魂が存在します。
この存在によりいわゆる擬人化ブームに乗った感じの緩めの作品かと思って見てみたらまぁ、まじか?
え?お前それ沈めるの???

え?え?の連続!

鬱作品好き、もしくは推しが死なないと辛いタイプの方はぜひ読むべき作品です。

作品のスタートはミッドウェー海戦直後にちょうど100年後の未来から機動戦艦がやってくるところから始まります。
架空戦記あるあるのアメリカンサンドバックやチートドイツ、物分りのいい陛下と山本五十六などがあわさって程よい絶望感と程よい爽快感で物語は進みます。

しかし、一部技術者と兵器がチート過ぎて全方位無敵バリアーや荷電粒子砲などミリタリーが見たい!という方にはあまりおすすめできません。

「希望」と『絶望』「思い」と『願い』

  • 投稿者: 鳩麦   [2012年 06月 27日 20時 06分]
未来から来た日本軍艦隊が、太平洋戦争当初の日本軍に加わり歴史を変えようと奮闘するお話。
と言えば説明は簡単でしょう。

しかしこの物語で最も注目したいのは戦略や兵器より、物語の中核を成すキャラ達の内面です。
基本、この物語は多角的な三人称によって描かれます。

主人公(?)やヒロイン、研究者や一兵士。そして敵まで。

そこには希望の光があります。そして、途方も無く深い絶望があります。

あるいは主人公達の譲れない思いや、死に逝く者達から託される願いがあります。
そして敵として表れる人々にもまた、叶えたい願いと、譲れない理想があります。

この物語を読む貴方は、もしかすると、彼等が戦う事に疑問を抱き、ジレンマに陥るかも知れません。
あるいは、主人公達が間違っているのでは?とすら、感じるかもしれません。

ぶつかり合う思いと読み進めた先にある貴方だけの解釈による戦記。
どうか、ご一読下さい。
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