イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く 気弱な少年セルベクは生死の境を彷徨い、古今の魂を身に受け"覚醒"します。狡知に長けた獰猛な野心家へと生まれ変わったセルベクは己の野望に従い行動を始めます。
力と知恵を駆使してスラム街や学校等を次々掌握して行きます。セルベクは成長すると宗教に支配された王国を手に入れるべく蠢動し、頂点への階段を昇っていくのです……
設定は良く練られ、宗教や身分の複雑に入り混じった世界観は確かな歴史知識を感じさせます。主人公だけでなくサブキャラも皆"生きて"いて、単なる登場人物に終わらない魅力があります。
政治闘争や暗闘を主題材に据えている点も注目で、互いに利用し合い騙し合う姿を詳細に描いています。
高い文章力がこれらを見事に書ききっており、戦記ジャンルの中でも特筆して質の高い作品となっています。
重厚でハードな世界を味わい方には是非読んで頂きたい逸品です。
力と知恵を駆使してスラム街や学校等を次々掌握して行きます。セルベクは成長すると宗教に支配された王国を手に入れるべく蠢動し、頂点への階段を昇っていくのです……
設定は良く練られ、宗教や身分の複雑に入り混じった世界観は確かな歴史知識を感じさせます。主人公だけでなくサブキャラも皆"生きて"いて、単なる登場人物に終わらない魅力があります。
政治闘争や暗闘を主題材に据えている点も注目で、互いに利用し合い騙し合う姿を詳細に描いています。
高い文章力がこれらを見事に書ききっており、戦記ジャンルの中でも特筆して質の高い作品となっています。
重厚でハードな世界を味わい方には是非読んで頂きたい逸品です。
かつてそこには、神童と呼ばれる少年が居た。
――のちの史実で語られる聖者の正体。
天使のごとき器に押し込められるは悪魔の所業。
これは大いなるうねりを作り上げた彼の人生を騙った物語。
人の血によって描かれた、何処までも黒くて昏い伝承戦記――。
細やかに作りこまれた世界観、人々の確かな息遣い。
力による無双ではなく、技と知による猛進は筆舌に尽くしがたい作品です。
――のちの史実で語られる聖者の正体。
天使のごとき器に押し込められるは悪魔の所業。
これは大いなるうねりを作り上げた彼の人生を騙った物語。
人の血によって描かれた、何処までも黒くて昏い伝承戦記――。
細やかに作りこまれた世界観、人々の確かな息遣い。
力による無双ではなく、技と知による猛進は筆舌に尽くしがたい作品です。
神を信じることをやめて、支配欲に溺れてしまった青年。
優しかった彼の心は、真っ当な者が評価されない世界で黒く変わる。
それはようやくはじける事が出来た水泡のように生まれた新たな感情。
彼は、様々な人の真っ当な想いを理想の世界に塗り替えるために利用する。
その非道徳的な行いは、民は一生知ることは無い。
それは『聖者』として歴史に残し、後世に伝わる。
病弱な青年が人々に自分を強く見せようと、
支配欲だけではなく自己顕示欲にも、まみれている様にも見える。
とても興味深い作品。
優しかった彼の心は、真っ当な者が評価されない世界で黒く変わる。
それはようやくはじける事が出来た水泡のように生まれた新たな感情。
彼は、様々な人の真っ当な想いを理想の世界に塗り替えるために利用する。
その非道徳的な行いは、民は一生知ることは無い。
それは『聖者』として歴史に残し、後世に伝わる。
病弱な青年が人々に自分を強く見せようと、
支配欲だけではなく自己顕示欲にも、まみれている様にも見える。
とても興味深い作品。
物覚えと顔が良かっただけの神童は、生死を彷徨う病を境に、大きな野望を抱き始めた。
“記憶”を手に入れた弱者は、“裏” を巧みに使い、動き始める。
腐敗した国で、腐敗を利用し、腐敗を切り捨てるために。
様々な人の思惑が錯綜する世界の中を、神を信じぬ聖者となりて、癖の強いキャラクター達を引き従えて、彼は進む。
それは決して順調とは言えないが、息を吐かせぬ展開や、作り込まれた設定に引き込まれてしまいます。
全く先の読めない、今後の進展に期待大♪
“記憶”を手に入れた弱者は、“裏” を巧みに使い、動き始める。
腐敗した国で、腐敗を利用し、腐敗を切り捨てるために。
様々な人の思惑が錯綜する世界の中を、神を信じぬ聖者となりて、癖の強いキャラクター達を引き従えて、彼は進む。
それは決して順調とは言えないが、息を吐かせぬ展開や、作り込まれた設定に引き込まれてしまいます。
全く先の読めない、今後の進展に期待大♪
イチオシレビューを書く場合はログインしてください。