イチオシレビュー一覧

今年は異例で、大雪に悩まされました。
予期しなかった豪雪に、都会の交通機関はマヒし、食物を運ぶトラック達も右往左往してしまう一大事となりました。
軽く振る雪は、儚くて切なくて綺麗です。
しかし、振り続けると雪は攻撃性を増してしまいます。雪崩が起きます、屋根から落ちてきた堅い雪は危険です、視界を遮られ進む事が出来なくなります。
そんな、雪ですが。

雪は迷惑です、怖いです、けれど。

雪の妖精と純粋無垢な王子様の会話を、覗き見してみましょう。
そこは、あたたかい心で溢れています。

小さな王子さまが雪を両手ですくい上げたそのなかに、小さな雪の妖精はいました。
王子様はその妖精に笑って欲しくていろんなことを言うのですが、妖精は中々心を開きません。

妖精は、雪が大人たちにとって迷惑なものであると知っているのです。
様々な現実を突きつけられ、『大人であれば』妖精の心を溶かすことなんて諦めたでしょう。

でも、小さな王子様は……。

童話的な繰り返しの手法を駆使した温かいお話です。
子供にも、大人にも読んでもらいたい素敵なお話ですね。

　
　あなたは雪が好きですか？

　王子様は雪が大好きでした。
　そんな王子様に、ある冬の日……

　おおっと、ここからは秘密。
　あなた自身で、ぜひ読んでみてください。
　そうすると――
　いつの間にかあなたは雪の庭に立っていて、
　周り中純白の世界……

　え？　寒いのは苦手？
　なら、急いでコートを着込んで来て！
　そして、一緒に舞い落ちる清らかな雪に埋まりましょう。

　大丈夫！
　この冬の童話を読み終える頃、
　あなたはコートを脱ぎたくなるはず。
　だって、心がホカホカ温もっているから……

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