イチオシレビュー一覧

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幼い頃なれ親しんだ、自然の息吹きを感じます。

例えば土の匂い。
例えば雨の匂い。
風が吹くと感じる大地の匂い。

こどもの頃田舎で育った人には、雨の匂いや土の匂いがわかるでしょう。

故郷を遠く離れても時々感じる。
立ち止まったとき、ふとした瞬間風に混じる懐かしい自然のかおり。

このエッセイを読むと「自分も小さい頃そうだった、今でもそんな感覚があるよ」と共感します。

忘れがちな、そばにあるもの。

早歩きをしていると見えなくなるもの、そばにあるもの。ふと立ち止まって見上げた空は、どんな色をしていますか?
と、そんな言葉を語りたくなるような、「懐しい」エッセイ。
風が運ぶあの日の時間。雨が降れば香る、自然のアロマ。大地に立っているだけでもうそばにある「それ」は、大人になると少しばかり遠ざかるものかもしれません。
今一度、心の中で眠る五感に会いたいと思った、素敵な文章です。
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