イチオシレビュー一覧

国語の教科書に載っていても違和感がない。
そんな作品だったのでレビューします。

本作はいわゆる面白い作品ではありません。めくるめく大冒険のシーンにわくわくしたり、涙なしでは語れない悲劇的なシーンで悲しくなったりというような、そういう分かりやすいリアクションは、本作を呼んだ読者さんのなかではごく薄いものでしょう。

ところがどうも、この作品は、薄味のなかにコクのようなものが感じられます。読んで終わりの短編のくせに、妙に余韻を感じる読後感。わあ面白い！　とはならないのに、なぜか心に残る微妙な感覚。そこらへんが教科書的で、良い具合に文学してるなあと感じる一作でした。

　久々に短編で"良い話"というものを見つけましたので、レビューしたいと思います。何かの企画物らしいです。

　題名はまぁアレなんですが、中身は凄く感動出来る話でした。交通事故で死んだ、俗に言う"出来の悪い"妹。その息子を主人公が引き取るという話です。話のネタそのものはよくある感じですが、事後処理がやけに具体的に記されていました。妙にリアリティがあります。

　受験勉強で疲れていましたが、この作品から元気を頂きました。一読してみる事をオススメします。

　以上、碧空澄でしたm(_ _)m