イチオシレビュー一覧

今作は、トラ4032船団奮戦記というタイトルの通りに東京からラバウルに向かう船団の話である。ただし、彼らは目的地であるラバウルには辿り着かなかった。
ラバウルに向かう道中、彼らはいわゆる異世界に飛ばされてしまうのだ。
そこで初めて見つけた島に、彼らはある名前を付ける。元ネタを知っている人なら間違いなくニヤッとしてしまう名前だ。
その名前の島を根拠地に出撃し敵国を震わせた潜水艦隊の物語は90年代の仮想戦記ブームの火付け役になった。
今作も再び仮想戦記ブームの火付け役となることのできる力を持った小説だ。初めて大日本帝国海軍が主役の物語を読む人にとっても読みやすいように、しっかりと解説を入れてくれているので詳しくない人にとっても安心して読むことが可能だ。それに異世界物であるというのも取っ付きやすいのではないかと思う。
異世界における帝国海軍の活躍を是非ご覧になって欲しい。