イチオシレビュー一覧

エルフやドワーフなど多様な種族が暮らす世界。
しかし、それぞれの仲は最悪で……。同じ種族だけで集まって国を作りいがみ合っていた時代すらあったとか。

これはそんなギスギスした時代の話。
勉強嫌いなうえドワーフ嫌いであったエルフの王子に付いた「口の悪い」教師、二人の作る物語です。
教師が「上手く侮辱する方法」を教えるというのも、中々いい性格していますけど。
そのメソッドは正しくも、外から見ていれば「うん？」と首を傾げたくなる場面もあり。
王子の変化と成長を感じると、教師の指導の良さが分かる事となります。良い短編でした。

むかーしむかし、
とある世界の
とあるエルフの国には
エルフの王子様がいました!!

その頃はドワーフ族はドワーフ族で、
　　　　　　エルフ族はエルフ族で国を造っていました。

そうなるとお互いの文化を理解出来るわけねく、
むしろお互いのことを悪く言い合っておりました。

そんなある日のこと
まだ幼いエルフ国の王子のもとに、
一人の中年のエルフがやって来ました。

王子は大の勉強嫌いで、
おまけに大のドワーフ嫌いで知られていました。
城に務めている人々は口にこそ出しませんが、
傲慢で粗暴な王子のことを嫌っていました。

そんな王子の行く末を案じたエルフ王が、
家庭教師を雇ったのです。

その家庭教師が教えたのはたった一つ、
「とても素晴らし『悪口の秘訣』」です。

果たして王子様と家庭教師の行く末は…