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【竜VS人類】洋画的ファンタジー作品

  • 投稿者:   [2018年 05月 07日 23時 17分]
 竜。この世全ての魔物の中で最も強く、速く、残忍な存在。

 その中でも殊更猛き一匹の黒竜が、人々を滅びに追いやろうとしていた。
 滅びを招くのは灼熱の息で村落を焼き、精鋭の竜狩り部隊ですら赤児の手をひねるように片付ける黒竜だけではない。竜の圧倒的な力を「黒き太陽」と畏れ敬う邪悪な集団の助力もあった。
 ゴブリン、オーガ、痛みも恐れも知らぬ死人の軍勢が残虐な黒竜の下に集い、街も砦も陥落せしめ、人が安息に暮らしていける領域を蹂躙していく。

 それに対するは、旗手・ケルライン。

 黒竜に屠られた竜狩り部隊ただ一人の生き残りであり、瀕死の重症を負いながらも黒竜に逆襲するため紋章旗を手に再起する。
 同じく立ち向かう事を決めた仲間達は一人、また一人と散っていくが、それはしかし、無為な死では無かった。その魂は消えず、ケルラインが握る竜狩りの旗の下へ集い、死してなお戦い続けるがゆえに。

荒削りだが重厚な作品。王道を往くファンタジー!

  • 投稿者: 河畑濤士   [2015年 06月 28日 17時 10分]
 最強の害敵「竜」を殺す王国最後の砦、竜狩りの騎士団は主人公ケルラインを残して黒竜に全滅させられる。単身王都へ戻ったケルラインは、王都の騎士や英霊、神々を味方に怨敵打倒を目指す――これが、『竜狩りケルライン』の粗筋です!

 劇中登場する竜は、最近のRPGにありがちな「状態異常とスキルを活用すれば倒せる中ボス」ではなく、正真正銘、剣と魔法の世界における最強の存在。黒竜の放つブレスは単なる火焔放射でなく、核攻撃(の熱線)クラス!

 戦力を結集してこの強大な敵に打ち勝つ、この話の筋自体もそうですが、登場人物も熱い!
 黒竜を撃退し、王国を守る――使命貫徹に働くケルライン、彼に力を貸す王都の騎士、特別な力も持たないにも係わらず、死地へ赴く無名の兵士!
 こいつらが旗や盾や刀槍を掲げて吶喊するぞ!

 最強の竜と騎士が、魔物と軍勢が激突する王道ファンタジーを読みたい人におすすめ!
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