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何の為に生きるか

 この話の主人公たちは皆、「いきる」という明確な意思を持っている。いや、「生きなければならない」と思っている。そして、その理由は他者と密接に関わり合っていて……。主人公たちの生き方がとても素敵に思えた。

 今、現代に生きている人々は生きたい、とは思っていても何の為か、考えている人は少ないだろう。そんな中、こんな小説を書けた作者の考え方を知りたいと思った。

 また、短文が多いけれど的確で小難しい表現や回りくどくない表現をしている文章がとても私の感性と合っていた。文一つ一つが心に語り書けてくるようだった。

 この世に生きる、全ての人へこの物語をお勧めしたい。

生きる理由とは、違いとは

  • 投稿者: 退会済み   [2015年 10月 12日 14時 46分]
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吸血鬼と人間
見た目は似ているのに、全く別物である

幼馴染との約束を果たそうとした少女
大切な人を殺した者への復讐心を持つ少年

そんな主人公たちによって繰り広げられる物語は、悲しくも美しい
『憎しみ』や『悲しみ』も、様々な関係によって作られる
それは、その人にとって『生死』を分けるものなのかもしれない

ある少女は約束の為に『吸血鬼になる』ことを選んだ
ある少年は復讐のために『生きる』ことを選んだ

心の中の痛みを、彼らはどう生かしていくのか
是非とも最後まで見届けてほしい

その悲しき世界に祈りを

 このサイトに数多にあるファンタジー作品の中で、これほどまでに悲しく、強い物語がいくつあるだろうか―――。

 筆者が紡ぐこの物語は、幾つかの主人公たちが織り成すエピソードで構成されている。

 その何れもが『生』への渇望、『生』への執着が克明に描かれている。

 それを魅せる緻密な描写、詩編を思わせる文章には驚嘆の一言に尽きる。

 実はこの作品は同筆者の原作があり、私はそれを持っている。

 私は深い感銘を受け、より多くの方々にこの作品に触れて頂きたい。

 読み手専門の方から自ら筆を執り創作されている方まで、是非ともこの作品をご一読頂きたいのだ。

 この美しくも残酷な世界を貴方はどう感じるか。

 きっと何かを感じ取って頂けると私は確信している。
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