イチオシレビュー一覧

自分は、恋愛が苦手です。ですがこの小説は苦手な分野でも読みやすくなっています。
その理由として、スポーツを取り入れているからだと思います。
スポーツを恋愛に例え、恋愛をスポーツに例え(ちょっとだけ、個人的主観です)そんな小説だからこそ、読める小説なのだと思います。
作者様にそういった意図があるのかは分かりませんが、スポーツを取り入れる事でこの小説のキャラたちの恋愛模様が、上手く交差している様に思います。
終わってしまったのは残念ですが、続編があるなら読みたいです。恋愛という枠を越えたスポーツ。スポーツという名の恋愛。バランスよくて、"読ませる"のが、上手いのだと感じました。

ボクシングのリングの上、そこは戦場だ。

男たちは別段恨みのない相手と対峙し、時にその命を懸けてまで闘い続ける。

今作の主人公、沖也もまたその内の1人だった。

リングの上では気高い拳士である彼も、日常ではどこにでもいそうな口下手な高校生。
そんな彼の幼馴染みの沙弥は今の恋人と沖也、どちらに気持ちがあるのかを量りかねていた。

ボクシングを中心に揺れ動く高校生の恋心が細かい描写と作り込まれたキャラクターとともに描かれています。

手に汗握る拳の闘いと淡い恋を楽しみたい方は是非、読んでみてください。