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静かに語られる情景、その最果てにて

  • 投稿者: 退会済み   [2016年 02月 26日 18時 30分]
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無音。
この作品を読んで感じたのはその言葉だった。
音を描く描写はある。あることは分かる。ただそれが、主人公の静かな一人称で語られる事によって無音という力を手にするのだ。
その語りはどこか心地よい響きを湛えていて、読み手を物語へと誘う。
絶望に縁どられた冷徹なまなざしはこの作品を引き締め、形容しがたい恐怖を読み手に与える。
そのことが、わたしに物語の力強さを伝えてくれた。

この作品に出会えたことを感謝します。
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