イチオシレビュー一覧

第1類狐薬品
【使用前にこの説明文書を必ずお読み下さい】

1．油揚げ、おいなりさんを突然摂取したくなる急性症状が現れることがあります。必ず事前にスーパー等でご準備の上、作品をお読みください。

2．もふもふを抱きしめたくてたまらなくなる場合がございます。ぬいぐるみもしくは手触りの良い毛布等で我慢するか、動物園の入場チケット等をご購入しておくと安心です。

3．突然ハードボイルドに決めたくなる症状が出た場合には、慌てずに渋い声でクールにお決めください。ご家族等に見られますと、新たな副作用の反応として床でのたうちまわりたくなることがございますので、十分に周囲の確認をお願いいたします。

4．公共交通機関でご利用いたしますと、顔面が崩壊して大変危険です。人前で無表情を極める覚悟がおありの方、もしくは公に狐愛を叫びたい場合はこの限りではありません。

用法用量を守ってコヤッとお使いください。

狐が好きな人、狐を愛している人には是非読んで欲しい。
狐の可愛さの要点を悉く抑えており、狐好きにはたまらない作品です。

作風は変化球（バトル＆シリアス＆日常）ですが、作品自体の雰囲気が温和で、軽い気持ちで読めます。
というか、バトルもシリアスも世界観がアレなので、然程重い気持ちになりません。むしろシュールな感じに見えて、違った笑い方が出来る方もいるかも……？

一話一話の文章量も多くなく、ゆったりと、時間が空いた時にでも読めてしまう手軽さ。それなのに淡麗な文章と、そこに詰まる内容の深みは、一度読んだ時と二度読んだ時では読了感が違うというマジックの様な仕組みが組み込まれています。

でも、そんなものは魅力の一つに過ぎない！

狐！　フォックス！！　

狐愛を感じ、皆で共有できれば、この小説は面白いです。
皆様も一緒にコヤっとしてみませんか？

僕は狐については無知なんだ。
だからといって、そこに興味がなかった訳じゃない。

でも、ここに書かれているのは本当に狐の話なのかい？
随分とこれはまた、ハードボイルドな生き方をするんだね。
まあ、そこがまた魅力的で、素敵なんだと感じられる。

ページをめくる手を止めさせないのは作者の技量だ。

この物語を紐解くかどうかは、君自身にお任せしよう。
でも、後悔はさせないよ。
ここには確かに、甘くとも、少し刺激的な世界が広がってるんだから。

　無愛想だけど、主人公の【ぼく】に完デレなスナコさん(チベットスナギツネ)。時に油揚げのために奔走したり、時にサバゲーという戦場を駆け抜けたり、時にぬめっと溶けたりと、仲間たちと日本で過ごす日々が描かれている物語です。

　基本的にフリーダムな進行ですが、フリーダムなスナコさんの過去を振り返ったり、仲間から見た【ぼく】やスナコさんとの一日が描かれたりというハートウォームな一面も。日常も非日常も味わってみたい方に、そして油揚げが大好きな方にぜひともお勧めしたい作品です。あ、でもあの、いなり寿司は、あのいなり寿司だけはっ。助けてアゲレンジャー！

兎に角スナコさんが可愛い作品！
スナコさんと暮らしたい！
こんな女性が居たら一発で惚れること間違いなし
どこをどうしてもずれてるがそこがまたスナコさんの可愛さを引き立てる。そしてナレーションとかしている僕頑張れ
そして弾丸に当たらないように気をつけてくれ、戦場で恋なんてはロマンティックです
この物語が全員のハッピーエンドになるようにスナコさんと僕は頑張ってくれー!

細めた瞳、鼻の頭に微妙なシワ、切ない表情でお馴染みのあのチベットスナギツネが擬人化！しかもそれが僕の彼女に！？
大好物の油揚げをめぐって日々繰り広げられるハードなミッション！クールなスナコさんも、僕の前ではメロメロ…なのか！？そうだよね？
あのふぉっくす社が送る、ドキドキで、やがてほっこりほのぼの超大作！あなたもぜひスナコさんとの素敵で、ちょっと非日常な毎日をどうぞ(｀ー´ゞ-☆

狐が擬人化――

そう聞いたら、皆様、【可愛らしい狐っ娘】を想像するでしょう。

しかし、そんなありふれたものは、この作品には存在しません。

硝煙の香りと、油揚げ。

そして主人公の「どうしてこうなった！」という叫び――

この作品は、大体がこの３つで構成されております。


ひと味違う【狐っ娘】を見てみたいという、そこのあなた！

【非日常な日常】に触れて腹の底から笑いたいという、そこのあなた！！

この作品は、そんなあなたにうってつけの作品です。



さあ、皆様も主人公と一緒に、声を合わせて叫びましょう。

＜＜＜ どうしてこうなった！ ＞＞＞

砂けむりと、土の匂いに、僕の生命はいま削られていって。目前を削って、死を意識させる香水のようにカビと木片が香った。

僕の恋は、いつだって目の前で霞むように消えて、そして僕を引きずり出すように、また現れる。いま、この瞬間がそうだ。

好きだよ、君が。
もう一度、彼女に聴こえないように、そっと。
好きだ。

弾丸があちこちに飛ぶこの戦場で、死が僕らを離れ離れにすることなんかきっとないんだろうけど、それよりも確かなことが分かる。彼女の視線の先には、油揚げと、厚揚げしか映っていないのかもしれないって事が。

だけれど、気持ちだけでも、伝わればいいって。僕はいつだって思うんだ。
だから、もう一度言うよ、銃声の中で。
君に聴こえないように。

好きだよ、スナコ。

って、耳の良いきみにまる聞こえで、さっきからポエムやめろよと、スナギツネ顏の君と兄さんが僕を見つめて。僕の顔は激アツ的世界観胸熱！

僕がスナコさんに出会ったのはいつの頃だろうか、頑なと言えるほどの精神力に裏打ちされた僅かに垣間見せる女子力というか、乙女力。

緊張感を漂わせた一点を見つめるような遠い瞳。

有無を言わさず巻き込むような破天荒な行動力。

冷たく素っ気ないようで、時たま魅せる思いやりと優しさに、分かりずらい表情をカバーする程の過激な仕草で表される嫉妬の嵐‥

銃弾飛び合う日常で、多くの狐達を巻き込んでドタバタハッピーな物語と二人の愛は加速するのか？

気、常に臨戦態勢で僕の恋は物語を目撃します。

スコープから覗くのは、一点を見つめて微笑むスナコさんの遠い瞳‥

チベットスナキツネ。
哀愁漂うサラリーマンのような顔をしている。
なんだか窓際とかにいそう。
その顔は外敵を脅かすためにあるのに(とすると、哀愁漂うサラリーマンは野生でも生き延びれたりするのだろう)、人間からみるとなんだか哀らしく――愛らしく見えてしまう。

そんなチベットスナキツネが、どうしてか基本的に流されるナレーションである主人公、僕の前に現れた。
どうしてか女の子の姿になって。
どこかズレててクールな彼女。
そしてやっぱりキツネな彼女。
ナレーションと化しつつある僕。
流されるまま動く僕。
でもなぜか嫌いになれない僕。
一話一話が短いながらもしっかりとオチをつけてくれる二人に、癒されること間違いなし。
電車の中や昼食時、はたまた布団の中で。
ゆっくりと癒やされてはみませんか？