無欲の聖女(旧題:無欲の聖女は金にときめく)

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設定の面白さと、展開の破天荒さ

投稿者: pooh [2017年 12月 26日 22時 33分]
読もうサイトの中でも、よくできているほうのトップクラスに入ると思います。登場人物の人格・性格描写が面白く、話の展開もテンポがあって、楽しく読めます。型破りな設定が、予想できない面白い展開を引き起こします。なんでもあり感は、良いほうに働いて、疲れないで読めます。若干キワドイ描写があったり、過剰にお涙頂戴なところがあるのが、減点でしょうか。

どうしてこうなった!?

投稿者: ゆき [2017年 12月 24日 22時 14分]
登場人物も読者もすべからく思う事だろう。
あらすじ通り、この物語は絶世の美少女の姿をした守銭奴少年が巻き起こすコメディである。魅力的なキャラ達、伏線とネタが絡み合って崩壊するジェンガのように、腹筋が持っていかれること請け合いである。
TS苦手なのに、最後まで面白く読めた不思議な魅力があるのだ。
喜劇の一言で終わらないからなのだろう。彼らは皆懸命に生き、それが見事にすれ違い、緩急を付けながら暴走していく。騒動だけでなく、人々の心情に共感したり、ほろりと感動したり、イイハナシダッタノニナーと残念な気持ちになったり……。
これだけの騒動を起こしながら、何処か最後に物悲しさと暖かさを感じる名作だ。敬遠せずに、是非ご一読あれ。

そしてまさかの閑話更新。何よりのクリスマスプレゼントです。
『おかえりなさい』
レオもみんなも大好きです。

守銭奴少年の心を持った清貧美少女

投稿者: あん [2017年 11月 18日 21時 27分 ()]
なろう内でのハイレベル勘違いコメディモノ。

まず入れ替わり&勘違いモノとして考えると、他の作品では大抵おっさんやら異世界人が中の人を勤めており、安易なあの人tueeやあり得ない設定を盛り込みかなり無理が生じる場合が多い。

ですがこの作品では中身が現地の幼い少年です。

勘違いギャグは有りますが、非常にスムーズに事が運ぶのでストレス展開が少ないですし、少年の中身は最後まで一本筋通っているので読んでいてブレがない。

後は美少女の中身が少年の様は個人的にポイント高いです。

TS&勘違いという難しいジャンルを破綻させる事なくテンポ良く最後まで書ききった名作。

自己顕示欲の無い主人公

投稿者: PVE [2017年 10月 12日 07時 49分]
恐らく世界最強の勘違い野郎の話。

ただ普通と違うのは、
最終的にはどんな勘違い野郎も
俺すげー
俺つえー
となる作品の多い中
この主人公は最後まで
勘違い野郎でした。

世界を救うのも
悪を討つのも
誰かを救うのも
全部主人公の保身のため。

自分の保身の為だけに生きてるのに
自分を犠牲にして
世界を救った勇者のように崇められる。

普通はご都合主義の
ありえないギャグよりになる
作品が多い中で
真面目にこの設定を貫き通せたのは凄いと思いました。

言葉は伝わらない、しかし、一言の重み。

投稿者: 佐藤しお [2017年 10月 10日 22時 19分]
読み専より。
”概ね”あらすじ通りなのでストーリ概略は省略します。
元々は現在連載中の作品で興味が沸いて過去作を読み始めた作家様の、完結済の作品なのですが、数日前の私と同じくご存知ない方はぜひともご一読を。
笑えてほろりと出来、今後の活躍が楽しみなお気に入りが増えます。(なぜかというと、このレベルの作品が当然次々連載されるだろうと期待できるからです!!)

ストーリーの展開自体は「ご都合主義の極」です。通常は無理すぎて破綻するほかない設定(なのは読めばわかります)ですが、それを全く感じさせないテンポ良い進め方で引っ張り引っ張り最後まで飽きません。大どんでん返しはストーリー自体にはありませんが、読了し脱帽。そうきたか!でした。


「そんな、たいしたこと、ないです!」
(これが大したことなかったら何を大したことにすりゃいいんだよ!)

実はまったくもって勘違いしていない作品

投稿者: 夢野ベル子 [2017年 09月 07日 22時 14分]
勘違いというよりは根底にあるのは下町のあったかさみたいなものを感じる作品。言ってみれば、こち亀人情話的なアレです。
典型的な勘違いものは、単純に勘違いしているというだけではなく、実はこの要素がからんでいる作品が多いと思います。つまり、勘違いしている相手方は無意識に心のウィークポイントを貫かれているんですね。そして、厳密に言えば、主人公は親切心の発露しかしておらず、純朴で、聖女のような心を持っているのであるから、読者としてはこの点については『勘違いしていない』ということがわかっています。内心のギャップに喜劇を感じつつも、どことなく夕暮れ時のような寂しさの情緒が漂ってるんですね。
ここですよ。ここが魅力的。
勘違い系だけど勘違いじゃないんです。
手塚治虫が言ってました。
『少年の心を持つ美少女最高』と。
はい。最高なイケメン美少女でした。

これはやべぇ名作だわ

投稿者: やになすび [2017年 08月 30日 14時 36分]
最初、TS物かよと思ったけど、読み進めていくと発信者(主人公の守銭奴美少女)と、受け手(その他周りの登場人物)の見事なズレというか、ギャップがこれでもかと続きます。

単に性別が入れ替わるのではなく、守銭奴の孤児の少年という最も無欲に遠い存在が、勘違いから無欲の聖女扱い。
このズレからくる見事なストーリー展開には一読の価値あり。

全3部構成ですが、各部ごとのストーリーの整合性はすばらしく、思わず吹き出すような勘違いネタが丁寧で読みやすい文章でつづられてます。

広げた風呂敷も、きちんと納得いく形でたたんでおり、久々に時間を忘れて読みふけりました。

笑いを堪えられると思ってこの物語を電車で読んではいけない。強靭な精神力で笑いを堪えたとしても、駅に着くまでに、少なくとも一回は泣いてしまうだろうから

投稿者: 常夜 [2017年 06月 27日 00時 29分]
 序盤を読めば、あなたはこの物語を「入れ替わり&勘違いコメディ」だと思うだろうし、「コメディ」という印象の七割は正解だと思う。
 でも、笑いを堪えられると思ってこの物語を電車で読んではいけない。強靭な精神力で笑いを堪えたとしても、駅に着くまでに、少なくとも一回は泣いてしまうだろうから。

 孤児の少年がとある少女と入れ替わってしまうところから物語は始まる。
 舞台となる煌びやかな帝国は、まるでレ・ミゼラブルのパリを思い起こさせるような悲惨さも併せ持つ。 登場人物たちの抱える問題や闇が、次第に、朝日が昇るように晴れていく様は、読んでいて心地よい。そして聖女と呼ばれる少年の救いを願うようになる。
 
 引き込まれる流れるような展開。残りのページが少なくなるにつれ、物語が終わってしまうことへの寂しさを募らせ、最後にはほろりとする三粒の涙、彼らのこれからの生活に思いめぐらせることになるに違いない。

少年と少女の勘違いと成長の物語。

投稿者: 恋蓮 [2017年 06月 26日 12時 52分 ()]
守銭奴・レオと美貌の少女・レーナの身体が入れ替わってしまったことから始まる、良い意味で勘違いも甚だしい物語。
想像が妄想となり、色んな人を経由して膨らんで行く『残酷物語』、
次々に酷い事になって行くイケメン達、
聖女伝説の創造主、主人公・レオ、
「どうしてこうなった!?」悲鳴を上げながら事態の回収に奔走する苦労人・レーナ。
それらが美しく読みやすい文章で綴られ、読者を惹き付けます。
コメディかと思えばシリアス、かと思えばまたコメディ。
緩急を付け進んで行く物語に大笑いし、時々涙しながら引き込まれていく事でしょう。
『守銭奴』と『無欲』という相反するキーワードが勘違いによって統合されていく様は、爽快としか言い様がありません。
物語の裏には、そんな二人の主人公の成長も描かれており、
……彼らが見つけた、本当の自分の気持ちとは。
是非ご一読下さい。
「お幸せ」になれること、間違いナシの傑作です。

欲張りかつ本質を突いた快作コメディ!

投稿者: ヘボラヤーナ・キョリンスキー [2017年 06月 23日 21時 46分]
 本作は所謂「勘違いコメディ」である。しかし同時に『王子と乞食』などの身分差入れ替わり物、『転校生』『君の名は。』などの性別入れ替わり物でもある。
 本来単独でモチーフとなりうる要素を欲張りにも3つもぶち込み料理をしているのだ!
 そのようにいろんな要素を混ぜ込むと、下手をすれば話の筋がブレてとっちらかってしまう可能性があるが、本作にはそんなことはない。
 何故か? それらの根本に有る本質が、「ディスコミュニケーションの物語」であることをド真ん中で正確に捉えているからだ。

 勘違いによる喜劇は、裏を返せば思いの伝わらぬ悲劇である。それを深く理解しているからこそ、本作は笑えて泣ける、見事な快作となっている。
 オススメです!
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