イチオシレビュー一覧

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死にたがりで死ねない邪神はそれでも死を望む

文章は会話文の比率が高め。キャラ同士の会話が丁寧で、地の文多めの小説が好みな私でも読みやすいと感じられる文章でした。

ストーリーのスピードはかなり早めとなっており、次の話では年単位で時間が進んだりします。前話からの主人公の精神的な成長が印象深かったです。

タイチのドラマチックな生き方、月並みですがとてもカッコ良かったです。最後まで『面白く生きる』を貫き通した彼の姿は一つの映画を観ているようで美しく、とても心惹かれるものでした。

非常に素晴らしい作品でしたが、締めの部分が打ち切りエンドみたいな感じなのが残念です。作者さん曰く、機会があれば手直ししたいとのことなので、その時を楽しみに待っていたいと思います。

邪神歴1000年以上

  • 投稿者: 退会済み   [2020年 05月 31日 17時 58分 ()]
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制約をかせられ、邪神として生きる魂。
突如とり憑かれ、生きる事が世界の運命を握る宿主。
世界を呑み込む『災厄』が降臨した世界。
織りなされる残酷な奇跡と悲劇と希望。

こんな邪神、いままで知らなかった。

生き続ける事の苦悩と喜び。人々との関わり合いの中で生まれる悲哀と希望。
二つの魂の会話を主軸として進む物語は、主人公の淡々とした話し口によってか、スルスルと読み進めていける。
合間にクスクスとしてしまう場面もあり、重苦しさを感じない。
先の読めない展開に、いつもドキドキしてしまう。
いつかきっと、安らかな終わりが彼にもたらせられると願わずにはいられません。

新たな邪神観はいかがですか?

魂の銀河/悠遠なる暗黒の旅路

  • 投稿者: moba   [2018年 02月 14日 04時 55分]
それが、邪神。
ぇ。ワシの知っとる邪神とちゃうで。

てなわけで、完璧に予想と期待を超えてくれました。美少女系ゴッドではなく、銀河系ゴッドです。古くて新しい『邪神』像に納得しました。個人の内部に発生し、やがて世界を呑み込む迷惑なヤツ……おい、こっち来んな()

超常的な傍観者であると同時に、意識は凡人で、理知的であったり、情の深さも感じさせられます。しかし、あるいはそれすらも……? という絶妙なポジションでした。邪神TUEEとは趣が異なりますね。

このレビューのタイトルは、単品では戯言に過ぎません。この小説を読み終えた時、こうした風景が本物になっていることでしょう。その筆致や、見事ッ! 見事ッッ!! 見事ッッッッッ!!!

だから、夜更かしはせずに、大事に読むんじゃぞ。
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