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世界史は苦手だ。島国の人間だ。

  • 投稿者: 退会済み   [2017年 03月 12日 21時 23分]
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何だろうこの涙は。淡々と綴られる歴の刻ーー中世のある一瞬を切り抜いたこの日々は、第ニのナポレオンを運命と定めた少年の王座での死と、革命宴会の様子を脳裏に焼きつくモチーフとして提される。実はこの短編を二週間前から読んでいた。文が好きだ。堪らない。人は自らにないものを求めるというならただそれだけのことだ。

繰り返された戦い。革命。落とされた命。鎖国民であった我ら日本人には分かり得ない革命の数珠。そして定め。
違うのだ。戦いの数が違うのだ。あまりにも。それをいくら教科書で学んだところで島国である我らが欧の様を理解出来るはずもない。しかしこの短編は見せてくれる。騎士や市民の革命下における日常を映像として。

三銃士やジャンヌダルクが好きだ。それは物語として。映画として。

これが日常なら。

世界史は苦手だ。島国の人間だ。それでも申し上げておく、私はこの物語が好きだ。堪らなく好きだ。
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