イチオシレビュー一覧

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狗頭羊肉の純文学

  • 投稿者: 錫 蒔隆   [2016年 07月 03日 10時 21分]
このさい、はっきりと明言しておく。流行りのいわゆるテンプレートというものをまったく読まない。トラックに轢かれました、異世界に転生しました。人殺しになったトラック運転手の苦悩など、考えることはない。そういう金太郎飴は、私にはあわない。だから読まない。それだけのことだ。
『異世界転生できませんでした』というタイトルに騙されてしまう。私のなかの拒絶感を刺激される。だから期待はせずに、読んでみる。するとその中身は、タイトルにそぐわない純文学であった。
硬質かつ読み手を拒まない文章で綴られる人生の機微、悲哀。文章で勝負している、このサイトでも稀少な作品であった。
言葉はわるいが、あえて言おう。「タイトル詐欺である」と。だって「できなかった」のではない。「しなかった」のだから。

自分の価値は自分で決める。

  • 投稿者: 退会済み   [2016年 05月 08日 23時 52分]
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自分の価値は自分が決めれば良く、他者による価値は要らない、他者承認など必要ない、というのがベストセラーにもなった

「嫌われる勇気」

です。小説など書いていると、どうしても他者承認を求めたくなり、世間から与えられる作品の価値が気になる。

だからランキングを気にしてみたり、PVを気にしてみたり、ということになりがちですが、この主人公のように、自分の作品の価値はもしかしたら、自分にしかわからず、どんなに人気がなさそうなものでも、著者にしかわからない幸福があるでしょう。

小説とは、本来そんなもので良いのではないか?

そんな深いテーマを突き付けた作品。かなりの名作であると言えます。

投げ捨てない人生

  • 投稿者: やとぎ   [2016年 05月 03日 15時 24分]
この話は、短編ですが、内容は非常に濃いです。
まず、主人公は47歳のうだつの上がらない派遣社員の男性です。この人の人生は、親の作った借金を、返す事に費やし、返し終えたら今度は、親の看病とかなりハードな人生です。
そんな彼に、異世界への転生の機会が、おとづれます。彼の選んだ選択は?

自分の人生を捨てたい、なかった事にしたいと思った事は一度は、誰しもあると思いますが、主人公の選択はすばらしいと思います。

主人公の選択はすばらしいと思います。

読後感が素晴らしいので多くの人に読んで欲しい小説です。
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