イチオシレビュー一覧

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言葉にしにくい何かが、彼を他者から隔てている。(「-18」「太陽の子ども」そして「死ねばいいのに」をへて「檻の外から」へ)

”俺”が”あの人”に出会うまでの物語。

「-18」「太陽の子ども」そして「死ねばいいのに」をへて「檻の外から」へ向かう。
この順序で是非多くの人に読んでもらいたいなあ!!
と思ったのでレビューとしました。

足にハンディがあり障害者雇用枠で働いている俺。
それだけで言葉にしにくい何かが、彼を他者から隔てている。
嫌なこともあるが、自分ではそれなりに周囲とうまくやってきている、と思っていた。

そこで出会ったのが人を人とも思っていないような”あの人”
彼は俺に無自覚な変化をもたらしていく。
……変わるってそういうものかもしれない。


この言葉にしにくい”隔て”について、極端に絡んでくる川瀬だけでなく課長、同じ課の藤沢の視線がとてもリアルだ。

そして、あの人はどう考えても最低だ。
「死ねばいいのに」この言葉同様に。

だけど私は藤沢と同じように思うのです。
……って。

題名のインパクトに負けない作品

  • 投稿者: 美月里亜   [2016年 10月 24日 22時 21分]
始め、題名を見て、ん?この作者は心に闇を抱えているのだろうか?などと思ってしまいましたが、実際に読んでるみると、日常的な場面、私たちが体験するであろうと言う場面での、『死ねばいいのに』と言う心情がとてもうまく表現されていました。
私がここでよく使う言葉ですが、短編ほど難しい話は無いと思います。短編でこんな心情を表せる作品、素直にすごいの一言です。
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