イチオシレビュー一覧

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世の矛盾、不条理に人としてどう生きるか

  • 投稿者: 青山   [2021年 12月 08日 19時 31分]
ブラックな職場で文句言いながら、超個性的な仲間と一丸となってオークを殲滅するために困難に向かう!強かに、時には世の不条理を噛み締めながら、鮮やかな剣技で己の騎士道を切り開く!
その道をコミカルだったり、シリアスだったり、現代社会の闇を織り込んだ多彩なストーリーが彩る。謎が謎を呼び、後半になればなるほど面白さ大加速!!七匹のオークとの戦いは涙なくしては読めませんでした。
騎士道を貫くが故にモテモテ。なのに自己評価低めで自覚がない主人公。その彼も自覚させられてからも「どうあるべきか」を真面目に考えハーレムにならないところがとっても素敵(笑)
個性的すぎるキャラ達を崩壊寸止めの絶妙な筆加減で読ませる。
面白くてちょっぴり生きる道を考えさせてくれる王立外来危険種対策騎士団の生き様をとくとご覧あれ!!!!

主人公が真面目なこ○亀

  • 投稿者: 白谷 夏   [2021年 05月 19日 17時 42分]
本編の内容はあらすじの通り。
はちゃめちゃな身体能力の持ち主の主人公を取り巻くのは第二王子&世界有数のお金持ち美女の親友ズをはじめ、外見年齢と実年齢が噛み合わない系美女、(仕事上は)頼れる先輩、懐いてくる後輩たちなど様々。

これだけだといかにもな「なろう作品」ですが、実態は人情派主人公による日常系バトルギャグ小説。日常的に主にオークとバトルしつつ現地の人々とコミカルに交流していくという、正に性格がまともな両○が主人公のこ○亀な内容。
※ただし派出所(勤務地)は移動式。

「なろう」という色眼鏡を取って読むことをオススメします。

彼らは、オーク絶対殺すマン

  • 投稿者: スケゾウ   [2018年 10月 15日 18時 17分 ()]
島国故、戦争という戦争のないとある王国。そんな王国に上陸し、瞬く間に王国の各地で繁殖した外来種【オーク】

誇り高き聖騎士団員達は、正々堂々と正面からオークに挑むも、醜悪な魔物たるオークには通じなかった。そんなオーク狩りを平民に押し付けるため設立されたのが王立外来危険種対策騎士団、通称【豚狩り騎士団】

彼らに聖騎士のようなプライドは無い。泥で匂いを消して奇襲、逃げ道を誘導して落とし穴に嵌める、巣穴に火を投げ込む、などの搦め手のオンパレード。彼らは国民を守るため、どんな手を使ってでもオークを殺す。なお、環境には配慮する。

この物語の主人公は平民にして、王国攻性抜剣術の免許皆伝を持つ王国最強騎士、【首狩り】ヴァルナ。かつて憧れから騎士を目指すも、理想と異なる虚しい現実を目の当たりするが、それはそれとして彼は今日もオークを殺す。

彼らは、オーク絶対殺すマン(低賃金)だ。

王国最強騎士、なぜか最前線に送られるの図

 主人公は平民出身。しかし圧倒的な技量で王国の頂点に立つ若き最強騎士。そして修業時代の知己は王子様。
 と、こうなれば平民騎士の痛快成り上がりストーリー……かと思いきや。その設定を踏襲しつつそうならないのが本作の面白い所。
 配属先はオークと戦う最前線。待遇は目を覆うばかりの劣悪さ。周りを囲むのは癖のある先輩や上司、部下ばかり。

 厳然と存在する社会的な身分、騎士団の間の格差、人間を脅かす外来危険種オークの脅威と、よく見ればなかなかシリアスな世界観なのですが。
 コミカルな文体と、主人公のポジティブさ、王立外来危険種対策騎士団(通称豚狩り騎士団)の面々の賑やかな掛け合いが設定の重さを感じさせず、シビアな世界を気軽に読ませてくれます。

 客観的には不遇なはずなのに、自分の生きるポジションで前向きに戦う。成り上がらない最強騎士とそれを取り巻く仲間たちの日常と戦いの物語。お楽しみあれ。


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