イチオシレビュー一覧

▽レビューを書く

世間知らずなお嬢さんと紳士的なカエルさんの、英国ヴィクトリア朝風ラブロマンス

弟と手を取り合って横暴な父のもとから逃げ出し、身元を偽って伯爵家のお屋敷でメイドとして勤めることになった元男爵令嬢。箱入りのお嬢様育ちだが、弟のためにもクビになるわけにはいかないと懸命に働く彼女は、あるとき夜の庭園で、人の言葉を話す不思議なカエルさんに出会う。
素直で思いやり深いお嬢さんは、親身になって話を聞いてくれた優しくて頼もしいカエルさんのことがすっかり大好きになるが、カエルさんのほうは自分の姿かたちにコンプレックスがあるらしく…。

時代の空気感がとても丁寧に描かれていて、自然に物語の世界に引き込まれる。
六歳年下の弟をこの世の何よりも大切にしているお嬢さんが抱く痛切な願いと、そんな姉を守りたい幼い弟の覚悟が切なくて、姉弟を見守るカエルさんの眼差しがとてもあたたかくてやさしい。

素直に好感のもてるキャラクターに落ち着いたストーリー展開で、ストレスなく読める王道恋愛小説。

現代版ハッピーエンドなおとぎ話

  • 投稿者: リア   [2017年 08月 27日 16時 30分]
最初はよくある人外×少女の恋物語かと思ったのですが、読んでいくにつれぐいぐいとアメリアの心情に引き寄せられました。
弱い部分も脆い部分も駄目な部分もちゃんとあって、それでも大事なものの為に自身を奮い立たせ一生懸命頑張るアメリア。
そりゃエディさんも落ちるってもんです。
読了後、心がほんわりとする素敵な物語です。ぜひ読んでみてください。
↑ページトップへ