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[一言]
この小説に出てくる真実と虚構という言葉が何のメタファーなのかは、本当のところはわかりません。僕としてはこの社会における、社会の建前と、人間のうちにある真実であると解釈しました。
 人間社会とは虚構が大半を占めるものです。人間の言葉一つをとっても、それらは皆彼らの被ったペルソナから発せられる単なる受け答えに過ぎないのです。
 しかし真実が全く存在しないわけではなく、わずかながらに存在します。でもそれを見つけるのは容易ではないのです。
 人間は嘘ばかり言います。でも真実がいらないわけではないのです。真実は自分を自分たらしめる唯一のものであり、真実にしたがって我々は生きているのです。
 僕はそういうようなことをこの小説から読み取りました。
 そして僕はそうした考えを知るとともに、一つの疑問も思いつきました。
 真実とは外の世界に存在するのでしょうか、それとも内なる世界に存在するのでしょうか。
 つまり、真実とは現実にあってその存在を正しいものと証明されているものを指すのか。はたまた自分の心のうちにあって正しいと思うもののことを指すのか。
 つまりは、誰か一人の人を愛しているとして自分がその人を愛するような行動をしているからこそ愛していると言えるのか、はたまた自分が愛していると心で感じたからこそ愛していると言えるのか。
 どんな行動をとろうとも、心から愛していればそれは愛なのか。どれほど愛していようとも、その愛が客観的に見て愛ではないと否定されたら、それは愛していることにはならないのか。
 今のところよくわからないですが、自分なりに追求してみようと思います。
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