感想一覧

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[良い点]
はじめの「野蛮な異世界に…云々」というのはまさに西欧諸国がアジア・アフリカに価値観などをそのままに押し付け数多くの失敗、弊害、歪みを生み出した歴史そのままで賛同しきりです。

また、以下に言及した小説なんかないですよねぇ。
一般的製法と工業的製法がコスト・効率の面で大きく異なるのは当然ですし、製品の故障率・廃棄率の考慮に品質保証は必要ですし、生産コストを抑える工夫も必須です。

「真の知識の人は異世界で知識チートなど試みないことにあるでしょう。」←ほんこれ
[気になる点]
第一の理由への反論です。
価値観が異なる=商売ができないとはならないはずです。
相手の価値観に合わせるなり、(武力チート、権威付けなどで)相手をこちらの価値観に合わさせるなり、共通点を利用するなり、相違点に注意を払うなり…

第三の理由への反論です。
需要に関しては、専門家に丸投げするなり、最悪の場合需要過多なら損失だけは出さないのではないでしょうか?だって主人公にとってはまとまったお金があれば十分で、商人やりたい訳じゃないしょう?

知識チートの不必要性?への反論です。
一般的に知能が高いからその知能に見合ったあらゆる発見ができるとは限りません。具体的には、数学・物理学などの基礎的学問は中世の時点で高校レベルのほとんど、大学レベルの数多の発見がされていたにもかかわらず、17c中期になってようやく低知能な子供でも簡単に理解できる確率という概念が出てきたほどです。(wiki情報)
つまり、(相関性があるとしても)完全には「技術の未発見」=「低脳」ではないのです。そのため、「運よく」未発見だった現代知識は大きな違いになりうるのです。
また、人口を増やさない類の知識を使えばいいこと、初期の学校では一日拘束されて使えない知識ばかり教わる訳がない点もおかしいと思います。

知識チートの葛藤問題への反論
人の欲は様々でございますです。そういった小説を書き、読んで楽しむ人がいる時点で、否定はできませんよー
[一言]
全体的に雑な話な気もします。反論し放題。
(中世以降に発明された)実用的かつ需要のある争いの起こりづらいものは調べれば多くあるはずです。もちろん実際の話の知識チートがどうかはわかりませんが、このエッセイでは割と一般的な話にしてしまっているようですね。
  • 投稿者: 黒木
  • 2017年 06月04日 21時16分
ご感想ありがとうございます。
確かに雑で一般的なエッセーです。不可能性だの不必要性だのと大きく出てますからね。いろいろ反論はあると思いますので、気軽にお送りください!


後だしで申し訳ありませんが、私が知識チートと言っているのは極端に言えば「知識さえあれば成功出来る」という態度のことです。

>(中世以降に発明された)実用的かつ需要のある争いの起こりづらいもの
中世以降に発明されたX(集合)が実用的であるということは、知識(確実な信念)として記憶できます。
しかし需要のあるとは主観的(非客観的で不確実)な限界(いくつ?の)効用をもつことです。なので需要は知識では予想できません。知識チートはこういう意味で不可能で、たとえ出来ても中世風の異世界では知能が足りず、人口法則と賃金の法則により餓死に終わるので不必要です。
争い(犯罪?)の起こりづらいというのも犯罪(?)の主観的な限界効用に関わるから原理的には同じことです。

>第一の理由への反論
はい、価値観は合わせることができます。これは掘り下げると浮かび上がってくる暗黙の仮定で、直接問題になることはありません。

>第三の理由への反論
特許制度次第では丸投げも出来ますが、需要という概念は知識や情報をサービスとすることで専門家(?)の知識需要も含むことができます。これが当然需要されるに決まってると考えるなら、暗に同じ価値観が仮定されているのではないかと思います。

>知識チートの不必要性?への反論
>「技術の未発見」=「低脳」ではないのです。
まったく仰る通りです。後日修正させて頂きます。
立論の方もそうで、知識の欠損や再発見の話は前に他の方にも伺っております。
中世の物理学のことは知りませんでした。論理学や数学と同じように再評価が進んでいるんですか?

ただ、知識チートの不必要性自体は残ると思います。
また、生活水準を向上させる知識は人口を増やします(その後減らします)。使えない知識ばかり教わるから、主人公たちが作るような近代的な学校に行かせないということはよくありました。

>知識チートの葛藤問題への反論
人の欲は様々ですが、人の趣味を否定する欲にもどこか在り処があると思ってます。
グラシアンの「処世神託」やカントの「判断力批判」では、みんなに理解してもらえる趣味を持とうっていう考え方が出てきます。私自身はこの考え方に従えていません。私自身も否定される趣味があります。なのでああいうぎりぎりの言い方になってしまいました。それでもあれはぎりぎり許されるレベルだと思っています。
  • myn
  • 2017年 06月05日 02時24分
[一言]
そういった部分の知識差による可能不可能はあるんでしょうね。
先に述べた商人、鍛冶師、雑賀衆、織田信長。
全員を転成者であり成功者だった、として知識チートを駆使した結果だったとする。
もし自分の転成先がこのうちのどれかであったとするならば
商人、織田信長に関しては恐らく失敗して終わっていたでしょうね。
(本能寺の変は起こらなくなるでしょうが
局所的に行った事業は知っていても領地経営のノウハウや商売における経営のなんたるかは知らない)
逆に鍛冶師なら恐らく成功出来そうで
(当時何が問題となりどのように解決したかを知っている、後に必要とされる事を知っている、まさに知識チート)
雑賀衆としてもやっていけそうですね。(行動と方針を知り立場上多くを背負う必要がない)

やはり可能な知識チート、という物は少なからず存在すると思います。



また余所の方の感想ネタですが・・・
マヨネーズ、コレ一昔前の小学校の家庭科で作らされてます。
自分の親世代の人も教わったところもあるようで(母は知ってはいたが教わってはおらず父は教わったけどもう忘れた、との事)
大学時代の地方から出てきた友人も大半は知っていました。
今だともう教えているところは少ないのでしょうか?
(何か文科省が家庭科を必修科目から外した?とかいうのを聞いた気がしないでも・・・)
マヨの出てくる大抵の作品で語られているかとは思いますが
作り方を知ってさえいれば作るのは本当に簡単で市販品とほぼ変わらない物が出来ます。
そしてなら現代でも自作する人多いはずじゃないか!に対する解答も大抵は記されていて
くっそ手間がかかる上に家庭で大量生産するのはほぼ不可能な上
(市販マヨネーズ一本分作るのすら厳しい、作れるが味変わっちゃう)
自作するコストと市販品の値段が対して変わらない、という厄介な代物だったりします。
卵は黄身しか使わなかったりもしますしね(全卵マヨも存在するようですが)。
技術チートっていうよりは歴史チートでしょうか。例えるなら欠落がある棋譜を覚えてその対局中に転生するみたいな感じかな?
欠落の一手先は闇(しかもこの棋譜、下手に信じたら大変なことに……)
それでも大それたことしなければ大局には変わりがなさそうです。これだけでずいぶん助かりますね。

>先に述べた商人、鍛冶師、雑賀衆、織田信長。
>全員を転成者であり成功者だった、として知識チートを駆使した結果だったとする。
>もし自分の転成先がこのうちのどれかであったとするならば

鍛冶師はいけそうですね。
資源の制約の中でもちょっとした改良まで出来そう。

雑賀衆は難しいと思います。
技術チート不可能性の話では需要のために判断力を求めましたが、戦国歴史チートでの判断力はもっと広い対象を判断しなければいけません。
雑賀衆は下手な商人以上の判断力が問われるんじゃないでしょうか。やることは手広いし、試行錯誤も多そうです。個人としての滅茶苦茶高い判断力がいると思います。
戦場の下っ端傭兵の働きに限っても、戦場の霧ってもののせいで不確実な判断の連続ですから。
  • myn
  • 2017年 06月05日 01時43分
[良い点]
 不可能性の項目での言いたいことはよく分かります。
 脳内にwikiへのリンクを貼り付けたかのような知識量があろうと材料調達や加工の苦労がなくなるわけではありませんからね。
 まあもっと単純に知識の有無の時点で無理だと思いますが。
(石鹸やマヨネーズの作り方程度の知識だって普通はありませんし。うろ覚えの知識で作ってみるシリーズの完成品とか笑えますけど、あれでさえ材料をコンビニとかで買い揃えたチート染みた完成度ですから)
[気になる点]
 不必要性の項目になぜ根拠のない異世界原住民批判を入れたのかが分かりません。
 いえ、恐らく批判しようという意図はないのでしょう。ただ知識と知能を混同して無意識的にか見下しているだけで。
 本文より抜粋します。
『知識チートの異世界ものの可能性条件は、異世界人の低脳でした。
 異世界人がわたしより馬鹿でなければ、知識チートは成り立ちません』
『で、異世界人の知能指数はどうなのでしょうか。(中略)
 100以上なら、なぜ自分たちで知識を発見できなかったのでしょうか』
 実に勘違いも甚だしい内容です。確かに現代地球人と中世ヨーロッパ風異世界人との間には大きな知識の差があります。ですがそれは時代や世界の差であり、先人達の成した偉業の差であり、決してその世界に住む凡人達の知能の差ではありません。
 というよりこれはmymさんが不可能性の項目で主張されていた内容の変形とも言えます。現代知識があるだけでは知識チートを実現できないように、異世界に知恵者が現れたとしても試作品の作成なり理論の研究・実証なりを行える環境がなければ技術の進歩には繋がりません。つまり知識や技術の差がイコール知能の差とは言えないのです。

 あと葛藤問題ですが、そもそも起こりますかね?
 そもそも知識チートなんて大半は自分のためにするものですし、お人よしなら知識が役に立つならと教えるでしょう。
 そして見守ろうと考えた場合ですが(余所様で読んだ意見の受け売りですが)現代日本の食文化や衛生観念を知識としてだけでなく経験で知っている主人公が中世の色々とあれな環境で生活するとなると、慣れるのが先か狂うのが先か……という考え方もあるようです。汚物を道端に捨てる時代らしいですし、無理もないのかもしれませんが。
  • 投稿者: かずゐ
  • 男性
  • 2017年 06月04日 10時11分
>なぜ根拠のない異世界原住民批判を入れたのか
>決してその世界に住む凡人達の知能の差ではありません。

いえ、『大きな知識の差は(略)その世界に住む凡人達の知能の差』でもあります。最初の方の返信でも書きましたが、私は知能指数と知識の関係を有意と考える立場にいて、根拠があると考えています。
根拠の有無の議論は歓迎します。ただし『無意識に見下しているだけ』のような精神分析を入れるのは禁じることにします。

>現代知識があるだけでは知識チートを実現できないように、異世界に知恵者が現れたとしても試作品の作成なり理論の研究・実証なりを行える環境がなければ技術の進歩には繋がりません。つまり知識や技術の差がイコール知能の差とは言えないのです。

それは仰る通りです。私の方も、知識だけでは駄目なのと同じだけ、知能だけでも駄目だと考えています。価値観だけでも資源だけでも同じです。
あと、不必要性で話したのは進歩ではなく保守です。

>知識チートなんて大半は自分のためにするものですし……
>無理もないのかもしれませんが。

私が言いがかりをつけているのは、あらすじと冒頭のやつです。
『現地の異世界人と足並みを揃え、異世界人自身の視線で、助け合い、理解しあいながら生活しています。』←こういうのは嫌いではないです。

ただ、『慣れるのが先か狂うのが先か』の環境では普通慣れるか狂って『異世界の自然な発展を見守る』かと。それでも受け売りしきるんならご立派です。
  • myn
  • 2017年 06月04日 11時39分
[一言]
知識チートも幅広い物で、例として千歯扱きを例として挙げられていますが
現状の把握から資源の確保、将来の需要把握、そういった物の必要がない
即効性のある知識チート、という物が存在すると思うわけです。
大抵の作品においてはそういった即時解決事項で村人の負担を軽減し
さらにちょっとしたお手伝いとして労働力を得る形が主流であると愚考します。
例えばお腹を壊す食べ物として扱われ観賞用や家畜の飼料にされていた馬鈴薯、とかですね。
(ご都合主義的に身近に存在するのが意味不明ではありますが)
後は鉄板のマヨネーズとか、作ったそばから商人が村にきて目に止まり
それによって対価を得られるのも不思議な話ですけどね!



他の方の感想でのやり取りに関する突っ込みなのですが
火縄銃、コレ基本的に伝来当時受け入れられてませんよ?
なのでポルトガル人がチートとかはないです。
元々の火縄銃は種子島氏が二丁だけ買い取り南蛮渡来の玩具として
殿様(国主の島津氏)への献上用に仕入れた品物のうちの一つです。
受け取った島津氏も兵器としての価値には当時は余り目を向けていません。
(そりゃ鉄砲一丁のみを見てコスト対効果を考えれば当たり前に弓に軍配が上がりますからね)
それゆえに自国での開発ではなく商売どころの境に流れていったわけですが・・・
その上で何かしらのチートがあったとすれば現物を手に入れ数年足らずで複製を可能にした商人、鍛冶師と
数を集める事で有用性が跳ね上がる事に一早く気付いた織田信長や雑賀衆の見識の高さでしょう。
(そう考えると戦国時代に転成者がいるとしたら雑賀衆の鈴木重秀が一番の有力候補でしょうか)
実際の話当時の有力大名達にとり火縄銃は雨が降ると使えない、弓と対して変わらない
大きな音が不気味で軟弱な代物、という扱いです。
上杉謙信、武田信玄、毛利元就、といった有力大名達が毛嫌いしていたという逸話からも分かります。
普通は撃ったら音で馬が暴れますからね・・・
>例えばお腹を壊す食べ物として扱われ観賞用や家畜の飼料にされていた馬鈴薯、とかですね。
>後は鉄板のマヨネーズとか

なるほど。
そういう世界の背景が伺えて、規模や展開にも無理のない話はアリです。
多少のご都合にも目を瞑る所存です。少しぐらいは補正がないとね。
ただ、そういうのでも人と人がぶつかったり意見をすり合わせたりするところが面白いんだと思っています。


火縄銃の普及経路については知りませんでした。
最初はオモチャ扱いだったんですね(笑)
私が戦国時代に転生しても成功はできなそうです。
いつ、どこで、いくつ、誰に、といったことが予想できません。
  • myn
  • 2017年 06月03日 21時47分
[一言]
そもそも大前提が間違ってると思います。
食料の需給に問題ある地域ならば、自動車を供給するより先に「食料問題を改善する知識チートが無効である」を語らないとダメでは?

たとえ現代日本であったとしても、完全電気稼働自動車(要スタンド)をチートできてもほぼ売れませんよ?

知識がニーズとマッチしないのは、世界設定を合わないと設定しているからであって、知識チートしたいのに受け入れられない世界設定をする作者様は基本いないと思います。

マーケット分析もできてないのに商品を流そうとするならば、別の意味で無能なだけです。
  • 投稿者: ゆたあき
  • 男性
  • 2017年 06月03日 20時30分
ご感想ありがとうございます。
鋭い一言を頂けて嬉しいです。

>食料の需給に問題ある地域ならば、自動車を供給するより先に「食料問題を改善する知識チートが無効である」を語らないとダメでは?

確かにこれだと例が下手ですね。仰る通りです。
まあ産業革命前の経済で「食糧問題を解決する知識チートが無効」なのはマルサス読めば明らかですからこのままでいきます。

>知識がニーズとマッチしないのは、世界設定を合わないと設定しているからであって、知識チートしたいのに受け入れられない世界設定をする作者様は基本いないと思います。

これも仰る通りです。この辺は作者の領分ですね。

>マーケット分析もできてないのに商品を流そうとするならば、別の意味で無能なだけです。

知識チートものって大体そういう意味での無能ですよ。
私が知識チートと言っているのは、異世界人と互いを理解し合い、異世界のニーズを予想する大切な過程が描かれていない作品のことです。
知識さえあれば成功できる、という発想が好きじゃありません。
  • myn
  • 2017年 06月03日 21時29分
[一言]
ようやく話がずれている理由がわかった気がします。
感想欄で議論する不調法は、だから今回を最後に。

世界は、根拠があって歴史が綴られます。
不老不死はない。だからこそ、不老不死を求めて医学が生まれた。
星の運航は割り切れない。だからこそ、正確な暦を求めて数学と天文学が生まれた。
自然の脅威には為す術がない。だからこそ、少しでもそれを知ろうと物理科学が生まれ、また諦念が宗教を生み出した。

では、「一日が24時間丁度、一ヶ月が30日丁度、一年が12ヶ月丁度」の世界で、数学が発展する余地があるでしょうか?
魔法を使えば、狙ったところに必ず矢が当たる。そんな世界で、物理学は生まれるでしょうか?
魔法を使った瞬間移動が当たり前。そんな世界で、物流の効率化など誰が考えるでしょう?

そんな世界で、魔法を使わなくても、風力を測り、距離を測り、張力を測り、適切な角度と方角で固定式の弓を放てば矢が必ず命中するとなったら。その「計算」は、チートではないでしょうか。いえそれ以前に、正式な射法と訓練で、魔法に頼らずそれを為しうるというのなら、その「技術」さえ、チートと呼ばれるのではないでしょうか。
確かに、「誰もが魔法を使える世界」でなら、その「チート」は必要ないかもしれない。けど、その「チート」は、もしかしたらその世界の人たちが身に付けたら、これまである力(魔法)を更に効率的に使えるようになるかもしれない。
けど、それ以前はその「可能性」、その「発想」が無かったのだとしたら。それは、充分世界を変革するチート足り得ます。

なろうチートでよく槍玉に挙げられるのは、そして嘲笑の対象となるのは、「肉の両面焼き」です。が、その世界で「肉を両面焼かない(焼けない)理由」があるのなら、当然その世界の人たちは、「両面焼いたら旨い」ということを知らなくて当然でしょう。
今回の、私とmynさんの議論は、まさにこの「肉の両面焼き」です。だって、私もmynさんも、お互い話の前提となる「異世界」を定義しておらず、また持ち込まれる「チート」も定義していません。もしかしたらWiki(どころか余所のなろう作家の作品)から引っ張って来ただけの知識なのかもしれないし、熟知している専門知識なのかもしれません。
mynさんが「日本と西洋は価値観が似ているから参考にならない」というのだって、都合のいい事実だけ拾い集めて検証した結果であり、万象に通ずる不変の真理ではないように、お互い勝手に定めた「異世界」「チート」の定義があり、お互いにその定義の枠で「俺の主張は正しい」と言い張っているだけです。

よって、纏めるのなら。
mynさんはエッセイを「真の知識の人は異世界で知識チートなど試みない」と証して締めましたが、私は、「その世界の在り方を理解した上で、異世界知識を活かせる場合もある」という意見で反論させていただきます。
>「その世界の在り方を理解した上で、異世界知識を活かせる場合もある」
これは最初から私の考えでもあります。

たぶんチートの定義が違ったのがダメでしたね。
たかあきらさんは作品でもここの感想でもチートを「すげえ!」ぐらいの意味で使ってます。
私は悪い意味で使ってます。


なんにしても、実際に異世界知識の作品を執筆なさってる方とお話できて楽しかったです。
妙なエッセーを書いた甲斐がありました。

私は感想欄での議論も歓迎しますので、何か気づいたら遠慮なくどうぞ。
  • myn
  • 2017年 06月03日 19時11分
[一言]
果たしてそうでしょうか?

>私が知識チートに喧嘩売っているのは、(中略)知識のそ
>ういう役立ち方、受け入れられ方はチートだと感じるから
>です。

例えば「紙」(植物紙)。これはエジプトで最初に作られた、という話は有名です。が、爾来数千年間、西洋では「紙」といえば羊皮紙、「植物で紙を作る」という「発想自体が無かった」のです。
その発想は、マルコポーロが東洋から輸入したものです(日本では聖徳太子の時代から植物紙が使われていました。平安時代までは、竹簡や木簡も併用されていたようですが)。
その『世界』の文化にそぐわない技術がすぐに廃れることも、また違う『世界』から異なる価値観に基づく別の考え方が持ち込まれることも、歴史上幾らでも起こっているのです。
火縄銃もそうです。日本に於ける火縄銃は、種子島が最初ですが、それから僅か数十年で世界最大の鉄砲保有国になりました。では、日本に「種子島」を持ち込んだポルトガル人は「チート」、ですか? 刀と槍と弓で戦っていた戦国時代の日本人は、火縄銃を受け入れることが出来ませんでしたか? 火薬兵器に関する基礎研究さえなかった当時の日本は、火縄銃の研究を異端視しましたか?

>>地球の歴史を紐解いても、(中略)それ以前とは比較に
>ならない程飛躍した知識・技術を披露した「天才」も少な
>くありませんし。
>
> 残念ですが思い当たりません……。(中略)一人挙げてく
>れると助かります。

既に挙げています。手押しポンプの発明者。名を、キテシビオス。彼は、「大気圧」や「真空」という知識のない時代に、手押しポンプや水弦琴(水オルガン)を開発し、「サイフォンの原理」の発明者としても知られています。
が、手押しポンプはその1500年以上後のイスラム人が技術書に纏めるまで、誰も生み出せなかったのです。

失礼な言い方をします。mynさん。「貴方が知らないこと」は、「この世界に存在しないこと」ではありません。
そして、基礎研究から体系立って発展した技術が全てでもありません。寧ろ、「ミッシングリンク」というべき「発想のブレイクスルー」があるからこそ、技術の進歩が生まれ、そのブレイクスルーを為した人物を指して「天才」と呼ぶのです。
その「ブレイクスルー」の根拠が「異世界チート」だったとして、何を驚きます?

但し。世界はその世界に住む人たちが作るモノ。
持ち込まれた「チート技術」がその世代で廃れるのなら、それは「早すぎた技術」或いは「不必要な技術」でしかないということでしょう。
チートで改革する、或いはチートを持ち込まず自然な成り行きに任せる。「チート持ち」がどちらを選ぶかなど、実はその世界の歴史から見たら、大きな違いはないのです。
ご返答ありがとうございます。

初めに二点、議論しなくてもいいことを片付けます。一点目。石鹸~火縄銃。これらの技術は全部提供"出来ます"。二点目。ブレークスルーは可能です。発明と伝授は可能です。
私のエッセーと返信はこれを全面的に認めているはずです。なので、
>持ち込まれた「チート技術」がその世代で廃れるのなら、それは「早すぎた技術」或いは「不必要な技術」でしかないということでしょう。
>「チート持ち」がどちらを選ぶかなど、実はその世界の歴史から見たら、大きな違いはないのです。
同意します。私もこれを不可能性ではなく不必要性と葛藤の問題として論いました。

私たちの言い争いは、異世界での技術チートの"不可能性"だけだと思います。私は不可能性の理由(条件)を三つ挙げました。価値観が異なること、知識は資源ではないこと、知識は判断力・予想力ではないこと。逆に、価値観が似ており、資源が豊かで、転生者の判断力が高ければ、知識は役に立ちます。

>その『世界』の文化にそぐわない技術がすぐに廃れることも、また違う『世界』から異なる価値観に基づく別の考え方が持ち込まれることも、歴史上幾らでも起こっているのです。
>火縄銃もそうです。
日本とヨーロッパは歴史と価値観が似ているので参考になりません。
どちらも、強力な帝国が一元的に支配した古代、市民社会が強力で分権化し、知性と知識が活躍できた中世、(ここに戦争の時代、火縄銃の伝来)、知識は尊ばれたが絶対化の始まった近世、周知の近代化、現代化を辿りました。宗教的な価値観でさえ、相対的にはキリスト教に近いと言われることがあります。考え方の行き来は簡単です。
なのでポルトガル人をチートと言う気はありません。

>「こいつ、異世界人の転生者か別宇宙からの転移者か、さもなくば宇宙人から知識を貰ったんじゃね?」としか思えない、それ以前とは比較にならない程飛躍した知識・技術を披露した「天才」も少なくありませんし。
>>残念ですが思い当たりません……。私はノイマンでさえチーターには見えないので。一人挙げてくれると助かります。
>>>キテシビオス。
(これちょっと文脈というか争点がよく分からないので、言葉尻を捕らえた返信かもしれません。ご容赦ください)
ノイマンやキテシビオスは「「こいつ、異世界人の転生者か別宇宙からの転移者か、さもなくば宇宙人から知識を貰ったんじゃね?」としか思えない」チーターではありません。正常な歴史学の対象です。彼らの「「ブレイクスルー」の根拠が「異世界チート」だった」ら驚くではすみません。科学史が破綻します。
今気づきましたが、知識チートは異世界の科学史(知識)に知りえない神秘を残してしまう点が自己矛盾かもしれません。
  • myn
  • 2017年 06月03日 14時17分
[一言]
今のエンジニアってあらゆる分野が細分化されて、その道のプロでも異世界のような全然技術のルーツのないところで活かすのってすごく難しいと思うんですよね、ましては素人はって感じです。
何も大きな変革を遂げるみたいな大袈裟なテーマでなくとも、全く違う厳しい環境で必死に生き残っていくだけでも十分面白いストーリーを描けると思うのに、異世界というテーマに対して少し勿体無い気もしてしまいます。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2017年 06月03日 12時00分
管理
異世界って舞台装置がもう大袈裟ですから、求められるクオリティーも何か壮大な感じになってしまうのは仕方ないのかもしれません。
そこでゼネラリストぶったらのはもう説得力を出すのは難しいでしょうね。

>全く違う厳しい環境で必死に生き残っていくだけでも十分面白いストーリーを描けると思う

それも言うは易しって感じではあると思います。
なんだかんだ言っても大活躍してほしいみたいなワガママ。
  • myn
  • 2017年 06月03日 14時05分
[一言]
知識チートを起爆剤にして、技術のボトルネックを破壊するという展開は、あり得ますよね?

例えば、「海水(塩水)から苛性ソーダを生成して石鹸を作る」というチート。
これで「良質の石鹸を安価に生産出来る」で終わったらそれまでですけど、「電気分解により全く異質の物質が生産出来る」ということの一例、として扱われたら、様々なものに電気分解を試みるでしょう(「空気から爆弾を作る」というと有名なハーバー・ボッシュ法ですが、「空気に火花放電して硝酸を作る」というビルケランド・アイデ法というのもあるのですから)。
また、石鹸作りの工程で出来るセルロースは、ニトロセルロース(火薬)の原料でもありますし、石灰と反応させて出来る炭酸ソーダは料理にもまたガラス作りにも使えます。
つまり、最初の「海水の電気分解」という知識ひとつで、今まで発想さえなかったことを現地の人に思い至らせることが出来るのです。

実際問題、地球の歴史を紐解いても、「こいつ、異世界人の転生者か別宇宙からの転移者か、さもなくば宇宙人から知識を貰ったんじゃね?」としか思えない、それ以前とは比較にならない程飛躍した知識・技術を披露した「天才」も少なくありませんし。
一方で、あまりにも時代を先取りし過ぎた技術故にその後千年以上追従者は現れなかった、という技術もあります(たとえば手押しポンプは紀元前に既に開発されていましたが、実用化は14世紀になってから。またアルキメデスは水螺子を発明しましたが、それの逆応用によるスクリュー動力船の開発は17世紀に入ってから)。知識チートが必ずしも歴史を動かすとは言えないことも、実証されている事実です。

なお、「知識チートで自転車を異世界に再現する」人は居ても、「知識チートでラチェットギア(空転装置)を異世界に再現する」人は寡聞にして聞かない件。自転車だと乗用にしか使えないけど、ラチェットギアの知識は、物凄く応用範囲が広いと思うのですけどね。
>知識チートを起爆剤にして、技術のボトルネックを破壊するという展開は、あり得ますよね?
>例えば、「海水(塩水)から苛性ソーダを生成して石鹸を作る」というチート。
>様々なものに電気分解を試みるでしょう
>最初の「海水の電気分解」という知識ひとつで、今まで発想さえなかったことを現地の人に思い至らせることが出来るのです。

それ自体は、はい。あり得ます。出来ます。
知識の効用それ自体には文句ないです。

>様々なものに電気分解を試みるでしょう

私が知識チートに喧嘩売っているのは、ただ単に知識が役立つことじゃなくて、知識のそういう役立ち方、受け入れられ方はチートだと感じるからです。
私たちの価値観では電気分解の実験は有意義ですが、実験には知識の他に現地の資源と判断力も必要なので、異世界からは抵抗されるはずです。でも、その実験は軽蔑されたり妨害されたりしません。まるで中世ヨーロッパよりは近代ヨーロッパでやっているみたいですよね? その現地人は科学と実験に優しい価値観をすでにもっているかのようです。科学実験の有用性がもう実証されているかのように。
そこまで実験が好きなら、電気分解のような基本的な実験は自分たちで思いつくか、もう一通りやってる気がするんですよ。
これがおかしいと感じています。

>地球の歴史を紐解いても、「こいつ、異世界人の転生者か別宇宙からの転移者か、さもなくば宇宙人から知識を貰ったんじゃね?」としか思えない、それ以前とは比較にならない程飛躍した知識・技術を披露した「天才」も少なくありませんし。

残念ですが思い当たりません……。私はノイマンでさえチーターには見えないので。一人挙げてくれると助かります。


>ラチェットギアの知識は、物凄く応用範囲が広いと思うのですけどね。

歯車工学はほとんど完成している観があるのに応用範囲が今もどんどん広がってますよね。
さすが基礎技術。
  • myn
  • 2017年 06月03日 10時35分
[一言]
 激しく同感です。

 自分達が生活する現代社会に比べて遅れているから俺が導いてやる。

 他者を蔑み、自分達は至高の存在で絶対の正義だと侵略に明け暮れたどこぞの宣教師みたいな考え方には正直ついていけないと思う事ありますね。

 簡単そうに見えて、何年も続けなければ出来ない事なんて世の中に山ほどあります。

 結果(完成形)を知っているだけで、なんでも出来るわけねーよ!

 雑な感想ですいません、非常に共感できるエッセイでした良いものをありがとうございます。

 
ちょっとしたエッセーですが、楽しんでいただけて幸いです。

独善的な実力者はたち悪いですよね。
どこかに本当に正しい何かがある気はするが、お前はそれではない、と思うことがちょくちょくあります。

>侵略に明け暮れたどこぞの宣教師みたいな考え方

侵略宣教師といえば日本人を売った奴らもムカつきますが、パラグアイに行ったイエズス会士が個人的には一番の邪悪だと思います。
気持ち悪い価値観(共産主義)の押し付けでソ連のように大惨事を招きました。
なろうの暗黒面をマジで実行した奴らです。
  • myn
  • 2017年 06月02日 23時32分
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