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[良い点]
冒険者ギルド不要論、面白いです。
確かにこの組織はゲームの世界ならいざ知らず、異なる現実世界を想定した場合、かなり取り扱いが難しいように感じていました。

知名度という点などを除けば、無理に設定として採用する必要はありませんよね。
その部分にきっちり切り込まれているのが気持ちよく思いました。
[一言]
逆の発想としまして、『冒険者ギルドが存在し得るにはどうあればいいのか』という視点で、たくさんある穴をひとつひとつ埋めていくことができれば、リアリティのある設定として生かすことができるのではないか、とも愚考します。

自分が気になっている突っ込みどころとしましては、『冒険者ギルド職員の採用条件について』です。特に物語でありがちな受付嬢や事務関係の職員ですね。
そもそも、本当に冒険者ギルドが存在し得るのであれば、職員が取り扱っている情報はかなりの機密情報が含まれるはずですよね?
世界規模で、各地の町に支部が存在する場合、『その職員はどうやって採用すれば、不自然な形にならないの?』という疑問です。

科挙のような試験があるのか?
冒険者あがりの人物に、その仕事が務まるのか?
情報の取り扱いなどについてはどうか?
罰則などはどうなっているのか?

普通に考えると他の冒険者がいる前でやり取りをする時点でまずいと思うのですが、その辺りは様式美として許容されているのでしょうか?

本気で設定として生かしたければ、かなり穴を埋めなければいけない組織であるのは間違いないでしょうね。

自戒も込めて、感想を書かせて頂きました。
  • 投稿者: 笹桔梗
  • 2017年 10月25日 12時14分
 感想ありがとうございます。


>冒険者ギルドが存在し得るにはどうあればいいのか?
>冒険者ギルド職員の採用条件について

 テンプレ化した冒険者ギルドの姿だと、決め手がなくてどちらとも言えず、どちらを取っても矛盾が生じるので、エッセイではスルーしましたが。

 冒険者ギルドは、『官』なのか? 『民』なのか?
 中世ヨーロッパ風世界観だと、貴族が関わっている事業なのか? 完全に民間の事業なのか?

 この設定次第で、組織の役割と、職員の採用条件が変わってしまうと考えます。

 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

 まず、エッセイ内で散々言っていますが、冒険者ギルドを人材派遣や便利屋と考えた場合。

 これは説明不要に『民』でしょう。
 冒険者への依頼が、短期アルバイトのような数日で終わる仕事が大半なので、ハローワークのような行政サービスとは違うと判断します。

 その事務所で求められる人材も、人材派遣や便利屋と同じレベルでしょう。

 依頼を取ってくる営業職。
 これは話術や人当たり、コネといった社交性が重要になります。貴族の屋敷で働いていた元使用人などが適当そうで、冒険者だと足りない要素がありそうです。

 誰をどの仕事に派遣するかスケジューリングをする管理業務。
 金と物を扱う普通の商店とは性質が違いますが、仕事内容は大きな店の番頭格(責任者)と共通する部分もあります。恐怖政治を行うような人間でなく、リーダー格を務められる冒険者なら、不可能な仕事ではないと思います。

 窓口業務。
 マニュアル化できそうなので、仕事を覚えれば元冒険者でも勤まるでしょう。
 他の仕事は経験者優遇、ヘッドハンティングになりそうですが、これは一般公募でいいでしょう。

 守秘義務は民間企業レベルなので、顧客情報の取り扱いに関しては、職員の心得次第になってしまうでしょうか。

 ただまぁ、エッセイ内でも触れていますが、これをやってしまうとグローバル化が難しいです。

 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

 『官』として考えると、自国は行政サービスとしても、他国は政府出先機関という扱いになってしまいます。
 在外公館としての役割よりも、諜報機関としての役割が大きそうです。

 これはもう職員は、貴族か、貴族の息がかかった民間人で、専門の訓練を積んでいることが前提でしょう。
 現実に諜報機関の採用試験はありますが、普通のテストとはかなり性質が違うものなので、むしろ冒険者としてのノウハウが役立つかもしれません。

 情報もかなり機密性が高いものを扱うことになるでしょう。職員当人の個人情報も機密になるでしょう。

 ただし冒険者ギルドの姿に収めようとすると、変なことになります。
 長くなるので説明を省きますが、ひとつのギルド会館に、複数の国のスパイが働いていて、どの国も自国の情報が全世界にダダ洩れになるという、ある意味公平な謎の国際制度が生まれます。

 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

 どちらにせよ問題なのは、罰則規定です。これは先の更新分で多少触れる内容なのですが。
 ギルド職員の考え方を含めて、冒険者は全て自主責任みたいな風潮がありますから、罰則規定を設けることは実質不可能と考えるしかありません。

 現実の人材派遣会社で考えると、職員は下手な人材を紹介できません。派遣会社の責任になりますから、慎重になります。

 でもテンプレ冒険者ギルドの場合、依頼書が貼り出されて、冒険者がそれを選びます。
 選択権は冒険者が握っていて、誰がどれを選ぼうと基本職員はノータッチ。

 こちらは現実でいえば、ギルドの役割は人材『紹介』会社になるのですが、依頼主(雇用主)が面接して仕事を頼む冒険者を選ぶなんて選択権はないようです。
 依頼票は早いもの勝ちで、他の冒険者は受けられないのですから、問題児が来てもそれ以外の選択がありません。
 冒険者・冒険者ギルドに都合のいいムチャクチャがまかり通っています。

 罰則規定を定める以前に、大幅な業務改革をしなければ、多分為政者か団結した市民に、物理的に叩き潰されるでしょう。

 それでもやろうとすれば、冒険者ギルドを超国家規模のマフィアにでもしないと無理なんじゃ?
 問題を起こした冒険者は、その街のギルド職員によって指を詰められる。
 問題を起こしたギルド職員は、別のギルド職員によってコンクリ詰めで海にチン。
 杯と血の掟で縛られた任侠集団にすれば、カタギに迷惑をかけない、ちゃんと成果を出すエリート無法者集団ができあがる……かも?

 もっと現実的な形だと、ギルド職員は、ただのボランティア。
 酒場や食事処に掲示板を置いて、本業の客寄せとして情報提供の場にしているだけで、金銭のやり取りは行っていない。
 冒険者を制御する義理もなければ、罰則規定もない。副業にもなっていないサービスだから、何か問題が起これば止めればいいだけ。
 それなら無責任さを説明できますが、冒険者登録制度に意味はなく、『ギルド』『職員』は実のない呼び名になってしまいます。
[一言]
これはまた、正しいですが、辛辣な意見ですね…。
僕も常々思ってますが、多くの作者さんはオリジナリティがないです。違うのはキャラの名前だけでは?という作品も多々あります。思考停止してテンプレートを踏襲しているからこうなるんですね。

僕は、彼らが書いている作品は「相手に読ませる作品」ではなく「自分が読むための作品」だと思います。その違いがこのようなテンプレートだらけのよくある作品群に表れていると思います。でも、まっとうな読者からしたら違いがほとんど無いような作品なら一番合う一つで良いと。

全体的に言うと、なろうの一般作者は知識が足らず、読者を考えない独りよがりな人達だと思います。また、読者もそれを迎合して、違いなどを気にせずに読むのがいけないと思います。だからこそ、物語にあんまり関わらない冒険者ギルドとかが出てくるのだと思います。
  • 投稿者: ハル
  • 15歳~17歳
  • 2017年 10月22日 13時44分
 感想ありがとうございます。

 自分がこんなエッセイを書いて公開する理由は、いくつかあるので、語ると長くなってしまいますが……
 ランキングがテンプレばかりな現状に思うところがないわけではないですが、正直どうでもいいんですよね。
 個人的感情で「正しい」「間違ってる」なんて言っても、現状は現状で正しく認識しなきゃいけないわけですし。ケチつけたところで変わるわけでもないですし。

 自分としては、このエッセイを公開したのは、利己的な理由が大きいんですよね。
 ハル様はこのエッセイ以外の拙作を読んでくださっているのでご存知でしょうが、知らない人間にとっては「なろう作家」は「同じようなテンプレ作品書いてる連中」とレッテル貼りされてしまっているでしょう。
 自分は、そういう作者と一緒くたにされるのは、我慢ならないのです。
 意見は出さないと、誰も知ることはできないわけですから、こういう形で作品・作者の差別化を図っています。
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