感想一覧

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[良い点]
教科書などで扱われるような、全年齢が読める小説です。和紗と綺羅、二人の雰囲気が恋愛関係として繋がっているというよりも心の奥底でつながっているのではと感じました。
[一言]
Twitterから参りました、紅見屋みん(@khaaaa0)です。感想をお送りするのが遅くなってしまい、申し訳ありません。
[良い点]
 醸し出す情緒が素敵です。
 全てを説明してしまわない、いい一線で止めてあって、最後まできて題名の意味にやっと思い至りました。
心にくいです。
[一言]
 文学フリマの一次突破おめでとうございます。
そこで本作品見かけて読んでみました。
読んで良かったです。
陸 なるみさん

お読みくださりありがとうございます。

また、返信が非常に遅れましたこと、お詫び申し上げます。

心にくい、最上の誉め言葉の一つです。

一次しか通りませんでしたが、陸さんのように心に響いてくださる方が一人でもいると、救われます。

ご感想に感謝します。
[良い点]
一つ一つの文章や言葉がこの小説の世界観に合って味が出ていました。
挿絵もいいですね、より一層理解が深まった気がします。
御浜 ソウさん

お読みくださりありがとうございます。
返信が遅れましてすみません。

執筆する上で、言葉の一つも疎かにしたくないと考えています。
九藤の選んだ言葉が、紡ぎ出したかった世界に合っていたのなら何よりです。

挿絵は最初、違うものだったのですが、納得いかずに描き直しました。
お褒めいただき嬉しいです。

ご感想に感謝します。
[良い点]
九藤節ともいえる渋み、深み……それでいて色彩豊かな表現にお腹がいっぱいになりました。

なんと言っても、導入部での惹きこみ方は目の前にその美しい景色が広がり、耳に美しい歌声が響き渡るようでした。


人間の素直な心の中さえもリアリティを欠くことなく、フィクションを感じさせない直球さ。とてもいいなと思います。ほかの方の感想なども読ませていただきましたが、やはりこの物語の真髄は人が抱える自己中心的な感情なのではないかと思いました。それは時に好意となり、それは時に憎悪、嫉妬となる。ある時はそれを愛とも呼ぶ。


色々なことを考えさせられ、また、何度も読みたくなる。そんな物語でした。
[気になる点]
個人的な意見であることを前提にお読みくださいませ。

大満足の作品ではありましたが、ただ一点、少し物足りないなと思ったのは主人公とヒロインのすれ違いや醜い心中の描写です。

あともう一押し、何かしらのアクションやイベント等があれば結末にもっと気持ちを入れ込めるのではないかなぁと愚考いたしました。

[一言]
いつもお世話になっております。
素敵な作品をご紹介いただきましてありがとうございます。

九藤先生の作品にはいつも舌を巻きます。

これからもどうぞよろしくお願いします。
  • 投稿者: 天雨美姫
  • 18歳~22歳 女性
  • 2018年 06月16日 17時14分
天雨美姫さん

お読みくださりありがとうございます。

人のエゴが見えない小説は、物足りないなと感じます。
美辞麗句を並べても、現実味がない。
なので、自分の作品には必ず淀んだ感情も書くようにしています。

あと一点、何かあればとのお言葉、深く胸に受け止めます。
さらさら流れるばかりでは足りないものもあるのやもしれません。

こちらこそ、いつもお世話になっております。
これからも、九藤と九藤作品をよろしくお願いいたします。

丁寧なご感想に感謝します。
[一言]
豊かな色彩表現で、小説そのものが絵画のようでした。
また漢字の使い方にもこだわりを感じました。艶っぽさや漂ってくる色気に、読んでいる方が平衡感覚を失いそうになりますね。

挿絵も小説の雰囲気によく合っていて、素敵でした。

素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございました(^^)
山石尾花さん

お読みくださりありがとうございます。

漢字表記にはこだわりがある反面、難字であると敬遠されないか心配しておりましたので、お言葉、有り難く思います。

挿絵は最初、違うものを置いていたのですが、納得できず、新しく描き変えました。
合っているようなら、何よりです。

ご感想に感謝します。
[良い点]
花散らし雨 拝読させていただきました。
ツイッターの方でよくお見かけしたので、ついつい覗きやってまいりました。
特異な特徴を持つ綺羅と偶然に出逢った和紗との出会い、和紗の綺羅への想い変化、執着などご自然に描かれて、それが美しい描写で、全体的に妖艶さを匂わす演出がされているなと感じました。
>黒い猫が横切る。
という部分で、うまく場面が転換し、違う世界に踏み込む扉になっているような感じがしました。
>どちらがセイレーンでどちらが鯉なのか、もう解らない。
片方が船人や鳩ではないということは、どちらも捕食する側というわけですね(^^♪ お互いが食い合ったら、離れることはできないですものね。
二人のつながりが宿命的で深みあるものだと感じました。
楽しませていただきました。執筆頑張ってください。
更松さん

お読みくださりありがとうございます。

妖艶、は実は挿入したかった要素でしたので、お言葉、非常に嬉しいです。

黒い猫が横切る場面は、ふと浮かんで書いたのですが、確かに転換の箇所となったかと思います。

セイレーン、鯉、どちらがどちらかぐるぐる廻る。読者の方に惑乱していただこうと企みました(笑)
密やかな雨音の中、二人がどのような顛末を辿ったか、ご想像いただければ幸いです。

励ましとご感想に感謝します。
[良い点]
 twitterから伺いました、ののかです。
 「恋というものの妖しさ」が非常に丹精な文章で綴られた短編で、お見事でした……!
 文体的な意味での欠点はまるで見えず、完成されており、素晴らしいと感じました。
 挿絵も当作品を過不足なく表現しており、この作品に対しては完璧と感じます!
 思春期の男女の淡い思慕と、そこから芽生える独占欲の表現……恋の表現として完璧で、読みながらうっとりとしました。
[気になる点]
 ただtwitterにて「正直なレビュー可」とコメントを付けて頂きましたので、一点だけ注文というか、こうだったらいいのになと思った事を述べさせて頂きたく思います。
 本当に安直な、素人意見で恐縮なのですが、「オチ」が無いのがこの小説の唯一の欠点かと思います……!

 今作は、起承転結で考えた時、起承転結の、"承"までしか無い話であるように、私には見受けられました。
 あともう一つオチがあれば、当作は読者にとって忘れ難い作品になったのではないでしょうか。
 例えば、
「綺羅は引越しをする予定があり、この話の後二人はお別れする予定だ」だとか。
「和紗は実は同姓で、これは同性愛の話だった」だとか。
「実は綺羅も和紗の事が好きで溜まらなく、和紗に近付く女を影で排除していたという事が最後明らかになる」
 だとか……。すいません、素人意見ですのでどれも安直ですよねw

 とにかく一点でいいので、「キャラが行動した末に迎える、起承転結上の"転"」があれば、尚完璧な短編になった事かと存じます。
[一言]
 とはいえこれは好みの話ですので、基本的には、とても素晴らしい短編であるという事は変わりません。
 素敵な作品を自薦頂き有難う御座いました!
  • 投稿者: 退会済み
  • 2018年 06月10日 12時00分
管理
ののかさん

お読みくださりありがとうございます。

独占欲、をよく指摘される作品です。少年期の感情というものは、綺麗なものばかりではありません。
醜い部分も浮き彫りにしつつ、なおかつ美しい作品にしたいと思いました。

「転」がないとは、九藤作品ではしばしばご指摘を受けます。
純文学とは、必ずしも「転」が必要なジャンルではないかなあと、思っている次第です。
 美しい余韻が残ればそれでいいと考えています。

レビューにご感想に感謝します。
[良い点]
たいへん叙情的で色彩感に溢れ、挿し絵なしでも読みながら情景が目に浮かぶような文体でした。
どうとでも解釈可能な、このあとどう物語が続いていくのか、読者に考えさせるエンディングも興味深いです。
[気になる点]
「花散らしの雨(または風)」という語句は、最近では気象予報士の皆さんもテレビで使うようになり、耳にする機会が増えました。
俳句の季語でもあり、音の美しさから叙情的に使われてる場面が多いのですが、本来の「花散らし」には
「旧暦三月三日、節句の後に野山に遊びに出る、主に九州北部地方の昔の風習」という意味があります。また野遊びに出るのが若い男女で、泊まり掛けでの“遊び“であることから「男女の野合」という解釈もあります。
音の美しさだけでなく以上の意味合いを踏まえた上で作者様がタイトルを付け、かつあのどうとでも解釈可能なエンディングにしたのだとすると、ぐっと耽美感が増してきました。
  • 投稿者: 但野 尚
  • 女性
  • 2018年 06月10日 10時56分
但野 尚さん

お読みくださりありがとうございます。

ラストは明快なものでないように仕上げてみました。
読み手の方のご想像に委ねる形で。

花散らしの言葉に敏感に反応されたのは、但野さんが初めてです。
実は花散らし、の言葉に、綺羅が和紗によって散らされる、という隠れた意味を込めました。
よくお気づきになられましたね。嬉しく思います。

含蓄あるご感想に感謝します。
[良い点]
・主人公の持つ誰かの特別になりたいと言う思い、転じてその独占欲、共感できます
・人を好きになるのって素晴らしく、そして難しいことだと思います。それをネタにしている人間の云うことじゃないと思いますが、そう思います。
・童話みたい。けれどそうでもない。文学とはまさしくこういうものだと思います。
[気になる点]
・混血なのだろう
 →別の方も指摘されていますが、専門用語を入れないで話すと、日本語では虹彩異色症(バイアイやオッドアイ、ヘテロクロミアとも呼びます)と言う病気で、白人種に多く表れる傾向のある病気ですが、日本の一般人での罹患者も多く、芸能人(後述)やジャーナリストが実は虹彩異色だったと言うケースは意外とあります。あとは日本人同士で結婚したはずなのにアルビノのように肌の白いオッドアイの一般人の方もいます。
 なお、先天性の場合でも犬猫同様に聴覚障害を併発したりワールデンブルグ・クライン症候群と呼ばれる染色体異常(一般に有名なのはクラインフェルター症候群という男性のみに発症するX染色体が過剰すぎる状態やスーパー男性と呼ばれるY染色体が過剰な状態など)や難聴などを特徴とする遺伝子疾患を併発していたり、後天的にはホルネル症候群など、遺伝子疾患や染色体異常を引き金とした合併症などを併発するリスクがとても高い病気です。つまり、見掛けは綺麗だけど意外と合併症を引き起こしていない人は少ないと言うだけの話ですが一応、日本人でも掛かると言うことと混血児と判断する材料としては証拠として乏しいことだけ抑えていただければと。
 有名な方ですと今上天皇のご学友であり、昨年お亡くなりになったジャーナリストの橋本明さんとか奥菜 恵さん(この方はよく知らないです)
[一言]
 ヒロインの声を極彩色と表し、果てに人魚と表現する辺り、やはり九藤さんだと思わされます。現実で聞く機会があれば、それはさぞ美しい声音なのだろうと思わされます。そして何より、少ない文章量で映像がどんどん浮かんでくるこの描写力、衰えない筆致はいっそ貪欲なまでに何処までも技術を喰らい、もっともっと美しく、そして力強くなるのだろうと思わされます。
 猫は本当にヒロインだったのか……逆ですね。ヒロインは猫が化けた姿なのか、そして鯉はどちらで、人魚はどちらだったのか……きっとどちらも鯉であり人魚であり人だったのだろうと思います。
 とても美しい文章、ありがとう御座います。
魔弾の射手さん

お読みくださりありがとうございます。

主人公に共感していただけたこと、嬉しく思います。

オッドアイに関しての丹念なご指摘、傷み入ります。
和紗が射手さんほどの含蓄の持ち主であれば、安易に混血という発想はなかったでしょうね。
九藤もまた、新たに知ることが多かったです。

綺羅の正体は、あえてぼかしてあります。
読み手の方が、どのように受け取られるか、それを楽しみたいわくわく感もありました(笑)。

丁寧なご感想に感謝します。
[一言]
いつもながら耽美的でため息が出るような、素晴らしい文章でした。思春期の少年少女の傷つきやすさ、純粋さ、まっすぐな想いが雨を軸に美しく描かれていましたね。特に優越感を得たり、嫉妬したりする和紗の心情は、リアリティーがあり、共感を覚えるかたが多いのではないかと思います。

綺羅がセイレーンだとすれば鯉に喰われるほうですが、猫であれば鯉を喰らうものであり、二人の逆転しうる関係性を端的に象徴していたと思います。

和紗と綺羅、どちらがより相手に惹かれ、どちらがより相手を振り回しているのか。歌で惑わせるセイレーン、気まぐれな猫。やはりここは綺羅のほうが一枚上手でしょうか。

雨音が聞こえているような気がして、思わず外を確認してしまった作品でした。
石川 翠さん

お読みくださりありがとうございます。

和紗の心は、ただ純粋なだけでなく、それこそ池に潜む鯉のように、生々しいものもあるのだろうと思いつつ書き進めました。

綺羅はセイレーンであり、猫でもあるのかもしれない。
そのあたりの解釈は、読者の方に委ねようと思いました。

和紗と綺羅。
一見、和紗がリードしているように見えて、仰るように、実は綺羅に主導権があるように思います。

雨音は好きです。

丹念で嬉しいご感想に感謝します。
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