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[一言]
 拝読しました。
 元になっているのは車で、引き起こされているのは悪臭。そこまでの因果は確かであるのに、理由がさっぱりわからない。けれど臭いは日に日に強まり、心を著しく蝕んでいく。
 この不条理具合と追い詰められていく心理とが、見事に怪談でありました。
 販売店の店長の振る舞いもまた妙味でした。
 車にまつわる瑕疵を全て了解しつつもふてぶてしく黙して語らずで、読者といてはつい態度の裏をあれこれと想像してしまいます。もし彼が事細かに因縁を語っていたら、この得体の知れない雰囲気は出なかったであろうと思います。

 私事ですが子供の頃、仏壇に供えたまま放置されて線香の匂いが染み込んだ素麺を食してしまった事があります。あの時味覚と嗅覚は連動しているのだと強く思い知っただけに、語り手の境遇には同情も一入でした。
感想ありがとうございます。
いつも怪異を描くとき、「語るべきこと」と「語らないこと」の線引きに悩みながら書いてます。
若干説明不足かなと思っていたので、そういっていただけると嬉しいです。
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