感想一覧
▽感想を書く感想絞り込み
[良い点]
『死の魔法殺人事件』……3人の容疑者、それぞれの証言、現場の痕跡から真犯人を突き止める過程が良かったです。ブラストフを殺した凶器が魔法ではなく、魔法書そのものだったとはなんとも皮肉で現実的だと思いました。
法医学の存在しない世界では、殺人のトリックの幅が現世より広がるので、欺く殺し方に様々なバリエーションが出てきそうで、それゆえ求められる推理力は柔軟で高度なものだと思われます。現世で通用する知識や先入観をゼロにリセットすること、異世界を舞台にした推理小説の楽しみが、そこにあるのかもと感じました。
異世界ものは今まであまり食指が動かない分野でした、けど、こんな世界があっても面白いかも……と思わせてくれる雰囲気で。右手中指の指輪も素敵です。私も欲しくなりました! 面白く事件を解決してくれるであろうシャーロックさんには、今後も期待できそうです。
『死の魔法殺人事件』……3人の容疑者、それぞれの証言、現場の痕跡から真犯人を突き止める過程が良かったです。ブラストフを殺した凶器が魔法ではなく、魔法書そのものだったとはなんとも皮肉で現実的だと思いました。
法医学の存在しない世界では、殺人のトリックの幅が現世より広がるので、欺く殺し方に様々なバリエーションが出てきそうで、それゆえ求められる推理力は柔軟で高度なものだと思われます。現世で通用する知識や先入観をゼロにリセットすること、異世界を舞台にした推理小説の楽しみが、そこにあるのかもと感じました。
異世界ものは今まであまり食指が動かない分野でした、けど、こんな世界があっても面白いかも……と思わせてくれる雰囲気で。右手中指の指輪も素敵です。私も欲しくなりました! 面白く事件を解決してくれるであろうシャーロックさんには、今後も期待できそうです。
- 投稿者: 退会済み
- 2020年 09月08日 15時59分
管理
ありがとうございます。
異世界ミステリとはいえ、魔法を乱用しない、変な言い方ですが「地に足の着いた異世界ミステリ」を目指しています。
私も異世界ものは苦手としているので、そんな人間が異世界を舞台にミステリを書いたらこうなるよ、というものを出していければなと思っています。末永くお付き合いくだされば幸甚です。
感想、ありがとうございました。
異世界ミステリとはいえ、魔法を乱用しない、変な言い方ですが「地に足の着いた異世界ミステリ」を目指しています。
私も異世界ものは苦手としているので、そんな人間が異世界を舞台にミステリを書いたらこうなるよ、というものを出していければなと思っています。末永くお付き合いくだされば幸甚です。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2020年 09月08日 21時12分
[良い点]
第2話「石化王子」拝読しました。
第1話よりも舞台が広がり、探偵自身の冒険もあったりして、いよいよ始まったなというワクワク感がありました。
他の方もおっしゃっていますが、一捻りも二捻りも加えたトリックは圧巻でした。真相が法廷で明らかにされるというのもドラマチックで良かったです。指輪の効果によって探偵の発言の正当性が担保されるのは、やっぱり上手いなあと感心してしまいました。読んでいる身としても安心できますし、カタルシスさえ感じられました。
ワトソンにもなにか秘密がありそうで、気になります。次作も期待して待ちたいと思います。
第2話「石化王子」拝読しました。
第1話よりも舞台が広がり、探偵自身の冒険もあったりして、いよいよ始まったなというワクワク感がありました。
他の方もおっしゃっていますが、一捻りも二捻りも加えたトリックは圧巻でした。真相が法廷で明らかにされるというのもドラマチックで良かったです。指輪の効果によって探偵の発言の正当性が担保されるのは、やっぱり上手いなあと感心してしまいました。読んでいる身としても安心できますし、カタルシスさえ感じられました。
ワトソンにもなにか秘密がありそうで、気になります。次作も期待して待ちたいと思います。
ありがとうございます。
ファンタジー世界を舞台にするからには、科学捜査が封じられるという以外にも、その世界ならではのトリックや、推理の見せ方にもこだわっていきたいですね。指輪についても、やっと作者にも使い方が分かってきた感があります(笑)。
本格ミステリの宿命として量産が不可能なため、第3話までにはまだ時間をいただくことになりますが、構想はありますので、ご期待いただければ嬉しいです。
感想、ありがとうございました。
ファンタジー世界を舞台にするからには、科学捜査が封じられるという以外にも、その世界ならではのトリックや、推理の見せ方にもこだわっていきたいですね。指輪についても、やっと作者にも使い方が分かってきた感があります(笑)。
本格ミステリの宿命として量産が不可能なため、第3話までにはまだ時間をいただくことになりますが、構想はありますので、ご期待いただければ嬉しいです。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2020年 04月07日 23時28分
[良い点]
仮面、入れ替わりというミステリのギミックがファンタジーの世界観と上手く融合されていて感心しました。
登場人物のキャラクターづけもホームズ的というか古き良き英国ミステリの薫りを感じるものでしたが、ファンタジーとの相性が非常に良かったですね。
仮面、入れ替わりというミステリのギミックがファンタジーの世界観と上手く融合されていて感心しました。
登場人物のキャラクターづけもホームズ的というか古き良き英国ミステリの薫りを感じるものでしたが、ファンタジーとの相性が非常に良かったですね。
ありがとうございます。
魔法などの異世界要素を直接でなく、間接的に使ってミステリが作れないかと思って考えたトリックでした。
書いてみて思ったのですが、おっしゃるとおり、いかにもテンプレなキャラクター造形や人物関係など、現代ミステリでやると仰々しくなりすぎる要素も、ファンタジー世界なら馴染む気がします。魔法などの非現実要素が使えるというだけでなく、ファンタジー世界には古風なミステリ設定を復権できる土壌があるように思います。
感想、ありがとうございました。
魔法などの異世界要素を直接でなく、間接的に使ってミステリが作れないかと思って考えたトリックでした。
書いてみて思ったのですが、おっしゃるとおり、いかにもテンプレなキャラクター造形や人物関係など、現代ミステリでやると仰々しくなりすぎる要素も、ファンタジー世界なら馴染む気がします。魔法などの非現実要素が使えるというだけでなく、ファンタジー世界には古風なミステリ設定を復権できる土壌があるように思います。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 12月02日 21時57分
[良い点]
~ネタバレが含まれるので、未読の方はご注意ください~
こんばんは、沖野です。第二話『石化王子』拝読させて頂きました。
石化することで、肌の色をごまかすというアイデアが秀逸ですね。シンプルな入れ替わりトリックに、一捻り加えることで、ユニークな効果を生んでいるように思います。
指輪の活かし方もイイですね。推理の真実性を保証するだけなく、探偵の社会的立場の弱さを補強するという役割。小道具に対する細やかなこだわりを感じました。
~ネタバレが含まれるので、未読の方はご注意ください~
こんばんは、沖野です。第二話『石化王子』拝読させて頂きました。
石化することで、肌の色をごまかすというアイデアが秀逸ですね。シンプルな入れ替わりトリックに、一捻り加えることで、ユニークな効果を生んでいるように思います。
指輪の活かし方もイイですね。推理の真実性を保証するだけなく、探偵の社会的立場の弱さを補強するという役割。小道具に対する細やかなこだわりを感じました。
ありがとうございます。
「第2話」は、石化による入れ替わりトリックが全ての一発ネタものですが、それをやる理由は? と周辺状況を固めていくうちに結構な文章量となってしまいました。「秀逸」と書いていただき非常に嬉しいです。
指輪については、無茶すぎる設定かなとも思ったのですが、「異世界ミステリでもなければ、こんな割り切ったやり方は出来ない」と、思い切って導入しました。「探偵の推理が全面的に正しい」と保証するのって、ミステリ作家にとっては地味に苦労するところですから……。
感想、ありがとうございました。
「第2話」は、石化による入れ替わりトリックが全ての一発ネタものですが、それをやる理由は? と周辺状況を固めていくうちに結構な文章量となってしまいました。「秀逸」と書いていただき非常に嬉しいです。
指輪については、無茶すぎる設定かなとも思ったのですが、「異世界ミステリでもなければ、こんな割り切ったやり方は出来ない」と、思い切って導入しました。「探偵の推理が全面的に正しい」と保証するのって、ミステリ作家にとっては地味に苦労するところですから……。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 11月10日 21時57分
[一言]
『第2話 石化王子』を拝読しました!
※以下、ネタバレがありますのでご注意ください※
不穏なプロローグからはじまり、裁判、そしてエピローグまで綿密かつドラマティックな展開で読み応えがありました。面白かったです。
異世界ミステリは、魔法の存在で、殺しの手段などはハウダニットに重点が置かれることが多いように思いますが、
石化王子はなぜ石化されたか?
この謎を中心に謎解きが展開し、さらに納得できる理由が用意してあるので非常に感心しました。
ホームズさんの命をかけた謎解き、かっこよかったです!
これだけの物語を作るのは大変でしょうが、ぜひ続編も読みたいです!
『第2話 石化王子』を拝読しました!
※以下、ネタバレがありますのでご注意ください※
不穏なプロローグからはじまり、裁判、そしてエピローグまで綿密かつドラマティックな展開で読み応えがありました。面白かったです。
異世界ミステリは、魔法の存在で、殺しの手段などはハウダニットに重点が置かれることが多いように思いますが、
石化王子はなぜ石化されたか?
この謎を中心に謎解きが展開し、さらに納得できる理由が用意してあるので非常に感心しました。
ホームズさんの命をかけた謎解き、かっこよかったです!
これだけの物語を作るのは大変でしょうが、ぜひ続編も読みたいです!
ありがとうございます。
異世界ミステリでホワイダニットを扱うというのは、第2話で力を入れていたところでしたので、そこに注目していただけたというのはズバリで、非常に嬉しいです。
今後も、こういった、魔法を直接トリックに使わないタイプの異世界ミステリを書いていけたらなと思っています。
お届けできるのはまだ先になりますが、第3話の構想もありますので、そのときはまた、ホームズとワトソンをよろしくお願いします。
感想、ありがとうございました。
異世界ミステリでホワイダニットを扱うというのは、第2話で力を入れていたところでしたので、そこに注目していただけたというのはズバリで、非常に嬉しいです。
今後も、こういった、魔法を直接トリックに使わないタイプの異世界ミステリを書いていけたらなと思っています。
お届けできるのはまだ先になりますが、第3話の構想もありますので、そのときはまた、ホームズとワトソンをよろしくお願いします。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 11月06日 20時25分
[一言]
~ネタバレありなので未読の方はご注意を~
石化王子読みましたー。いやー、前回の感想で指輪のデメリットが強過ぎるんじゃないかと書きましたが、うまく持っていきましたねー!死も恐れずに推理をするという姿勢からホームズの覚悟がよく伝わってきましたし、場の真剣さを増す効果や、時代劇じみた一発逆転の爽快感も堪能できました。とても上手く指輪を扱えていたと思います。でも、今回みたいな大事でもない限り、やっぱりおいそれとは使えないよなあ……。
事件に関しては……まあそこまで意外性がある、とは感じませんでしたが上手くまとめられているなあと。個人的には今回の殺人だけは冒険者仲間の誰かが行っており(痴情のもつれてきな)、せっかくだから解毒割り犯人に罪を被せちゃおう的な話かと推理しましたが、まあ違いましたね(笑)冒険者たちは本当に関係なくて、事情聴取以降一度も出てきませんでしたな( ;∀;)
少し気になったのは、実は冒険者が弱かったという話にもう少し肉付け(伏線)をしてくれてた方が納得しやすかったかなということ。あとは双子だと断定できる根拠がやっぱり薄かったなあと。私もそれは予想していたのですが、予想以上の根拠がなくてそれ以上推理を進められませんでしたから。
一話目で登場した賢者パーティーの裏切り者がラスボスでしょうか?ワトソンも何やら訳ありっぽいですし、続きがとても楽しみです!ゆったりと次章をお待ちしておりますね~。
~ネタバレありなので未読の方はご注意を~
石化王子読みましたー。いやー、前回の感想で指輪のデメリットが強過ぎるんじゃないかと書きましたが、うまく持っていきましたねー!死も恐れずに推理をするという姿勢からホームズの覚悟がよく伝わってきましたし、場の真剣さを増す効果や、時代劇じみた一発逆転の爽快感も堪能できました。とても上手く指輪を扱えていたと思います。でも、今回みたいな大事でもない限り、やっぱりおいそれとは使えないよなあ……。
事件に関しては……まあそこまで意外性がある、とは感じませんでしたが上手くまとめられているなあと。個人的には今回の殺人だけは冒険者仲間の誰かが行っており(痴情のもつれてきな)、せっかくだから解毒割り犯人に罪を被せちゃおう的な話かと推理しましたが、まあ違いましたね(笑)冒険者たちは本当に関係なくて、事情聴取以降一度も出てきませんでしたな( ;∀;)
少し気になったのは、実は冒険者が弱かったという話にもう少し肉付け(伏線)をしてくれてた方が納得しやすかったかなということ。あとは双子だと断定できる根拠がやっぱり薄かったなあと。私もそれは予想していたのですが、予想以上の根拠がなくてそれ以上推理を進められませんでしたから。
一話目で登場した賢者パーティーの裏切り者がラスボスでしょうか?ワトソンも何やら訳ありっぽいですし、続きがとても楽しみです!ゆったりと次章をお待ちしておりますね~。
ありがとうございます。
指輪の扱いについては、第1話でいただいた感想をもとに考えた展開でしたので、皆様の感想がなければ生まれなかったものでした。天草さんをはじめ、感想を寄せていただいた皆様に感謝しなければいけません。否定的だったり、問題提起な内容の感想でも、こうして糧に出来るので、私の作品に対しての感想は本当に遠慮は無用ですと、この場を借りてお伝えさせていただきます(笑)。
メイントリックについては……書いていただいたとおり、分かりやすく、しかし作中での手掛かりが足りないという、本格ミステリとしては最悪のパターンに陥ってしまったと私自身も反省しております。
試行錯誤が続きますが、続きが楽しみと書いていただいて大変嬉しいです。次話はもっと強度のあるミステリにするよう精進します。
感想、ありがとうございました。
指輪の扱いについては、第1話でいただいた感想をもとに考えた展開でしたので、皆様の感想がなければ生まれなかったものでした。天草さんをはじめ、感想を寄せていただいた皆様に感謝しなければいけません。否定的だったり、問題提起な内容の感想でも、こうして糧に出来るので、私の作品に対しての感想は本当に遠慮は無用ですと、この場を借りてお伝えさせていただきます(笑)。
メイントリックについては……書いていただいたとおり、分かりやすく、しかし作中での手掛かりが足りないという、本格ミステリとしては最悪のパターンに陥ってしまったと私自身も反省しております。
試行錯誤が続きますが、続きが楽しみと書いていただいて大変嬉しいです。次話はもっと強度のあるミステリにするよう精進します。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 10月29日 23時35分
[良い点]
第一話「死の魔法殺人事件」読ませて頂きました。
現実世界と異世界の差――法医学的知識の有無をロジックに落としこんでいるのがウマい!と思いました。「内政チート」に通じる面白さですね。
推理の正しさを保証する方法も異世界ならではのもので、新鮮でした。
[気になる点]
「ダイイング・メッセージ」という概念が存在しない世界で、被害者がダイイング・メッセージを残すという発想に至るのかどうか…………ちょっとだけ疑問に感じます。
[一言]
特殊設定ミステリが好きなので、引き続き二話も読ませて頂きます。
第一話「死の魔法殺人事件」読ませて頂きました。
現実世界と異世界の差――法医学的知識の有無をロジックに落としこんでいるのがウマい!と思いました。「内政チート」に通じる面白さですね。
推理の正しさを保証する方法も異世界ならではのもので、新鮮でした。
[気になる点]
「ダイイング・メッセージ」という概念が存在しない世界で、被害者がダイイング・メッセージを残すという発想に至るのかどうか…………ちょっとだけ疑問に感じます。
[一言]
特殊設定ミステリが好きなので、引き続き二話も読ませて頂きます。
ありがとうございます。
「異世界ミステリ」調べてみたら、こういったコンセプトの作品は結構、いえ、かなり存在するのですね。私のはあまりに付け焼き刃で、ちょっと書くにあたっての覚悟が甘かったかなと思ったりしています。
「ダイイング・メッセージ」については、ご指摘を受けて「あっ! そうか!」と気付いたことは内密にお願いします(笑)。
死ぬ直前に「比類なく神々しい瞬間」が訪れて、「ダイイング・メッセージを残す」という思考が生まれた、ということにしていただければ。
感想、ありがとうございました。
「異世界ミステリ」調べてみたら、こういったコンセプトの作品は結構、いえ、かなり存在するのですね。私のはあまりに付け焼き刃で、ちょっと書くにあたっての覚悟が甘かったかなと思ったりしています。
「ダイイング・メッセージ」については、ご指摘を受けて「あっ! そうか!」と気付いたことは内密にお願いします(笑)。
死ぬ直前に「比類なく神々しい瞬間」が訪れて、「ダイイング・メッセージを残す」という思考が生まれた、ということにしていただければ。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 10月18日 21時26分
[良い点]
第1話「死の魔法殺人事件」拝読しました。とても面白かったです。
特に最後に明らかになった指輪に関する事実について、テンション上がりまくりでした。もう無限の可能性を感じちゃいます笑。いちおう特殊ミステリを書く身といたしましては、羨ましい限りです。
※以下、重大なネタバレを含みます。未読の方はご注意を。
やはり異世界で現実世界の知識が活かされる展開は、異世界ミステリの醍醐味ではないでしょうか。それを存分に活用なさっていたと思います。
捜査で活かされた法医学の知識、そして死因として急性硬膜下血腫を持ち出したのはポイント高かったです。異世界という舞台では異質感が出ていいですよね。主人公(そして彼に感情移入している読者)だけが知っているというカタルシスも得られます。
魔法本自体が凶器と言うことはまだ思い至りやすかったかもしれません。そこで疑問になるのが「犯人は机に突っ伏したブラストフを見て、どうやって死んだと確信できた?」という点だと思われます。この世界の人々には急性硬膜下血腫の知識は無いはずですから。
しかし、それも後の犯人の供述によって補強されているのも丁寧だと感じました。また同時に犯人の事情を見せることで事件の背景にある人間関係に深みを持たせることに成功していた点はお見事と言うほかありません。
全体を通して、しっかり事前準備を行ったうえで書かれた、とても丁寧な作品だと感じました。次回も楽しみです。
余談ですが、探偵の過去編が出てきた辺りで不穏な空気を感じてしまいました。死亡フラグかと笑。ずっと名前が出てこなかったのもそう感じた一因でした。主人公死亡→交代の流れは珍しくはないですから。
ですが、最後に探偵の続投が決まってほっとしました。名前も、あの台詞ためにとって置いたのですね。ほれぼれとするような幕切れだったと思います。
第1話「死の魔法殺人事件」拝読しました。とても面白かったです。
特に最後に明らかになった指輪に関する事実について、テンション上がりまくりでした。もう無限の可能性を感じちゃいます笑。いちおう特殊ミステリを書く身といたしましては、羨ましい限りです。
※以下、重大なネタバレを含みます。未読の方はご注意を。
やはり異世界で現実世界の知識が活かされる展開は、異世界ミステリの醍醐味ではないでしょうか。それを存分に活用なさっていたと思います。
捜査で活かされた法医学の知識、そして死因として急性硬膜下血腫を持ち出したのはポイント高かったです。異世界という舞台では異質感が出ていいですよね。主人公(そして彼に感情移入している読者)だけが知っているというカタルシスも得られます。
魔法本自体が凶器と言うことはまだ思い至りやすかったかもしれません。そこで疑問になるのが「犯人は机に突っ伏したブラストフを見て、どうやって死んだと確信できた?」という点だと思われます。この世界の人々には急性硬膜下血腫の知識は無いはずですから。
しかし、それも後の犯人の供述によって補強されているのも丁寧だと感じました。また同時に犯人の事情を見せることで事件の背景にある人間関係に深みを持たせることに成功していた点はお見事と言うほかありません。
全体を通して、しっかり事前準備を行ったうえで書かれた、とても丁寧な作品だと感じました。次回も楽しみです。
余談ですが、探偵の過去編が出てきた辺りで不穏な空気を感じてしまいました。死亡フラグかと笑。ずっと名前が出てこなかったのもそう感じた一因でした。主人公死亡→交代の流れは珍しくはないですから。
ですが、最後に探偵の続投が決まってほっとしました。名前も、あの台詞ためにとって置いたのですね。ほれぼれとするような幕切れだったと思います。
ありがとうございます。
本作は、異世界ミステリながら、トリックなどになるべく異世界特有のものを持ち込まずに(そもそも異世界が舞台なので「持ち込む」という表現はおかしいですが 笑)本格ミステリを書けないか、という課題を思いついて書かれたものです。
「現代人ならではの知識を活かして謎を解く」というのは面白いかなと思ったのですが、あまりそれだけになってしまうと、「専門的な知識がないと推理できない」状態に陥ってしまいがちですし、あまり同じ事を繰り返しても飽きられるとも思いますので、なるべく色々なパターンを提示していきたいと考えています。
お届けできるのは先になってしまいますが、第2話の構想も当然ありますので、気長にご期待いただければ幸甚です。
感想、ありがとうございました。
本作は、異世界ミステリながら、トリックなどになるべく異世界特有のものを持ち込まずに(そもそも異世界が舞台なので「持ち込む」という表現はおかしいですが 笑)本格ミステリを書けないか、という課題を思いついて書かれたものです。
「現代人ならではの知識を活かして謎を解く」というのは面白いかなと思ったのですが、あまりそれだけになってしまうと、「専門的な知識がないと推理できない」状態に陥ってしまいがちですし、あまり同じ事を繰り返しても飽きられるとも思いますので、なるべく色々なパターンを提示していきたいと考えています。
お届けできるのは先になってしまいますが、第2話の構想も当然ありますので、気長にご期待いただければ幸甚です。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 03月09日 22時04分
[良い点]
とても楽しみながら拝読しました。
邪道な楽しみ方かもしれませんが、常識が通用しない世界でどこまでロジカルに推理を展開できるのか、という部分にハラハラドキドキしました。
続編が楽しみです!
[気になる点]
(現時点での感想ですが)指輪のペナルティがやはり強いなと……世界観的に、ある程度の強引さというか、飛躍した推理があっていいと思うのですが、次回以降枷になってしまわないかと心配です。
[一言]
これだけの世界を構築するのに、前提となる情報をコンパクトに、きれいにまとめていらっしゃるところがすごいなと思いました。
ミステリー勢のお家芸を拝見した気分で、自分が書いたわけでもないのになぜだか誇らしい気分です。
とても楽しみながら拝読しました。
邪道な楽しみ方かもしれませんが、常識が通用しない世界でどこまでロジカルに推理を展開できるのか、という部分にハラハラドキドキしました。
続編が楽しみです!
[気になる点]
(現時点での感想ですが)指輪のペナルティがやはり強いなと……世界観的に、ある程度の強引さというか、飛躍した推理があっていいと思うのですが、次回以降枷になってしまわないかと心配です。
[一言]
これだけの世界を構築するのに、前提となる情報をコンパクトに、きれいにまとめていらっしゃるところがすごいなと思いました。
ミステリー勢のお家芸を拝見した気分で、自分が書いたわけでもないのになぜだか誇らしい気分です。
ありがとうございます。
書き始めたばかりのときは、普段とはまったく違うファンタジー世界の描写に四苦八苦していたのですが、捜査が始まってからは一気に筆が進みました。
ダイイング・メッセージの解釈に関しても、当初はあそこまで突っ込む予定はなかったのですが、急遽付け足しました。ミステリっぽいことを書ける喜びが、そうさせたのだと思います(笑)。
指輪については、感想をいただいた実にほとんどの方から「問題あり」とのご指摘をいただいていますね。自分では気付けなかった部分ですので、こういったご意見は大変参考になります。次回以降、色々と考えたいです。
私は、ミステリ好き、ミステリ書きは皆、かけがえのない仲間で同士だと思っています。そういった意味でも、いただいた最後の一行は大変嬉しく、勇気づけられる言葉でした。
感想いただいたことと同時にお礼申し上げます。ありがとうございました。
書き始めたばかりのときは、普段とはまったく違うファンタジー世界の描写に四苦八苦していたのですが、捜査が始まってからは一気に筆が進みました。
ダイイング・メッセージの解釈に関しても、当初はあそこまで突っ込む予定はなかったのですが、急遽付け足しました。ミステリっぽいことを書ける喜びが、そうさせたのだと思います(笑)。
指輪については、感想をいただいた実にほとんどの方から「問題あり」とのご指摘をいただいていますね。自分では気付けなかった部分ですので、こういったご意見は大変参考になります。次回以降、色々と考えたいです。
私は、ミステリ好き、ミステリ書きは皆、かけがえのない仲間で同士だと思っています。そういった意味でも、いただいた最後の一行は大変嬉しく、勇気づけられる言葉でした。
感想いただいたことと同時にお礼申し上げます。ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 01月31日 20時12分
[一言]
庵字さんの異世界ミステリ、ということで、ウキウキしながら拝読しました!
本題に入る前に、よく勉強なさってから執筆に入られた、ということが伝わってきました。
私も異世界転移や転生の作品をいくつか参考に読んでみたのですが、ゲームのなかの登場人物に転生しているというのにすんなり受け入れ明るく生きられる謎や、死後すぐに異世界にきたとなぜか気づける謎など、まさに自分にとっては「なんでやねん!」ばかりで、別の意味でミステリーに満ちた世界でした。といっても、推理小説でいう孤島で殺人事件が起こるみたいに形式化しているのかもしれませんね。
さて、ファンロジック・ホームズ。
楽しく読ませていただきました! 転移してきた主人公が、「異界人」と呼ばれているのが面白いですね。
魔法の知識のない主人公だからこそ気づける盲点で、ロジックで犯人を追い詰めていく過程がエキサイティングでした。
感想欄で前述されていますが、魔法の世界ではいくらでも無茶がまかり通ってしまう。必然性の設定が難しいです。
とりわけ指輪問題については悩ましいところですよね。なぜ被害者に指輪をさせて証言させないのか。この指輪は、総世神プライオネルの力によって召喚された人物しか使えない、とか?
また疑問だったのは、アルファトラインたちが総世神の力を借りて、異世界人を召喚したのは主人公(ホームズさん)が初めてのことだったのでしょうか?
もし初めてということであれば、容疑者が容疑を全面否認しているからという理由だけで、武装してまで危険な(?)召喚を行なうのは腑に落ちないような気がします。しかも、周囲も殺害方法が(死の接触)だと決めつけているようなのになおさら。いっそ彼らが全面的に信頼している、総世神のお告げで、にしてしまった方がいいような気がします。
細かいことをスミマセン(^-^;。
庵字さんだから、ということもあるのですが、つい。
ともかく読むのが待ち遠しいシリーズがこれでまたひとつ増えました。次のエピソードを楽しみにしています!
庵字さんの異世界ミステリ、ということで、ウキウキしながら拝読しました!
本題に入る前に、よく勉強なさってから執筆に入られた、ということが伝わってきました。
私も異世界転移や転生の作品をいくつか参考に読んでみたのですが、ゲームのなかの登場人物に転生しているというのにすんなり受け入れ明るく生きられる謎や、死後すぐに異世界にきたとなぜか気づける謎など、まさに自分にとっては「なんでやねん!」ばかりで、別の意味でミステリーに満ちた世界でした。といっても、推理小説でいう孤島で殺人事件が起こるみたいに形式化しているのかもしれませんね。
さて、ファンロジック・ホームズ。
楽しく読ませていただきました! 転移してきた主人公が、「異界人」と呼ばれているのが面白いですね。
魔法の知識のない主人公だからこそ気づける盲点で、ロジックで犯人を追い詰めていく過程がエキサイティングでした。
感想欄で前述されていますが、魔法の世界ではいくらでも無茶がまかり通ってしまう。必然性の設定が難しいです。
とりわけ指輪問題については悩ましいところですよね。なぜ被害者に指輪をさせて証言させないのか。この指輪は、総世神プライオネルの力によって召喚された人物しか使えない、とか?
また疑問だったのは、アルファトラインたちが総世神の力を借りて、異世界人を召喚したのは主人公(ホームズさん)が初めてのことだったのでしょうか?
もし初めてということであれば、容疑者が容疑を全面否認しているからという理由だけで、武装してまで危険な(?)召喚を行なうのは腑に落ちないような気がします。しかも、周囲も殺害方法が(死の接触)だと決めつけているようなのになおさら。いっそ彼らが全面的に信頼している、総世神のお告げで、にしてしまった方がいいような気がします。
細かいことをスミマセン(^-^;。
庵字さんだから、ということもあるのですが、つい。
ともかく読むのが待ち遠しいシリーズがこれでまたひとつ増えました。次のエピソードを楽しみにしています!
ありがとうございます。
今回、私が参考(?)にした「異世界もの」は、アニメ『聖戦士ダンバイン』でした(笑)。
あの作品も、主人公のショウ・ザマは、突然異世界に呼ばれたことを結構すんなり受け入れていましたし、おっしゃるとおり「形式化」のひとつなのかもしれませんね。
異世界ゆえの疑問、矛盾というのは尽きませんね。ただでさえ、現実世界が舞台でも本格ミステリは色々とややこしいというのに。やっぱり最初に、「ここまでは出来る」「これを超えては駄目」と、厳格なルールを作らないと沼にはまりますね、異世界ミステリ。えらいものに手を出してしまったな、と少々後悔しています(笑)。
しかしながら、ファンタジー世界だけで成立するミステリというものは確実にあるはずですので、完全な力不足は承知で、何とか答えみたいなものを出せればと考えています。
感想、ありがとうございました。
今回、私が参考(?)にした「異世界もの」は、アニメ『聖戦士ダンバイン』でした(笑)。
あの作品も、主人公のショウ・ザマは、突然異世界に呼ばれたことを結構すんなり受け入れていましたし、おっしゃるとおり「形式化」のひとつなのかもしれませんね。
異世界ゆえの疑問、矛盾というのは尽きませんね。ただでさえ、現実世界が舞台でも本格ミステリは色々とややこしいというのに。やっぱり最初に、「ここまでは出来る」「これを超えては駄目」と、厳格なルールを作らないと沼にはまりますね、異世界ミステリ。えらいものに手を出してしまったな、と少々後悔しています(笑)。
しかしながら、ファンタジー世界だけで成立するミステリというものは確実にあるはずですので、完全な力不足は承知で、何とか答えみたいなものを出せればと考えています。
感想、ありがとうございました。
- 庵字
- 2019年 01月28日 20時43分
― 感想を書く ―