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[良い点]
泉鏡花は、名前は知っている作家さんでしたが、文章が難しくとっつきにくい印象を持っていました。
ただ現代語訳するだけではなく、ところところ用語の解説も文中に入れてくださっているので、とても読みやすかったです。
明純 直人さま

「楊柳歌」について、ご感想をいただき、本当にありがとうございます。
泉鏡花の文章は難しくて、現代小説の文体に慣れている私たちにとって、一読して内容を掴むのは難しいです。何が書かれてあるのか、表面だけ読んでも、頭に入ってきません。

私などは、国文学を専攻した訳でもなく、まったくの門外漢で、明治の文学など、これまで見向きもしなかった素人です。
ただ、名前だけは知っている「泉鏡花」という作家が、どんな作品を書いているのか、ちょっと知りたくて、読み始めたのがきっかけでした。

ある時、鏡花の現代語訳を精力的にこなされておられる「白水銀雪」という方の存在を知り、それなら、私も……と、軽い気持ちで始めたのがそもそもの始まりでした。

ところが、実際にやってみると、ものすごく難しい。鏡花の文章は独特で、日本語の構成として、これで成り立っているのかと思うくらい、今の私たちの感覚からすると、理解できにくいものがあります。表現自体もユニークで、時制(テンス)にしても、非常に分かりづらい。あるいは、主語、目的語などが省略されていることも多く、誰のことを指しているのか分からなくなったりします。
また、明治時代という時代背景もあって、当時の風俗、風習の知識がなければ理解できないこともあり、難しさに拍車がかかります。
うわべだけ、読み進めても、結局何が書いてあるのか分からなくなります。

まったく話は違いますが、私は紅茶が大好きで、特にダージリンがお気に入りなのですが、ある時、紅茶の専門家の方と話をしていた時、
「ダージリンは、構えて飲む紅茶です」と言われたことが記憶に残っています。その美味しさを味わうには、ある意味、きちっと姿勢を正して、対峙するようにして飲まなければならない、ということにもなろうかと思います。
もちろん、それは大袈裟なのですが、しっかりとその本質を楽しむためには、それなりの姿勢が必要だということなのでしょう。

鏡花の作品を読む時にも、それに近いものがあるように思えます。
生半可な態度で臨むと、面白味どころか、渋味、苦味だけが残ってしまうことにもなりかねません。

まったくの素人なので、鏡花の文章は、分からない点も多々あります。できるだけ調べるようにして、それを(*注)などとして、読者の皆さんとそれを共有したいと考えています。

ただ、素人ゆえ、小さい箇所から、大きな解釈まで、間違って訳していることもあるかもしれません。
その時は、ご指摘、ご教示いただければと思います。

高所からの物言いになってしまったことをお許し下さい。
この勝手訳が少しでも明純さんのお役に立てているなら、幸いです。
ご感想をいただき、本当にありがとうございました。

           秋月しろう拝


  • 秋月しろう
  • 2020年 10月10日 09時02分
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