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[良い点]
これは……連鎖反応のごとく些細な過ちから各々が交錯し合う、偶然の産物と世の中の面白さを描いた人情ミステリーだと感じました。過去に起こした悪戯、遺族の殺意、過失、口封じ、怨恨。それぞれの生き様や人生の選択肢、実に巧みに絡み合っていますのね。

まずは一つめの真実。廃墟ソファーの下の新聞紙から真相を突き止めた榊原さんは、いつもながら流石です。

私が一番好きなのは二つ目の真実。この犯人、同情と共感する面が半端なく、涙ぐましい執念が健気で、もう大好きな犯人です……‼ 元・女子高生というのもポイント高いです。廃墟巡り癖のある濱江ちゃんの事件当日の嘘を見抜き、目撃された女学生の真犯人を突き止める榊原さんは聡明。

3つめの真実。榊原さん(¬_¬)、藍染さんに恨みでもあるんかい‼ と思うような問い詰め方でしたね。私だったらぶちギレてますよ❕ 最初に紛らわしい切り出し方をしておいて、終盤のほうで『ええ。あなたは犯人ではありません』では、嫌がらせとしか思えませんの。かなり意地悪な尋問だと感じます。しかし二つ目の犯人が、殺すべきでない間違えた人を殺さなくて良かったです(>_<。)、藍染時哉、私けっこう気に入っているので。

ラストは、『四つめの真実』とも言うべきサプライズが付いていましたのね。ドサクサに紛れて、トドメを刺して殺してしまうとは。それにシャインちゃんこと輝美ちゃんに擦り付けようなんて、裏社会の人は汚いですの。

不思議な一体感をもたらす、殺意の連鎖反応、楽しませていただきました。トリプル(カルテット)ハーモニーが素晴らしいです❕ これだからミステリーはやめられない、対人関係の複雑さは病み付きになります‼

[気になる点]
桃倉め(;¬_¬)
 奥田です。今回も返信が非常に遅れてしまい、本当に申し訳ございません。この悪癖は本当に何とかしなければならないと考えています。毎回返信をお待ち頂き、重ね重ね申し訳ありません……。

 さて、藍染に関しては、既にほかの方の返信で述べているかもしれませんが、実は執筆当初の予定では本当に麻薬犯罪に絡んでいて、榊原がそれを追求するという流れになるはずでした。しかし、執筆していくと藍染の犯した犯罪の伏線を話の中に挟み込む余裕がなくなってしまい、むしろ他の登場人物がことごとく捕まってしまう状況だったため「もうここまで来たら別に藍染を捕まえる必要なくないか?」となってしまい、結果的に彼は犯罪者にならずにすんだものの、元のプロットの流れで榊原に追及される部分だけが残ってしまった……という経緯になります。それが彼にとって良かったのかどうかはわかりませんが、何だかんだでこの理不尽な展開が頭に残っている読者の方が多いので、注目されるという意味では成功しているのではないかと思います。

 そんな感じです。毎回丁寧な感想を送って頂き、本当にありがとうございます。今後とも、何卒よろしくお願いいたします。ではでは。
[一言]
新作、楽しく読ませていただきました。
ありがとうございます。

珍しく、最後の犯人逮捕時は榊原さんがその場にいませんでしたね。
真犯人のもしもの行動に対する予防線だったのかな…。

いつも通りの榊原さんですが、何となく、いつもより少し抑えめな感じがしました。もしかしたら、瑞穂ちゃんがいなかったからかもしれませんが。

読後、改めて作品に書かれている日付と他作品の日付を見て、シリーズで作品書かれている方って本当にすごいなぁ…と思いました。前後で矛盾があると違和感が出てくるだろうし、日付が微妙に被っていたら変だし。
いつか、時系列の順番に読んでみたいです。
  • 投稿者: GYKS
  • 2021年 02月08日 16時54分
 奥田です。ご一読、ありがとうございます。

 最後の時、榊原さんがあの場にいなかったのは、真犯人と彼を切り離すのが目的だったのだと思います。あと、あくまで榊原は警察に協力している立場なので、大事な所は警察に譲ったというところでしょうか。

 日付の管理は、正直、いつも苦労しています。特に私の場合、小説内における年月日をはっきりさせているので、まるでアルバイトのシフトを決めるかの如く「×月×日~○月○日まではこの事件の捜査をしているから、次の事件を起こすのはここからで……」「確か20××年×月はまだ事件が起こってなかったはずだから、次はここで事件が起こる設定にしよう」「20××年×月×日は平日だから瑞穂を参加させる事ができない! 瑞穂を出すなら依頼日は三連休初日の●日か土曜日の▲日だ!」「こいつの誕生日は△月△日だからこの事件の時点でこいつは×歳のはず……」みたいなことを常々考えながら執筆しています(その結果、榊原や瑞穂といった主要人物の誕生日が、こうした計算がしやすい年度始まりの4月~5月辺りに集中する事になってしまいました……)。
 ただ、その分日付がはっきりするので時間を使ったアリバイトリックや歴史的事象を使った仕込みをしやすく、何よりシリーズの時系列管理をしやすいというメリットはあります。まぁ、私の一つのこだわりと言ったところでしょうか……。

 そんな感じです。今後とも、よろしくお願いします。
[良い点]
久々の榊原シリーズの新作、今回も楽しませていただきました。
活動報告で、推理しながら読むのではなく物語の展開を楽しむタイプの作品と書かれていましたが、読んでみて納得の内容でした。
怪しい描写や言動に気付けても、そこから「何が起きて」「これから何が起きようとしている」というのは、読み手にはまず推理不可能ですね。
推理する楽しみはありませんでしたが、物語をストレス無く読めて、これはこれで面白かったです。
[一言]
今回の登場人物で唯一人、何も悪い事をしてなかった「彼」ですが、酷い目に遭い過ぎて可哀想になりました。特に榊原さんの「彼」とのやり取りは意地が悪いなあと思いました。
「彼」にしてみれば理不尽極まる境遇に置かれて実害まで被っているのに、その前にあんなストレスまで与えられて気の毒です。
榊原さんは「彼」に何か恨みでもあったんでしょうかw。
 奥田です。ご一読ありがとうございました。

 この「彼」に対する追及については執筆における裏話があります。実は当初のプロットでは、「『彼』は実は『魔法少女は高笑う』で明らかになった芸能界の麻薬汚染に関わっており、全てが終わった後で榊原さんから麻薬使用に関する追及を受け、最終的に逮捕される」というとんでもない内容になっていました。要するに本来の予定では、「彼」がうなだれた後に榊原が麻薬使用について彼を追及し、榊原が呼んだ捜査二課の刑事が追い打ちを食らってボロボロになった彼を逮捕する場面があるはずだったのです。
 ところが話を書いているうちに「いくらなんでも登場人物全員逮捕というのはやり過ぎじゃないか」「一人くらい無実の奴がいた方がストーリーのアクセントになるのではないか」「というか『彼』が麻薬を使っていた事を暗示する伏線を挟み込む余地がどこにもない」「ぶっちゃけただでさえいくつもの事件が絡み合う複雑な内容なのに、これ以上麻薬絡みの伏線なんか入れたら私の頭がパンクするし、読者もついてこられなくなる」と思うようになり、色々考えた末に「彼」は麻薬なんかやっておらず、事件の純粋な被害者だったという事に変更される事になりました。彼の性格があまりいいと言えないのは、その時の名残だったりします。
 ただその結果、榊原さんの追及部分だけが中途半端に残る事になってしまい(彼を捕まえるかどうかを最後の最後までかなり迷ったため)、「彼」は犯罪者にならずに済んだ代わりに「何もしておらず、あまつさえ殺されかけたにもかかわらず、榊原さんから鬼のような追及を受ける」という理不尽すぎる境遇に陥る事になってしまいました。正直自分でも「これは彼が気の毒過ぎないか……」とは思ったので、最後に榊原さんから彼に対するフォローの声掛けを追加する事になったのですが、ぶっちゃけ焼け石に水なような気も……。

 そんな感じです。それでは失礼します。
[一言]
>しかも今回、榊原は殺害後すぐにこの偽造を思いつき、実行に移しています。

榊原さん、犯行しちゃってる!!w
  • 投稿者: 犬吉
  • 男性
  • 2021年 02月04日 17時02分
 奥田です。そして誤植のご指摘、ありがとうございます。榊原さん何やってるんっすか……。

 ご指摘を受け、修正をしておきました。誤植チェックはしたはずなのですが、やっぱり気付かないところで出てしまうものなのですね……。

 今後とも、よろしくお願いします。ではでは。
[一言]
久しぶりの新作ありがとうございます!
朝からガッツリ読み耽りました。
珍しくも瑞穂ちゃんが出て来ない上、警察の人も鈴木さんくらいで、尾崎氏以外に榊原さんの関係者の登場が少ない反面、疑わしい登場人物が話が進むごとに増えていくという珍しい展開だなあと思いつつ読んでいました。
途中で殺されてしまった人たちや犯罪に手を染めてしまった人たちは自業自得というかお気の毒ですが、無実の人が殺されずに済んだのは一連の事件の中でよかったことなのだと思います。
  • 投稿者: まりい
  • 2021年 02月04日 11時38分
 奥田です。ご一読して頂き、誠にありがとうございます。

 今回の事件については、話の流れ上、瑞穂を出す余地がなかったため珍しく「榊原が単独で捜査する事件」という事になりました(とはいえ瑞穂も学生ですから常に榊原と一緒に行動しているわけではなく、瑞穂がいないところで榊原が単独で捜査している事は実は結構あったりするという設定なのですが……)。その代り、「魔法少女は高笑う」で味のあるキャラを見せてくれた尾崎記者に再登場願いました。かなり独特なキャラですので、今後も機会があれば出て来るんじゃないかなぁ……(というか実の所、この尾崎記者はかつて私が書こうとした新聞記者を主人公とする推理小説の主人公として設定したはずのキャラで、その作品が没になった後も設定だけは残り続け、後に榊原シリーズのサブキャラとして出演するようになったという経緯がある複雑なキャラだったりする)。
 話が進むごとに事件がどんどん展開していき、榊原さんがそれを片っ端から解決していくという構図は確かに珍しい構成になるかもしれません。とはいえ、形は違えど「一つ事件を解決したら過去の事件や犯人の余罪が次々出てくる」という展開は私の作品群の中ではよくある話なのかもしれませんが……。

 そんな感じです。それでは今後とも、よろしくお願いします。
[一言]
約1年ぶりの榊原さんだー!
今回も推理しつつ感想書きます、ネタバレ注意

>>新聞
こういう何気ない関係なさそうな事件の記事が本筋に関わってくるんだよなぁ・・・(訓練された読者感)
関係ないのにこんなに文章使うとも思えないしね

>>兄貴分ギン・下っ端ケン・調子の悪いタケ・交通事故?で死んだタク
ふむふむ、ひとまずメモメモ
この人たち何しに廃墟まで来たんだか

>>ジャンヌ・ショック
あれはひどい事件だったね様々な意味で・・・(トラウマ)

>>また事件
ふむ、今度は廃墟に関係ある事件がいくつかかぁ・・・

>>なんか怪しい尾崎
ぱっと見そこまで底深そうに見えないのに、てこずりそうって言っているあたり尾崎さんあんた何か掴んでるな?

>>失踪したギンとケン
・・・これ殺されてるんじゃ・・・?
それにしてもいまだにこいつらが廃墟にいた理由がわからん
会話の流れ的にタクが死んだことが理由っぽそうに見えるが・・・

>>消えた懐中電灯
確かに1話では懐中電灯つけてるっぽいですねぇ
携帯電話は壊れてもって無いからライト替わりにもできないし

>>洞爺湖サミット開会
調べたらサミットは2008年だから事件起こった年の新聞ですねこれ
・・・これ1話で出てきた新聞じゃないか?

>>制服を着ざるを得なかった
なんとまぁ現代だったら盛大に叩かれてそうな校風で・・・

>>鳥沢松彦
はいはいメモメモ、今までの経験から名前が出てきたやつは全部メモるんだ・・・

>>古新聞の上にソファの足のうちの一本が乗ってしまっている
推定1話でチンピラの持っていた新聞の上にソファだと・・・?
つまりソファごと死体が動かされたのか・・・?

>>誰が犯人なのかはわかりませんが、犯人の正体はわかりました
あー・・・そういう感じなのか今回の事件・・・
というかいまだに推理がまとまらん

>>推理
ソファ周りの不自然さはわかったけど、だから何だという(ひとまず被害者はホテルで殺されてないとは思うんだよなぁ)・・・犯人にどうつなげればいいんだろうねこれ
悔しいけどギブアップ!

>>ソファだらけ
ソファの下の新聞に目を付けたのは間違ってはいなかったが、そこまでは思い至らなかったなぁ無念無念

>>アイツは誰だ
あれ?これだと1話に出てきた廃墟にきた女子高生って一人しか候補いないような・・・?
というか途中の目撃証言どうなってるんだ?
俄然怪しくなった足利輝美ちゃんと鳥沢松彦に注目しておこう

>>二人目の犯人
あー・・・なるほどねぇ・・・
疑ってすまなかった鳥沢松彦!
それにしても埋蔵金掘り出すようなマネをよくできたなぁ輝美ちゃん
運がいいのか悪いのか

>>第3の犯人
こいつに関しては推理完全に不可能だから気楽に読めました
たまにはこういうのもいいよね・・・
(それにしもこう・・・なんとも雑な犯人だなぁ)

>>影響
ドーム借りられるようなアイドルグループの副リーダーが殺人罪で死刑とか大荒れ不可避だよ間違いない
藍染氏にはドンマイとしか言いようがない

>>感想
ここまで書いて気付きましたが活動報告で「犯人当てというよりも純粋に物語の展開を楽しむタイプの推理小説として楽しんで頂ければ幸いです」って書いてましたね完全に見てなかった・・・(活動報告最後に読む派なもんだから・・・)
まぁ新聞紙とソファの違和感に気づけただけマシだったということにしましょう
 奥田です。今回も推理をしながらご一読いただき、ありがとうございます。

 ソファの新聞紙の矛盾に気付かれたのはさすがです。作者としても「あからさま過ぎるかな……」と思いながらできるだけさりげなく書いたつもりだったのですが、そこまで甘くはなかったようです……。
 今回は「登場人物一覧ではなく職業から犯人を当てる」という推理小説としてはやや変則的な構成(しかし「登場人物一覧」なんか存在しない現実の警察の捜査では当然とも言える推理手法)をしているのですが、実はこのやり方は拙作「シリアルストーカー」ですでに採用したものの応用版となります(あちらは問題編時点で無理に犯人の名前を入れたため文章がやや不自然になってしまい、そこから犯人を特定する人が出てしまったため、「だったら最初から犯人の名前を出さずにやったらどうなるか」という考えでこうなった)。また、鳥沢松彦については「意図的にミスリード用の登場人物の名前を出して読者を引っ掛ける」という意図で仕組んだものとなります。
 全体としての執筆のコンセプトとしては「一見シンプルな事件が次々連鎖的に犯罪を引き起こしており、それを榊原が片っ端から解決していく」という状況を描きたかったというものがあります。なお、作者側の意図としては肝試し事件の犯人を推測できれば充分という認識で、それ以降は純粋に榊原さんが推理を進めていく様子を楽しんで頂ければという考えで書いていました。

 簡単ですがそんな感じです。今年度はコロナの事もあって色々大変な年でなかなか執筆が進まなかったのですが、少しずつではあっても書き続けてはいますので今後とも気長にお待ちいただければと思います。それでは失礼いたします。
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