感想一覧

[一言]
フリントロック式にするためには火打ち石にチャートを使わないと行けないのですが、日本にはなかなか良質なものがないので作るとしても一部の精鋭だけとなるかもしれません。

[一言]
> 戦国時代に行える治療

この時代だと「医聖」曲直瀬 道三（まなせ どうさん)の
道三流医道がありますが、作中時点の東国に伝わってるか微妙。

この時代の最先端は、李朱医学（りしゅいがく)になるのですが、
田代 三喜（たしろ さんき)が明に留学して日本にもたらしますが
作中時点の年に死んでます。古河公方 足利 成氏の侍医で
曲直 瀬道三も学んでいます。

あと10年は経たないと明で『本草綱目』の執筆も始まらない。
特に【金創医】や【疫学】が、現代から見ると難しい。
李朱医学が、病原菌を想定していない部分が原因で、
道教とか、日本だと神道とかの「穢れ」で対応していた模様。

逆に言えば、主人公が便法で……鶴岡八幡宮流医術……
明からの舶来医術ではなく、応神天皇から学んだ神術として
煮沸殺菌、洗浄、縫合、（江戸時代力士の御用達）卵内膜絆創膏に
動脈圧迫止血、阿芙蓉（阿片）の麻酔利用
（明書『医林類証集要』（1482）では下痢止め）などなど
更に、石鹸や酒なども実用化に成功しており……なので、
石鹸づくり塩析からのグリセリンを抽出しての薬用クリーム、
酒を蒸留しての高濃度の消毒用アルコールなども可能かも？

> 歴史物を作る際に昔にあった薬草類は知っているという程

コンビニやドラッグストアで薬を売る登録販売の資格試験に
合格しているレベルなら、どの程度か分かりやすいけど……
正露丸の材料くらいは知っていそうですが……

この時代って、現代では別系統の病気でも、表面的に同じなら
区別を付けられないんです。歴史もので病原を推定している
あれこれあるので、有名人の死因くらいは現代視点で勉強して
治療薬とか治療法とかも、この時代で可能な物を記憶している
脚気とビタミンB1とか、よくあるネタですね。
キナの樹皮とマラリア原虫と瘧（おこり）は、珍しいか？
https://akihitosuzuki.hatenadiary.jp/entry/2008/04/29/001522
樹皮つながりで……柳の樹皮とアスピリンとかも？

[一言]
治療というか、衛生の概念は確実に。
怪我したら沸かしざましで洗ってよもぎの汁つけとくだけで大分違うはず。
あと、うがい手洗い。経口補水液も、濃度知ってたことにすれば作れるか。
消毒用アルコールは蒸留器で度数上げないといけないので、蒸留器が有ったら。

[良い点]
義堯、光秀、氏政、戦いの中のそれぞれの息吹きが伝わるような。うまいですね。物語の展開力が一段上がったと思います。

[気になる点]
竜騎兵について説明不足。
馬が音に怯えない様に訓練した描写が特にない。
馬上での弾込めについてが謎。
使用する銃についても、そのままでは、取り扱い辛いはずだか、その辺りも。
竜騎兵の起源は16世紀後半らしいので、その単語が現地武将から出るのも謎。(竜騎兵用の短銃にドラゴンが彫られていたのが由来らしいので)

[一言]
29話目にして臨場感あふれる戦場シーンをワクワクドキドキしながら読ませていただき、最高に面白かったです。
これほど丁寧でリアルな描写ですと、地図がなくても頭の中で俯瞰図を描くことができますね。
次回もまだまだ里見義堯の反撃がありそうで、楽しみにしております。

[良い点]
みごとな戦場描写。特に大まかになりがちな敵・味方のそれぞれの指示と軍列行動や、主人公の細かい心理まで書いて、圧巻だと思います。

[一言]
あらら、侮っちゃいましたか

[一言]
北条幻庵ですが、隠居して幻庵宗哲と号したのは1569年ですので、現時点ですと北条長綱が正しいと思います。
修正箇所が多いですが、誤字報告で修正を入れておきますね。

[一言]
偏諱についても養子についても年下でもありますよ。
以下有名な者
偏諱
上杉謙信：上杉氏の名跡を継ぎ輝虎という名前を名乗った時、足利義輝の一字を貰っています。(輝の字）
養子
徳川吉宗：30歳の時に8歳の家継の養子になっています。