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[良い点]
 王道系の見せ方が臨機応変に使い分けてあって、スラスラと読めます。それと内容の多彩な要素が偏りが少なく、ある意味健康的で多大な感心がもてました。
[気になる点]
 たぶん人のことは言えないと思いますが、一つ一つページが長すぎる面があることですね。
[一言]
 特にSFやファンタジーといったジャンルが好きなこともあり、誘われたかのように読み始めた方です。

 こんなド素人の書いた感想がどうこうなるかわかりませんが、一つ参考にしてくだされば幸いです。

 それと私が執筆している作品なんですが、ちょっと風変わりな要素が入った内容の物語で、できればコメントをくれる読者を募集しています。
  • 投稿者: デニス
  • 18歳~22歳 男性
  • 2012年 06月30日 04時29分
感想どうもです。

なかなか核心をついてますねぇ……。

とりあえず読んでいただいてありがとうございます。

作品についてはまた落ち着いたら読ませていただきます。
[良い点]
王道の転生チート系ファンタジーとして安心して読めるところ。
[気になる点]
改稿作業が忙しいのかもしれませんが、最終投稿から1ヶ月近く音沙汰なしというのはどうなのでしょう?
感想で色々…というか無駄に大量の指摘事項が上がっていたので、書きづらくなったのは理解できますが、投稿形式のweb小説は勢いが一番大切だと考えます。
商業誌ではないのですから、誤字脱字はともかく、細かな言い回しや「」『』の使い方等はある程度無視しても(もっといえば作者が書きやすい方式を貫いても)良いのでは無いでしょうか。
リアルが忙しいということもあるでしょうから強要することではないのですが、2週間に1回くらいの投稿ペースで安定してくれることを望みます。

[一言]
MMO経験者としては楽しく、一気に読ませて頂きました。
単純な感想ですが、プロローグがちょっと読みづらく残念な部分があります。
いきなり現状を突きつけ、後に今までの経緯を語っていくのはよくある手法ですが、全く知識の無い読み手からすると、いきなりプロローグで大量の人物会話が入るのは頂けません。外見も性格も立ち位置も把握してないキャラが何人も入り乱れると読み進めるのがかなり困難になります。
逆にプロローグ以降は王道のストーリーなので理解が早く読みやすいと思います。
ただプロローグの時点で25年経ってるという説明だったので、これからプロローグの状況になるまでがかなり長い話になるのかなー? という一抹の不安が残ります。
プロローグが最終話に繋がるという構成だと、プロローグの状況を把握するのは相当後になってしまいますね。

何はともあれ、MMORPG取り込まれモノはわりと好きなジャンルなので、これからも楽しく読ませて頂きます。
体調を崩さない程度に頑張ってください。

感想とご指摘どうもです。

何というかご心配をおかけしまして。

感想欄の件については、私はできることと出来ないことをはっきり分けるタイプですので、今現在の方向性としては改稿の更なる改稿よりも先に進めることを優先してやっていきたいと思っています。

大変ありがたいんですけど、まぁその辺の力の配分は私の判断でどうか一つということで。

どうもちょうど今また文章自体が少し変化を起こしているときのようですので、そのタイミングでの更なる情報量の増加はちょっと無理なようです。

次に書き進められていないのは単純に手が止まっているからです。

別に時間がないわけではないのですが、ニューワールド自体の問題点が一つ、他のアイデアが脳のリソースを圧迫しているのが一つ、リアル関係でどうも気が乗らないのが一つ。

これでも毎日三時間以上はパソコンの前にいるんですけどね。

あとまぁ少しネタバレになりますが、各章のプロローグとモノローグに現状を差し込む形にすると思います。

まぁ、死なない限りは何とか完結まで頑張りますのでどうぞよろしく。
[一言]
久しぶりにどうなってるのかなって見に来たら改稿中ってあったのでどうしたのかなぁと感想板見たら…
この作品超超超超大好きな方がいらっしゃるみたいでビックリしたw
理想郷でもここまで言ってくれる人はいない気がする
全部修正するのはその人が書いて欲しい物語になっちゃうんだけど
改稿頑張れ!
チートTUEEEハーレムでは割りと好きな部類
  • 投稿者: Ofa
  • 2012年 06月22日 14時18分
感想どうもです。

私が一番びっくりしました。

改稿なんですが、今の状況を抽象的にいうと、

「目的地は分かっているけど、そこに至るまでの道で迷っている」状態です。

なかなか難しいです。
[一言]
 2012年 06月 04日 (月) 05時 04分に投稿させて頂いた「おかしな点の報告」の続きを以下に記させて頂きます。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>……まったくこの頃の俺の朝ときたら、朝から天国と地獄と、盆と正月が毎朝いっぺんに来たような始末だった。

という箇所がありますが、「朝ときたら」、「朝から」、「毎朝いっぺんに」と、朝である事を意味する言葉が3つも重なっているのは、冗長に過ぎると思います。
 ですから、

"……まったくこの頃の俺の朝ときたら、毎度毎度、天国と地獄と、盆と正月がいっぺんに来たような始末だった。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>ちなみにこの後ばっちり地獄『も』味わいましたとも。

という箇所がありますが、『も』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、「も」を強調されるのでしたら、「も」の上に「・」(圏点)を付けられるか、それが駄目なら、「  」(鍵括弧)で括られる方が宜しいかと思います。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、

"ちなみにこの後、ばっちり地獄「も」味わいましたとも。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>耳の長い白い鬼に追い回されて朝から晩までがっつりしごかれた。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"耳の長い白い鬼に追い回されて、朝から晩までがっつりしごかれた。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>『アリエスTHEブートキャップ』は伊達や酔狂なんかじゃない、アレは虐待という言葉すら生ぬるい。

という箇所がありますが、『アリエスTHEブートキャップ』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>『地獄』ってやつは異世界に実在してる。

という箇所がありますが、『地獄』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。



 「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>『七歳の幼児が一日の大半を薄暗く、熱気の篭る調合室で過ごす穴熊のような一見不健全そのものの』それから、『日もあけきらぬ早朝に起きだし、外で活発に動き回る外で遊ぶのが何よりも大好きな夏休みの小学生のような一見健全そのもののような』それへと。

という箇所がありますが、

>『七歳の幼児が一日の大半を薄暗く、熱気の篭る調合室で過ごす穴熊のような一見不健全そのものの』

という部分や

>『日もあけきらぬ早朝に起きだし、外で活発に動き回る外で遊ぶのが何よりも大好きな夏休みの小学生のような一見健全そのもののような』

という部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、
「『七歳の幼児が一日の大半を薄暗く、熱気の篭る調合室で過ごす穴熊のような一見不健全そのものの』それから、」ではなく
「『七歳の幼児が一日の大半を、薄暗く、熱気の篭る調合室で過ごす、穴熊のような一見不健全そのもの』のそれから、」ではないでしょうか?
 又、
「『日もあけきらぬ早朝に起きだし、外で活発に動き回る外で遊ぶのが何よりも大好きな夏休みの小学生のような一見健全そのもののような』それへと」ではなく
「『日もあけきらぬ早朝に起きだし、外で遊ぶのが何よりも大好きな夏休みの小学生のように、外で活発に動き回る、一見健全そのもの』のようなそれへと」ではないでしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>あれは『安全で安穏とした中にも金銭的充実感をもたらしてくれる自分の趣味の空間で過ごすまったり財テクライフ』から『世界樹の森からコンニチワ! 異世界に蘇ったスパルタの恐怖! エルフの鬼軍曹による特盛り虐待風マル秘特訓生活』への変化だった。

という箇所がありますが、

>『安全で安穏とした中にも金銭的充実感をもたらしてくれる自分の趣味の空間で過ごすまったり財テクライフ』

という部分や

>『世界樹の森からコンニチワ! 異世界に蘇ったスパルタの恐怖! エルフの鬼軍曹による特盛り虐待風マル秘特訓生活』

という部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、

"あれは「安全で安穏とした中にも金銭的充実感をもたらしてくれる、自分の趣味の空間で過ごすまったり財テクライフ」から「世界樹の森からコンニチワ! 異世界に蘇ったスパルタの恐怖! エルフの鬼軍曹による特盛り虐待風マル秘特訓生活」への変化だった。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>……あんなもん幼児にやらせること自体あの人の頭はイカレてやがるとしか思えん。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"……あんなもん幼児にやらせること自体、あの人の頭はイカレてやがるとしか思えん。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>そんな地獄の訓練メニューは基本的にはこんな感じ。

という箇所がありますが、「訓練メニュー」がどの様な内容のものなのかという例を、まだ1つも挙げていないため、この場合の「そんな地獄の訓練メニュー」とは、一体何を指しているのか不明という事になりますので、「そんな地獄の訓練メニュー」という言葉を使う事は出来ないと思います。
 ですから、「そんな訓練メニュー」という表現ではなく、「そんな表現」とか「そんな形容」といった類の表現に替えて、例えば

"そんな表現がぴったりな地獄の訓練メニューは、基本的にはこんな感じ。"

"そんな形容しか出てこない地獄の訓練メニューは、基本的にはこんな感じ。"

等の様にされては如何でしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>それ以上の運動能力があったはずにも、である。

という箇所がありますが、「あったはずにも、である。」などという表現は無いと思います。

"それ以上の運動能力があったはずにもかかわらず、である。"

ではないでしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>なんていうか文字通り常人には『見えない速さ』なのだ、あの人は。

という箇所がありますが、『見えない速さ』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>つまり『ウィンドダンサー』の特徴は、『他の短剣職と比べ攻撃力がさほどでもない代わりに、回避率と移動速度が全職トップ』という絶望的事実。

という箇所がありますが、『他の短剣職と比べ攻撃力がさほどでもない代わりに、回避率と移動速度が全職トップ』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 それから、さいしょに文頭にある「つまり」という副詞は、「前に話した事を要約したり、言い換えたりする場合に用いる言葉。全く同じである事を表す言葉」なのですから、「つまり」という言葉で切り出している以上、その前にある

>。『New World』プレイヤーの一致する意見なのだが、短剣職ほど種族特性のはっきり出る職種はない。

という一文と同様の趣旨を持つ文が、「つまり」の後に続いていなければなりませんが、実際には

>『ウィンドダンサー』の特徴は、『他の短剣職と比べ攻撃力がさほどでもない代わりに、回避率と移動速度が全職トップ』という絶望的事実。

という、趣旨が異なる文が続いています。
 つまり、上記の箇所の文頭を「つまり」で切り出しているのは間違っているという事になりますので、ここは、「つまり」を使わずに、例えば「そして」等を使われた方が宜しいかと思います。
 又、主語が「『ウィンドダンサー』の特徴」となっているにも関わらず、述語が「『他の短剣職と比べ攻撃力がさほどでもない代わりに、回避率と移動速度が全職トップ』という絶望的事実」となっているため、要約しますと「『ウィンドダンサー』の特徴は絶望的事実(である)。」という趣旨となってしまい、おかしなことになりますので、「という絶望的事実」の部分は削除してしまうか、或いは、「『ウィンドダンサー』の特徴は他の短剣職と比べ攻撃力がさほどでもない代わりに、回避率と移動速度が全職トップ」とは別の文で扱う必要があると思います。
 それと、「全職トップ」ではなく「全職中トップ」ではないでしょうか?
 ですから、

"そして、『ウィンドダンサー』の特徴は、「他の短剣職と比べ攻撃力がさほどでもない代わりに、回避率と移動速度が全職中トップ」ということである。これは俺にとっては絶望的事実となる。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>つまり全種族、全職業で一番速いのがエルフの『ウィンドダンサー』なのだ。

という箇所がありますが、この文の内容と殆ど同じ内容が、その直前の

>つまり『ウィンドダンサー』の特徴は、『他の短剣職と比べ攻撃力がさほどでもない代わりに、回避率と移動速度が全職トップ』という絶望的事実。

という所で既に述べられています。
 同じ内容の文を重ねて2度も記述するのは、冗長なだけで意味がありませんので、

>つまり全種族、全職業で一番速いのがエルフの『ウィンドダンサー』なのだ。

の方の一文は、削除されるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>じゃあしばらく休憩~なんてサボったりした時には何故か俺の真後ろにイイ笑顔の先生が立っていたりもしたなぁ。

という箇所がありますが、「立っていたりもしたなぁ」ではなく「立っていたこともあったしなぁ」ではないでしょうか?
又、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、

"じゃあしばらく休憩~、なんてサボったりした時には、何故か俺の真後ろにイイ笑顔の先生が立っていたこともあったしなぁ。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>……ちなみに今はエリアスの奴がいるからもう違うが、俺が捕まえようとしていた人物が現役世界最速であったことを知るのはもう少し先のこと。

という箇所がありますが、「エリアス」とは何者なのでしょうか?
 物語に登場していない人物を引き合いに出されても、読者には何の事やら解りませんから、「エリアス」なる人名を登場させるのは混乱の元となるだけだと思います。
 それと、アリエスはエトラント村で子供達に読み書き等を教えながら隠遁生活を送っていた処を、フィリップに呼び出されて、現在はジオの教師をしているのですから、「"現役"世界最速」とは言えないと思います。
 ですから、

"……ちなみに今はもっと速い奴が出て来たからもう違うが、俺が捕まえようとしていた人物が、当時としては世界最速であったことを知るのはもう少し先のこと。"

等とされるか、或いは、「今はエリアスの奴がいるからもう違うが」という情報は、この時点においては、話を進める上で必要のない情報なのですから、いっその事、蛇足として切り捨ててしまい、

"……ちなみに、俺が捕まえようとしていた人物が、当時としては世界最速であったことを知るのはもう少し先のこと。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

> そして昼食を挟んで午後からはまずひたすら剣の素振り千本をやらされた。「何事にも正しい型があるが、まずは全ての基本である剣をきちんと振れるようになってから」というのが先生の言い分で、

という箇所がありますが、「まず」とは、「複数の物事がある中で、最初に選択された物事」に対して用いられる言葉です。
 しかし、ジオは午後からは剣の素振りだけをやらされていたのであって、複数の事をやらされていた訳ではありませんから、訓練内容の選択肢は一つしかありませんので、「最初に」という意味で使われる「まず」を付けるのはおかしいと思います。
 又、「ひたすら剣の素振り千本をやらされた」ではなく「ひたすら剣の素振りだけを千本やらされた」ではないでしょうか?
 又、ここの前半部も文章の区切りが不明瞭になっています。
 又、「何事にも正しい型があるが、まずは全ての基本である剣をきちんと振れるようになってから」という部分は登場人物のセリフなのですから、地の文とは別の行としなければならないと思います。
 ですから、

" そして、昼食を挟んで午後からは、ひたすら剣の素振りだけを千本やらされた。
「何事にも正しい型があるが、まずは全ての基本である剣をきちんと振れるようになってから」
というのが先生の言い分で、"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>まったくそのこと自体には異論は無かったのだが、

という箇所がありますが、これは

"そのこと自体には異論はまったく無かったのだが、"

とされるべきではないでしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>俺の成長具合をを見計らってどんどん大きく重いものに変えていくのだけはやめて欲しかった。

という箇所がありますが、「成長具合をを見計らって」ではなく「成長具合を見計らって」ではないでしょうか?
 又、何を重いものに変えて行ったのかが記されていませんので、

"俺の成長具合を見計らって、剣をどんどんと大きく重いものに変えていくのだけはやめて欲しかった。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>そしてそれが終わったら晴れていればテラスで、雨であればそれように用意された屋敷の一室での座学。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、

"そしてそれが終わったら、晴れていればテラスで、雨であればそれように用意された屋敷の一室での座学。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>まぁ、これに関しては正直幼女様からのプレゼントであるチートスキルの一つ、『記憶の図書館』のおかげで楽勝だった。詳細はこんな感じである。

という箇所がありますが、「正直」を置く位置がおかしいと思います。「正直幼女様」では「嘘をつけない幼女様」という意味になってしまいます。
 又、「詳細はこんな感じである。」という箇所は「その詳細はこんな感じである。」とされた方が宜しいのではないかと思います。
 ですから、ここは

"まぁ、これに関しては幼女様からのプレゼントであるチートスキルの一つ、『記憶の図書館』のおかげで、正直、楽勝だった。その詳細はこんな感じである。"

とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>俺はこのとんでもスキルの正体を『自由にシナプス結合を操る能力』だと思っている。

という箇所がありますが、『自由にシナプス結合を操る能力』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 文法的な間違いという訳では御座いませんが、同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>脳は生まれてからの全ての情報を全て保存している。

という箇所がありますが、その説は間違いです。
脳は全ての情報を保存したりはせず、得た情報をニューロン同士の結合に反映させる前に、情報の取捨選択を行って、必要だと判定された情報のみを、長期記憶として保存していると考えられています。

「参考URL」
 右脳と左脳を鍛える開発トレーニング > 記憶の原理
  http://www.right-brain.biz/memory/principle.html

 右脳と左脳を鍛える開発トレーニング > 記憶力の長期増強
  http://www.right-brain.biz/memory/ltp.html


>しかしそんな人間が『忘れる』という事の直接的な原因は、

という箇所がありますが、『忘れる』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 文法的な間違いという訳では御座いませんが、同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>俺はこのとんでもスキルの正体を『自由にシナプス結合を操る能力』だと思っている。

>俺のこの能力はおそらくそのシナプス結合を、俺の意思に従って自在に必要な情報のある経路に繋げる事で情報を自由に引き出すことが出来る能力だと思っている。

という箇所がありますが、もし、その様な事が可能だとしますと、記憶情報というものは、ニューロンの結合パターン(どのニューロン細胞体と軸索がシナプスによって結合しているかという事と、シナプスの結合の強さ、即ち感度や、そのシナプスからの入力がニューロンの興奮を増強するのか抑制するのかの違い、等のパターン)によって情報として保存されているのですから、自由にシナプス結合を操る事で、記憶の消去や書き換え、都合の良い記憶の捏造、等も可能になる筈です。
 それだけではなく、「情報のある経路に繋げる事で」という事は、正しい経路に繋がるまでは、その情報が脳の何処に仕舞い込んだのか判らない筈であるにも拘らず、正しい経路に繋ぐことが出来るという事は、ジオの知らない経路にも繋げる事が出来るという事を示しています。
 その能力を使えば、運動神経の繋がり方を組み替える事で、反復練習をする事なく、一流の戦士や職人の身のこなしや技術を身に着ける事も出来る筈ですし、記憶や思考、人格等を書き換えて、自らを洗脳する事で、ジオとは別の人間して生活する事も可能(元に戻れるのかは微妙)ですし、感覚神経の感度を上げて、五感を増強したり、嫌いな食べ物を美味しいと思いこむ事も可能ですし、満腹中枢や飢餓中枢を操って、空腹を感じない様にしたり、食いだめをし易くする事も出来ますし、自律神経や「自律神経系の影響を受けている各種ホルモンの分泌」に干渉して、体質をある程度自由に変えたり、それによって持久力や暑さ寒さに対する耐久力を増したり、普通よりも速い速度で痩せたり肥ったり、異常なほど筋肉を付けたり、体を早くかつ異常なほど大きく成長させたり、逆に成長を止めたり、早寝早起きが出来る様になったり、等々の様々な事が可能となる筈です。
 勿論、アリエス先生にしごかれ続ける事を至高の幸福と感じて、授業という名の虐待もどきを、自ら進んで(懇願してでも)受けたくなる様に、もとい、受けずには居られなくなる様に、なる事も可能な筈です。
 いや~、流石チートだけあって、とっても便利な能力で、幸せ(何せ何があっても不幸にならない)ですね。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>まぁ何がいいたいかというと、俺はただこの『New World』世界でやっていく為に必要な記憶を忘れないようにしてくれ、とお願いしただけなのに、太っ腹なのか大雑把なのか完全記憶能力がついて来たということに気がついたときには思わず笑ってしまうしかなかったな。

という箇所がありますが、これでは「太っ腹なのか大雑把なのか」と疑われている人物と、「完全記憶能力がついて来たということに気がついたときには思わず笑ってしまうしかなかった」という人物が、同一人物として扱われている文章となっています。
 ですから、

"まぁ何がいいたいかというと、俺はただこの『New World』世界でやっていく為に必要な記憶を忘れないようにしてくれ、とお願いしただけなのに、その相手が太っ腹だったのか大雑把だったのか分からないが、完全記憶能力がついて来たことに気がついたときには思わず笑ってしまうしかなかったな。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>ということでひたすら先生の話す経験談やお役立ち情報を自分の記憶に納めていく俺。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、

"ということで、先生の話す経験談やお役立ち情報を自分の記憶にひたすら納めていく俺。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>俺としては唯一の安心タイムだったのだがそのうち話すことがなくなってしまったのか、

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"俺としては唯一の安心タイムだったのだが、そのうち話すことがなくなってしまったのか、"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>そうしてこの時期の訓練は終わる。はっきりいって虐待としか思えん。

という箇所がありますが、「虐待としか思えん」ではなく「虐待としか思えなかった」或いは「虐待だったとしか思えん」という具合に過去形にされた方が宜しいのではないでしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」における、

>七歳児を一日八時間も全力で運動させるなっての。

という箇所を読んだ処で、ふと気付いたのですが、ジオが居るのはゲームの中と同様の法則に支配されている世界なのですから、能力的な成長とはレベルアップの事であり、レベルアップをするためにはモンスター等を相手に実戦を行わねばならないという事になるのですから、「一日八時間も全力で運動」というハードな訓練ですら全て徒労(実戦ではないため成長の役には立たない)という事にはならないでしょうか?
 まあ、逆に現実世界と同様の法則に支配されているとした場合には、幼少時からそれ程激しい運動をさせ続けていたのでは、返って身体を壊してしまい、まともには運動する事が出来ない身体にしてしまうのが落ちだと思いますから、どちらにしても無駄な事だと言えるかも知れません。

【参考URL】
 LOOK(高岡市民病院広報誌) 第20号 成長期のスポーツ障害
  http://www.city.takaoka.toyama.jp/hospital/look/1820.pdf

 スポーツ指導者および成長期の子供さんをお持ちのみなさんへ
  http://www.urban.ne.jp/home/tm512/spindex.html

 スポーツ障害 – Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84%E9%9A%9C%E5%AE%B3

 オスグッド・シュラッター病 – Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BC%E7%97%85


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>俺がこんな生活を続けられたのは間違いなくマリエルのおかげ。

という箇所がありますが、「続けられたのはマリエルのおかげ」という言い方では、何やら「マリエルのおかげでこんな生活を続ける羽目になった」と言っている様にも聞こえますから、

"俺がこんな生活に耐え続ける事が出来たのは、間違いなくマリエルのおかげ。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>時々挟まる休憩の度、マリエルがかいがいしくお世話してくれるという(飴と鞭の飴だけに)キャンディタイムが無かったら俺はとっくにぐれてたと思うわ。

という箇所がありますが、最後に「わ」が付いている意味が分かりません。
 ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"時々挟まる休憩の度、マリエルがかいがいしくお世話してくれるという、(飴と鞭の飴だけに)キャンディタイムが無かったら、俺はとっくにぐれてたと思う。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>まぁ、その度に胸がドキドキしすぎてなにかできたわけじゃね~んだけどな。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"まぁ、その度に胸がドキドキしすぎて、なにかできたわけじゃね~んだけどな。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>そんな地獄と、ときどき天国がやってくる日々の中ついにその時は訪れた。

という箇所がありますが、「そんな地獄と、ときどき天国がやってくる日々」ではなく「そんな地獄と、その合間に時々やって来る天国が繰り返される日々」か或いは「そんな地獄時々天国の日々」ではないでしょうか?
 又、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"そんな地獄と、その合間に時々やって来る天国が繰り返される日々の中、ついにその時は訪れた。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第十話 それは多分幸せな日々 後編」において、

>人生甘くないの言葉通りに、自分の甘さが鋭い切っ先となって俺に現実という奴を突きつけたあの日がやってきたのだ。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"人生甘くないの言葉通りに、自分の甘さが鋭い切っ先となって、俺に現実という奴を突きつけたあの日がやってきたのだ。"

とされるべきかと思います。
[一言]
 2012年 06月 04日 (月) 04時 51分に投稿させて頂いた「おかしな点の報告」の続きを以下に記させて頂きます。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>部屋の主にそれ以上かける言葉もなく、アリエスはただ静かに場違いに穏やかな初夏の景色を眺めていた。

という箇所がありますが、「静かに場違いに」の様に「~に」という形式の言葉が連続していますと見栄えが悪くなります。
 又、「場違いに穏やかな初夏の景色」とありますが、「穏やかな初夏の景色」というのがその場の本来の雰囲気であり、2人が醸し出している「深海のように重く暗い雰囲気」の方こそ「穏やかな初夏」には場違いなのですから、「場違いに穏やかな初夏の景色」という表現はおかしいと思います。
 それに、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、季節は春だと記されていた筈ですが(しかも描写から考えて、春と言ってもおそらくは比較的早い時期)、一体いつの間に夏になったのでしょうか?(タイトルも「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」ですし)
 それから、「それ以上かける言葉もなく、(中略)景色を眺めていた。」とされるよりも「それ以上かける言葉もなく、(中略)景色を眺めるのであった。」とされた方が雰囲気が出るのではないかと思います。
 そこで、例えば

"部屋の主にそれ以上かける言葉もなく、アリエスはただ静かに腰を下ろしたまま、応接室とは裏腹に穏やかな気配に包まれる春の景色を眺めるのであった。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>な~んて話を大人たちがしているとは当然知らない能天気な俺は先ほどつねられた耳をさすりながら食事の間へと向かって歩く俺と爺や。

という箇所がありますが、1つの文の中に「俺は」と「俺と爺や」という異なる2つの主語が存在しているため、「俺は食事の間へと向かって歩く俺と爺や」などという訳の解らない趣旨の文章になっています。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっています。
 ですから、

"な~んて話を大人たちがしていることなど能天気な俺には当然分かるわけもなく、先ほどつねられた耳をさすりながら、爺やと一緒に食事の間へと向かっていた。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>正午を知らせるワトリアの大鐘楼の音が鳴り響いてからだいぶ経っているらしく、もうすぐ二時を知らせる鐘がなる時間だろうと爺やに教えられたせいか、急にお腹が減ってきたのだ。

という箇所がありますが、「大鐘楼の鐘の音が鳴り」或いはそれを略して「大鐘楼の鐘が鳴り」とは言いますが、「大鐘楼の音が鳴り」とはあまり言わないと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

> うちの実家は先ほどもいったように無駄に広い。そのせいでさっき脱出してきた応接間から俺たち家族が普段食事をする食事の間までは一度正面エントランスを通らないといけない構造になっている。

という箇所がありますが、広い家だから玄関を通らないと他へ行けないという理由が分かりません。
 これが狭い家であれば、特定の部屋を通るより他に仕方がなくなる事はあると思いますが、家の敷地が広い上に持ち主は金持ちなのですから、幾らでも迂回路を設ける事が出来る筈です。
 つまり、たまたま「応接間から食事の間までは、一度エントランスを通らないといけない構造になっている」というだけの話で、「うちの実家は先ほどもいったように無駄に広い」という事は、その様な構造となっている理由にはなり得ませんので、「そのせいで、」というのはおかしいと思います。
又、ここも、後の方の文章の区切りが不明瞭になっていますので、

" ところでうちの屋敷は、さっき脱出してきた応接間から俺たち家族が普段食事をする食事の間まで行くためには、一度正面エントランスを通らないといけない構造になっている。"

とされるべきかと思います。("うちの実家は先ほどもいったように無駄に広い。”の一文は全削除)
 因みに、エントランスとは玄関の事ですから、「応接間という屋内から玄関を通って」という事は、「一旦屋外に出る」という事になりますので、「応接間から食事の間までは一度正面エントランスを通らないといけない」という事は、「応接間という屋内の部屋から食事という屋内の部屋までは、建物の外を通らないと行く事が出来ない」という事になります。
 という事は、もしかしますと、敷地内には複数の独立した建物が建てられていて、応接間と食事の間はそれぞれ別々の棟にあり、しかも、その2つの棟の間は廊下等で繋がってはいないという事なのでしょうか?
 或いは、「エントランスを通らないといけない構造になっている。」というのは間違いで、エントランスを通る必要はないが、エントランスホールの方は通らないといけないという事なのでしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>だからいつもの廊下をいつものように歩いていると正面エントランスに母上と侍女長であり、爺やの奥さんであり、つまり俺の婆や(但しこの時はまだ四十代、うちにはロリコンしかいないようだ)が一人の女の子の挨拶を受けていた。

という箇所がありますが、ここもまた、文章の区切りが不明瞭になっている箇所があります。
 又、文頭にある「だから」とは、この場合、「応接間から食事の間まで移動するには一度エントランスを通らないといけないため」という意味の筈ですが、どうしてその事が「母上と婆やが女の子の挨拶を受けていた」事に繋がるのでしょうか?
 エントランスを通らなければならない事とは関係なく、別の部屋に移動する際には廊下を通る事は必然ですから、「エントランスを通らなければならないため、廊下を歩いている」という意味ではない事になります。
 従って、上記の箇所の文章の趣旨を要約しますと「ジオと爺やがエントランスを通らなければならないため、母上と婆やが女の子の挨拶を受けていた」という訳の解らないものになっている事が判ります。
 又、「母上と侍女長であり、爺やの奥さんであり、つまり俺の婆や」という表現では「俺の婆やは、爺やの奥さんであり、母上兼侍女長でもある」という事を意味してしまいます。
 ですから例えば、

"だからいつものように廊下を通り、正面エントランスホールを抜けようとしたところで、母上と、それともう一人、侍女長であり、爺やの奥さんでもある俺の婆や(但しこの時はまだ四十代、うちにはロリコンしかいないようだ)の二人がそこにいて、一人の女の子の挨拶を受けているのが見えた。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>おそらく160cmくらいだと思われる母上と変わらないくらいの身長の女の子。

という箇所がありますが、ここでは「女の子」の身長の話をしているのであって、ジオの母親の身長がどのくらいであるのかという事に関しては、この場面では必要のない情報なのですから、描写する際に必要な情報は「おそらく160cmくらいだと思われる」か「母上と変わらないくらい」のどちらか一方だけで十分で、両方併記したのでは冗長な感じが否めず、「母上の身長が160cmである」という事を印象付けたいのか、それとも「女の子の身長の話」をしたいのか、どちらなのか判り難い文章となっています。
 ですから、

"身長が160cmくらいだと思われる女の子。"

或いは

"母上と変わらないくらいの身長の女の子。"

“女の子の身長は母上とあまり変わらないから、おそらく160cmくらいだろう。”

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

> そう促されて俺は新しい使用人さんかなと思いながら母上のほうへと歩いていく途中で、ふと仰ぎ見た彼女と目が合った瞬間に。

> ――恋に落ちてしまった。

という箇所がありますが、「目が合った瞬間に」という部分と「恋に落ちてしまった」という部分は、演出的な表現とするために敢えて空欄の行を挟んだ形とされてますが、本来は「ふと仰ぎ見た彼女と目が合った瞬間に恋に落ちてしまった」という一続きの文章なのですから、

>ふと仰ぎ見た彼女と目が合った瞬間に。

の様に、句点を付けるのは間違いだと思います。(これが読点なら、その後にも文が続いている事になるため使用可能です)
 又、この場合、「そう促されて俺は新しい使用人さんかなと思いながら母上のほうへと歩いていく途中で、ふと仰ぎ見た」という部分全体が、「彼女」を修飾している部分となっていますが、これでは修飾語としてはあまりにも長過ぎるために、文章がだらけている様な印象を読み手に与えてしまいます。
 ですから、例えば

" そう促されて、俺は新しい使用人さんかなと思いながら母上のほうへと歩いていき、その途中で、ふと仰ぎ見た彼女と目が合った瞬間に――



 ――恋に落ちてしまった。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>それはもうあっさりとしたひと目惚れ。

という箇所がありますが、「ひと目惚れ」に付く形容が「あっさりとした」なのでは、「淡泊なひと目惚れ」、「恋い焦がれる気持ちが浅いひと目惚れ」といったような意味合いになってしまい、「簡単に恋に落ちた」という意味にはなりません。(「あっさりとした味付け」という言葉を考えて頂ければお解りになるかと思います)
 「簡単に恋に落ちた」事を表現されたいのでしたら、「ひと目惚れ」自体が「簡単に恋に落ちた」事を表す言葉なのですから、例えば

"それはもう見事なひと目惚れ。"

等とされると宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>ひと目で体を雷が走ったかと思うような衝撃が貫き、

という箇所がありますが、「体を」という言葉の配置がおかしいと思います。
 又、なるべくなら「ひと目で」ではなく「ひと目見ただけで」とされた方が意味が掴み易くなると思います。
 ですから、

"ひと目見ただけで雷が走ったかと思うような衝撃が体を貫き、"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>前世(むかし)で散々ひと目惚れをしたという友人に『非科学的』だとか『大げさな』とか言っていたがその瞬間あいつらが正しくて俺が間違っていたことを思い知らされた。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっています。
 又、「前世」の上に「むかし」とルビが振られていますが、それでは「むかしで散々ひと目惚れを」となってしまい、意味が通じなくなりますので、「むかし」というルビは削除して、「前世(ぜんせ)で散々ひと目惚れを」とされた方が良いと思います。
 又、「前世で散々ひと目惚れをしたという友人に」という表現では、「前世」とは「ジオの前世」ではなく「その友人の前世」の事を指す事になってしまいます。
 又、『非科学的』と『大げさな』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、「あいつら」という複数の人間の事を指す言葉を、「友人」に対して使用するのでしたら、「ひと目惚れをしたという友人」という部分も「ひと目惚れをしたという友人達」とすべきだと思います。
 ですから、例えば

"前世の俺は、散々ひと目惚れをしたという友人達に対し、「非科学的」だとか「大げさな」とか言っていたが、その瞬間、あいつらが正しくて俺が間違っていたことを思い知らされた。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>というかこの時の事は『なんとなく』しか覚えていない。

という箇所がありますが、『なんとなく』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>だから今でもこの時のことをマリエルにいわれると俺の顔は真っ赤になってしまうんだ。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭で、読み難くなっていますので、

"だから今でもこの時のことをマリエルにいわれると、俺の顔は真っ赤になってしまうんだ。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>本日からこのお屋敷でお世話になります。マリエル・エトラントでございます

という箇所がありますが、上記の様な挨拶の際には、「本日からこのお屋敷でお世話になります。」と「マリエル・エトラントでございます」を別個の2つの文に分けるのは一般的ではないと思います。
 それでも敢えて「屋敷で世話になる」という事と自分の名前を伝える事を、別々の文章とする場合には、自分の名前を伝える方を先に済ませるのが常識だと思います。
 ですから、

"本日からこのお屋敷でお世話になります、マリエル・エトラントでございます"

或いは

"私の名はマリエル・エトラントと申します。本日からこのお屋敷でお世話となる事になりましたので、御用の際には何なりとお申し付け下さい"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>そういって緊張していたのだろう顔を少し緩めて恥ずかしげに笑うマリエルの顔だけはちゃんと憶えてるけど、な。

という箇所がありますが、「そういって緊張していたのだろう」としたのでは、挨拶のセリフを言った事が緊張した原因であるかのような表現ですし、その緊張が未だに続いているかの様な表現でもあります。
 又、「顔を少し緩めて恥ずかしげに笑うマリエルの顔」という表現では、「マリエルが顔を少し緩めて恥ずかしげに笑った」のではなく、あたかも「顔が独立した感情を持っていて、顔を少し緩めて恥ずかしげに笑った」かの様な書き方となっています。
 又、「憶えてるけど、な。」の様に、「~するけれどな」という単語の途中を区切ってしまう話し方や書き方は、存在しないと思います。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっていますので、

"緊張していたのだろう、そういってから顔を少し緩めて恥ずかしげに笑うマリエル。俺はその時の彼女の笑顔だけは、今でもちゃんと憶えてるけどな。"

等とされるべきかと思います。
 後、どうでも良い事ですが、これから雇われる家の奥方様と若様、家令、侍女長という、旦那様であるフィリップを除いた家のトップ4人の眼前で、最初の挨拶を言い終えたばかりで、自分がした挨拶に対する返事の言葉を、相手からまだ頂いてもいない内(即ち、相手がどう反応するのか判らない内)に、緊張を解いて「顔を少し緩めて恥ずかしげに笑う」などという事をするとは、豪胆と言いますか、心臓に毛が生えていると言いますか、兎に角、彼女は図太い神経の持ち主だと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>これが俺と俺の女神様の出会ったときの話。

という箇所がありますが、「俺と俺の女神様の出会った」ではなく「俺が俺の女神様に巡り合えた」ではないでしょうか?
 少なくとも、この場合は「女神様」の後に「の」が付いているのはおかしいと思います。
 尚、この時点では、マリエルにとってはジオが運命の相手という程の相手かどうかは不明なため、「俺と俺の女神様が巡り合った」(双方にとって運命の出会い)とは言えず、「俺が俺の女神様に巡り合えた」(ジオが一方的に運命の出会いだと見做している)となります。



 「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>人間それなりに長く生きていれば誰もが一度は考えるはずだ、『もしあの時に戻れるなら』って。

という箇所と、

>『もしあの時に戻れるなら』ってな。

という箇所がありますが、どちらも『もしあの時に戻れるなら』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>だけど時間ってやつには時計のように時を刻む針がついていないから、

という箇所がありますが、「時間ってやつには時計のように時を刻む針がついていない」という表現では、「時計には時を刻む針がついていないが、時間もまたそれと同様に時を刻む針がついていない」という意味にも受け取れますので、

"だけど時間ってやつには時計とは違って、時を刻む針がついていないから、"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>自ら知らず知らずに選び取った選択の結果、なかなか思い通りにいかない現実とくそったれな運命って奴の厳しさを知る前のほんの一瞬のモラトリアム。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、

"自ら知らず知らずに選び取った選択の結果、なかなか思い通りにいかない現実とくそったれな運命って奴の厳しさを知る前の、ほんの一瞬のモラトリアム。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そんな短い俺の恋の季節の事を。

という箇所がありますが、その前の辺りでは「『もしあの時に戻れるなら』と思わずにはいられない」という話をしていた筈ですし、その場合の「あの時」とは「幼かった時」や「子ども時代」の事ですから、そこにいきなり「そんな短い俺の恋の季節の事を。」という記述が入っても、
「『もし幼かった子ども時代に戻れるなら』と思わずにはいられない短い俺の恋の季節の事を。」
という様な、文脈が繋がらず、脈絡のない文章となってしまいます。
 それに、「そんな短い俺の恋の季節の事を」という具合に、「~の事を」で文章を終わらせてしまったのでは、尻切れ蜻蛉な文章になってしまい、「そんな短い俺の恋の季節の事を。」の部分は脈絡のない、単なる「削除しなければならない」不要な文章となってしまいますので、文の後に続く文章、つまり、「『そんな短い俺の恋の季節の事を』どうするのか」という事を、つまりは、
「『そんな短い俺の恋の季節の事を』黒歴史として永久に封印したい」のか
「『そんな短い俺の恋の季節の事を』言いふらして笑いものになりたい」のか
「『そんな短い俺の恋の季節の事を』肴にしてやけ酒に溺れたい」のか
「『そんな短い俺の恋の季節の事を』考えて現実逃避したい」のか
「『そんな短い俺の恋の季節の事を』思い出して鬱になりたい」のか
といった、どうしたいのかを作中に示して下さるように願います。。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>深海よりもなお深い眠りの海の底へと響いたその声でようやくほんの少しだけうっすら開いた目に映ったのは、

という箇所がありますが、この地の文は主人公目線で記されていて、その主人公が「深い眠りの海の底」に居るのですから、「眠りの海の底へと響いた」という様な「~へと」という表現をするのはおかしいと思います。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭になっているために読み難くなっています。
 ですから、

"深海よりもなお深い眠りの海の底に響いたその声で、ようやくほんの少しだけうっすら開いた目に映ったのは、"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>活動前の脳細胞のわずかに目覚めた部分が幸福で浸されるようになりながらも、

という箇所がありますが、「幸福で浸されるようになりながらも」ではなく「幸福に満たされかけるものの」ではないでしょうか?


 別におかしいという訳では全くなく、そのままで十分に正しい表現なので、変更されなくとも構いませんが、同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」における、

>同じぐらい甘美な睡魔による二度寝へのお誘いは、

という箇所を、

"同じぐらい甘美な睡魔からの二度寝へのお誘いは、"

或いは

"彼女と同じぐらいに魅力的な睡魔からの二度寝へのお誘いは、"

に変更しますと、より恰好が良くなる様な気がするのですが、如何でしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>人間の根源的な欲求の中で睡眠欲を何よりも愛する俺にはどうにも抗いがたく数瞬の葛藤の末、

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"人間の根源的な欲求の中で睡眠欲を何よりも愛する俺にはどうにも抗いがたく、数瞬の葛藤の末、"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>なんといったって基本的に夜行性の上に徹底的に低血圧なのだから仕方ない。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"なんといったって基本的に夜行性の上に、徹底的に低血圧なのだから仕方ない。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>悪い癖だから自慢にはならないだけどな。

という箇所がありますが、「自慢にはならないだけどな」ではなく「自慢にはならないけどな」或いは「自慢にはならないのだけどな」ではないでしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>こんなことならあの時女神様(ようじょさま)に朝寝坊しない能力を要求しておくんだったと少し後悔していたりもする。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"こんなことならあの時、女神様(ようじょさま)に朝寝坊しない能力を要求しておくんだったと、少し後悔していたりもする。"

とされるべきかと思います。
 それから、「ようじょさま」というルビが振られている位置が、「女神様」の真上にはなっておらず、「時女神様」を一つの熟語であるかの様に扱って、「時」から「様」にかけての範囲の上に「ようじょさま」というルビが振られていますので、修正しておかれた方が宜しいのではないでしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>前世の俺の部屋に目覚まし時計が携帯のそれも含めて七つあっても足らなかったといえば少しは伝わると思う。

という箇所がありますが、この様な場合には「部屋に」ではなく「部屋には」とするのが一般的かと思います。
 又、「目覚まし時計が携帯のそれも含めて七つあっても」という部分は「目覚まし時計が七つあっても」という事を示すための部分の筈ですが、「携帯のそれも含めて」という部分によって、「目覚まし時計が」と「七つあっても」が分断されてしまっているために、意味が若干伝わり難く、冗長な印象を与える文になってしまっています。
 又、この様な記述の仕方では、「前世の俺の部屋には目覚まし時計が七つあった」という事を伝えたいのか、それとも「目覚まし時計が七つあっても足らなかった」という事を伝えたいのか判らない、どっちつかずの文章となっています。
 ですから、

"前世の俺の部屋には、携帯の目覚まし機能も含めると、目覚まし時計が七つもあったが、それでも足らなかったといえば少しは伝わると思う。"

等とされた方が宜しいかと思います。
 どうでもいい話ですが、設定時刻になると、アラームを鳴らしながら部屋の中を転げて逃げまくる時計などというものが、昔ありました。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そんなことはともかくとして、毎度毎度の無駄な抵抗をする俺に彼女は困ったような声でさらに俺の目覚めを促してくれた。

という箇所がありますが、「毎度毎度の無駄な抵抗をする俺に彼女は」ではなく「毎度毎度、無駄な抵抗をする俺に、彼女は」ではないでしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>『先生』。そのキーワードが俺の脳内検索にヒットした次の瞬間、俺の意識は全速で覚醒。

という箇所がありますが、この様な場合は、「『先生』」だけを独立した文章としたりはせずに、その後に続く文章と繋げて、1つの文章に纏めてしまうのが一般的だと思います。
 それと、『先生』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、「ヒットした次の瞬間、」とありますが、「次の瞬間」とは、「何かの出来事が起きた事を示した後で、その次の瞬間に起きた事を修飾する際に使われる言葉」なのですから、「ヒットした。次の瞬間、」という具合に2つの文章に分割されるか、或いは「ヒットした瞬間、」とされた方が宜しいかと思います。
 ですから、

"「先生」、そのキーワードが俺の脳内検索にヒットした瞬間、俺の意識は全速で覚醒。"

或いは

"「先生」、そのキーワードが俺の脳内検索にヒットした。次の瞬間、俺の意識は全速で覚醒。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>糸より細かったであろう目をくわっ! と全開にして迫り来る悲劇を回避するべく努力しようとしたが……、

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっているために読み難くなっていますので、

"糸より細かったであろう目を、くわっ! と全開にして、迫り来る悲劇を回避するべく努力しようとしたが……、"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>どうやら今日lも(・)朝の訓練を三倍にされたいらしいな、

という箇所がありますが、「今日lも(・)」という具合に、「も」の上に「・」(圏点)を付ける事に失敗しています。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そこには少しだけベッドから体を起こしたばかりの俺を見下ろすように、

という箇所がありますが、「~たばかり」とは、動作が完了して、まだ間もないことを表す表現なのですから、「少しだけ体を起こしたばかり」という書き方では、主人公は「体を少しだけ起こした処で、1つの動作を完了した」という事を示してしまい、即ち「体を完全に起こすつもりではなかった」という事になってしまいます。
 それでは主人公が飛び起きようとしていた事を表してはいませんので、

"そこにはベッドから体を起こしかけた俺を見下ろすように、"

或いは

"そこにはベッドから体を少し起こしただけの俺を見下ろすように、"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そこからあの時こぼれていた光は剣呑などという言葉ではとても表現することができないだろう。

という箇所がありますが、ここは、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変な文となっていますので、

"あの時、そこからこぼれていた光は、剣呑などという言葉ではとても表現することができないだろう。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>……まったく毎朝毎朝私の手を煩わせよって。

という箇所がありますが、。ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"……まったく、毎朝毎朝私の手を煩わせよって。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>未だ憮然としながらも俺に向かってさっさと来いと、一言だけ残して朝焼けの立ち込める外へ窓から(・・・)ひらり飛び降りる先生(あの人にとって二階の窓というのはただの便利な出入り口である)を追いかけるため、急いで着替えようと服に手をかけたところで、はっと気がついた。

という箇所がありますが、これは、前半部の「先生」を主語としている文章と、後半部の、主人公を主語としている文章を、無理をして強引にくっつけて、1つの長々とした文章にしてしまっているために、読み手の混乱を誘う、読み難い文章となってしまっています。
 ですから、文を2つに分けて、

"未だ憮然としながらも、俺に向かってさっさと来いと一言だけ残して、朝焼けの立ち込める外へと窓から(・・・)ひらり飛び降りる先生(あの人にとって二階の窓というのはただの便利な出入り口である)。それを追いかけるため、急いで着替えようと服に手をかけたところで、はっと気がついた。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>この時俺の頬が赤かったのはつねられたところだけじゃなく反対側も真っ赤だったに違いない。

という箇所がありますが、「頬が赤かったのは」とある以上、その後には「頬が赤かった」理由が続いていなければなりませんが、「つねられたところだけじゃなく反対側も真っ赤だったに違いない」というのは、頬が赤い理由とはなっていません。
 ですから、

"この時赤かったのは、俺の頬のつねられたところだけじゃなく、反対側も真っ赤だったに違いない。"

或いは

"この時、俺の頬が赤かったのはつねられたからというだけじゃない。きっと、反対側も真っ赤だったに違いない。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そうして恥ずかしくてまっすぐ見れない俺の真正面には、赤くなった頬を心配そうに見る最愛の少女にして俺付きの忠実なメイドであるマリエル・エトラント嬢の姿があった。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"そうして恥ずかしくてまっすぐ見れない俺の真正面には、赤くなった頬を心配そうに見る、最愛の少女にして俺付きの忠実なメイドであるマリエル・エトラント嬢の姿があった。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>この世界では極めて珍しい黒い髪と瞳を持つ彼女長い黒髪は三つ編みにしてお下げにしていて、顔立ちはかわいいと美人の絶妙な中間といえばいいだろうか。どことなく日本人のような印象を与えるその顔立ちは懐かしさと親しみやすさを与えてくれて……。

という箇所がありますが、「黒い髪と瞳を持つ彼女長い黒髪は三つ編みにしてお下げにしていて、」という部分は、助詞が抜けていて、文脈が無茶苦茶な上、「黒い髪」と「黒髪」の様な同じ意味を持つ言葉が重複して使われています。
 又、「顔立ちはかわいいと美人の絶妙な中間といえばいいだろうか。」と「どことなく日本人のような印象を与えるその顔立ちは懐かしさと親しみやすさを与えてくれて……。」を2つの文に分割するのは一般的ではないと思います。
 ですから、

"この世界では極めて珍しい黒い髪と瞳を持つ彼女は、その髪を三つ編みのお下げにしていて、顔立ちはかわいいと美人の絶妙な中間といえばいいだろうか、どことなく日本人のような印象を与えるその顔立ちは、懐かしさと親しみやすさを与えてくれて……。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>最初はひと目惚れなんてあれこれ否定しようともしたけれど、

という箇所がありますが、ここは

"最初はひと目惚れなんて、とあれこれ否定しようともしたけれど、"

ではないでしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>日一日と重ねるごとに俺は既に最高値を遥か突破した恋心をもてあましていた。

という箇所がありますが、月日が経過して行くのは「主人公が行った行為の結果」という訳ではないのですから、「日一日と重ねるごとに」ではなく、「日一日と重なるごとに」ではないでしょうか?
 それに、「~ごとに」は、「何かが次第に累積して行くに従って、変化して行く様子」を表す言葉なのですから、「既に~した」と共に使うのはおかしいと思います。
 ですから、

"日一日と重なるごとに募って来る恋心を俺はもてあましていた。"

か或いは

"既に最高値を遥か突破している恋心をもてあましていた。"

のどちらかにされた方が宜しいかと思います。


 単なる提案ですが、同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」における、

>そして何より彼女は前世で楽しく学生なんぞをやっていた二十数歳の俺などより遥かに大人だったのだ。

という箇所に、「精神的には」という言葉と読点を加えて、

"そして何より彼女は、前世で楽しく学生なんぞをやっていた二十数歳の俺などより、精神的には遥かに大人だったのだ。"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>確かに前世(むかし)なら十四歳というのは中学生で、子供としか思えなかった年齢だけど、

という箇所がありますが、昔は日本でも15歳前後(年齢基準ではなく、能力や体格が重視された)で成人と見做されていた時代がありましたから、「14歳の成人」というものもあり得た事になります。一方、上記の箇所では、「前世」の上の所に「むかし」というルビが振られているために、「むかしなら十四歳というのは子供としか思えなかった」という意味になり、前述の「15歳前後で成人」の話を知っている人間からしますと、紛らわしい表現という事になります。
 ですから、ここの「前世」の上の所にある「むかし」というルビは、削除された方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>俺が今も生きてるこの世界では子どもが、俺みたいな貴族の子弟はともかくとして、現代の日本のように学校に行って、あとは遊んでいたら許される世界じゃなかった。

という箇所がありますが、「子どもが、」と「現代の日本のように学校に行って、」の間が開き過ぎているために、「子どもが」どうしたのかが解り難い文章となっています。
 ですから、

"俺が今も生きてるこの世界は現代の日本とは違い、俺みたいな貴族の子弟はともかくとして、子どもは学校に行って、あとは遊んでいたら許される世界じゃなかった。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>良くテレビに出てくる海外の貧困地域の子どもたちや江戸時代の子どもたちがそうだったように、

という箇所がありますが、これでは「良くテレビに出てくる『海外の貧困地域の子どもたちや江戸時代の子どもたち』がそうだったように、」という様に、「良くテレビに出てくる」という形容が、「江戸時代の子どもたち」に対してもかかっている様に読む事も出来てしまいますので、

"江戸時代の子どもたちや良くテレビに出てくる海外の貧困地域の子どもたちがそうだったように、"

とされた方が間違いはないかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そんな彼ら彼女らはなまじの大学生たちよりもよっぽど大人であり、

という箇所がありますが、「彼ら彼女らは」ではなく「彼らや彼女らは」ではないでしょうか?


 単なる提案ですが、同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」における

>初めて会ったその日から彼女は立派な大人の女の人だった。

という箇所を、

"初めて会ったその日から彼女は立派な大人の女性だった。"

とされた方が、格好の良い表現となる様な気が致します。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>何しろエルトリン北東部と大陸の中央部に広がる世界樹の森の最西端にあたる場所のあるエトラント村の村長の長娘として生まれた彼女の兄弟は彼女を含めて五男四女。

という箇所がありますが、ここもまた、形容が非常に長過ぎて、区切り無しで、一息に読む事が大変になっています。
 又、「最西端にあたる場所のあるエトラント村」ではなく「最西端にあたる場所にあるエトラント村」ではないでしょうか?
 又、「村長の長娘」ではなく「村長の長女」ではないでしょうか?
 ですから例えば、

"何しろ彼女は、エルトリン北東部と大陸の中央部に広がる世界樹の森の最西端近くにあるエトラント村において、村長の長女として生まれた上に、その下には弟が五人に、妹が三人もいるのだから。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そんなわけで物心ついたときから村の事で忙しい両親や祖父母の代わりに兄弟達の面倒だけでなく、家事を含めた雑事全般に忙しく働いていた彼女がただの十四歳なわけがない。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"そんなわけで、物心ついたときから村の事で忙しい両親や祖父母の代わりに、兄弟達の面倒だけでなく、家事を含めた雑事全般に忙しく働いていた彼女がただの十四歳なわけがない。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そもそもワトリアに彼女が『上京』してきた理由の時点で、中身は未だにお子様の俺が到底敵うわけもないのだ。

という箇所がありますが、『上京』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、「理由の時点で」等という表現は一般的ではないと思います。「理由を考えてみた時点で」の間違いではないでしょうか?
 ですから、

"そもそもワトリアに彼女が「上京」してきた理由を考えてみた時点で、中身は未だにお子様の俺が到底敵うわけもない事が判る。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>なぜなら彼女がワトリアにやってきたのは有体にいえば――口減らしの為だったから。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"なぜなら彼女がワトリアにやってきたのは、有体にいえば――口減らしの為だったから。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>まぁそれほど豊かでもなかったらしく年頃になった女の子はどこかに嫁ぐか、

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"まぁそれほど豊かでもなかったらしく、年頃になった女の子はどこかに嫁ぐか、"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>いや、本当ならそんなことはなかったんだろうけど彼女の兄妹はあまりにも多すぎた。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"いや、本当ならそんなことはなかったんだろうけど、彼女の兄妹はあまりにも多すぎた。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>そんな時、村外れの森に住み村の子どもたちに読み書きなどを教えていたアリエス先生が、俺の一件で古い友人であった父上から呼び出されワトリアに行くことになったということでこれ幸いと村から出てきたところを、それならばということでうちで雇うこととなった、らしい。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"そんな時、村外れの森に住み、村の子どもたちに読み書きなどを教えていたアリエス先生が、俺の一件で古い友人であった父上から呼び出されワトリアに行くことになったということで、これ幸いと村から出てきたところを、それならばということでうちで雇うこととなった、らしい。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>何せマリエルがうちに来た当初、気になって仕方なかった俺は先生のしごきの合間を縫ってこっそりストーカーまがいのことしてたからな。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"何せマリエルがうちに来た当初、気になって仕方なかった俺は、先生のしごきの合間を縫ってこっそりストーカーまがいのことしてたからな。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>廊下で姿を見かけようものなら気配を消して後ろから見てるだとか、食事の給仕をしている彼女をこっそり見るのに忙しくて食事がおざなりになって爺やに怒られた事も一度や二度じゃない。

という箇所がありますが、使用人である爺やが、その程度の事で、雇い主の子息であるジオに対して怒りを顕にするとは思えませんから、「怒られた」ではなく「叱られた」とされるか、或いは、使用人が主人の子息を叱るなど、立場をわきまえない行為とも考えられますから、「たしなめられた」辺りとされるのが妥当ではないでしょうか?
又、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、読点を追加して

"廊下で姿を見かけようものなら気配を消して後ろから見てるだとか、食事の給仕をしている彼女をこっそり見るのに忙しくて、食事がおざなりになって爺やにたしなめられた事も、一度や二度じゃない。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>だって自分が一瞬で恋に落ちた女の子が自分専属のメイドさんになるなんて夢が現実になったら男だったらそれが普通だと俺は思うんだよ、うん。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっている上に、長々とし過ぎているために、読み難くなっていますので、

"だって、自分が一瞬で恋に落ちた女の子が自分専属のメイドさんになるなんて、そんな夢が現実になったら、男ならそうなるのが当たり前だと俺は思うんだよ、うん。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>ただ彼女は真面目で、職務に忠実だったのである。そう真面目で、仕事熱心で、彼女に、八人の弟妹の長女であり、子どもの扱いにかけては百戦錬磨の彼女に、そんな俺のささやかな抵抗である『一人でできるもん!』宣言なんてちゃちなものが通用するはずもなく

という箇所がありますが、「仕事熱心で、彼女に、八人の弟妹の長女であり、」という部分の中にある「彼女に、」を削除されて、「仕事熱心で、八人の弟妹の長女であり、」とされた方が宜しいかと思います。
 又、『一人でできるもん!』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>すらりとしたその身体を小さくかがめて綺麗な黒い瞳で俺を見つめながら少しその形のいい唇を尖らせて優しく、

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっていますので、

"すらりとしたその身体を小さくかがめて、綺麗な黒い瞳で俺を見つめると、少しその形のいい唇を尖らせつつも優しく、"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第九話 それは多分幸せな日々 (前編)」において、

>それだけで体温が急上昇したんじゃないかと思うくらいに熱くなっちゃう俺が彼女に逆らえるはずもなく、その日もされるがまま、顔どころか体中を真っ赤にしながら羞恥プレイに耐えるそんな朝の一幕。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭になっている上に、長々とし過ぎているために、読み難くなっていますので、読点を追加して

"それだけで体温が急上昇したんじゃないかと思うくらいに熱くなっちゃう俺が、彼女に逆らえるはずもなく、その日もされるがまま、顔どころか体中を真っ赤にしながら羞恥プレイに耐える、そんな朝の一幕。"

とされるべきかと思います。
[一言]
 2012年 06月 04日 (月) 04時 36分に投稿させて頂いた「おかしな点の報告」の続きを以下に記させて頂きます。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>それはさておき、それ以外でも外に出るときには必ず冬でも大きなひさしの付いた帽子をかぶらされて他の人からはほとんど顔はみられたりしてなかったし、さらに外出時は必ず両親か爺やが付き添っていた。

という箇所がありますが、「それ以外でも必ず冬でも大きなひさしの付いた帽子をかぶらされて」ではなく「それ以外にも、冬でも必ず大きなひさしの付いた帽子をかぶせられて」ではないでしょうか?
 又、「他の人からはほとんど顔はみられたりしてなかったし」ではなく「顔を他の人にはほとんどみられないようにされていたし」ではないでしょうか?
 又、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"それはさておき、それ以外にも、外に出るときには冬でも必ず大きなひさしの付いた帽子をかぶせられて、顔を他の人にはほとんどみられないようにされていたし、さらに外出時は必ず両親か爺やが付き添っていた。"

とされた方が宜しいかと思います。


 そして、同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」における

> というわけで身内とごく身近な親戚、そして屋敷の人間を除いた大人で俺があったことがあるのは、実はこの時点においてあのブエロのおっさんだけだったりする。あぁ、後は例の『七五三』の時の神官さんたちくらいか。

> ……今思えばその不自然さについて大して深く考えもしなかった当時の俺のアホさ加減はいかんともしがたいな。

> それはさておき、それ以外でも外に出るときには必ず冬でも大きなひさしの付いた帽子をかぶらされて他の人からはほとんど顔はみられたりしてなかったし、さらに外出時は必ず両親か爺やが付き添っていた。

という箇所に関してですが、これらの内の上から1つ目の文と3つ目の文は、両方ともジオが不自然なほどに外部の人間から遠ざけられていた事を示す内容となっていて、どちらの文も「(2つ目の文中に記述されている)その不自然さ」を感じさせる事柄に関する話なのですから、2つ目の文は本来ならばこれら3つの部の中では最後に来なければおかしいと思います。
 ですから、

" というわけで身内とごく身近な親戚、そして屋敷の人間を除けば、俺があったことがある大人は、実はこの時点においてはあのブエロのおっさんだけだったりする。あぁ、後は例の「七五三」の時の神官さんたちくらいか。
 それ以外にも、外に出るときには冬でも必ず大きなひさしの付いた帽子をかぶせられて、顔を他の人にはほとんどみられないようにされていたし、さらに外出時は必ず両親か爺やが付き添っていた。

 ……今思えば、その不自然さについて大して深く考えもしなかった、当時の俺のアホさ加減はいかんともしがたいな。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>それを俺は『俺も一応貴族の子供だからな~』とか気軽に考えていた。

という箇所がありますが、『俺も一応貴族の子供だからな~』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括り、

"それを俺は「俺も一応貴族の子供だからな~」とか気軽に考えていた。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>後の祭りでこの認識の甘さが後にめんどくさいことを引き起こすんだよ。

という箇所がありますが、「後の祭り」とは「時期に遅れて悔しい思いをする事」を言い表す言葉で「手遅れ」という意味でも用いられる言葉ですが、

>後にめんどくさいことを引き起こす

と記されている以上、物語の中のこの時点においては、「めんどくさいこと」はまだ起きてはおらず、「この認識の甘さ」を改めて、「めんどくさいこと」が起きない様に対処する事が可能であるという事になりますから、まだ手遅れにはなっていないという事になりますので、「後の祭りで」という表現は適切ではないと思います。
 ですから例えば、同様に「手遅れ」である事を言い表す場合にも使う事が出来る言葉でありながら、状況そのものを直接的に表してはいない事で、「事をする前に熟慮することが大切である」という意味も持つ、「後悔先に立たず」という言葉を使って

"後悔先に立たずとは良く言ったもので、この認識の甘さが後にめんどくさいことを引き起こすんだよ。"

等とされてみては如何でしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>という答えが出ぬままやがて俺は応接室のオーク材でできた応接間の扉の前にたどり着いた。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"という答えが出ぬまま、やがて俺は応接室のオーク材でできた応接間の扉の前にたどり着いた。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>「失礼します、父上参りました」

という箇所がありますが、「父上参りました」では、まるで「父上が来ました」と誰かに告げている様に感じられます。

「失礼します父上、お呼びでしょうか?」

「失礼します父上、お呼びにより参りました」

「失礼します父上、私にご用とは、どのような事なのでしょうか?」

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>そういって扉を開いた時から俺の人生のスピードはさらに大きく上がった。

という箇所がありますが、「人生のスピード」という表現は一般的ではないと思います。

"そういって扉を開いた時から俺の人生が変わっていくスピードはさらに大きく上がった。"

"そういって扉を開いた時から俺の人生の歯車が回るスピードはさらに大きく上がった。"

"そういって扉を開いた時から俺の人生に波乱が押し寄せて来るスピードはさらに大きく上がった。"

といった表現でしたらあると思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>そういって応接室中央にしつらえられた大きなソファから立ち上がり、俺に低音の効いたやさしげな声をかけたこのブロンドの髪と鳶色の瞳をもつ見た目三十代前半にしかみえないちょっとイケてるお兄さんこそ、何を隠そう俺の今生の父であるフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスである。

という箇所がありますが、「お兄さん」の形容が長過ぎます。
 それに、最初に「そういって」と記されている事で「言った事」が明らかとなっているにも関わらず、その後で「声をかけた」と再び「言った事」を示す言葉を入れたのでは、「そういって声をかけた」という表現になってしまいますからおかしいと思います。
 ですから例えば

"応接室中央にしつらえられた大きなソファから立ち上がりながら、俺に低音の効いたやさしげな声をかけてきた、このブロンドの髪と鳶色の瞳をもつ三十代前半にしかみえないちょっとイケてるお兄さんこそ、何を隠そう俺の今生の父であるフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスである。"

"低音の効いたやさしげな声でそういいながら、応接室中央にしつらえられた大きなソファから立ち上がる、このブロンドの髪と鳶色の瞳をもつ見た目は三十代前半のちょっとイケてるお兄さんこそ、何を隠そう俺の今生の父であるフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスである。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>まぁ俺を見るときは基本デレデレに目じりが下がってるんだけどね。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"まぁ俺を見るときは、基本、デレデレに目じりが下がってるんだけどね。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>見た目どう見ても三十代前半の切れ味鋭い助教授といった感じにしか見えなかったんだけど。

という箇所がありますが、「見た目どう見ても」では同じ様な意味を持つ言葉を重ねて使っている事になりますからおかしいと思います。
 「見た目」か「どう見ても」のどちらか一方だけとされた方が宜しいかと思います。
 又、「切れ味鋭い助教授」とは一体どんなものなのでしょうか?もしかしますと、「切れ者の助教授」か或いは「目つきの鋭い助教授」の間違いではないでょうか?
 処でどうでも良い事ですが、「妙に貫禄がある」という割には、見た目が「教授」ではなくて「助教授」なのですね。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>五十歳といえば、普通なら髪に白髪が多くなり始めるような初老に差し掛かった年齢のはずが、である。

という箇所がありますが、この場合には「はずが、である」の所には読点は不要だと思いますので、

"五十歳といえば、普通なら髪に白髪が多くなり始めるような初老に差し掛かった年齢のはずがである。"

或いは

"五十歳といえば、普通なら髪に白髪が多くなり始めるような初老に差し掛かった年齢のはずである。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>なんでかっていうと『New World』に限らず、MMORPG内のアバターは『絶対に歳をとらない』。

という箇所がありますが、ジオが居るのはMMORPG内ではなく、あくまで「MMORPGゲームの設定を下敷きにした世界」なのですから、ジオの父親としてのフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスはMMORPGのキャラクターそのものという訳ではありませんので、「MMORPG内のアバターは『絶対に歳をとらない』」というだけではジオの父親が年を取らない理由になっていません。
 それと、アバターとは「コンピューターネットワーク上の仮想的な空間において、自分の分身として表示されるキャラクター」のことであり、MMORPG《New World》のフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスはプレイヤーが存在しないNPCなのですから、アバターではない筈です。
 又、『絶対に歳をとらない』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 ですから例えば、

"なんでかっていうと、ここはMMORPG《New World》をモデルにした世界であり、そして《New World》に限らずMMORPG内のキャラクターは「絶対に年を取らない」からである。"

等とされては如何でしょうか?


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 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>つまり『冒険者は現役の間は加齢が全盛期のそれで止まる』のである。

という箇所がありますが、『冒険者は現役の間は加齢が全盛期のそれで止まる』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 それから、大半のコンピューターRPGでは、冒険者やその他のPCに限らずNPCも含めた殆どのキャラクターが年を取らないのですから、「冒険者は現役の間は加齢が全盛期のそれで止まる」という事であれば、その世界では老化という現象そのものが存在しない事になりますし、ジオも成長しないどころか、赤ん坊として誕生したりはせずに、最初に設定した外見年齢の姿でスタートポイント上にいきなり出現しなければおかしい事になります。
 その事は、MMORPG《New World》においては「元冒険者という設定のNPC」であって、「現役の冒険者」でも「アバター」でもないフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスが老いていない事からも明らかです。
 そのため、「冒険者は現役の間は加齢が全盛期のそれで止まる」という設定を無かったものにするか、或いは、物語の内容を大幅に書き換えるか、どちらかとしない限り、ご都合主義やファンタジーでは解決出来ないこれらの矛盾を解消出来ないと思います。

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 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>さすが『MMORPGゲームの設定を下敷きにした世界』である、

という箇所がありますが、『MMORPGゲームの設定を下敷きにした世界』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 それと、「MMORPG」とは「Massively Multiplayer Online Role-Playing Game (マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)」の略ですから、 「MMORPG」の中に「ゲーム」という言葉が既に含まれていますので、「MMORPGゲーム」では「マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲームゲーム」という意味となり、「ゲーム」という言葉が2つ重なっているおかしな言葉という事になります。
 ですから、

"さすが「MMORPGの設定を下敷きにした世界」である、"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>だったらNPCはどうなんだよ! と突っ込まれそうだがそれはそれ、ということらしい。ご都合主義恐るべし。

> まぁとにもかくにもそんなご都合主義によって外見三十代の若々しさ、中身五十代の渋みを持った我が父上が誕生したわけだ。

という箇所がありますが、既に指摘しました様に、MMORPG《New World》のフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスはプレイヤーが存在しないNPCなのですから、「だったらNPCはどうなんだよ! (中略)それはそれ、ということらしい。」という部分と「ご都合主義によって外見三十代の若々しさ、中身五十代の渋みを持った我が父上が誕生した」という部分は、記述されている内容が矛盾しています。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>そんなことを考えながらふと視線を横にずらした。貴族の応接間に相応しい精緻な彫りの対面式の長椅子には誰も座っておらず、その空間はぽっかりと開いていた。

という箇所がありますが、「開いていた」は間違いで、正しくは「空いていた」だと思います。
 それに、「そんなことを考えながらふと視線を横にずらした。」だけで1つの文としてしまいますと、読者には「何故視線をずらしたのか」という事が解らず(少なくとも、その次の文を読み終えるまでは)、主人公がいきなり挙動不審な行動をとった様に感じられますので、

"そんなことを考えながら、貴族の応接間に相応しい精緻な彫りの対面式の長椅子の方に視線を向けると、そこには誰も座っておらず、その空間はぽっかりと空いていた。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>それを不審に感じた俺が疑問の言葉をあげようとしたその瞬間

という箇所がありますが、「言葉をあげようとした」ではなく「声をあげようとした」ではないでしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>何故か自分の背後、しかも肌が触れ合うほど近くから聞こえたその冷えた声に俺は文字通り背中に氷をぶち込まれたかと思った。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"何故か自分の背後、しかも肌が触れ合うほど近くから聞こえたその冷えた声に、俺は文字通り背中に氷をぶち込まれたかと思った。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>先ほど火照りを覚ましていた時のそれとは違い、今度は一気に嫌な汗が、冷や汗が出てくる。

という箇所がありますが、「嫌な汗が、冷や汗が」と同じ汗の事を2回も続けて記述しているのはおかしいと思います。
 又、この場合の「一気に」は「出てくる」を修飾する言葉なのですから、「出てくる」の直前に配置した方が良いと思います。
 ですから例えば、

"先ほど火照りを覚ましていた時のそれとは違い、今度は嫌な汗が一気に噴き出してくる。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>そんな状態の俺とは対照的な父上の明るい声での紹介が俺の耳をうつ。

という箇所がありますが、これを余分な修飾を削ぎ取って要約しますと「『俺とは対照的な声』での『紹介が耳をうつ』。」という趣旨の文章になっていますが、人間である「俺」(「俺の声」ではありません)と物体ですらない「声」を比較して「対照的」としているのはおかしいですし、「が俺の耳を打つ」の前にある言葉が「声」、「ことば」、「音」等になっているであれば兎も角、「紹介」という音ではないものを表す言葉を前に付けて「紹介が耳を打つ」等とは言わないと思います。
 つまるところ、この箇所は文脈を無視して、つなげる事が困難な言葉が羅列されているために、意味不明の文章になっていますので、文中に出て来る言葉を全て使って並べ替えたのでは、意味の通る文章とするのは難しく、文章を全面的に見直して別の内容の文としなければなりません。
 ですから例えば、

"そんな状態の俺とは対照的に、父上は明るい声でその人物を紹介する。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>今日からお前に護身術を教えてくれる私の古い友人、アリエス・イナ・サラシアス殿だ

という箇所がありますが、人を紹介する際に「今日からお前に護身術を教えてくれる私の古い友人」等という区切りの無い長々とした形容を付けているのは不自然な感じがします。

"今日からお前に護身術を教えてくれる先生で、私の古い友人でもある、アリエス・イナ・サラシアス殿だ"

或いは

"私の古い友人、アリエス・イナ・サラシアス殿だ。今日からお前に護身術を教えてくれる先生でもある」"

等とされては如何でしょうか?


今日からお前に護身術を教えてくれる私の古い友人、アリエス・イナ・サラシアス殿だ


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>まるで白磁で出来た精巧な彫刻のような顔立ちと長くてとがった耳を持つ、そして前世と現世を通じて生まれてはじめて見るファンタジー世界の住人、エルフ族の姿だった。

という箇所がありますが、白磁は陶磁器の一種ですから、ノミや彫刻刀で彫ろうとしても、たちまち割れてしまい、彫刻の素材とする事はまず無理ですし、仮に彫る事が出来たとしても、滑らかな表面を剥がしてしまった彫り跡は、肌理の粗いものとなってしまいますから、「白磁で出来た精巧な彫刻」という表現はおかしいと思います。
 色が白い事を強調するのでしたら、「白磁で出来た精巧な彫刻」ではなく、例えば「大理石出来た精巧な彫刻」とされては如何でしょうか?
 それと、「そして」で前後を繋げるのであれば「まるで白磁で出来た精巧な彫刻のような顔立ちと長くてとがった耳を持つ、」ではなく「まるで白磁で出来た精巧な彫刻のような顔立ちと長くてとがった耳を持つ種族、」ではないでしょうか?



 「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>J・R・R・トールキンの『指輪物語』によって

という箇所がありますが、『指輪物語』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>純国産のMMORPGである『New World』ではあるが、その世界観はいたってポピュラーな西洋型のファンタジー世界であり、であるが以上は偉大なるトールキンの手のひらの上から一歩も出ることが出来ないのは仕方のないことだといえるだろう。

という箇所がありますが、「であるが以上は」等という表現はありませんので、「そうである以上、」とされた方が宜しいかと思います。
 余談ですが、西洋は唯一神教であるキリスト教が主流の文化圏ですので、多神教である「New World」の世界観は「西洋型のファンタジー」(西洋で作られたファンタジー)の中ではポピュラーとは言い難く、厳密に言いますと、精々「ポピュラーな『和製中世ヨーロッパ"風"』のファンタジー世界」と言ったところだと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>そのトールキンの紹介物のなかでもとりわけ彼ら、エルフという存在は有名だ。

という箇所がありますが、読点を付ける位置がおかしいと思います。読点を付けるべきか否かは微妙に思えますが、もし付けるのでしたら、文脈から考えて

"そのトールキンの紹介物のなかでもとりわけ、彼らエルフという存在は有名だ。"

或いは

"そのトールキンの紹介物のなかでも、とりわけ彼らエルフという存在は有名だ。"

とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>いつかああいう機会があると思っていたのだが、どんな事でも不意打ちというのはいささか心臓に悪いもので呆然と見つめる事しかできない俺。


という箇所がありますが、この場合は自らの身に現在起きている事柄に関する話なのですから、「ああいう機会」ではなく「こういう機会」ではないでしょうか?
 又、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"いつかこういう機会があると思っていたのだが、どんな事でも不意打ちというのはいささか心臓に悪いもので、呆然と見つめる事しかできない俺。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>そんな俺を最初驚いたような顔つきで、その後一瞬だけ鋭い目で俺を見た後、視線を緩めてからその麗しい人は俺に声をかけてきた。

という箇所がありますが、最初に「そんな俺を」と記述する事で、「俺」が見られる対象である事を明示しているにも関わらず、その後に「俺を見た」とある様に、「俺を」を複数回入れるのはおかしいと思います。
 それから、「最初驚いたような顔つきで」という部分の後に、「その後一瞬だけ鋭い目で俺を見た」という具合に、後で変化した事柄(この場合は表情)に関しての描写も存在する場合には、「最初驚いたような顔つきで」ではなく「最初は驚いたような顔つきで」という具合に「は」を省略せずに入れなければならないと思います。
 ですから、例えば

"その麗しい人は、そんな俺を最初は驚いたような顔つきで、その後一瞬だけ鋭い目で見た後、視線を緩めて声をかけてきた。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>ふむ。まずは挨拶が大事だな。

という箇所がありますが、この様な場合は「ふむ」と「まずは挨拶が大事だな」を別々の文に分けたりはせずに、

"ふむ、まずは挨拶が大事だな。"

と1つの文にするのが一般的だと思います。


 単なる感想ですが、同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>いきなり父親に呼び出されてドアを開けたらいつの間にか後ろにエルフが立っていた、とか俺以外に経験した事ある奴がいるとは思えない一大イベントだ。

という箇所がありますが、エルフと付き合いがある人々が大勢いる「New World」の世界では、大して珍しくもない出来事ではないかと思います。(特にエルフの集落においては)


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>だがこの後ある意味両親よりも世話になったともいえるこの人はこちらの事情や驚きなど彼は一切考慮してくれないのだ、どんなときも。

という箇所がありますが、この話の中の時点では、ジオがアリエスの世話になるのは未来の出来事になるのですから、「世話になった」と過去形にするのはおかしいと思います。

 又、「この人は」という主語が先に置かれているにも関わらず、その後で「彼は」という、同じ人物を示す主語を再び置くのはおかしいと思います。
又、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっていますので、

"だが、この後ある意味では両親よりも世話になる事になるこの人は、こちらの事情や驚きなど一切考慮してくれないのだ、どんなときも。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>ふむ。聞こえているではないか。ちゃんと口も利ける。

という箇所がありますが、「ちゃんと口も利ける」事に関してはジオが

>「痛たたたたたたた、ちょっと待ってください! いきなり何をするんですか?」

と言った事から判ります。
 しかし、ジオは耳を引っ張られた事に対して抗議の声を上げただけで、アリエスに挨拶を返したわけでも、アリエスの言葉に対して何か反応した訳でもありませんから、「聞こえているではないか」とは言えないと思います。
 ですから、アリエスに「聞こえているではないか」と言わせるのでしたら、あくまで一例に過ぎませんが、

> 一方痛みにさすがに我に返る俺。

という所から

>その様子に俺は先ほどまでとは違った意味で呆然としながら、はじめましてと返すのが精一杯だったのであった。

までの間を、以下の様に

" 一方痛みにさすがに我に返る俺。だって耳捻り上げるんだもん、あの人。しかも容赦なしで。
「ふむ……。ちゃんと口は利けるようだな。しかし、挨拶が返ってきたわけではないという事は、耳が聞こえているのかは疑問だな。どれ」
 そういうとアリエス先生は、反対側の耳にも手を伸ばすや、更に力を込めて逆向きに捻り上げる。
「あだだだだだだだ、み、耳がちぎれる~。ギブ!ギブ!。挨拶しないですんませ・・・(グイッ!)ギャアァァーー!!・・・あ、挨拶が遅れて申し訳ありません。初めまして、俺・・・じゃない、私はフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスの息子でジオと申します。こちらこそよろしくお願いします、アリエス先生。・・・痛ぅぅ」
 耳なし芳一にもなりかねない危機に、俺はたまらず降参して、素直に挨拶を返すことで、ようやくから耳の痛みから解放された。
「よろしい、ちゃんと聞こえているではないか。さてジオ、私の指導は甘くはないぞ、覚悟する様に」
 声が返ってきた事に満足したアリエス先生。その様子に俺は先ほどまでとは違った意味で呆然としながら、お手柔らかにお願いしますと返すのが精一杯だった。"

というような類の内容に差し替えられては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>「ふむ。聞こえているではないか。ちゃんと口も利ける。さて、ジオ。私はアリエスだ、始めまして」

という箇所がありますが、「始めまして」ではなく「初めまして」ではないでしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>……その時の父上はサプライズが成功してしてやったりの顔つきで俺たちのことを見ていた。父親ならさっさと助けろよとどうにも腹に据えかねたものがあったので、後日すねに一発蹴りを入れたら相当いいとこに入ったらしくびょんびょん気持ち悪く跳ねながら悶絶してた。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっていますので、

"……その時の父上は、サプライズが成功してしてやったり、という顔つきで俺たちのことを見ていた。父親ならさっさと助けろよと、どうにも腹に据えかねたものがあったので、後日、すねに一発蹴りを入れたら相当いいとこに入ったらしく、びょんびょんと気持ち悪く跳ねながら悶絶してた。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>「……つまりこの方はお、私に戦士としての基本を教える為に父上が呼んでくださった父上の昔のご友人ということですか?」

という箇所がありますが、「この方はお、私に」では、「俺に」と言いかけたのを言い直したのか、それとも「この方は」の後に誤って「お」を付けてしまったのか、どちらであるのか判りません。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっています。
 ですから、

「……つまりこの方は俺、もとい私に戦士としての基本を教える為に、父上が呼んでくださった父上の昔のご友人ということですか?」"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>それから数分後ようやく驚きが少し収まった俺は、テーブルを挟んだ長椅子の向こうに座るアリエス先生を見ながら俺を膝の上に乗せた父上に事の次第を確認していた。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっていますので、

"それから数分後、ようやく驚きが少し収まった俺は、テーブルを挟んだ長椅子の向こうに座るアリエス先生を見ながら、俺を膝の上に乗せた父上に事の次第を確認していた。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>一人上機嫌の父上を放っておいて俺は目の前に座る人生初のエルフをようやく落ちついた心で見ることができた。

という箇所がありますが、「エルフ」は種族名であって、「ジオが行う行為」ではないのですから、「人生初の」という表現はおかしいと思います。
 「人生初のエルフ」ではなく「人生で初めて出会ったエルフ」或いは「人生初遭遇のエルフ」ではないでしょうか?
 又、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっています。
 ですから、

"一人上機嫌の父上を放っておいて、俺は目の前に座る人生初遭遇のエルフを、ようやく落ちついた心で見ることができた。"

等とすべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>淡い細いシャンパンゴールドの髪を肩口で切りそろえたアリエス先生は、

という箇所がありますが、「~い」という同じ形式の形容が連続していますと、見栄えが悪くなりますから、「淡い細いシャンパンゴールドの髪を」とされるよりも「淡く細いシャンパンゴールドの髪を」等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>どう見ても歴史に名を残す彫刻家の傑作が命を吹き込まれて動いているようにしか見えないほどのイケメンぶり。

という箇所がありますが、ここもまた、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変になっていますので、

"どう見ても歴史に名を残す彫刻家の傑作が、命を吹き込まれて動いているようにしか見えないほどのイケメンぶり。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>そうして溜め息をつくときに目線が下がった俺の目に飛び込んできた物を見て、思わず噴き出しそうになった俺。

という箇所がありますが、「そうして溜め息をつくときに目線が下がった俺の目に」という部分を要約しますと、「目線が下がった目に」という趣旨になり、おかしな表現である事が判ります。
 又、「姿勢を低くして見る」という意味で使われる「目線を下げて」という言葉ならありますが、「下の方を見る」という意味で使う場合には、「目線が下がる」ではなく「視線が下がる」とするのが一般的です。
 ですから例えば、

"思わず口から溜め息が漏れるが、その時下がった視線の先に飛び込んできた物を見て、俺は思わず噴き出しそうになった。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>Aグレード軽装備職御用達のその美しい革鎧は紛れもなく目の前に座るこの父上の昔のご友人がAグレード冒険者である証であったからだ。

という箇所がありますが、これでは「紛れもなく」は「Aグレード冒険者である証」を修飾しておらず、「目の前に座る」を修飾する事になってしまいますから、

「Aグレード軽装備職御用達のその美しい革鎧は『紛れもなく目の前に座る』この父上の昔のご友人が、Aグレード冒険者である証であったからだ。」

という意味、即ち、

「アリエスはAグレード冒険者の証を身にまとって、間違いなくジオの前で座っていた」

という事を意味する事になってしまいます。
 ですから、「紛れもなく」が「Aグレード冒険者である証」を修飾している様にする場合には、

"Aグレード軽装備職御用達のその美しい革鎧は、目の前に座るこの父上の昔のご友人が、紛れもなくAグレード冒険者であるという証であったからだ。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>その時点で俺はうちの父上の親バカぶりを舐めていたことを痛感したが、とき既に遅し。

という箇所がありますが、いくら、「何でも漢字表記にした方が良い」とは限らないと言いましても、流石に「とき既に遅し」では、返って意味を掴み難くなりますから、「時既に遅し」とされた方が良いと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>なんていうか一匹の蟻を殺すのにガトリングガンを持ち出すようなことを平然とやらかす父上とそしてそれを何のためらいもなく受けたであろう目の前のクールなエルフ。


という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭なため、読み難くなっていますから、

"なんていうか、一匹の蟻を殺すのにガトリングガンを持ち出すようなことを平然とやらかす父上と、そしてそれを何のためらいもなく受けたであろう目の前のクールなエルフ。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>事ここにいたって急速に嫌な予感が噴出。

という箇所がありますが、これでは「急速に」は「嫌な」を修飾している事になり、「噴出」を修飾している事にはならず、「急速に噴出」している事にはなりませんから、

"事ここにいたって嫌な予感が急速に噴出。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>いつの間にか俺が一年前にやらかした自由への逃亡劇の話になっていた。

>「ほぉ……。わずか六歳でそのようなことを……。これは鍛えがいがありそうだ」

という箇所がありますが、この部分はジオが7歳の年の春の話であり、その1年前と言いますと、ジオが6歳の年の春の時という事になりますが、その時点で起きた事柄に関しては、ここまでの物語の中では語られておりません。
 ジオが自分のポーション生産の腕を売り込みにブエロの所に行ったのは6歳の夏寸前の事ですから、前とは言っても1年に満たない程度である上に、「自由への逃亡劇」という訳でもありません。
街の外でウェアラット狩りを行ったのは、「自由への逃亡劇」というのに相応しい出来事ではありますが、ジオが5歳の時の話で、ブエロの所に行った日よりも更に半年も前の事ですから、「一年前にやらかした」事でも「六歳で」の話でもありません。
 もし、「自由への逃亡劇」というのがウェアラット狩りの事を指しているのでしたら、

>いつの間にか俺が一年と少し前にやらかした自由への逃亡劇の話になっていた。

>「ほぉ……。わずか五歳でそのようなことを……。これは鍛えがいがありそうだ」

としなければならないと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>そういってニヤリと薄い唇を三日月型にして笑うアリエス先生。

という箇所がありますが、これでは「ニヤリと」は「薄い」を修飾している事になり、「ニヤリと笑う」という意味にはなりませんから、

"そういって薄い唇を三日月型にしてニヤリと笑うアリエス先生。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>なんというか水色の瞳に爛々と剣呑な光りを灯して俺に宣言したこの時のアリエス先生の顔が、俺には何故かお気に入りのおもちゃを見つけたときの近所のガキ大将のそれに見えて仕方がなかったのであった。

という箇所がありますが、ここは、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変な文が2つ連なっていますので、

"水色の瞳に爛々と剣呑な光りを灯して俺に宣言した、この時のアリエス先生の顔が、なんというか俺には何故か、お気に入りのおもちゃを見つけたときの、近所のガキ大将のそれに見えて仕方がなかったのであった。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>そうして明日からびしびし鍛えるからそのつもりで! とクールな声に熱を少しだけ込めて送り出すアリエス先生の声を背中に受けて応接間を後にした俺と半泣きの俺を優しく慰めてくれる爺や。

という箇所がありますが、最初の所に「そうして」となっていますが、前後の文を読みましても、何が「そうして」なのか意味が解りません。むしろ「そうして」が無い方が意味が通じます。
 又、「明日からびしびし鍛えるからそのつもりで!」という部分は、アリエスのセリフなのですから、「  」(鍵括弧)で括った上で、地の文とは行を別にする必要があります。
 又、「クールな声に」と「アリエス先生の声を」という具合に、「明日からびしびし鍛えるからそのつもりで!」と話している時の声の事を表す際に、「声」という同じ言葉が複数記述されているのはおかしいと思います。
 又、「俺と半泣きの俺を優しく慰めてくれる爺や」とありますが、「半泣きの」は、なるべくなら、「俺を」の方の「俺」を修飾するのではなく「俺と」の方の「俺」を修飾する様にされた方が良いと思います。
 又、「明日からびしびし鍛えるからそのつもりで!」という部分の後に続く文章は、区切りが不明確になっていて、読み難いため、読点を追加する必要があるかと思います。
 ですから、

"「明日からびしびし鍛えるからそのつもりで!」
というアリエス先生の少しだけ熱が込められたクールな声に送り出されて、半泣きの俺とそんな俺を優しく慰めてくれる爺やは応接間を後にした。"

或いは

"「明日からびしびし鍛えるからそのつもりで!」
というアリエス先生のクールながらも少しだけ熱が込められた声を背に受けて、半泣きの俺とそんな俺を優しく慰めてくれる爺やは応接間を後にした。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>ジオが出て行った後の部屋は一転重苦しい空気がその場を支配していた。

という箇所がありますが、これは

"ジオが出て行った後の部屋は一転して重苦しい空気がその場を支配していた。"

の間違いではないでしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>窓の外は昼下がりの穏やかさでいっぱいであり、遠くに小鳥の鳴く音がしているにも関わらず室内はまるで深海のように重く暗い。

という箇所がありますが、「遠くに小鳥の鳴く音がしている」ではなく「遠くから小鳥の鳴く声が聞こえて来る」或いは「遠くに小鳥の鳴く声がする」ではないでしょうか?
 それから、こちらは間違いという訳では全くなく、単なる表現する際のセンスの問題なのですが、「穏やかさでいっぱいであり」とされるよりも「穏やかさであふれていて」とされた方が、格好の良い表現となる様な気が致します。(無論、この辺りは個人々々の好き々です)
 ですから

"窓の外は昼下がりの穏やかさであふれていて、遠くから小鳥の鳴く声が聞こえて来るにも関わらず、室内はまるで深海のように重く暗い。"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>だが二人とも目に映るものなど見てはいない。

という箇所がありますが、描写されたい事は解るのですが、「目に映る」とは、それだけで「見る」という意味になってしまいますから、「目に映るものなど見てはいない」というのは、かなり苦しい表現だと思います。
 ですから例えば

"だが二人とも視線の先にあるものなど見てはいない。"

或いは

"だが二人とも目に映るものなどみ認識してはいない。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>その声には隠し切れない戦友へのいたわりが込められていた。

という箇所がありますが、これでは「隠し切れない」という言葉が形容している対象は、「いたわり」ではなく「戦友」という事になってしまいますし、「隠し切れないいたわり」ではなく「隠し切れない程のいたわり」ではないでしょうか?
 ですから、

"その声には戦友への隠し切れない程のいたわりが込められていた。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>「……なるほど、貴様がわざわざ私を隠遁生活から引きずり出した理由が良く分かった。まさか本当に『ヘルメスの瞳(め)』とは、な」

という箇所がありますが、「とは、な」などという所で文章を区切るのはおかしいと思います。
 ここは、

「……なるほど、貴様がわざわざ私を隠遁生活から引きずり出した理由が良く分かった。まさか本当に『ヘルメスの瞳(め)』とはな」

とされるべきかと思います。


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>それを見たアリエスは冒険者時代どんな窮地にも冷静かつ勇敢だった友人のこんな顔を見るのは初めてだと思い、

という箇所がありますが、ここもまた、文章の区切りが不明瞭な上、一息で読むには少しばかり長々とし過ぎていますので、

"それを見たアリエスは、冒険者時代にはどんな窮地にも冷静かつ勇敢だった友人が、こんな顔をするところは初めて見たと思い、"

などとされては如何でしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>案ずるな、フィリー。

という箇所がありますが、「フィリップ(Philipe)」の愛称は「フィル(Phil)」ではないでしょうか?


 同じく、「第八話 春風は出会いを運ぶ 後編 (改稿版)」において、

>「頼む……、アリエス。あの子が自分で自分の身を守れるようになるまでどうか……」

> 喉から搾り出すようなフィリップの声。

> つぶやくような声で答えるアリエスの声は小さな鈴の音に似ていた。

>「……あの子はまだ知らぬのか?」

という箇所がありますが、「……あの子はまだ知らぬのか?」と尋ねる事は、「頼む……、アリエス。あの子が自分で自分の身を守れるようになるまでどうか……」という願いを受け入れた事にも拒絶した事にもなりませんから、「答えるアリエスの声」と記述されているのはおかしいと思います。

> つぶやくような声で答えるアリエスの声は小さな鈴の音に似ていた。

ではなく、例えば

" 懇願する戦友に対し、アリエスは小さな鈴の音に似た声でつぶやくように問いかけた。"

等とされては如何でしょうか?
[一言]
 2012年 06月 02日 (土) 05時 00分に投稿させて頂いた「おかしな点の報告」の続きを以下に記させて頂きます。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そういいながら肩をすくめた父上の姿を思い出し、俺は突破口をみつけた気がした。

という箇所がありますが、突破口を見つける事が出来たのは、「肩をすくめた父上の姿」がヒントになったからではなく、「父上が言った内容」がヒントになったのですから、「父上の姿を思い出し」ではなく「父上の話を思い出し」又は「父上の言葉を思い出し」としなければ意味が通じなくなります。
 ですから、

"肩をすくめながらそう言っていた父上の話を思い出し、俺は突破口をみつけた気がした。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>それから下調べを重ね、各種ポーションは需要が供給を大きく上回っている事、店の売価100Gのこのポーションを父上が60Gで納品していることを知ったとき、それは確信へと変わったのである。

という箇所がありますが、「需要が供給を大きく上回っている事」という部分では「事」という漢字を使っているのに対し、「納品していること」という部分では「こと」と平仮名表記としているのは何故なのでしょうか?
 他の所では「こと」と平仮名表記としている場合が多い様ですが、表記方法は可能な限り統一された方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そんなことをすれば父上に永久外出禁止令が出されかねなかったから。

という箇所がありますが、「父上に永久外出禁止令が出されかねなかった」ではなく「父上から永久外出禁止令を出されかねなかった」ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>自作した大量のポーションをただ持ち込む。これも却下。

という箇所がありますが、これも2つの文に分ける事で印象深くする必要がある箇所とは思えませんし、印象深くなったというメリットよりも、読み難くなったというデメリットの方が上回っている様に思えますので、分けた意味は無い様に思います。
 ですから、普通に1つの文に纏めてしまい、

"自作した大量のポーションをただ持ち込むのも却下。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>何とか突破口が見出せないかと数日ベッドの上でバタバタしながら考えた末に俺は閃いた。

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"何とか突破口が見出せないかと、数日ベッドの上でバタバタしながら考えた末に俺は閃いた。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>目の前で作るとき『スキルでさえつくらなければいい』のだと。

という箇所がありますが、『スキルでつくりさえしなければいい』という表現はあっても、『スキルでさえつくらなければいい』という表現はこれまで見聞きしたことは御座いません。
 又、『スキルでさえつくらなければいい』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 それから、最初に「目の前で作るとき」とある様に、「作る」という事を先に明示しているのですから、「つくらなければ」とか「つくりさえしなければ」という具合に、「作る事」を意味する言葉を重複して使用するのはおかしいと思いますので、

"目の前で作るとき「スキルさえ使わなければいい」のだと。"

或いは

"目の前で作るとき「スキルを使わなければいい」のだと。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そうしてわずかの間に父上という当代随一のアルケミストを教師の技術を盗んで盗んで盗みまくって、瞬く間に俺は一端の薬師になった。

という箇所がありますが、「アルケミストを教師の技術を盗んで」では何を言っているのか解りません。
 又、「わずかの間に」と「瞬く間に」という同じ様な意味を持つ言葉を重複して使うのは冗長に過ぎます。
 ですから例えば、

"そうして父上という当代随一のアルケミストを教師として、その技術を盗んで盗んで盗みまくることで、瞬く間に俺は一端の薬師になった。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>元々大学の学部は化学系。そういう作業はお手の物。

という箇所がありますが、大学の「学部」には化学系というのは無いと思います。化学系でしたら「理学部」や「理工学部」、「工学部」等の中の「化学科」や「工業化学科」、「化学工学科」、等々ですから、「学科」レベルでしたら「化学系」は存在しますが、「学部」レベルには化学系というものは無いと思います。
 大学において化学を学んでいた事を示されるのでしたら、

"元々、大学の専攻は化学系。そういう作業はお手の物。"

等とされると宜しいかと思います。
 後、どうでも良い話かも知れませんが、「大学の化学系出身者なので「そういう作業はお手の物。』」等と書かれると
「誤解だぁ~!」
と言いたくなります。薬草の実や根等を始めとする薬の材料となる動植物の一部分等の目利きをしたり、(精製された薬品の粉末を乳鉢で擂り潰すのであれば兎も角)自然物か又は自然物に近い薬の材料となる動植物の一部分を擂り潰したり、煎じたり、等といった事は、大学の化学系の在学生がやる事ではないと思います(大学院の研究テーマが特殊なものであればあるかも知れませんが)。
 それに、ゲームを基にしたファンタジー世界と現実世界では、扱う道具や器具類等も、異なっていると思いますし(中の様子を確認しながら作業を行う事が出来るガラス製の器や、簡単に火力が調整可能で高火力なブンゼンバーナー、等々なんてあるのでしょうか?)、質量、長さ、時間、温度、等々の単位も異なっていると思いますので、相当、勝手が違って来るのではないかと思います。

 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そもそも実験がやりたくてわざわざそういう大学を選んだ俺にとって設備の整った家の調合室はまさに天国だった。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"そもそも実験がやりたくてわざわざそういう大学を選んだ俺にとって、設備の整った家の調合室はまさに天国だった。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>毎日ヒャッハー状態でポーションを作る。まさにミイラ取りがミイラ、実験バカに試験管を与えてはいけないのである。

という箇所がありますが、「ミイラ取りがミイラになる」とは、「人を捜しに行った者がそのまま帰って来ないで、捜される立場になってしまう事や、人を説得に行った者が、逆に説得されて先方と同意見になってしまう事」という意味なのであり、ジオの場合はフィリップ専用の調合室に誰かを呼びに行った訳でも、誰かに対して調合を止める様に説得を試みた訳でもありませんから、「ミイラ取りがミイラ」という事には全くならないのではないかと思います。
 「ミイラ取りがミイラ」の代わりに「水を得た魚のようとはこの事」を使われては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>……逆に篭り過ぎて母上に心配されこの時の外出許可が出たのはなんといっていいやら。

という箇所がありますが、文章の区切りが不明確な上、少し言葉足らずになっていると思いますので、

"……逆に篭り過ぎて母上に心配されたために、この時の外出許可が出たのはなんといっていいやら。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>無邪気を装っていたがこの時の俺はまさに獲物を狙う肉食獣そのものの心境。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"無邪気を装っていたが、この時の俺はまさに獲物を狙う肉食獣そのものの心境。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>狭い調合室にさらに狭く感じさせる空気が満ち、

という箇所がありますが、これでは何を「狭く感じさせる」のかが不明瞭になりますので、

"狭い調合室をさらに狭く感じさせる空気がその場に満ち、"

という表現とするのが一般的だと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>手のひらにじっとりと感じる汗。

という箇所がありますが、「じっとりと感じる汗」という表現は、文法的には至極正しいと思うのですが、何故か一般的にはあまり使われていない表現です。
 ですから、ここは一般的な

"手のひらにじっとりと噴き出す汗。"

という表現にされた方が宜しいかも知れません。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>すでにこの場に甘さなどスプーン1さじ分もなく、

という箇所がありますが、「スプーン1さじ分」の何の甘さなのかが記述されていません。砂糖1さじ分?蜂蜜1さじ分?ガムシロップ1さじ分?サッカリン粉末1さじ分?
何れにせよ、どの甘味料であっても「スプーン1さじ分」もの量があれば、かなりの甘さとなりますから、「甘さなどスプーン1さじ分もなく」と言われても、大甘という訳ではないだけで、(少なくとも私には)あまり緊張感は感じられませんでした。
 普通に「甘さなど欠片もなく」とか「甘さなど微塵もなく」等としたのでは駄目なのでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そこが戦場だといわれても違和感のないものになっていた。

という箇所がありますが、単に「違和感がなくなって」とするのではなく、「違和感のない"もの"」とされているという事は、「『何か』が違和感を感じさせる状態となっている」という事になりますが、一体何が「違和感のない"もの"」になっているというのでしょうか?
 ですから例えば、

"そこが戦場だといわれても違和感はなかっただろう。"

とか

"張りつめた空気はそこが戦場だといわれても違和感のないものになっていた。"

とか

"そこが戦場だといわれても違和感のない程の緊張感がその場を支配した。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>思い出したのは就職活動中の圧迫面接。思い出すだけで胃が痛くなるあれと同じものがその場を支配していたんだから、

という箇所がありますが、これでは「思い出した」のは「圧迫面接中の雰囲気」や「圧迫面接註に味わったプレッシャー」ではなく、あくまで「思い出した」のは「圧迫面接(そのもの)」であるとしか書かれていませんから、「胃が痛くなるあれ」の「あれ」とは、「圧迫面接そのもの」を意味する事になってしまいますので、後の方の文が

"思い出すだけで胃が痛くなる圧迫面接がその場を支配していたんだから、"

という内容、即ち「圧迫面接がその場を支配していた」という意味不明な文章になってしまっています。
 ですから例えば、

"思い出したのは就職活動中の圧迫面接で味わったプレッシャー。思い出すだけで胃が痛くなるあれと同じものがその場を支配していたんだから、"

"思い出したのは就職活動中の圧迫面接の時の雰囲気。思い出すだけで胃が痛くなるあれと同じものがその場を支配していたんだから、"

"思い出したのは就職活動中の圧迫面接。思い出すだけで胃が痛くなるあの時に味わったのと同じものがその場を支配していたんだから、"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>俺が冷や汗垂れ流して回れ右して逃げたくなってたのは当然のことで。

という箇所がありますが、「冷や汗垂れ流して」や「回れ右して」等の様に「~して」で終わるような、同じ形式の言葉を重ねますと見栄えが悪くなりますから、

"俺が冷や汗垂れ流しながら回れ右して逃げたくなってたのは当然のことで。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そして重々しく口調で言葉を続ける。

という箇所がありますが、「重々しく口調」ではなく「重々しい口調」ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>旦那から散々話を聞かされて正直親の欲目が過ぎると思っていたんだが、今やっと実感した。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"旦那から散々話を聞かされて、正直親の欲目が過ぎると思っていたんだが、今やっと実感した。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>改めて私もそのことを痛感いたしております。

という箇所がありますが、

"私もそのことを改めて痛感いたしております。"

ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>坊主、一個だけ聞かせな。

という箇所がありますが、「一個だけ聞かせな」という言い方はあまり聞いた事がありません。

"坊主、一つだけ聞かせな"

とするのが普通ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>その言葉はやわらかであったが甘い言い訳など許さない、逃げ道をふさぐもので。

という箇所がありますが、区切りを入れる位置がおかしいと思います。

"その言葉はやわらかであったが、甘い言い訳など許さない逃げ道をふさぐもので。"

或いは

"その言葉はやわらかであったが、甘い言い訳など許さない、逃げ道をふさぐもので。"

とされるべきではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そうまっすぐにブエロさんの茶色の目を見据えて告げた。

という箇所がありますが、この場合の「そう」という副詞は「まっすぐに」ではなく「告げた」を修飾しなければならないのですから、「そう」を「まっすぐに」の前に付けているのは誤った用法だと思います。
 ですから、

"ブエロさんの茶色の目をまっすぐに見据えながらそう告げた。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>俺もいろんな人間を見てきたがこんなに面白いガキはさすがに初めてだ!

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"俺もいろんな人間を見てきたが、こんなに面白いガキはさすがに初めてだ!"

とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>ふと爺やを見てみると困ったような嬉しいようななんともいえない顔で俺を見つめながら頷いているばかりで。

という箇所がありますが、ここもまた、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変になっていますので、

"ふと爺やを見てみると、困ったような嬉しいようななんともいえない顔で俺を見つめながら、頷いているばかりで。"

とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そんな俺をまるで弄ぶ強風のようにおっさんは畳み掛けてきた。

という箇所がありますが、おそらくは

「まるで『そんな俺を弄ぶ強風』のようにおっさんは畳み掛けてきた。」

という意味合いの文章とされたいのではないかと思いますが、

「まるでそんな俺を弄ぶ強風のようにおっさんは畳み掛けてきた。」

という具合に、「まるでそんな」としてしまっては、「まるで」と「強風」の間が離れすぎてしまい、「まるで」が「強風」を修飾している事が判り難くなってしまいます。
 ですから、少々苦しくはありますが

"そんな俺を、おっさんはまるで強風が弄ぶかのように畳み掛けてきた。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>ちなみに50Gでも材料費を含めても1本30Gくらいの利益が出る計算になる。

という箇所がありますが、「材料費を含めても」としたのでは「30Gくらいの利益」の中に材料費が含まれている事になってしまいますから、「材料費を含めて」ではなく「材料費を差し引いて」とすべきかと思います。
 それに、材料費以外にも、加熱する際に使用する燃料や、成分を抽出する際に使用する溶剤、溶液中に含まれている成分を分離するために使用する薬品、使用済みの器具等を洗浄するための洗剤、等々、費用が掛かる消耗品は多数ありますし、使用済みの器具等を洗浄するための水ですら無料で手に入るとは限りませんし、非消耗品の器具や道具類にしても、破損や劣化によって交換費が掛かる事もありますし、ものによっては通常のメンテナンスにも費用が掛かるものもあるかも知れません。
 そのため、売上から材料費を差し引いただけでは利益を求める事は出来ませんから、「材料費を含めても」と「材料費」に限定するのではなく、「材料費等を差し引いて」という具合に「『材料費』+『その他諸々』」という意味の「材料費等」という表現にしなければならず、主人公の言葉使いを考えますと「材料費なんかを差し引いて」とされた方が宜しいかも知れません。
 又、「50Gでも」と「材料費を含めても」という、「~も」で終わっている言葉が重なっていますと見栄えが悪くなります。
 ですから、例えば

"ちなみに50Gでも材料費なんかを差し引いて、1本30Gくらいの利益が出る計算になる。"

等とすべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>旦那には俺が何とかいってやる。

という箇所がありますが、ここは

"旦那には俺が何とかいっといてやる。"

とするのが普通ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そういって先ほどまでの重苦しい空気はどうなったのやら肩が擦れ合うほど小さなはずの調合室が何故か広く感じるほどの開放感と何が何やら分からない脱力感に包まれながらそのまま俺は机へとへたり込んだのであった。

という箇所がありますが、ここは主人公目線で語られている文章なのですから、「そういって~脱力感に包まれながら」としたのでは、「そういった人物」と「脱力感に包まれた人物」が同じ人物である事になり、即ち

>「ぐはは! いい子だ! 旦那には俺が何とかいってやる。まったく面白いガキだな、お前は!」

というセリフを主人公が言ったという意味を持つ文章となってしまいます。
 又、「肩が擦れ合うほど小さなはずの調合室」ではなく「肩が擦れ合うほど狭いはずの調合室」ではないでしょうか?。
 又、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加する必要があると思います。
 ですから、

"そういわれた俺は、先ほどまでの重苦しい空気はどうしたのやら、肩が擦れ合うほど狭いはずの調合室が何故か広く感じられるほどの開放感と、何が何やら分からない脱力感に包まれながら、そのまま机へとへたり込んだのであった。"

等とすべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>その夜父上とおっさんの話し合いが持たれ、

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"その夜、父上とおっさんの話し合いが持たれ、"

とすべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>さらにその翌日父上と母上、爺やの3人がかりでみっちりと絞られた俺に、ブエロのおっさんからのいきなり300本の大量発注が入り、結局スキルでの作成だけでは到底間に合わず俺は半泣きになりながら大慌てでそれに答えるべく孤軍奮闘することとなったんだよ。

という箇所がありますが、「ブエロのおっさんからのいきなり300本の大量発注が入り」ではなく「ブエロのおっさんから300本もの大量発注がいきなり入り」か或いは「ブエロのおっさんからの大量発注がいきなり300本も入り」ではないでしょうか?
 又、前にも指摘させて頂いた様に、ポーションを作る事を「作成」とは言いません。
 又、何故「到底間に合わず」という事になるのか、その理由が述べられていません。
 又、「注文に応じる」のですから、「それに答えるべく」ではなく「それに応えるべく」ではないでしょうか?
 又、「大慌てでそれに応えるべく」は「やらなければならない事をやろうとしている姿勢の事」であって、「半泣きになりながら行った行為を表す動詞」ではありません。「半泣きになりながら行った"行為"」はあくまでも「孤軍奮闘する」事なのですから、「半泣きになりながら」を「大慌てでそれに応えるべく」の前に付けるのは間違いで、「孤軍奮闘する」の前に付けなければならないと思います。
 又、ここも読点を追加するべきかと思います。
 ですから、

"さらにその翌日、父上と母上、そして爺やの3人がかりでみっちりと絞られた俺に、ブエロのおっさんから大量発注がいきなり300本も入り、結局、MP不足でスキルでの調合だけでは到底間に合わず、俺は大慌てでそれに応えるべく半泣きになりながら孤軍奮闘することとなったんだよ。"

等とすべきかと思います。
 ついでに言わせて頂ければ、

>30分もかからず5本分のポーションを作り上げた。

とありますから、使用済みの器具を洗ったりする等の様な調合以外に取られる時間も存在する事を考えて、平均して1時間当たり10本のポーションを製造する事が出来ると仮定しますと、300本のポーションを製造するためには

300[本]÷10[本/時間]=30[時間]

という計算から、食事すら摂らずに不眠不休で調合をし続けた所で、30時間もの時間を要する作業になりますから、即日納品する事など不可能である事は明白なので、当然、納期の日取りには余裕が持たされていた筈です。
 ですから、MPが尽きる度に食事や睡眠等でを回復させる事で、何日か掛けてスキルを使ったポーション調合を繰り返す、という手段を使えた可能性もあったのではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>おかげでしばらくはまた調合室篭りの日々が続く事になり、心配した母上に庭に連れ出されるという何とも子供らしくない日々が幕をあけたんだから俺の人生、子供のときからホント休んでる暇がないなぁ。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"おかげで、しばらくはまた調合室篭りの日々が続く事になり、心配した母上に庭に連れ出されるという何とも子供らしくない日々が幕をあけたんだから、俺の人生、子供のときからホント休んでる暇がないなぁ。"

とすべきかと思います。



 「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>もちろん元日本人の端くれ、俺だって春は大好きだ。

という箇所がありますが、ここは

"もちろん俺だって元日本人の端くれ、春は大好きだ。"

とするのが一般的な表現だと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>特にあの特有の穏やかな日差しとやわらかな風でついうとうとと眠たくなってしまうのがなんともいえなかったりする。

という箇所がありますが、「うとうと」とは「眠けを催して浅い眠りに落ちるさま」を表す言葉なのですから、「うとうとと眠たくなってしまう」では「浅い眠りに落ちて眠たくなってしまう」という内容になってしまいますので、「眠たくなってうとうととしてしまう」事はあっても、「うとうとと眠たくなってしまう」事はあり得ません。
 又、ここも、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、読む事が大変になっていますので、

"特に、あの特有の穏やかな日差しとやわらかな風で、つい眠たくなってうとうととしてしまうのがなんともいえなかったりする。"

とされた方が宜しいのではないかと思います。


 別に文法的におかしい訳では御座いませんが、同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>俺のような実験バカにとっては夢のような至福の時間だったわけで。

という箇所がありますが、「実験」とは、理論や予測が正しいかどうかを確認するためや、実際にはどうなるのかというデータを得るために行う行為の事なのですから、レシピ通りの作業すればレシピ通りの結果が得られる事が判り切っている既存の「ポーションの調合」は、確認する事も新たなデータを得る事もないため、「実験」とは言えませんし、結果が判り切っている以上、「実験バカ」が求める「実際にはどうなるのかが判る事で得られる喜び」、即ち「知る喜び」というものもありませんから、単なるルーチンワークであり、「実験バカにとっては夢のような至福の時間」と言えのか甚だ疑問に思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>だって1年かからず純利益で約十万G。

という箇所がありますが、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>1本30Gくらいの利益が出る計算になる。

とありますから、仮に、1回当りの平均納品数が、初回と同数の300本であるとしますと、納品する毎に平均して

30[G/本]×300[本]=9000[G]

の収入がある事になります。
 という事は十万Gは

100000[G]÷9000[G]=11.111・・・

という事で、たった12回の納品で上回る事が出来る金額に過ぎず、

>その間というもの俺は食事と睡眠、そして運動と母上とのふれあい以外の全ての時間を、まるで大学時代に戻ったかのように実験室、もとい調合室に篭ってひたすら納品する為に必要なポーションを生産し続けた。

と言う具合に、1日の内の大半の時間をポーションの調合に費やす日々を1年間も続けた割には、受注回数や利益が少な過ぎませんか?
 仕事量を計算しますと、

100000[G]÷30[G/本]÷10[本/時間]=333.3333・・・[時間]

なのですから、延べ作業時間333時間20分の仕事に過ぎませんから、毎日1時間ずつだけ作業を行い、10本ずつ調合して行った場合でも、十分、10万G以上の利益が出る事がになるのですから、調合室に篭ってひたすら生産し続けたというほど打ち込んでいた事にはならなず、せいぜい1日1時間労働の短時間パートタイマー程度の仕事量だと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>色々と具体的な将来に対する布石を考えられるようになったのは大きかった。

という箇所がありますが、「具体的な将来」とはどの様なものなのでしょうか?この時点では主人公は、将来どの様な事件等に巻き込まれて、どんな英雄になるのかは判らなかった筈ですから、「具体的な将来」が見えていたとは思えません。
 もしかしますと、「具体的な将来」ではなく「具体的な布石」と言いたかったのでしょうか?
 もしも仮にそうだとしますと、「色々と具体的な将来に対する布石」という言葉の並べ方は間違っていますから、

"将来に対する具体的な布石を、色々と考えられるようになったのは大きかった。"

としなければならないと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>何をするにも目標から逆算して具体的な計画を立てるためにはどうしてもどこかでまとまったものが必要になるからな。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"何をするにも、目標から逆算して具体的な計画を立てるためには、どうしてもどこかでまとまったものが必要になるからな。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>『New World』ではレベルによって装備に制限がかかるグレード制を採用しておりそれはこちらでも当然有効だった。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"《New World》ではレベルによって装備に制限がかかるグレード制を採用しており、それはこちらでも当然有効だった。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>というわけで『RMT。ダメ。絶対。』

という箇所がありますが、主人公が居るのはゲームの中などではなく、日本がある前世の世界とは隔絶された異世界なのですから、『RMT。ダメ。絶対。』と態々禁止しなくとも、元々RMTを行う事など不可能である事は判り切っていますので、ジオとしての将来計画を語っている最中に、それを語る上では関係のない事柄である

>というわけで『RMT。ダメ。絶対。』

という一文をここで入れるのは、全く意味のない蛇足以外の何物でもないと思いますので、この一行は削除された方が宜しい様な気が致します。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>だからこそ俺は他の人間からみたら急ぎすぎとしか思えない六歳というあのタイミングでの金策に走ったんだからな。

という箇所がありますが、ここもまた、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変になっていますので、

"だからこそ俺は、他の人間からみたら急ぎすぎとしか思えない、六歳というあのタイミングで金策に走ったんだからな。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>まぁ一応俺は貴族の子供だったからそれくらいは出してもらえたのかもしれない。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"まぁ一応俺は貴族の子供だったから、それくらいは出してもらえたのかもしれない。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>そんなわけでこの頃の俺はその小さな達成感の中で毎日を楽しく、そしてゆるゆると生きていた。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"そんなわけで、この頃の俺は、その小さな達成感の中で毎日を楽しく、そしてゆるゆると生きていた。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>その日もカーテンまで締め切った室内で火を使っているためどうにも蒸し暑い調合室に朝から篭っていた俺を呼ぶドア越しの爺やの声。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、

"カーテンまで締め切った室内で火を使っているため、どうにも蒸し暑くなる調合室に、その日も朝から篭っていた俺を呼ぶ、爺やの声がドア越しに聞こえた。"

等とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>集中状態で不意をつかれた形となり軽くビックリしながら俺は顔を上げた。

という箇所がありますが、「集中状態で不意をつかれた」という表現では、「集中していたにも関わらず不意をつかれた」という意味合いになってしまいますから、

"他の事に集中していた時に不意を突かれた形となり、軽くビックリしながら俺は顔を上げた。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>父上が帰ってきたということはもう夜なのか? と思いカーテンに覆われた窓に目を向けると、カーテンの隙間からは陽の光がこぼれていた。

という箇所がありますが、この場合は「?」を入れずに

"父上が帰ってきたということはもう夜なのかと思い、カーテンに覆われた窓に目を向けると、カーテンの隙間からは陽の光がこぼれていた。"

とする方が一般的かと思います。
 或いは、「父上が帰ってきたということはもう夜なのか?」という部分を心の中のセリフとするために、(  )[丸括弧]で括った上で、その直ぐ後の処で改行し、

"(父上が帰ってきたということはもう夜なのか?)
と思い、カーテンに覆われた窓に目を向けると、カーテンの隙間からは陽の光がこぼれていた。"

とする方法もあります。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>またこの前のようにまったく気づかないまま夜まで作業に没入していたのではないと分かりほっと小さく息を吐いた後、今度は別の疑問が頭に浮かんだ。

という箇所がありますが、「またこの前のように」としてしまいますと、「この前もまた、夜まで作業に没入していたのではない」という意味にも読めてしまいますので、「この前とは違って」とされた方が宜しいかと思います。
 又、ここも、文章の区切りが不明確になっています。
 ですから、

"この前とは違って、今回は、まったく気づかないまま夜まで作業に没入していたわけではないと分かり、ほっと小さく息を吐いた後、今度は別の疑問が頭に浮かんだ。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>本来この時間ならば当然ワトリアの街中にあるギルドで仕事中のはずの父上がわざわざ帰宅してまで俺に用とは何だろう? と思いながらも爺やに返事を返した。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加する必要があると思います。
 又、前半部の

>本来この時間ならば当然ワトリアの街中にあるギルドで仕事中のはずの父上がわざわざ帰宅してまで俺に用とは何だろう?

という部分は心の中のセリフなのですから、(  )[丸括弧]で括った上で、その直ぐ後の処で改行し、

"(本来この時間ならば、当然ワトリアの街中にあるギルドで仕事中のはずの父上が、わざわざ帰宅してまで俺に用とは何だろう?)
と思いながらも爺やに返事を返した。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>調合室のドアノブを足台に乗っかりながら回した。

という箇所がありますが、これでは修飾語の位置関係がバラバラで、読み難く、意味が掴み難いため、

"足台に上がって調合室のドアノブを回した。"

"足台の上で手を伸ばし、調合室のドアノブを回した。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>七歳児にはいささかあの部屋のドアノブの位置は高かったからな。

という箇所がありますが、

"七歳児にはあの部屋のドアノブの位置はいささか高かったからな。"

とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>春になり日増しにあったかくなっていたせいだな。

という箇所がありますが、「日増しに」とは「日が経つにつれてだんだんと」という意味であり、時間の経過によって変化して行く事を表す言葉なのですから、「なっていた」という過去のある瞬間の状態を表す言葉と共に使う事は出来ません。
 ですから、「なっていた」ではなく、時間的な幅を持つ「行く」や「来る」という動詞を使い、

"春になり、日増しにあったかくなって来たせいだな。"

とすべきかと思います。 


 指摘というよりも、どちらかと言いますと単なる感想に近い話になりますが、同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>俺の実家ははばかりながら一応貴族の邸宅なので広い。

という箇所がありますが、「はばかりながら」は「生意気な様だが」とか「大きな口を利く様だが」という意味もありますが、「畏れ多い事ですが」と言う意味もありますので、「俺の実家ははばかりながら一応貴族」と言うのは「俺の実家は畏れ多い事ですが一応貴族」と言っている様なもので、一般人である読者に対して「畏れ多い事ですが」と身分や立場の高い相手に対するかの様にへりくだっておきながら、「俺は貴族である」と一般人よりも高い身分にある事を主張するという、訳の解らない態度で語っている事になります。
 それに、これまでの主人公は「生意気そうな若者が使っている様な言葉使い」で語って来たのですから、ここへ来ていきなり「畏れ多い事ですが」という意味の「はばかりながら」という非常にへりくだった言葉を使われたのでは、違和感がありまくりだと思うのですが、本当に「はばかりながら」としたままで宜しいのでしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>そんな無意味に広い屋敷の中でも俺が直前までいた調合室は、臭いや危険性の問題から生活や社交の場である本館ではなく、渡り廊下でつながれた離れにあったためそこまで歩くとなるとこの頃の俺の歩幅では結構な時間がかかった。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"そんな無意味に広い屋敷の中でも俺が直前までいた調合室は、臭いや危険性の問題から生活や社交の場である本館ではなく、渡り廊下でつながれた離れにあったため、そこまで歩くとなるとこの頃の俺の歩幅では結構な時間がかかった。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>この時の俺には『わざわざ仕事中の父上が帰宅してまで俺に何の用が?』ということに答えが出せなかったので、

という箇所がありますが、
>『わざわざ仕事中の父上が帰宅してまで俺に何の用が?』

という部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括って

"この時の俺には「わざわざ仕事中の父上が帰宅してまで俺に何の用が?」ということに答えが出せなかったので、"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>「爺や。父上は俺に何の用? お仕事は?」

というジオのセリフがありますが、この場合、「爺や」の後には「。」(句点)ではなく「、」(読点)を付けて、

「爺や、父上は俺に何の用? お仕事は?」

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>若様、いつも申し上げますが『俺』はいけませんよ。

という箇所がありますが、「いつも」言っている事に関して述べているのですから、「申し上げますが」ではなく「申し上げておりますが」としなければなりません。
 又、使用人が使う敬語としては「いけませんよ」は不適切ですから、


"若様、いつも申し上げておりますが『俺』などと口にされてはなりません。"

"若様、いつも申し上げておりますが『俺』などと言われてはなりません。"

"若様、いつも申し上げておりますが『俺』などとおっしゃってはなりません。"

"若様、いつも申し上げておりますが『俺』は感心致しかねます。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>若様ももう少し大きくなられれば色々と社交の場へと出られる機会も出てまいりますからな。

という箇所がありますが、使用人が使う敬語としては

"若様ももう少し大きくなられれば色々と社交の場へと顔を出される機会も出てまいりますからな。"

の方が相応しい様な気が致します。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>何でも若様にお引き合わせしたい方がお越しということで急遽お帰りになられたそうでございます

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"何でも若様にお引き合わせしたい方がお越しということで、急遽お帰りになられたそうでございます"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>基本当時の俺は一言で言えば『引きこもり健康優良児』だったといえる。

という箇所がありますが、『引きこもり健康優良児』という部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括った方が良く、又、ここも文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"基本、当時の俺は一言で言えば「引きこもり健康優良児」だったといえる。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>何しろ極力『外には出さない』、『知らない人には近づけない』ってのがこの時までの両親の基本スタンスだったから。

という箇所がありますが、『知らない人には近づけない』ではなく「知らない人には近づけさせない」ではないでしょうか?
 それと、『外には出さない』や『知らない人には近づけない』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれている訳ではないのですから、『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括って

"何しろ極力「外には出さない」、「知らない人には近づけさせない」ってのがこの時までの両親の基本スタンスだったから。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>まぁ『健康優良児』って部分はわざわざ外に出なくても屋敷の敷地だけで運動や外遊びするのには充分すぎるほどだったから問題なかったんだよな。

という箇所がありますが、『健康優良児』という部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括った方が良く、又、ここも文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"まぁ「健康優良児」って部分は、わざわざ外に出なくても屋敷の敷地だけで運動や外遊びするのには充分すぎるほどだったから、問題なかったんだよな。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>というわけで身内とごく身近な親戚、そして屋敷の人間を除いた大人で俺があったことがあるのは、実はこの時点においてあのブエロのおっさんだけだったりする。

という箇所がありますが、「そして屋敷の人間を除いた大人で俺があったことがあるのは」では読み難く、又、意味も通じ難いので、「そして屋敷の人間を除けば、俺があったことがある大人は」とされては如何でしょうか?


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>あぁ、後は例の『七五三』の時の神官さんたちくらいか。

という箇所がありますが、『七五三』という部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括り、

"あぁ、後は例の「七五三」の時の神官さんたちくらいか。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第七話 春風は出会いを運ぶ 前編 (改稿版)」において、

>……今思えばその不自然さについて大して深く考えもしなかった当時の俺のアホさ加減はいかんともしがたいな。

という箇所がありますが、ここも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"……今思えば、その不自然さについて大して深く考えもしなかった、当時の俺のアホさ加減はいかんともしがたいな。"

とすべきかと思います。
[一言]
 2012年 06月 02日 (土) 03時 43分に投稿させて頂いた「おかしな点の報告」の続きを以下に記させて頂きます。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>各種回復アイテムや状態異常アイテムなんかを取り扱うMMOのみならずRPGゲームではお馴染みの存在。

という箇所がありますが、「状態異常アイテム」では「アイテム自体の状態が異常に陥っているアイテム」、すなわち「故障中のアイテム」という意味になってしまいます。
 「状態異常解除アイテム」或いは「状態異常回復アイテム」の間違いではないでしょうか?(まさか、人を状態異常に陥らせる呪われたアイテムの事では無いと思います)
 ですから、これは回復アイテムの一種という事になりますので、「各種回復アイテムや状態異常アイテム」という具合に、各種回復アイテムとは別個の種類のアイテムであるかの様な記述の仕方をするのはおかしいと思います。
 どうしても、回復アイテム以外の例を挙げたいのでしたら、「力」や「素早さ」といった各種能力値(ステータス)を底上げするアイテム、即ち「強化アイテム」、「補正アイテム」、「増強アイテム」等々、ゲームによって異なる様々な名称で呼ばれるものもあります。
 又、アイテムと言ってしまいますと、「ドラゴンクェスト」シリーズの回復アイテムである「けんじゃのいし」や、「ラグナロクオンライン」の回復アイテムである「セフィロトシューズ」の様に、飲んだり食べたりはしないアイテムも存在しますし、武具店等で扱われる鎧や盾等も「防御力強化アイテム」の一種なのですから、回復やステータス補正のためのアイテムだからといって、ポーションであるとは限りません。
そのため、もしも、その店のイメージを、ランタンやロープ等のような、一般的な意味での道具は置いていない、あくまで飲み薬を主体に扱っている店とされるのでしたら、「道具屋」とはせずに「薬屋」とし、扱っている商品も「アイテム」とは言わずに「ポーション」とされるべきかと思います。
 ですから、前述の「薬ビンの絵を看板に掲げた店」の事は「道具屋」ではなく「薬屋」とし、その上に「ポーションショップ」とルビを振られた上で、ここは

"各種回復ポーションや能力値補正ポーションなんかを取り扱うMMOのみならずRPGゲームではお馴染みの存在。"

等とされていは如何でしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>薬草とかポーションとか毒消し草とかアンチドーテとかまぁ名前は何でもいいけどそういう類のものを売ってる店である。

という箇所がありますが、これも読点を追加して

"薬草、ポーション、毒消し草、アンチドーテ、とかまぁ名前は何でもいいけど、そういう類のものを売ってる店である。"

とされた方が宜しいかとかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>『New World』の世界では、《クエスト》というNPCから頼まれた依頼を達成して報酬としてお金やアイテムなどをもらうシステムが存在する。

という箇所がありますが、これでは「『《クエスト》というNPC』から頼まれた依頼を達成して」と読む事も出来てしまいますので、

"《New World》の世界では、NPCから頼まれた《クエスト》という依頼を達成して、報酬としてお金やアイテムなどをもらうシステムが存在する。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>中でも『道具屋ブエロ』から受けることが出来るクエスト『道具屋の配達依頼』は、通称『おつかいクエスト』といわれるもので、ワトリアだけではなく各種族ごとにスタートポイント最寄の街や村に設定されており、スタートポイントのNPCから教えられてプレイヤーが初めてクエストを受け、その過程でアバターの操作方法や街にどんな施設があるかなどを学ぶためのクエストであり、いわばクエストそのもののチュートリアルである。

という箇所がありますが、「街や村に」何が設定されていのかに関しての記述がされていない、意味不明の文章となっています。
 もしかしますと、「『道具屋の配達依頼』は、どの種族であってもスタートポイントの最寄にある街や村で受ける事が出来る」と仰いたかったのでしょうか?(その様な文章にはなっていませんが)
 又、その後の

>スタートポイントのNPCから教えられてプレイヤーが初めてクエストを受け、

という部分も、その前後の文とは上手く繋げる事が出来ない文章となっています。
 又、『道具屋ブエロ』、『道具屋の配達依頼』、及び『おつかいクエスト』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 ですから、

"中でも「薬屋ブエロ」から受けることが出来るクエスト「薬屋の配達依頼」は、通称「おつかいクエスト」といわれるもので、ワトリアだけではなく各種族のスタートポイントごとに、最寄の街や村で依頼を受けることが出来るように設定されており、クエストは初めてというプレイヤーが、スタートポイントにいるNPCから教えられたそのクエストを受けて、それをクリヤしていく過程でアバターの操作方法や街にどんな施設があるかなどを学ぶためのクエストであり、いわばクエストそのもののチュートリアルである。"

等とされなくては意味が通じないと思います。


 別に直す必要があるという訳では御座いませんが、同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>買えば一個100Gするので初心者にとっては非常にうれしい。

という箇所がありますが、これを

"買えば一個100Gもするので、まだ十分な収入を得ておらず、所持金が心もとない初心者にとっては非常にうれしい。"

等とされれば、「おつかいクエスト」の有難味を、より一層印象付ける事が出来るかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>ちなみにこの『初心者用ポーション』の転売は不可能だ。『New World』の運営はそれほど甘くない。むしろ辛い、激辛。

という箇所がありますが、「むしろ辛い、激辛。」と書かれているために、読者からしてみますと、どの様に「激辛」なのかという事が気になってしまいますし、実際に店に行って『初心者用ポーション』を転売しようとしたり、プレイヤー間で売買しようとした場合に、どの様な事が起きるために『初心者用ポーション』の転売が出来ないのかという事も、気になってしまいます。
 ですから、「『New World』の運営はどの様に激辛なのか」や「『初心者用ポーション』を転売しようとするとどうなるのか」という事に関する具体例を挙げて頂かないと、話が尻切れトンボになっているかの様な印象となってしまいます。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>初めて自分の肉眼でみたその店は前世ディスプレイ越しに見たそれを現実に再現したそれであった。その店構えもその少し煤けたような雰囲気も。

という箇所がありますが、「前世ディスプレイ」とは何なのでしょうか?前世を覗き見る事が出来る装置か何かなのでしょうか?
 又、「それを現実に再現したそれであった」という具合に、同じものを言い表す際に「それ」を複数重ねて使うのはおかしな表現だと思います。
 又、「その店構えもその少し煤けたような雰囲気も。」だけで単独の文章としてしまっては、「その店構えやその少し煤けたような雰囲気」が主人公にとってどのように感じられるものなのかが、全く記述されていないために、意味不明の文章となってしまいます。
 ですから、ここは例えば、

"初めて自分の肉眼でみたその店は、その店構えといい、その少し煤けたような雰囲気といい、まさに前世においてディスプレイ越しに見ていたそれを、そのまま現実に再現したものであった。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>いや~、あの感動を例えるなら高校時代に青春18切符で見に行った大阪の某有名水族館のジンベエザメを見たときのそれが近いかもしれない。

という箇所がありますが、これも読点を追加して

"いや~、あの感動を例えるなら、高校時代に青春18切符で見に行った大阪の某有名水族館のジンベエザメを見たときのそれが近いかもしれない。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そうして感動に軽く打ち震えながら俺がしばらく突っ立ってると爺やがいぶかしげに声をかけてきた

という箇所がありますが、これも、主語の配置を変更し、読点を追加して

"そうして俺が感動に軽く打ち震えながらしばらく突っ立ってると、爺やがいぶかしげに声をかけてきた"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そういって戸惑う爺やの手を強引に引っ張りながら俺は昼でも薄暗い道具屋の中へと足を進めた。

という箇所がありますが、これでは「そういって戸惑う爺や」という読み方も出来てしまいますから、

>「爺や行こう。実は僕、今日はブエロのおじさんに大事なお願いがあるんだ」

と言ったのがジオではなく爺やであるという意味になってしまう恐れがあります。
 ですから、

"俺はそう言うと、戸惑う爺やの手を強引に引っ張りながら、昼でも薄暗い薬屋の中へと足を進めた。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>その良く通る爺やの声とともに俺は『風の始まり亭』の中へと入ると、様々なポーションや薬の材料などが所狭しと並ぶ薄暗い店の奥から荒っぽいだみ声が俺たちの耳に返ってきた。

という箇所がありますが、『風の始まり亭』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
又、ここも後半部が少しばかり長々とし過ぎていますので、なるべくなら読点を追加して

"その良く通る爺やの声とともに俺は「風の始まり亭」の中へと入ると、様々なポーションや薬の材料などが所狭しと並ぶ薄暗い店の奥から、荒っぽいだみ声が俺たちの耳に返ってきた。"

とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>その声の主は俺の視線の先にいた大男。やや赤毛がかった茶色の髪に顎ヒゲを生やした筋骨隆々のごつい親父こそがこの店の店主『ブエロ・カターシュ』である。

という箇所がありますが、これは2つの文に分けずに、1つの文としてまとめてしまう方がすっきりとすると思います。
 又、「やや赤毛がかった茶色の髪に顎ヒゲを生やした」では、「髪の毛から顎髭が生えている」様な印象になってしまいます。
 又、『ブエロ・カターシュ』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
又、

>やや赤毛がかった茶色の髪に顎ヒゲを生やした筋骨隆々のごつい親父こそがこの店の店主『ブエロ・カターシュ』である。

という文章を区切らずに一息で読むのは、少々苦しいと思います。
 ですから、

"その声の主は俺の視線の先にいた大男、やや赤毛がかった茶色の髪と顎ヒゲを持つ筋骨隆々のごつい親父こそが、この店の店主「ブエロ・カターシュ」である。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>当時は何でだろ? と思ったもんだがこのおっさん実は元冒険者でしかも魔法職だったらしい。

という箇所がありますが、これでは「当時」とは、いつの事なのかが不明であるため、意味不明の文章となっています。
又、「何でだろ?」は心の中の声なのですから、丸括弧と改行を加えて、

"(何でだろ?)
と前世でゲームをやっていた頃は思ったもんだが、このおっさん実は元冒険者でしかも魔法職だったらしい。"

とされるか、或いは、心の中のセリフではないものとするために、「?」を外して

"前世でゲームをやっていた頃は、何でだろうと思ったもんだが、このおっさん実は元冒険者でしかも魔法職だったらしい。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そのまま俺たちのほうに近づいてきた。

という箇所がありますが、その前にある

>爺やの声に返事を返したブエロのおっさんの声に驚きが混じった。

という所の主語は「ブエロのおっさん」ではなく「(ブエロのおっさんの)声」になっていますから、「そのまま俺たちのほうに近づいてきた」のは「ブエロ」ではなく、「声」だけという意味になってしまいます。
 ですから例えば、

"おっさんはそのまま俺たちのほうに近づいてくると・・・"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>さらにこのおっさんと父上は冒険者時代からの知り合いでおっさんは今でも父上に頭が上がらない。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますので、読点を追加して

"さらに、このおっさんと父上は冒険者時代からの知り合いで、おっさんは今でも父上に頭が上がらない。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>と転生してからこんな風にゲームでは語られなかった裏設定で驚く事が多すぎるだよな。

という箇所がありますが、ここは

"とこんな風に、転生してからは、ゲームでは語られなかった裏設定に驚かされる事が多すぎるんだよな。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>あの『テオフラストゥス』とあの『道具屋ブエロ』が先輩後輩関係とか当時の仲間に言っても絶対信じないと思う。

という箇所がありますが、これも、「当時」とは、いつの事なのかが不明であるため、意味不明の文章となっています。
又、『テオフラストゥス』と『道具屋ブエロ』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
又、文章の区切りが不明確になっていますので、読点を追加して

"あの「テオフラストゥス」と「道具屋ブエロ」が先輩後輩関係だとか、前世のゲーム仲間に言っても絶対信じないと思う。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>俺は頭の上で繰り広げられる自分が生まれた当時いかにかわいらしい子供だったかという話で盛り上がる二人の話をぶったぎるかのように俺は本題を切り出した。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっています。
 又、1つの文章の中に、「俺は」という主語が2回も出て来るのはおかしいと思います。
 又、「という話で盛り上がる二人の話を」という様な「話で~する・・・の話を」という表現もおかしいと思います。
 又、「自分が生まれた当時~だったかという話」という表現における「自分」とは、話をしている人物の事を指しますから、ブエロが話をしている時の「自分」とは「ブエロ自身」の事ですし、サバンが話をしている時の「自分」とは「サバン自身」の事であり、どちらもジオの事ではなくなってしまいます。
 又、「という話で盛り上がる二人の会話をぶったぎるかのように俺は本題を切り出した。」とありますが、盛り上がっている話を中断させて本題を切り出したのですから、それは「ぶったぎるかのように」ではなく、実際に「ぶったぎっている」事になります。
 ですから、

"頭の上で繰り広げられる、生まれた当時の俺がいかにかわいらしい子供だったか、という話で盛り上がっている二人の会話をぶったぎり、俺は本題を切り出した。"

等ととされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>お前が賢いのは親父さんから散々聞いてるがさすがにそいつは信じられんな

という箇所がありますが、いくら親しい先輩の子供だからといって、よそ様の子を「お前」と呼ぶのは不自然だと思います。
 又、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加する必要があると思います。
 ですから、

"お前さんが賢いのは親父さんから散々聞いてるが、さすがにそいつは信じられんな"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>青い顔をしだした爺やに心の中で軽く謝りながら俺はブエロのおっさんに背嚢に詰めた材料を見せつけた。

という箇所がありますが、普通は「青い顔をしだした」とは言わずに、「顔色が青くなり始めた」と言うのではないでしょうか?
 又、ここでも、文章の区切りに読点が置かれていません。
 ですから、

"顔色が青くなり始めた爺やに心の中で軽く謝りながら、俺はブエロのおっさんに背嚢に詰めた材料を見せつけた。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>……若様。後ほどゆっくりと旦那様たちを交えてお話を伺います。

という箇所がありますが、この様な場合は、「若様」の次に来るのは句点ではなく、読点ではないでしょうか?
 ですから、

"……若様、後ほどゆっくりと旦那様たちを交えてお話を伺います。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そしてそういうやつはいつまでたってもガキのまま。

という箇所がありますが、「~のまま。」で終わってしまっては、文章が尻切れ蜻蛉となってしまいますから、

"そしてそういうやつはいつまでたってもガキのままなのだ。"

或いは

"そしてそういうやつはいつまでたってもガキのままという事。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>わずか5歳の子どもが自信満々に大人のメイジでもそう簡単には作れないポーションを目の前で作ろうといっている、

という箇所がありますが、同じページの上の方に

>一つ歳を重ね無事6歳になった俺は、

とありますから、「わずか5歳の子ども」ではなく「わずか6歳の子ども」ではないでしょうか?
 又、Lv1の時のジオのジョブが「ファイター/メイジ」という事は、「メイジ」は魔法職の中では最低ランクのジョブなのではないかと推測出来ますが、その様な最低ランクの魔法職を引き合いに出して、「大人のメイジでもそう簡単には作れない」と言われても、何がすごいのかが解りません。
 そもそも、《New World》における「メイジ」は、ポーション作成に優れた職業と言えるのかも、作品中に記述が無いため判りませんから、尚更です。
 もしかしますと、「メイジ」というのは間違いで、本来は「アルケミスト」とされる予定だったのでしょうか?
 又、「作ろうといっている」ではなく、「作るといっている」、「作ろうとしている」、「作れるといっている」、「作ってみせるといっている」、「作ってみせるという」の何れかではないでしょうか?
 又、ここもまた、少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変になっています。
 ですから

"わずか6歳の子どもが自信満々に、大人のアルケミストでもそう簡単には作れない品質のポーションを、目の前で作ってみせるという、"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そんな面白いイベントが突然飛び込んできて好奇心を押さえきれるほど元冒険者のこの赤毛のヒゲ親父の心は枯れていなかった。

という箇所がありますが、「元冒険者のこの赤毛のヒゲ親父の心は」という様に、複数個の修飾語で修飾されている名詞に、「この~」を付ける場合には、「この~」は修飾語よりも前に配さなければなりませんから、「この元冒険者の赤毛のヒゲ親父の心は」とすべきかと思います。
 又、ここもまた、少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変になっています。
 ですから

"そんな面白いイベントが突然飛び込んできて好奇心を押さえきれるほど、この元冒険者の赤毛のヒゲ親父の心は枯れていなかった。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そんなことを考えていた俺の口元は幼児が浮かべる事を許されないほど邪悪な笑みを浮かべていたに違いない。

という箇所がありますが、ここもまた、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていますし、「浮かべる」と「浮かべていた」の様に殆ど同じ言葉が複数回出て来ますと、締りのない文章になってしまいますので、例えば

"そんなことを考えていた俺の口元は、幼児には浮かべる事が許されない邪悪なる笑みで歪んでいたに違いない。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>――さて、ここでもう一度問題だ。

という箇所がありますが、一体いつ、この問題よりも前に第一問目の質問が出たというのでしょうか?第一問目が存在していないのですから、「もう一度」というのはおかしいと思います。

"――さて、ここで問題だ。"

の間違いではないでしょうか?



 「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>その全てが流れるような手さばきで。

という箇所がありますが、「~で。」で終わってしまっては、文章が尻切れ蜻蛉となってしまいますから、

"その全てが流れるような手さばきで行われる。"

等とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そう、俺は謹慎期間だった半年のかなりの時間を父上専用の調合室でポーションの調合の練習に費やしていたのだ。

という箇所がありますが、「半年のかなりの時間を」という表現はおかしいと思います。もしかしますと「半年の内、かなりの時間を」か或いは「半年の間、かなりの時間を」の間違いではないでしょうか?
 又、「父上専用の調合室においてポーションの調合の練習にかなりの時間を費やしていた」というのでしたら兎も角、「かなりの時間を父上専用の調合室でポーションの調合の練習に費やしていた」という表現はおかしいと思います。
 ですから例えば、

"そう、俺は謹慎期間だった半年の間、父上専用の調合室にこもり、ポーション調合の練習にかなりの時間を費やしていたのだ。"

等とされては如何でしょうか?
 或いは、多少意味合いは異なりますが、

"そう、俺は謹慎期間だった半年の間、かなりの時間を父上専用の調合室で過ごし、ポーション調合の練習に明け暮れていたのだ。"

とした方が、より一層研鑽していた事を印象付ける文章になるかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>その結果がこれ。トマトジュースみたいな色のちょっとチープな感じがする赤い液体。

という箇所がありますが、ここは2つの文に分けたりはせずに、「これ」の後ろにある句点を読点に変えて、1つの文に纏めてしまう方が一般的だと思います。
 それから、要修正点という訳では全く御座いませんが「トマトジュースみたいな色の」という具合に、単に「色」とされるよりも、「色合い」とされた方が、少しだけより美しい表現になるかと思います。
 ですから、

"その結果がこれ、トマトジュースみたいな色合いのちょっとチープな感じがする赤い液体。"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>ポーション作りの基本中の基本とはいえここまで完璧に出来るやつはそうはいねえ……

という箇所がありますが、「ポーション作りの基本中の基本」ではなく「ポーション作りは基本中の基本」ではないでしょうか?
 又、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加する必要があると思います。
 ですから、

"ポーション作りは基本中の基本とはいえ、ここまで完璧に出来るやつはそうはいねえ……"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>一方先ほどまでの好奇心に満ちた顔つきが嘘のように狼狽した顔をした『道具屋ブエロ』。

という箇所がありますが、『道具屋ブエロ』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
又、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加する必要があると思います。
 ですから、

"一方、先ほどまでの好奇心に満ちた顔つきが嘘のように、狼狽した顔をした「道具屋ブエロ」。"

とされるべきかと思います。
 又、更に多少表現を変えて、

"それに対し、先ほどまでの好奇心に満ちた顔つきとは打って変わって、狼狽した表情を見せる「道具屋ブエロ」。"

等とする方法もあります。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そもそも6歳児というのはまだまだべったりお母さんにへばりついているもので、

という箇所がありますが、「べったりお母さんに」ではなく「べったりとお母さんに」ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>まだ小学校にも行けず幼稚園や保育園でお遊戯したりしている時期の子供なのである。

という箇所がありますが、日本ではその年の4月1日までに、満6歳に達した子供を小学校に入学させます。
 そして、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において

>他ならぬ自分の誕生日が前世でいうところの元旦だったから。

とありますから、元旦が誕生日であるジオは、6歳の年の初夏である現時点では、小学校に通う時期に達している事になります。(エルトリン王国の四季と暦の関係が日本と逆の場合には話は別ですが)


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そんな6歳児の俺が冒険者の街ワトリアでその名を知られた道具屋の店主をうならせるポーションを作る……

という箇所がありますが、ここもまた、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていますから

"そんな6歳児の俺が、冒険者の街ワトリアでその名を知られた道具屋の店主をうならせるポーションを作る……"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>単純なポーションだとはいえ俺が知る限りここまでのものを作れる人間を俺は片手の指で数えるほどしか知らん

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"単純なポーションだとはいえ、俺が知る限りここまでのものを作れる人間を、俺は片手の指で数えるほどしか知らん"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そうしてしばらく小さな部屋に薬独特の匂いと沈黙が満ち、そして匂いが少し薄れだした頃、

という箇所がありますが、「小さな部屋に薬独特の匂いと沈黙が満ち」という部分と「匂いが少し薄れだした頃」という部分は、異なる時刻における時間の経過を表している文章ですが、"「小さな部屋に薬独特の匂いと沈黙が満ち」ていた時に起きていた事"に関する描写はされていないのですから、「小さな部屋に薬独特の匂いと沈黙が満ち」ていた時に関する描写を、「匂いが少し薄れだした頃」に関する描写とは別にして、それぞれの時点におけるその場の様子を別々に取り扱っているのは蛇足に過ぎないと思います。
 ですから、

"ポーション独特の匂いと沈黙に満たされていた小さな部屋から、匂いが少し薄れだした頃、"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>これはMMORPGにおける金の重要性を端的に語った非常に分かりやすい言葉だと今でも思う。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"これはMMORPGにおける金の重要性を端的に語った、非常に分かりやすい言葉だと今でも思う。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>グレード最強装備さえあれば、それが初心者であろうと

という箇所がありますが、文脈から考えますと、この場合の「それ」とは「グレード最強装備」の事を指している事になりますので、「それが初心者であろうと」という部分は「グレード最強装備が初心者であろうと」という意味になってしまいますが、装備は経験を積む事等ありませんから、「装備が初心者」という意味になってしまう「それが初心者」という表現は、この場合には不適切という事になります。
 ですから例えば

"グレード最強装備さえあれば、それを装備しているのが初心者であろうと"

或いは

"グレード最強装備さえあれば、たとえ初心者であろうと"

等とすべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>故に俺はレベル上げができなくなった謹慎期間に如何に時間を有効に使うかを考えたとき、

という箇所がありますが、「謹慎期間に如何に時間を有効に使うか」ではなく「謹慎期間中に、如何に時間を有効に使うか」ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>それは何故か『スキルで作成可能』だったからだ。

という箇所がありますが、『スキルで作成可能』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
又これでは、

"それは何故かというと「スキルで作成可能」だったからだ。"

という意味なのか、それとも

"何故なのかは分からないものの、兎に角「スキルで作成可能」だったからだ。"

という意味なのか、どちらなのか判りませんから、どちらの意味であるのかが明らかに判る様な表現にされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>スキルで作成可能でさえあればMPと材料の続く限り、簡単かつ安全に金を得る事ができるだろうからである。

という箇所がありますが、はっきりとは判らないものの「作成可能でさえあれば」という表現には違和感を覚えます。「作成可能なのであれば」という表現の方が相応しい様な気が致します。
 それと、「できるだろうからである」という表現は一般的ではありませんから、「できるはずだからである」又は「できると思われるからである」等とされるか、或いは意味合いは少し変わりますが、「できるはずなのだから」とされるのも一つの手かと思います。
 ですから例えば

スキルで作成可能なのであれば、MPと材料の続く限り、簡単かつ安全に金を得る事ができると思われるからである。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>初め『スキルで作成可能』なことに気がついた時にはさすがに唖然とした。

という箇所がありますが、"初め『スキルで作成可能』なことに気がついた時"ではなく、"初めて「スキルで作成可能」なことに気がついた時"ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そんな生前のゲームで使えたスキルの持ち越しなんていう超ウルトラCを可能にしたのが幼女様からもらった7つのチートスキルの一つ、『写し身の経験』だ。


という箇所がありますが、ここもまた、前半部が区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変になっていますので、

"そんな生前のゲームで使えたスキルの持ち越しなんていう超ウルトラCを可能にしたのが、幼女様からもらった7つのチートスキルの一つ、『写し身の経験』だ。"

とされては如何でしょうか?
 それと、「写し身(アバター)」の処のルビの位置が後ろ側にずれています。(他の「写し身」と記されている箇所にも同じルビのずれが御座います)


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>未だに正直断定は出来ないけどな。

という箇所がありますが、「正直」は文頭に持って来なければなりませんから、

"正直、未だに断定は出来ないけどな。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>こいつのおかげで俺はどうやらゲーム内の自分のキャラクターの知識を一部引き継いでしまったようなんだ。

という箇所がありますが、ここもまた、区切り無しで読むには少しばかり長々とし過ぎていて、一息で読む事が大変になっていますので、

"こいつのおかげで、俺はどうやらゲーム内の自分のキャラクターの知識を、一部引き継いでしまったようなんだ。"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>だから当然他のスキルは全て覚えなおす必要があったし、このスキルで数字に換算できる形で俺が強くなれたわけじゃない。

という箇所がありますが、普通は「だから当然」の所で区切りを入れて読む事になりますので、ここには読点が必要になります。
 それと、「このスキルで数字に換算できる形で」という様に、「~で」を2つ入れるよりも、「このスキルによって数字に換算できる形で」とされた方が見栄えが宜しいかと思います。
 ですから、

"だから当然、他のスキルは全て覚えなおす必要があったし、このスキルによって数字に換算できる形で俺が強くなれたわけじゃない。"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>だがこのスキルはそんなものを完全に度外視にする超極悪チートスキルだったんだよ。

という箇所がありますが、ここで言う「そんなもの」とは、

>他のスキルは全て覚えなおす必要があったし、このスキルで数字に換算できる形で俺が強くなれたわけじゃない。

という事を指しているのであり、「物」や「者」を指しているのではなく、「事柄」を指しているのですから、「そんなもの」ではなく「そんなこと」とすべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>まぁ一ついっとくとすごいを通り越してえぐい。

という箇所がありますが、「ついっとくとすごいを」の部分が平仮名だけになっているため、どこで区切って読めば良いのか解り難く、読みずらい文章となっています。
 ですから例えば、

"まぁ一つだけ言っとくと、すごいを通り越してえぐい。"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>前者で代表的なのが何といってもドワーフ族限定の製作スキル『アイテムクリエイト』だろう。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"前者で代表的なのが、何といってもドワーフ族限定の製作スキル『アイテムクリエイト』だろう。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>一方『一般製作』のほうは特に職(ジョブ)の縛りがなくどの職でも利用する事ができた。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"一方、『一般製作』の方は特に職(ジョブ)の縛りがなく、どの職でも利用する事ができた。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>話したとおり俺は前世(むかし)《New World》でも有数の『アルケミスト』だった。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"話したとおり、俺は前世(むかし)、《New World》でも有数の『アルケミスト』だった。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>正直レベルは当時の上限レベルだったし、装備も他の最高ランクのどのプレイヤーにも劣らないものを装備していた。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"正直、レベルは当時の上限レベルだったし、装備も他の最高ランクのどのプレイヤーにも劣らないものを装備していた。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そうしてアバターのレベルがカンストしたプレイヤーは次の目標を探し始めるわけで。

という箇所がありますが、普通、アバターにはレベル等というものは無いと思います。「アバターのレベル」ではなく「プレイヤーキャラクターのレベル」ではないでしょうか?
 同じく

>新しいアバターを育てる、

という箇所も、「アバターを育てる」ではなく「プレイヤーキャラクターを育てる」ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>その方向は様々であるがそうなる事は割と誰でも納得してもらえると思う。

という箇所がありますが、この場合は「その方向は」ではなく「その方向性は」ではないでしょうか?
 又、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"その方向性は様々であるが、そうなる事は割と誰でも納得してもらえると思う。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>だって世の中には変なものを収集しているコレクターがごまんといるるから分かると思う。

という箇所がありますが、「ごまんといるるから」ではなく「ごまんといるから」ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>『アルケミスト』は職業特性としてポーション類の作成に特殊なボーナスがついたり、ランクが高くなると高レベルの『アルケミスト』だけが習得可能な『上級ポーション製作』があったりして『ポーション作成』に関しては他職にぬきんでた存在だった。

という箇所がありますが、「作成」とは「書類、文章、計画、図面等を作る」事であり、ポーションの様な薬の類を作る場合には使わない言葉ですから、「ポーション類の作成」や「『ポーション作成』に関しては」という使い方は間違っています。
 道具や機械、物品等の形がある実用品を作る場合には「製作」、実用品に限らない物品や図面等を作る場合には「作製」、オブジェ等の芸術品等や詩文等を作る場合には「制作」、薬を医師等の指示によって決められた配合で調合する場合には「調剤」、薬、香料、香水、酒、等々の形のないものに関して、2つ以上のものから1つのものを作り出す場合には「調合」が使われますので、ゲーム世界のアルケミスト等の様に、誰かの指示に基づく事なく、ポーションの類を作る場合には「調合」辺りが宜しいのではないかと思います。
 又、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加する必要があります。
 ですから、

"『アルケミスト』は職業特性としてポーション類の調合に特殊なボーナスがついたり、ランクが高くなると高レベルの『アルケミスト』だけが習得可能な『上級ポーション製作』があったりして、『ポーション調合』に関しては他職にぬきんでた存在だった。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そして一部のプレイヤーたちはそれだけに飽き足らずコレクター心を発揮し、

という箇所がありますが、「それだけに飽き足らず」ではなく「それだけでは飽き足らず」ではないでしょうか?


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>実際金になる、もしくは自分で使うために必要なレシピの数はどう数えても20を超えなかったからあとは完全に自己満足。

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"実際金になる、もしくは自分で使うために必要なレシピの数はどう数えても20を超えなかったから、あとは完全に自己満足。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>自作にはそれなりの手間がかかるし、おまけにNPC商店でいくらでも買えるからはっきりいって無用の長物であったこの完全なる自己満足レシピが役に立つときが来るとは、

という箇所がありますが、これも、文章の区切りが不明確になっていますから、読点を追加して

"おまけにNPC商店でいくらでも買えるから、はっきりいって無用の長物であったこの完全なる自己満足レシピが役に立つときが来るとは、"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>『作れること』はそれを『売ること』は必ずしも直結しない。

という箇所がありますが、『作れること』と『売ること』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、「『作れること』は」ではなく「『作れること』と」ではないでしょうか?
 ですから、

"「作れること」と、それを「売ること」は必ずしも直結しない。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>そして俺は考えた。どうやって売るかを。

という箇所がありますが、ここは2つの文に分ける意味があるのでしょうか?確かに、2つの文に分ける事によって、記述されている内容を印象深くするという手法はあると思います。
 ですが、上記の後に続く文の内容は

>最初はMMORPGらしくオーソドックスに街に座って露店売りがいいかと思ったが、そのためには俺が外に長時間いる必要があるからダメ。そもそも家から出れないし、こう見えても貴族の子どもだから色々と覚えないといけない事も多い。

というもので、結論が出る前に考えていた内容に関する途中経過が、ダラダラと並べられているだけであるため、折角、「そして俺は考えた。どうやって売るかを。」という所で強めた印象を、その後に続く文の所で弱めてしまっていますから、印象深くした意味が無いと思います。
 どうせ印象を深くする事が出来ないのであれば、普通に1つの文に纏めてしまい、

"そこで、俺はどうやって売るのかを考えた。"

とされた方が読み易くなると思います。


 同じく、「第六話 しょせん世の中、金 後編 (改稿版)」において、

>次に冒険者への外部委託も考えた。が、伝手がなかったため却下。

という箇所がありますが、こちらの方は、2つの文に分けた処で特に印象深くなっているとは言えず、分けた意味は全く無い様に思えます。
 それどころか、読み難くなっているだけの様に思えますので、普通に1つの文に纏めてしまい、

"次に冒険者への外部委託も考えたが、伝手がなかったため却下。"

とされた方が宜しいかと思います。
ともかく返信が遅くなり申し訳ありません。

長文でいただけるので、返信していないことに気づけなかったらしく……。

ご指摘に関しては時間的、精神的に余裕が出来たときに随時取り入れさせていただきます。

ありがとうございました。
[一言]
 2012年 06月 02日 (土) 03時 11分に投稿させて頂いた「おかしな点の報告」の続きを以下に記させて頂きます。


 「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>少なくても俺はアイツと2度とやりあいたくねぇ。

という箇所がありますが、その前の部分において、「デブ猫キッド」は「公式ストーリー」の主人公の一例として挙げられていて、更にその前の部分において、「公式ストーリー」は漫画やノベライズ等の形で作られた「物語」であると説明されていますから、これらの説明を素直に受け取った場合、「デブ猫キッド」はMMORPGの方には登場しないキャラクターという事になり、当然、PCである「ぱらけるすす」が「デブ猫キッド」とやり合う事等不可能という事になりますから、

>少なくても俺はアイツと2度とやりあいたくねぇ。

という箇所には矛盾があるという事になってしまいます。
 勿論、同一の世界観を持つ小説や漫画から、ゲームに移植されたキャラクターが、NPCとして登場する事もあり得るでしょうが、その様な事があり得るという事を知っている人間であれば、そもそも、「公式ストーリー」とは何かという事も当然知っている筈であり、逆に言いますと、「公式ストーリー」とは何かという事を説明している以上、その説明は「『公式ストーリー』とは何か」という事も「同一の世界観を持つ小説や漫画のキャラクターがゲームに移植される事もあり得る」という事も知らない人間向けに記述されているものという事になりますから、「同一の世界観を持つ小説や漫画のキャラクターがゲームに移植される事もあり得る」という事を説明、ないしは、示しておく必要があると思います。
 ですから、例えば、MMORPG《New World》にも、公式ストーリー「デブ猫の大冒険」から移植されたNPCとしての「デブ猫キッド」が登場するという設定にしておかれた上で、その事を示すために、

>ただでさえ『デブ猫キッド』の職は攻撃速度全職最速と名高い『ナイトオブキャット』、それが2倍の手数で襲い掛かってくる恐怖。もし実際に『New World』内で対戦する事になればはっきりいってそれは悪夢だろう。

という箇所を修正されて、

"俺はMMORPG《New World》に移植されたNPCとして登場するキッドと戦った事があるが、ただでさえ「デブ猫キッド」の職は攻撃速度全職最速と名高い「ナイトオブキャット」、それが2倍の手数で襲い掛かってくる恐怖。もし《New World》のプレイヤーキャラクターがキッドと実際に対戦する事になれば、はっきりいってそれは悪夢だろう。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>このように設定上一般プレイヤーのアバターには不可能な『本来ありえないことができる』存在。

という箇所がありますが、『本来ありえないことができる』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加して、

"このように設定上、一般プレイヤーのアバターには不可能な「本来ありえないことができる」存在。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>三日後やけくそ気味で無理やり立ち直った俺は未来の生存確率を少しでもあげるための活動を開始した。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加して、

"三日後、やけくそ気味で無理やり立ち直った俺は、未来の生存確率を少しでもあげるための活動を開始した。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>というわけでそれからというもの俺の毎日は加速度的に『そういう』小説の『そういう』主人公のそれそのものとなっていったんだ。

という箇所がありますが、『そういう』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加して、

"というわけで、それからというもの俺の毎日は、加速度的に「そういう」小説の「そういう」主人公のそれそのものとなっていったんだ。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>HPととかMPとか力とか細かい事を説明しても

という箇所がありますが、説明するも何も、そもそも、その前の所には、

>こんな感じでな。

> 《ジオ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥス Lv1 ファイター/メイジ》

と記されているだけですが、この中の何処に「HPととかMPとか力とか」が記されているのでしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>既にこの時点で『Lv1』だったことであり、そしてドキドキしながら次に確認したアクティブスキル欄に存在したそのスキルであった。

という箇所がありますが、これでは何が「である」のか(「大事である」のか「取るに足らない事である」のか等、どの様な類の「である」のか)が判らない文章となっています。
 又、『Lv1』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、前半部分と後半部分を「そして」で繋いでいる場合には、前半部の最後に「であり」を付けるのは蛇足になります。
 ですから、上記の箇所と、その前にある

>しかしこの時大事だったのはそこじゃない。

という箇所を、1つの文章に纏められて、

"しかしこの時大事だったのはそこではなく、既にこの時点で「Lv1」だったことと、そしてドキドキしながら次に確認したアクティブスキル欄に存在したそのスキルのことである。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>まさか本当にこの時点で! と。そう思ったらいてもたってもいられなくなった俺は、前々からの計画を前倒しにする事に。

という箇所がありますが、その中の「まさか本当にこの時点で!」という部分は、心の中のセリフなのですから、なるべくなら丸括弧で括った上で、改行を加え、「と」の後に付いている句点を読点に変え、主語の配置を変更して、

"(まさか本当にこの時点で!)
と、そう思ったら俺はいてもたってもいられなくなり、前々からの計画を前倒しにする事にした。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>何しろ当時うちの両親はとにかく俺が街に行くことはおろか屋敷の敷地内から出ることさえ厳重に禁じていたからだ。

という箇所がありますが、ここを「何しろ当時うちの両親はとにかく俺が」という所まで読んだ時の事を考えますと、「『うちの両親は兎に角』+『俺が』」なのか、それとも「『うちの両親は』+『兎に角俺が』」なのかを一瞬迷ってしまい易い文の並びになっていますので、読み難いものとなっています。
 ですから読点を追加して、

"何しろ当時、うちの両親は、とにかく俺が街に行くことはおろか屋敷の敷地内から出ることさえ厳重に禁じていたからだ。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>その時は上がりすぎたテンションのあまり、

という箇所がありますが、「テンションのあまり」等という表現は無いと思います。
 これが「興奮のあまり」というのでしたら、"「興奮」+「する」"で「興奮する」という動詞になりますから、「興奮のあまり」という言葉は「興奮したあまり」と同じ意味の言葉として使う事が出来ますが、「テンションする」とか「テンションしたあまり」等とは言わないと思います。
 ですからここは

"その時はテンションが上がりすぎたあまりに、"

とか、或いは

"その時はあまりにもテンションが上がりすぎていたので、"

等とすべきかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>……俺『忘れる』事は不可能なんだけどなぁ。

という箇所がありますが、「第二話 テンプレ展開とゆるふわ幼女様 (改稿版)」において、

>一つ、今現在俺が持ってる現状の知識の保護。転生して成長していく過程で有用なゲーム知識を忘れたりしたら大変だからと思って頼んだそれは思いもよらないものに成ってしまうことになるんだがこれもまたゆっくり話す機会があるだろう。

とある様に、主人公が幼女様に頼んだのはあくまでも「今現在俺が持ってる現状の知識の保護」即ち、「中村秀人が死亡した直後で、ジオ・パラケルスス・ラ・テオフラクトゥスとして転生するよりも前の時点において、主人公が持っていた知識の保護」なのですから、「ジオ・パラケルスス・ラ・テオフラクトゥスとして誕生してから以後に得た知識や記憶」に関しては保護の対象外であるため、「屋敷の敷地内から出てはいけないという禁止令」の事を忘れる事も十分にあり得る事ではないでしょうか?
 同様の設定に関わるおかしな点には、同じページのもっと後の方にある

>いや、元々スキルの関係上忘れるってことが本質的に出来なくなってるんだけど、そういうのとは別に何というか感慨深かった。

というものもあります。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>そんなわけで俺は急いで服を着替え、お気に入りの黒いマントを羽織り、父上がおもちゃ代わりにくれた小さな杖を持って誰にもばれないように隠してあった数枚のシーツを繋げてロープみたいにして3階にある自分の部屋から屋敷を抜け出したのだ。

という箇所がありますが、後半部分がダラダラとしたメリハリのない文章となっています。
 それに、シーツを(縒る事なく)ただ繋げただけでは、ロープのような見かけとはなりません。
 ですからここは例えば

"そんなわけで俺は急いで服を着替え、お気に入りの黒いマントを羽織り、父上がおもちゃ代わりにくれた小さな杖を持つと、誰にもばれないように隠してあった数枚のシーツを繋げたものをロープ代わりに使って、3階にある自分の部屋から屋敷を抜け出したのだ。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>まぁ今になって当時を振り返ると元々スキルが使える可能性がでた事がなくても結構限界だったんだよな。

という箇所がありますが、何が「限界」だったのかという事が述べられていないため、何の話をしているのか訳の解らない文章となってしまっています。
 その上、直前に屋敷を抜け出す場面が描かれている事もあって、「『まぁ今になって当時を振り返ると元々スキルが使える可能性が』+『(屋敷の敷地から)でた事がなくても結構限界だったんだよな。』」という区切り方をするのかもしないと、読み手を誤誘導しかねません。
 ですから例えば

"まぁ今になって当時を振り返ると、例えスキルが使える可能性があると判らなくても、元々、屋敷に閉じこもっているのは結構限界だったんだよな。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>結局いつまで経っても、例え2度目であっても男ってやつは永遠にガキなんだと思うよ。

という箇所がありますが、「いつまで経っても」と「永遠に」は、ここでは同じ意味として使われていますから、この2つを重複して使っているのは冗長に過ぎます。
 どちらか一方を削除して

"結局、男ってやつは(例えそれが2度目の事であっても)永遠にガキなんだと思うよ。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>5歳の俺はテレビの中でしか見たことがなかったヨーロッパの古都を思わせる石造りの街を歳相応の視点から見上げながら隠密よろしく人に紛れ馬車の影に隠れるなどしてようやく初めて外へと飛び出したのであった。

という箇所がありますが、あまりにも長々と続け過ぎています。言葉を区切ったりせずに同じ調子で息継ぎ無しで読んでみて下さい。読んでいる途中で何を言っているのか解らなくなる事と思います。
 ですから、読点を追加して、

"5歳の俺は、テレビの中でしか見たことがなかったヨーロッパの古都を思わせる石造りの街を、歳相応の視点から見上げながら、隠密よろしく人に紛れ馬車の影に隠れるなどして、ようやく初めて外へと飛び出したのであった。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>普通ネズミってかわいく作るもんだと思うんだけど、

という箇所がありますが、「普通ネズミ」という種類のモンスターが存在するかの様に読みちがえてしまいそうになりますから、ここは読点を追加して

"普通、ネズミってかわいく作るもんだと思うんだけど、"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>にしてもゲームだった頃と違うのはその存在感。

という箇所がありますが、

"それにしてもゲームだった頃と違うのはその存在感。"

とすべきではないかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>それと同時に杖先に見たこともない光で出来た文字が展開し、知らずの内に自分の口が何やら呪文を唱えていると思った次の瞬間、杖の先端に小さな火の玉が浮かびあがった!

という箇所がありますが、「剣先」や「杖先ゴム」という言葉はあっても、「杖先」という言葉は、ない訳では御座いませんが、あまり一般的な言葉ではありませんので、「杖の先」とされた方が宜しいのではないかと思います。
 又、「知らずに」や「知らず知らずの内に」という言葉はあっても、「知らずの内に」という言葉は一般的なものではありませんので、「知らない内に」か「無意識の内に」等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>俺が自分が起こした奇跡、いや魔法に感動しているとその小さな火の玉は宙を切り裂いてウェアラットに直撃し、その毛むくじゃらの体を火達磨にした。

という箇所がありますが、ここにも読点を追加すべき箇所が御座います。
 又、「宙を切り裂いて飛ぶ○○は××に直撃した」というのでしたら兎も角、「宙を切り裂いて~に直撃」という表現は、肝心の「(火の玉が)飛ぶ」という事を言い表してはいないため、中途半端でおかしな表現だと思います。(「剣撃は宙を切り裂き」という様に「宙を切り裂いて」というだけでは「飛ぶ」事にはなりません)
 ですから

"俺が自分が起こした奇跡、いや魔法に感動していると、その小さな火の玉は宙を切り裂いて飛び、ウェアラットに直撃すると、その毛むくじゃらの体を火達磨にした。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>やがて倒れたウェアラットはうっすらした光りとともに消えうせ、そこに残ったのは2Gと素材アイテム『動物の皮Lv1』。

という箇所がありますが、「やがて倒れた」という表現ですと、ウェアラットが火達磨になった後、倒れるまでには暫く時間がかかったという事を意味します。
 又、「うっすらした」等という言葉はありません。「うっすらとした」の間違いではないでしょうか?
 それに、「光り」(ひかりり)というのは、「光」の間違いではないでしょうか?
 又、「光とともに消えうせ」という表現では、「その光がいつ現れたのか」という事を前もって記述しておかなければ、文脈が通じなくなります。
 それと、モンスターが消えた所に残っている事を表現するのでしたら、「そこに残ったのは」ではなく「あとに残ったのは」とするのが一般的です。
 ですから例えば、

"倒れたウェアラットは、やがてうっすらとした光に包まれて消えうせ、あとに残ったのは2Gと素材アイテム「動物の皮Lv1」。"

或いは

"倒れたウェアラットは、やがて淡く輝きながら消えうせ、あとに残ったのは2Gと素材アイテム「動物の皮Lv1」。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>あの万能感はちょっと前世(むかし)では味わえなかった。

という箇所がありますが、「『ちょっとむかし』では味わえなかった」ではなく、「前世ではちょっと味わえなかった」ではないでしょうか?


 必ずしも直さねばならないという程では御座いませんが、同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>そして初めて拾う金とドロップアイテム………。

という箇所がありますが、「初めて拾う金」という表現では、何だか「道端に落ちていた金を生まれて初めて拾った」(しかも「うおおおおおおおおおおお!」と叫び声を上げて喜んでいる)かの様な印象になりますから、「初めて拾うドロップコイン」等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>なんて突っ込みどころ満載なことも完全にスルーしてな。

という箇所がありますが、これはもしかしますと、「スルーしていたな」の「いた」の2文字が抜けていて、本来は

"なんて突っ込みどころ満載なことも完全にスルーしていたな。"

とされるおつもりだったのでしょうか?


 別に直す必要があるという訳では御座いませんが、同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>そしてそれがレベルアップのエフェクト(画面効果)だと気がついた。

という箇所がありますが、その中の「エフェクト(画面効果)」という部分は、「画面効果」の部分を括弧で括るのではなく、"「画面効果」と記した上に「エフェクト」とルビを振る"という表現方法もあるかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>その後も日が暮れるまで休憩と戦闘と繰り返し、

という箇所がありますが、「休憩と戦闘と繰り返し」ではなく、「休憩と戦闘を繰り返し」ではないでしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>今日の大冒険に満足しながら街道を一路北へ我が家のあるワトリアに向かって帰っていったんだが、

という箇所がありますが、「街道を一路北へ我が家のある」では意味不明の文章となってしまいますので、例えば

"今日の大冒険に満足しながら街道を一路北へ進み、我が家のあるワトリアに向かって帰っていったんだが、"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>街の南門まで帰って来た俺を待っていたのは一大事が起こったかのように走り回る街の衛兵達と両手を組んで激情を必死に押さえ込んでいる父上と泣きはらした顔で俺に文字通り飛びついてきた母上。

という箇所がありますが、これでは区切りの無いまま長々とした文章が続いているため、読み難くなっていると思いますし、文章の末尾が「飛びついてきた母上。」で終わっているために尻切れ蜻蛉な文章となってしまっていますので、

"街の南門まで帰った俺を待っていたのは、一大事が起こったかのように走り回る街の衛兵達と、両手を組んで激情を必死に押さえ込んでいる父上、それと泣きはらした顔で俺に文字通り飛びついてきた母上だった。"

等とされた方が宜しいかと思います。
 処で、どうでも良い話ですが、待ち構えていた人々は、何故、ジオが街の外に出ていた事や、南門から帰って来る事が判ったのでしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>その後俺は父上のゲンコツによるお叱りを頂いてから今後絶対に勝手な事をしないと約束させられたあとご迷惑をかけた街の皆さんに謝って回ったのだった。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加して

"その後、俺は父上のゲンコツによるお叱りを頂いてから、今後は絶対に勝手な事をしないと約束させられたあと、ご迷惑をかけた街の皆さんに謝って回ったのだった。"

とされた方が宜しいかと思います。



 「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>老若男女問わず世界中のほとんどの人間がすっごく仲良くしたいと思ってるんだ。

という箇所がありますが、「老若男女問わず」ではなく「老若男女を問わず、」ではないでしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>世の中をいつもぐるりと忙しく飛び回ってる「そいつ」。

という箇所がありますが、もしかしますと「ぐるりと忙しく飛び回ってる」ではなく「ぐるぐると忙しく飛び回ってる」ではないでしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>まぁ何が言いたいかっていうと、前世(あっち)も今(こっち)も世界をまたごうがなぁ~んにも変わらない。

という箇所がありますが、「今」ではなく、「今生」或いは「現世」、「今世」ではないでしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>――結局世の中先立つものは「金」ってことだよ。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加して

"――結局、世の中先立つものは「金」ってことだよ。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>俺の初めての冒険の代償は思った以上の期間、ヘビーに尾を引いた。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加して

"俺の初めての冒険の代償は、思った以上の期間、ヘビーに尾を引いた。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>まぁ見た目幼児とはいえ中身は24歳+α、

という箇所がありますが、「見た目幼児とはいえ」ではなく「見た目は幼児とはいえ」ではないでしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>その瞬間母上の青い瞳に涙が浮かぶわけで。

という箇所がありますが、これも読点を追加して

"その瞬間、母上の青い瞳に涙が浮かぶわけで。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>久方ぶりに感じるはねかえるような石畳の感触に、思わず逸る足を押さえきれず俺は駆け出す。

という箇所がありますが、これも、実際に読んだ場合の事を考えますと、「押さえきれず」まで読んだ処で一拍置く事になりますから、「押さえきれず」の後にに文章の区切りが存在している事になりますので、読点を追加して

"久方ぶりに感じるはねかえるような石畳の感触に、思わず逸る足を押さえきれず、俺は駆け出す。"

とされるべきかと思います。

 或いは、読点を追加せずに一息に読ませたい場合には、「に」を追加して

"久方ぶりに感じるはねかえるような石畳の感触に、思わず逸る足を押さえきれずに俺は駆け出す。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>あのお出かけの日からおよそ半年。季節をまたぎ、一つ歳を重ね無事6歳になった俺は、日差しが肌を刺すように焼く季節まで後わずかとなったそんなある日、ようやく屋敷の外へと出かけることを許され文字通り屋敷を飛び出したのだ。

という箇所がありますが、半年経っているのであれば、当然、季節を跨いでいる事になりますから、半年経っている事を明記された後に、既に明となっている「季節を跨いでいる事」を態々述べるのは、冗長である様な気が致します。

"あのお出かけの日からおよそ半年、一つ歳を重ね無事6歳になった俺は、"

という具合に、「季節をまたぎ」の部分を削除し、「半年」の後にある句点を読点に変えて、その後に続く文に繋げるのではだめなのでしょうか?
 又、「一つ歳を重ね無事6歳になった」では、どうしても「重ね」と「無事」との間を区切って読まざるを得ませんから、この部分を一息に読ませたいのでしたら、「て」を加えて「一つ歳を重ねて無事6歳になった」とされた方が宜しいかと思います。
 又、「日差しが肌を刺すように焼く季節まで後わずかとなったそんなある日」という部分は、「あのお出かけの日からおよそ半年」や「季節をまたぎ」と同様に、物語で語られている時期がいつの事であるのかを表している部分なのですから、「あのお出かけの日からおよそ半年」や「季節をまたぎ」と同じ所に一纏めにしなければなりませんので、「一つ歳を重ね無事6歳になった俺は、」という主語に当たる部分を、時期が何時の事であるのかを表している部分の途中に挟んでいるのはおかしいと思います。
 又、「季節まで後わずかとなった」と「そんなある日」を1つの文で一緒に使うのには違和感を覚えます。「日差しが肌を刺すように焼く季節まで後わずかという頃」等とされた方が宜しいかと思います。
 又、「ようやく屋敷の外へと出かけることを許され文字通り屋敷を飛び出したのだ。」という部分は、文脈から考えて、「ようやく屋敷の外へと出かけることを許され」+「文字通り屋敷を飛び出したのだ。」と区切って読まねばなりませんから、ここにも読点を追加する必要があります。
 ですから、

"あのお出かけの日からおよそ半年、日差しが肌を刺すように焼く季節まで後わずかという頃、一つ歳を重ねて無事6歳になった俺は、ようやく屋敷の外へと出かけることを許され、文字通り屋敷を飛び出したのだ。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>半年振りのワトリアの街を真っ黒で粗い麻の上下と少し大きな麦わら帽子、そして小さな布製の背嚢を身につけて歩く子供

という箇所がありますが、「半年振りのワトリアの街を」という表現としたのでは、「半年振りに存在する様になったワトリアの街を」という意味になってしまいます。

"真っ黒で粗い麻の上下と少し大きな麦わら帽子、そして小さな布製の背嚢を身につけて、ワトリアの街を半年振りに歩く子供"

の間違いではないでしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>その姿を見て貴族の子弟だと思える人間は多分いなかったと思う。

という箇所がありますが、「その姿を見て貴族の子弟だと思える人間」は、別にその時に限って居なかったのではなく、常に居ないのですから、過去形にするのはおかしいと思います。
 ですから

"その姿を見て貴族の子弟だと思える人間は多分いないと思う。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>初夏の日差しの下を顔色一つ変えないどころか微笑さえ浮かべて着いてくるこの初老の紳士こそサバン・トランド。

という箇所がありますが、「着いてくる」ではなく「付いて来る」ではないでしょうか?
 それに、この長い文を息継ぎも無く一気に読むのは、息継ぎ的に少しばかり苦しいと思いますので、どこかに一つ、文章の区切りを入れられた方が宜しいのではないかと思います。
 例えば

"初夏の日差しの下を顔色一つ変えず、それどころか微笑さえ浮かべて付いて来るこの初老の紳士こそサバン・トランド。"

"初夏の日差しの下、顔色一つ変えないどころか微笑さえ浮かべて付いて来る、この初老の紳士こそサバン・トランド。"

"初夏の日差しの下を顔色一つ変えないどころか微笑さえ浮かべ、俺にぴったりと付いて来るこの初老の紳士こそサバン・トランド。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>テンプレ過ぎだといわれるかもしれないが逆にそれ以外の呼び方があったら教えてもらいたいぐらいなんだよな。

という箇所がありますが、これも読点を追加して

"テンプレ過ぎだといわれるかもしれないが、逆にそれ以外の呼び方があったら教えてもらいたいぐらいなんだよな。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そんな両親の信任も篤い爺やの

という箇所がありますが、「篤」という漢字自体は常用漢字ですが、「篤い」を「あつい」と読むのは常用外の読み方です。
 貴作品内には、簡単な漢字であっても平仮名で表記されている箇所が非常に多くみられるにも関わらず、何故、あえて難しくなる常用外の使い方をされておられるのでしょうか?
 全く同じ意味を持つ「厚い」という言葉が御座いますが、それでは駄目なのでしょうか?


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>俺を自由にすると何をしでかすか分からないからと理由で。

という箇所がありますが、その中の「分からないからと理由」では意味が通じませんし、「理由で。」で終わらせたのでは、その前にある

>そんな両親の信任も篤い爺やのこの時のお仕事は当然俺のお目付け役。

という部分との繋がりも悪くなりますから、

"俺を自由にすると何をしでかすか分からないからというのがその理由だ。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>ただ無茶というのは命の危険が伴うものばかりじゃないことをうちの両親は読みきれなかったようで、この後俺が何をするのかこの時点では誰にもばれてなかったんだよな。

という箇所がありますが、ジオの両親は「無茶というのは命の危険が伴うものばかりじゃないこと」は「読み切る」までもなく、知識や経験として知っていた筈ですから、「読みきれなかった」という表現は、この場合には不適切だと思います。
 それに、命に別状はなくとも、手足を失ったり、失明するという危険も、重大な危険であると言えますから、お目付け役が「命の危険」だけからジオを護ろうとしている訳では無い筈です。
 それから、「この後俺が何をするのか~誰にもばれてなかった」とありますが、まだ起きていない未来の事柄を知る事など出来る筈もありませんし、場合によっては起きない事もあり得るのですから、「この後何をするのか」という言葉に対して、「ばれる」という言葉を使うのは間違っています。
 そのため「何をするのか」ではなく、「何をしようと思っているのか」或いは「何をしようと考えているのか」、「何をしようとしているのか」等としなければなりません。
 ですから、

"ただ無茶というものは肉体的な危険が伴うものばかりじゃない、ということをうちの両親は失念していたようで、俺がこの後何をしようと考えていたのかは、この時点では誰にもばれていなかったんだよな。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>というぐあいに監視付ではあるが様々な人で賑わうワトリアの中心部を抜け、俺はある店を目指して歩く。

という箇所がありますが、これでは「"監視付ではあるが様々な"人」と読んでしまう恐れがありますので、読点を追加して

"というぐあいに監視付ではあるが、様々な人で賑わうワトリアの中心部を抜け、俺はある店を目指して歩く。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そうしてゲーム時代の記憶を頼りにひといきれするほど賑わう広場から離れ、いくつか路地を抜け、たどり着いた先。

という箇所がありますが、広場から離れるだけでしたら、ゲーム時代の記憶に頼る必要等はありませんから、「ゲーム時代の記憶を頼りにひといきれするほど賑わう広場から離れ」というのはおかしいと思います。
 又、「たどり着いた先」で文章を終えるのは、尻切れ蜻蛉になってしまいますのでおかしいと思います。
 ですから、

"そうして、ひといきれするほど賑わう広場から離れ、ゲーム時代の記憶を頼りにいくつか路地を抜け、目的の場所にたどり着く。"

とされた方が宜しいかとかと思います。


 文法的な誤りでは御座いませんが、同じく、「第五話 しょせん世の中、金 前編 (改稿版)」において、

>そこは薬ビンの絵を看板に掲げた店、そう道具屋である。

という箇所がありますが、道具屋で扱っているのは、ランタン、ロープ、鍋、十フィート棒、等々の様々な道具であり、薬を扱う事は殆どないのではないでしょうか?
 「薬ビンの絵を看板に掲げた店」というのでしたら、それは薬を専門に扱う店、即ち薬屋と考えるのが普通ではないでしょうか?
 同様の修正が必要ではないかと思われる箇所は、その後にも多数出て来ている『道具屋ブエロ』や『道具屋の配達依頼』等があります。
[一言]
 2012年 06月 01日 (金) 01時 39分に一言欄に投稿させて頂いた者です。
前回、私が投稿致しました感想に御返事頂き有難う御座います。

 前回、「一言」欄に投稿させて頂いた私の指摘に対して、池宮様から頂いたお礼の中に、

>前書き等に書いてない私も悪いのですが、根本的な話を少しだけ。

>・ 私、池宮樹にとって今作がまともな小説みたいなものを書く初めてのものであること。

>・ ワードを基本的に使える程度のパソコン力しかなく、小説家になろうの執筆システムですら使いきれていないこと

とありましたが、私が見た処、小説「New World」内に文法的な間違い等が多く見受けられる事に関しては、上記2点の話は殆ど関係していない様に思えます。
 何故かと申しますと、私が指摘させて頂いた箇所は、その大半が、文脈が解り難かったり、内容が意味不明であったり、違和感を覚えたり、声を出して読む事が苦しかったり、誤字・脱字が見つかったり、といった問題が一読しただけで判る様なものだったからです。
 つまり、読解力がそれなりに備わっておられる限りにおいて、小説作品の文面を作成し終えた際に、投稿される前に、御自身の書かれた文面を最初から読み直して確認されるだけで、問題点の過半数を発見して、修正する事が可能な筈なのです。
 もしも、投稿前に読み直されていないなどという事があれば、幾ら無料で公開される作品で、実際上は投稿作品に対して負わねばならない責任が殆どないとはいえ、その様な事を行うのは好い加減に過ぎると言わざるを得ません。
 それに、例え、読み直す事無く投稿されていたとしましても、通常の作文能力があれば、文脈が解り難かったり、内容が意味不明であったり、違和感を覚えたり、といった類の問題がある文が出来上がる事は少なくなる筈です。
 実際には、そうなってはいないという事は、失礼ながら、読解力や作文能力といった、国語の基礎的な能力が不足していると推測致します。
 酷だと思われるかも知れませんが、読解力や作文能力は、小説を執筆する際にはもちろん必要になりますが、それだけではなく、書類を作成したり、情報を集めたりといった、仕事や何らかの手続きを行う際にも必要となる、重要な能力です。
 これを疎かにしますと、仕事や手続きを行う事がものによっては難しくなる場合があり、社会生活を送る上で結構不利になる恐れもあると思います。
 ですから、今の内に読解力や作文能力を磨かれる事は、小説の執筆のためだけではなく、池宮様の御将来のためにもプラスになる事は間違いないと思います。
 読解力を付けるためには、活字で書かれた文章を沢山読む習慣を付けられると良いと思います。
 つまり、正しい文章に多く触れ続ける事で、正しい文章とはどの様なパターンで言葉が使われているのかが、自然に頭に入ってくる訳です。
 但し、この「小説家になろう/小説を読もう!」サイトの小説は、素人が執筆した作品も少なくとは言えず、正しい文章が使われているとは限りませんから、正しい文章の参考になるとは限らないかも知れません。
一方、新聞やゴシップ関係の雑誌等も、限られた紙面の中に、なるべく多数の記事を載せるために、省略した形の表現方法が多く使われていますから、正しい文章を書くための教材としては、適しているとは言えないかも知れません。
ですから、図書館で小説等を借りて読む等の方法が宜しいかと思います。
 読解力が身に付けば、後はボキャブラリーさえ十分にありさえすれば、作文能力もそれなりに付いて来ますし、小説を沢山読めば、どの様な言葉がるのかを知る事が出来ますから、ある程度のボキャブラリーの向上が期待出来るかと思います。
 何やら小説の感想とは関係が薄い話になってしまいましたが、そうやって読解力や作文能力の向上を図りつつ、それに並行してこのサイトに小説作品を投稿して、私の様な煩い読者(なるべくなら複数の読者)に間違いを指摘され続ければ、文章を作る良い訓練となり、作文能力をより一層向上させるために役立のではないかと思われ、それによって身に着けた読解力や作文能力が、将来の役に立つ事になる可能性は、決して少ないものではないと思います。

 そのためにも、「New World」の既に書かれた部分をより良いものとして行かれる事と、新たな話を更新して行かれる事を、頑張って続けられて下さい。

 それでは、2012年 06月 01日 (金) 01時 39分に投稿させて頂いた「おかしな点の報告」の続きを以下に記させて頂きます。


「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>NPC、つまりRPGゲームにおける登場人物だった彼は、

という箇所がありますが、「ジオ・パラケルスス・ラ・テオフラクトゥス」のいる世界のフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスと、「ぱらけるすす」が活躍していたMMORPG内のNPCとしてのフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスは、対応する存在ではあるものの、厳密には別人ですから、「登場人物だった彼は」というのは少々言い過ぎの様な気が致します。強いて言った場合でも「登場人物としての彼は」というのが精々ではないかと思います。
 それと、プレイヤーは現実世界の人間ですが、PC(プレイヤーキャラクター)の方は「RPGゲームにおける登場人物」である事には変わりありませんから、NPCの説明としては「RPGゲームにおける登場人物」というだけでは不適切だと思います。
ですから例えば、

"MMORPG『New World』においてはNPC、つまりプレイヤーに操作されていないキャラクターとして登場する彼は"

等とする方法もあるかと思いますが、如何でしょうか?(MMORPG『New World』のフィリップ・パラケルスス・ラ・テオフラストゥスは、元の世界でも現役なのですから、過去形ではなく、現在形にしました)


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>テンプレ転生なんてありえない出来事に巻き込まれてもうそれ以上驚く事はないのかな? と思った時もあったがそんなことはまったく無かったな。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭な上、心の中のセリフが、セリフではない文章とごちゃ混ぜになっていますし、「もうそれ以上」ではなく「もうこれ以上」とするのが一般的だと思います。
 ですから例えば、

"テンプレ転生なんてありえない出来事に巻き込まれて、
(もうこれ以上驚く事は無いのかな?)
と思った時もあったが、そんなことはまったく無かったな。"

とされるか、或いは

"テンプレ転生なんてありえない出来事に巻き込まれて、もうこれ以上驚く事はないだろうと思った時もあったが、そんなことはまったく無かったな。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 別に悪いという訳では全くありませんが、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」における

>その実体は愛情をエネルギー源にした大型ブルドーザー。

という箇所を例えば

"その実体は愛情という宇宙最強のエネルギー源を爆発させて暴走する惑星改造用巨大ブルドーザー。"

等と変えれば面白いと思ったのですが、如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>前世のおふくろにしてやれなかった分の親孝行という気持ちもあり当時は母上のなすがままにしていたのだが、

という箇所がありますが、ここも読点を追加すべきだと思います。
 それと、「なすがままにさせる」というのでしたら兎も角、「なすがままにしていた」という表現には違和感を感じます。
 ですから、

"前世のおふくろにしてやれなかった分の親孝行という気持ちもあり、当時は甘んじて母上のなすがままとなっていたのだが、"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>ただ中身24歳+αとしてはどうにも定位置母上の膝の上というのはキツかった。

という箇所がありますが、これは

"ただ中身24歳+αとしては、定位置が母上の膝の上というのはどうにもキツかった。"

の間違いではないでしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>まぁうちの両親が親バカだったということはひとまずおいといて3つ目は貨幣価値。

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"まぁうちの両親が親バカだったということはひとまずおいといて、3つ目は貨幣価値。"

とすべきかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>色々話を聞いて判断した結果おおよそではあるが、1Gは100円だという事が判明した。

という箇所がありますが、これは読点の位置を変更されて

"色々話を聞いて判断した結果、おおよそではあるが1Gは100円だという事が判明した。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>何故それが分かるのかというと神聖帝国暦550年のアサイオンの大神官マルフィアの神託によって、モンスターの大侵攻が始まるという予言を聞いた多くの冒険者たちがこの困難な時代に立ち向かう為、それぞれ種族の訓練施設から旅立っていくっていうのが《New World》というゲームがそのサービスを開始した時の設定だったからだ。


という箇所がありますが、「神託」とは「神が、その意志を人間に伝達する事」であり、「大神官マルフィア」は神そのものではなく人間なのですから、「大神官マルフィア」自身の言葉は神託とはなり得ない事になりますので、「大神官マルフィアの神託」という表現は正しくなく、「大神官マルフィアが得た神託」とすべきだと思います。
 又、「それぞれ種族の訓練施設」という部分は「それぞれの種族の訓練施設」の間違いではないでしょうか?
 それと、ここも読点の配置が少々変だと思いますので、

"何故それが分かるのかというと、神聖帝国暦550年にアサイオンの大神官マルフィアが得た神託、即ちモンスターの大侵攻が始まるという予言の事を聞いた多くの冒険者たちが、この困難な時代に立ち向かう為、それぞれの種族の訓練施設から旅立っていく、というのが《New World》というゲームがそのサービスを開始した時の設定だったからだ。"

或いは

"何故それが分かるのかというと、神聖帝国暦550年にアサイオンの大神官マルフィアが、モンスターの大侵攻が始まる事を予言する神託を得たと聞いた多くの冒険者たちが、この困難な時代に立ち向かう為、それぞれの種族の訓練施設から旅立って行く、というのがMMORPG《New World》がサービスを開始した時の設定だったからだ。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>自室でメイドさんたちから着替えさせられていた俺は、

という箇所がありますが、これは

"メイドさんたちによって、自室で着替えさせられていた俺は、"

の間違いではないでしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>母上は割といつもこうなので俺もメイドさんたちも慣れたものだ。

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"母上は割といつもこうなので、俺もメイドさんたちも慣れたものだ。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>麻でできた長袖と長ズボンの服で飾り気など一切無いそれは、一応貴族である俺たちが着るには若干そぐわないものだろう。

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"麻でできた長袖と長ズボンの服で、飾り気など一切無いそれは、一応貴族である俺たちが着るには若干そぐわないものだろう。"

とすべきかと思います。



 要修正個所という程では御座いませんが、同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」における

>言い方は悪いが何故親子揃ってそんな粗衣を着ているのかというと、勿論理由がある。

という箇所に関してですが、普通に

"言い方は悪いが親子揃ってそんな粗衣を着ているのには理由がある。"

とされた方が読み易くなる様な気が致します。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>《神祝の儀》とは簡単にいうと子どもが5歳になったときその健やかな成長を神に感謝するこの世界での七五三である。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭で読み難くなっていますので、読点を追加して

"《神祝の儀》とは簡単にいうと子どもが5歳になったとき、その健やかな成長を神に感謝するこの世界での七五三である。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>この世界では神様は実在しているので、神様の前で華美な服装はNGなのだそうだ。

という箇所がありますが、単にそのような文化・しきたりがあるというだけの事で、別に神様が実在しているか否かは関係ないのではないでしょうか?
 日本でも葬式の際には華美な服装はNGですが、これは別に死者の霊が実在していると信じられているからではありませんし、中世ヨーロッパ社会においても、王族や貴族の様な各上の者の前に出る際には、むしろ地味な服装の方がNGだったのではないでしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>これ以後プライベートなところでの普段着はこの麻の上下を黒く染めたものを愛用するようになった。

という箇所がありますが、「麻の上下を黒く染めたものを」ではなく「麻を黒く染めたものの上下を」ではないでしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>と、服の話はさておいてこの時の俺はワトリア市街中心部にある神殿に行って《神祝の儀》に臨む直前である。

という箇所がありますが、「服の話をさておく事」と「主人公が《神祝の儀》に臨む直前である事」は特に繋がりの無い別々の事柄なのですから、間に読点を配して

"と、服の話はさておいて、この時の俺はワトリア市街中心部にある神殿に行って《神祝の儀》に臨む直前である。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>母上に抱きかかえられ、メイドさんたちには微笑ましいものを見る目をされているこの時の俺なんだが、平静を装っているように見せかけていたのだが、

という箇所がありますが、「~だが」が複数存在していますと、見栄えがあまり宜しくない文章になってしまいますから、

"母上に抱きかかえられ、メイドさんたちには微笑ましいものを見る目をされているこの時の俺は、平静を装っているように見せかけていたのだが、"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>内心はまるで荒海に乗り出す前の手漕ぎボートのような状態で。何故かというとこの《神祝の儀》、ただの七五三ではなかったのだから。

という箇所がありますが、「~で」は格助詞なのですから、その後に続く文が何もなく、そのまま文章が終わってしまうのは、「~で」の用法としては間違っています。
 場合によっては「~で・・・」で終わる用法が用いられる事もありますが、本件の場合には、文の前後の関係から考えて、「~で・・・」で終わる用法はそぐいません。
 ですから、ここは

"内心はまるで荒海に乗り出す前の手漕ぎボートのような状態だった。何故かというとこの《神祝の儀》、ただの七五三ではなかったのだから。"

とすべきではないかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>この世界ではヒューマンだけでなくエルフやドワーフなどの人族はもれなく全て神の祝福を受けて生まれて来るそうだ。

という箇所に関してですが、この場合は「ヒューマンだけでなく」ではなく「ヒューマンだけではなく」とされた方が見栄えが良いと思います。
 それと、「ヒューマンだけでなくエルフやドワーフなどの人族」のような「~などの人族」という表現では、「エルフやドワーフ」は「人族」に含まれる事になりますが、「だけでなく」の前に記されている「ヒューマン」が「人族」に含まれているのか否かが不明瞭になります。
 ですから、

"この世界ではヒューマンだけではなくエルフやドワーフなども含む全ての人族は、もれなく全て神の祝福を受けて生まれて来るそうだ。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 必ずしも直す必要がある訳では御座いませんが、同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>ポピュラーなのは光と正義を司る大神(←「大神」の上に「サーアリオン」とルビが振られている)や戦神である《アージェント》などだろうか?

という箇所がありますが、「アージェント」が「戦神」の上のルビとしてではなく、《 》で括られる事で固有名詞である事を強調された形で記述されているのであれば、「サーアリオン」も同様に「大神」の上のルビとしてではなく、別個に《サーアリオン》という具合に《 》で括った形で表記して、

"ポピュラーなのは光と正義を司る大神《サーアリオン》や戦神である《アージェント》などだろうか?"

とすべきではないでしょうか?
※作品の投稿用に作成した原文ではなく、「小説を読もう!」サイトの該当ページで、どの様に表示されているのかを御確認下さい。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>人族はそういった神々の祝福を受けて生まれるのだが、

という箇所がありますが、これでは「神々の祝福を受ける事によって生まれる(作り出される)」即ち、裏を返せば「神々の祝福が無ければ生まれて来る事が出来ない」という意味にもとれる文章となっていますから、

"人族はそういった神々の祝福を受けて生まれてくるのだが、"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>子供がどの神様から祝福を受けているのか初めて分かるのがこの《神祝の儀》。

という箇所がありますが、ここは「~《神祝の儀》」で終わらせるのではなく、

"子供がどの神様から祝福を受けているのか初めて分かるのがこの《神祝の儀》なのだ。"

とか

"子供がどの神様から祝福を受けているのか初めて分かるのがこの《神祝の儀》である。"

とされた方が、見栄えが良いかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>何故なら冒険者になるには勇気と冒険の神である《アルリオン》の加護が必要なのだというのだから。

という箇所がありますが、ここの最後の部分は、「必要なのだというのだから。」では見栄えが悪過ぎますから、「必要なのだから。」か或いは「必要という事なのだから。」等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

> もし加護無しなら俺何の為にこの世界に来たか分からん……、と俺が思ったのも無理がないと思うだろ?

という箇所がありますが、その中の「俺何の為に」という部分は、もしかしますと「俺は何の為に」の間違いではないでしょうか?
同様に、「来たか分からん」という部分は、もしかしますと「来たのか分からん」の間違いではないでしょうか?
 それと、「もし加護無しなら俺何の為にこの世界に来たか分からん……」という部分は、心の中のセリフなのですから、なるべくなら丸括弧で括った上で、改行を加えて

"(もし加護無しなら俺は何の為にこの世界に来たのか分からん……)
と俺が思ったのも無理がないと思うだろ?"

とされた方が宜しいかも知れません。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>「あの、もし、聞こえておられますでしょうか? 『御子』」

という箇所がありますが、「親会社の社長の息子を出迎える下請け会社の重役さん一同みたいなノリ」で尊敬語を使って話すのであれば、敬称も付けて「『御子』様」(←目上相手)とか「『御子』殿」(←同格相手)と呼ぶべきではないでしょうか?
 これは、これ以降の小さな世界の神様の台詞中にある全ての『御子』に関しても同様です。
 ですから、その直ぐ後の

>俺を『御子』呼ばわりする神様の群れだった。

という箇所も、

"俺を『御子』様呼ばわりする神様の群れだった。"

等とされた方が宜しいかと思います。
 それから、もし、『御子』という部分を『  』(二重鍵括弧)で括っている理由が、「『御子』という何かの専門用語である事を明確にするため」ではなく、単に「『御子』という言葉を強調するため」という事である場合には、『御子』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括り、"「御子様」"(←目上相手)とか"「御子殿」"(←同格相手)とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>確かつい先ほどまで父上と母上に連れられて《神祝の儀》を受けていたはずの俺はいつの間にかあの『神様空間』に再び拉致されていたからだ。

という箇所がありますが、『神様空間』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
又、ここも文章の区切りが不明瞭で読み難くなっていますので、主語の配置を変え、読点を追加して

"俺は確かつい先ほどまで父上と母上に連れられて、《神祝の儀》を受けていたはずなのに、いつの間にかあの「神様空間」に再び拉致されていたからだ。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>呆然とする俺に、困ったような顔で比喩でも何でもなく光り輝く人が丁寧な口調で話しかけてきた。

という箇所がありますが、「比喩でも何でもなく光り輝く人」という只でさえ長々とした主語の前に、更に「困ったような顔で」という形容が付いているため、読み難い文章になってしまっています。
 それと、相手は人ではなく神様なのですから、「光り輝く人」というのは不適切ではないでしょうか?
 ですから例えば、

"呆然とする俺に対し、比喩でも何でもなく光り輝く人、もとい神様が困ったような顔をしながら丁寧な口調で話しかけてきた。"

或いは

"呆然とする俺に対し、比喩でも何でもなく光り輝く姿をした一柱の神様が、困ったような表情を浮かべながら丁寧な口調で話しかけてきた。"

等とされた方が宜しいのではないかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>「御子。混乱しておられるご様子とお見受けしますが、まずは自己紹介をさせていただきます。ご存知かとは思いますが、私この世界をお預かりさせていただいております神の一柱で《サーアリオン》と申します」


という《サーアリオン》のセリフがありますが、「私この世界を」という部分は「私はこの世界を」の間違いではないでしょうか?
 それと、敬語を使ったセリフとされるのでしたら、「御子」は「御子様」に、「お見受けしますが」は「お見受けいたしますが」に、それぞれ修正された方が良いと思います。
 ですから、

「御子様、混乱しておられるご様子とお見受けいたしますが、まずは自己紹介をさせていただきます。ご存知の事とは思いますが、私はこの世界をお預かりさせていただいております神の一柱で《サーアリオン》と申します」

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>そう俺に語りかけてきた光る人を皮切りに次々とゲーム知識で名前を知っている神様たちが俺に名乗りを上げてきてくれる。

という箇所がありますが、相手は人ではなく神様なのですから、「光り輝く人」というのは不適切ですし、「名乗りを上げてきてくれる」という表現もあまり一般的ではない上に、「名乗りを上げる」とは

①敵に対して自分が何者であるのかを述べたてる。
②周囲に自分が何者であるのかを告げ知らせる。
③競争等に参加する事を表明する。

といった意味を持つ言葉なのですから、ジオが神々の敵という訳ではなく、ジオに関わる競争があると判っている訳でもない以上、名乗りを上げているとは言い難いのではないかと思います。
 又、ここも文章の区切りを明確にするために、読点を追加された方が宜しいかと思います。
 ですから、

"そう俺に語りかけてきた光る神様を皮切りに、ゲーム知識で名前を知っている神様たちが次々と俺に自己紹介をしてくる。"

とされては如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>設定上闇を司り暗黒神と呼ばれる《エリファリアン》までいたのには吹きそうになった。

という箇所がありますが、「吹く」は「空気が流れ動く。風が起こる。」事を表す言葉であり、「堪え切れずに笑う」という場合には「噴く」が使われます。ですから、「吹きそうになった。」は誤字で、「噴きそうになった。」が正しいと思います。
 又、「設定上闇を司り暗黒神と呼ばれる」という部分にも読点を追加されて、「設定上、闇を司り暗黒神と呼ばれる」とされた方が読み易くなるかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」における

>そうして話を聞いていくとつまりはこういうことだった。

という箇所は、後半部が平仮名ばかりから成る文章となっていて、何処で区切って読めば良いのか判り難くなっていますので、読点を追加されて

"そうして話を聞いていくと、つまりはこういうことだった。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>つまりどういうことかというと『大きな世界』の神様であるあの幼女様にこの世界に渡らせてもらった俺は、彼ら『小さな世界』の神様たちにとってはお預かりした大切な『御子』なのだそうだ。

という箇所がありますが、ここも読点を追加されて、

"つまりどういうことかというと、『大きな世界』の神様であるあの幼女様にこの世界に渡らせてもらった俺は、彼ら『小さな世界』の神様たちにとってはお預かりした大切な『御子』なのだそうだ。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>そして本来自分たち神々が一人間の前に雁首並べるのはよろしいことではないのだが、この《神祝の儀》を機会に一度目通り願いたくてこのようなことになったらしい。

という箇所がありますが、その中の「一人間の前に」という部分は本当にこれで宜しいのでしょうか?もしかしますと「一人の人間の前に」、「人間の前に」、「一個人の前に」等の間違いという事は無いのでしょうか?
 又、「目通り願いたくてこのようなことに」という部分は、文章の区切りが不明瞭ですので、読点を追加されて、「目通り願いたくて、このようなことに」とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>どんな光景だと突っ込まざる得ないのだが俺にはとりあえずまず聞かなければならないことがあった。

という箇所がありますが、「とりあえず」と「まず」は殆ど同じ意味の言葉なのですから、重複して使用するのは良くないと思います。
 又、この箇所も文章の区切りが不明瞭ですので、読点を追加された方が良いと思います。
 ですから、

"どんな光景だと突っ込まざる得ないのだが、そんなことよりも、まず聞かなければならないことが俺にはあった。"

等とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>「え~と、《アルリオン》様。俺に貴方の加護はいただけるんでしょうか?」

というジオのセリフがありますが、その後半部分である「俺に貴方の加護はいただけるんでしょうか?」は、「貴方の加護は」という具合に「貴方の加護」が主語となっているにも関わらず、述語が「いただける」という「貴方の加護」をやり取りする事が述語になっているのは、文法が無茶苦茶だと思います。

「俺は貴方の加護を賜ることができるのでしょうか?」

とか、或いは

「貴方の加護を俺にお授けくださるのでしょうか?」

「貴方の加護を俺にご下賜いただけるのでしょうか?」

等とすべきかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>御子! 御子は尊くも冒険者としてこの世界で生きていかれたいとお思いになり我らの世界にお越しになったと伺っております!

という箇所がありますが、ここも読点と「様」を追加して

"御子様! 御子様は尊くも冒険者としてこの世界で生きていかれたいとお思いになり、我らの世界にお越しになったと伺っております!"

とすべきかと思います。
 後、どうでも良い余談ですが、

>そのことはこの《アルリオン》の末代までの誉れ!

って、神様の末代って何なのでしょうか?
代替わりする事があるのでしょうか(笑)


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」における《サーアリオン》のセリフに、

>御子、名残惜しゅうございますが

という箇所がありますが、ここも「様」を追加して

"御子様、名残惜しゅうございますが"

とされた方が良い様な気が致します。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>まず我ら神々は貴方様の人生に対し何か特別扱いをさせていただくわけではありません。

という箇所がありますが、「~させていただく」という言葉は、

①目上の者が目下の者に対して「~する」事を伝える場合に使う言葉
②相手に反対されても「~する」事を止めないという宣言
③自分が「~する」事を、相手が同意した際に、それに対する返事の中で、「~する」事を丁寧に表現するための言葉

であり、神様たちがジオの事を御子様扱いする以上、①の意味で使うのはおかしいですし、ジオが特別扱いして欲しくは無いと表明した訳ではない以上、③の意味で使うのはおかしいですし、②の意味で使用したと考えたのでは、「絶対に特別扱いする」という事を「わけではありません」と否定しているのですから、「御子様が反対されても絶対に特別扱いするという訳ではない」という事になり、裏を返せば「御子様が望まれるのであれば特別扱いしても構いません」という意味になってしまい、何れにしてもおかしな事になってしまいます。
 ですから例えば、

"まず我ら神々は、貴方様の人生を特別扱い致しかねます。"

"まず我ら神々は貴方様の人生に対し、何らかの特別扱いを致すわけには参りません。"

"まず我ら神々は貴方様の人生に対し、何らかの特別扱いを致すことはございません。"

"まず我ら神々は貴方様の人生に対し、何らかの特別扱いを致すつもりはございません。"

等とされた方が宜しいかと思います。(推奨は3番目)
 それから、その後に続くセリフは

>非常に残念ではありますが。我らにも役目があり、例えばそこにいる《エリファリアン》と私は兄妹にも関わらず対立しているという役割を演じなければならぬのです

というものですが、「非常に残念ではありますが」というセリフにされるのでしたら、その後に「残念な事をしなければならない理由」を説明する言葉が続くか、或いは、「非常に残念ではありますが・・・・」という具合に言葉を濁した形で終わるのが普通で、「非常に残念ではありますが。」という様な句点で終わっているのはおかしいと思います。
 もし仮に、「非常に残念ではありますが。」という部分の最後に置かれている句点が誤字であり、本来は「非常に残念ではありますが、」という様に読点を置いて、その後に続く文と繋げるつもりであったとしましても、

>我らにも役目があり、例えばそこにいる《エリファリアン》と私は兄妹にも関わらず対立しているという役割を演じなければならぬのです

という部分は、ジオに対して特別扱いをしない事の理由にはなっていませんから、何のためにそのような例を出して来たのかが解らないものとなっていますし、結局、「非常に残念ではありますが」というセリフが宙に浮いたまま放置された形になっています。
 ですから例えば、

"まず、我ら神々は貴方様の人生に対し、何らかの特別扱いを致すことはございません。非常に残念なことではございますが、我らにも役目があり、それを逸脱する訳には参らないのです。例えばそこにいる《エリファリアン》と私は兄妹にも関わらず対立しているという役割を演じなければならぬのです"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>それを聞いて幼女様もそうだったが神様というやつは気楽な人間よりも遥かに大変だと思わざる得なかった。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭ですので、読点を追加して

"それを聞いて、幼女様もそうだったが神様というやつは気楽な人間よりも遥かに大変だと思わざる得なかった。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>そんな俺の内心を察したのか、それとも心を読んだのか知らないが明るい声がかかる。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭ですから、読点を追加した方が宜しいかと思います。
 又、「内心を察した」や「心を読んだ」という部分は《サーアリオン》が行ったかもしれない行為を表していますから、上記の箇所は《サーアリオン》を主語とした文章という事になる筈ですが、それにも関わらず「かかる」という動詞が使われています。
 これを主語を省略しない形で記述しますと、

"サーアリオンは、そんな俺の内心を察したのか、それとも心を読んだのか知らないが、明るい声がかかる。"

という具合に訳の解らない文章になってしまいます。
 ですから、主語を省略しない形式とされた上で、「声がかかる」ではなく「声をかけてくる」とされて

"そんな俺の内心を察したのか、それとも心を読んだのか知らないが、彼は明るい声をかけてくる。"

等とされ手は如何でしょうか。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>「御子が御気になさることはありません、御子は御子の思うように生きてくださいませ。直接の手助けこそできませぬが我ら神々は全て貴方の味方でございますから」

という箇所がありますが、ここも読点と「様」を追加して

"「御子様が御気になさることはありません、御子様は御子様の思うように生きてくださいませ。直接の手助けこそできませぬが、我ら神々は全て貴方の味方でございますから」"

とされた方が宜しいかと思います。


 別に直す必要があるという訳では御座いませんが、同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>そういって今度は快活に笑う《サーアリオン》。そうしてからおもむろに懐から手紙を取り出した。

という箇所がありますが、それまでは「俺」目線で話が語られている処に、主語が省略されている文章がいきなり入っていますと、その文章の主語は「俺」という事になりますから、「そうしてからおもむろに懐から手紙を取り出した。」という部分で「手紙を取り出した」のは「俺」である事になってしまい、「サーアリオン」が「手紙を取り出した」事には普通はなりませんので、ここで主語を省略する事はあまり宜しくはないと思います。
 又、「そうしてから」という言葉が入っているために、冗長に過ぎる印象を読み手に与える文章となってしまっています。
 ですから、例えば

"そういいながら今度は快活に笑う《サーアリオン》は、おもむろに懐から手紙を取り出した。"

"そういって《サーアリオン》は今度は快活に笑いながら、おもむろに懐から手紙を取り出した。"

"そういって今度は快活に笑う《サーアリオン》。彼はおもむろに懐から手紙を取り出した。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>そしてこのたび突然こちらに来ていただいたのは御子宛にこのお手紙をお預かりしていたからです。

という箇所がありますが、これは

"そしてこのたび突然こちらにお越しいただいたのは、この御子様宛のお手紙をお預かりしていたからでございます。"

の間違いではないでしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>そういって彼から手紙を受け取る。

という箇所がありますが、「そういった」のは《サーアリオン》なのですから、「そういって彼から」では文脈が滅茶苦茶になってしまうか、或いは「そういった」のは《サーアリオン》ではなく、「手紙を受け取った」という受け身の行動をとった「俺」という事になってしまいますので

"そう語る彼から手紙を受け取る。"

等とすべきかと思います。


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>それは俺が幼女様の時候の挨拶からはじまった俺へのプレゼントの目録。

という箇所がありますが、「俺が幼女様の時候の挨拶」という部分は、「俺が」が付いている意味がありませんから、「幼女様の時候の挨拶」とされた方が宜しいかと思います。
 又、この様な場合は、時間の経過で変化する事は無い物事に関する描写なのですから、「時候の挨拶からはじまった」と過去形にするのではなく、「時候の挨拶から始まる」とすべきかと思います。
 そして、「時候の挨拶」はあくまで前置きであり、本題である「俺へのプレゼントの目録」の中には含まれてはいないのですから、

"それには幼女様の時候の挨拶から始まり、その後に俺へのプレゼントの目録が続いていた。"

等とされては如何でしょうか?


 同じく、「第三話 驚きの連続はまるでドミノのように (改稿版)」において、

>そして自分の選択が予想もしない形でごん太の死亡フラグを立てていたことを俺に悟らせたそれは――

という箇所がありますが、「ごん太の死亡フラグ」とは何の事なのでしょうか?あまりにも少数の人間にしか通じないネタですと、殆どの読者はついて行く事が出来なくなると思います。



 「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>そんなこととは露知らずその時の俺はぼーとする意識の中で自分の選択がもたらしたものを思い出し、あらためて事の重大さに大きく溜め息を一つ。

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"そんなこととは露知らず、その時の俺はぼーとする意識の中で自分の選択がもたらしたものを思い出し、あらためて事の重大さに大きく溜め息を一つ。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>その7つ全部の説明を一度にするとかなり長くなるのでとりあえず一つだけ説明しておこうと思う。

という箇所がありますが、ここも読点を追加して

"その7つ全部の説明を一度にするとかなり長くなるので、とりあえず一つだけ説明しておこうと思う。"

とされるべきかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>『英雄の運命 ver2.0』

という箇所がありますが、もしかしますと「ver」とは「version(バージョン)」の省略形のおつもりなのでしょうか?
 もしも、そうだとしますと、「version」の省略形は正しくは「ver」ではなく「ver.」或いは「Ver.」(「.」が必要)ですから、なるべくなら

『英雄の運命 Ver.2.0』

とされた方が宜しいのではないでしょうか?


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>公式ホームページにのっていたり、漫画やノベライズの形で出版されていたりその媒体は様々ではあるが、これのことを『公式ストーリー』というのだ。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加する必要があります。
 又、『公式ストーリー』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、「その媒体は様々ではあるが」という具合に『公式ストーリー』には複数の形式が存在する事を明言しているのですから、「これのことを」ではなく「これらのことを総称して」とすべきだと思います。
 ですから、

"公式ホームページにのっていたり、漫画やノベライズの形で出版されていたりと、その媒体は様々ではあるが、これらのことを総称して「公式ストーリー」というのだ。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>勿論『New World』の場合もこの例に漏れず実に9つの『公式ストーリー』が存在した。

という箇所がありますが、ここも文章の区切りが不明瞭な処がありますから、読点を追加して

"勿論『New World』の場合もこの例に漏れず、実に9つの「公式ストーリー」が存在した。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>当然ストーリーの数だけ主人公がいて、彼らは時にその道を交えながら『大侵攻』が迫る世界において人々の希望を担うべくそれぞれのストーリーで躍動する。

という箇所がありますが、『大侵攻』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、ここも文章の区切りや繋がりが不明瞭な処がありますから、文章の一部の前後を入れ替えた上で、読点を追加して、

"当然、ストーリーの数だけ主人公がいて、彼らは「大侵攻」が迫る世界において人々の希望を担うべく、時にその道を交えながら、それぞれのストーリーで躍動する。"

とされた方が宜しいかと思います。


 同じく、「第四話 冒険心は足取りを軽くしすぎる (改稿版)」において、

>例えば猫人族の『英雄』、『デブ猫キッド』の活躍を描いた『デブ猫の大冒険』において主人公のキッドは物語の途中、艱難辛苦の果てに細剣の二刀流というありえないスキルを手にすることになる。

という箇所がありますが、『英雄』、『デブ猫キッド』及び『デブ猫の大冒険』の部分は、別に"「  」(鍵括弧)で括られた文章の中に組み込まれた引用文やセリフ"という訳ではないのですから、括弧の類で括るのでしたら『  』(二重鍵括弧)ではなく「  」(鍵括弧)で括る方が宜しいかと思います。
 又、「キッド」という部分に対する修飾語が「猫人族の『英雄』、『デブ猫キッド』の活躍を描いた『デブ猫の大冒険』において主人公の」という長いものであるため、少々読み難い文章となっていますので、「『デブ猫の大冒険』において主人公のキッドは」とするよりも「『デブ猫の大冒険』では、主人公のキッドは」という具合に一拍置いた方が読み易くなるのではないかと思います。
 ですから、

"例えば猫人族の「英雄」、「デブ猫キッド」の活躍を描いた「デブ猫の大冒険」では、物語の途中、主人公のキッドは艱難辛苦の果てに細剣の二刀流というありえないスキルを手にすることになる。"

とされた方が宜しいかと思います。
 後、「細剣」という部分の上には何もルビが振られていませんが、「レイピア」等とルビを振らなくとも宜しいのでしょうか?
今回もこまごまとしてところまでありがとうございます。

前回の返信で言葉が足りなかったことをお詫びして訂正を。

主にそれに対応していたのは、ご指摘いただいた圏点のお話です。

上に点が振れなかったが故に、代わりにかぎかっこが多くなっている部分がある。そういうことですね。

あともう一点、()のほうがいいのでは? というご指摘に関しましては、三人称と一人称の地の文の性質の違いもありますのでおそらくそのままにさせていただくと思います。

難しい問題ではあるんですけどね。

ともかく多くのご指摘ありがとうございました。

とかく修正というのは新しく文章を起こすのと同じかそれ以上の体力が必要になってきますので、少しづつにはなりますが修正のほうも進めさせていただいてまいります。
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