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「登場人物はこういう設定です!」
おっ、重いけどしっかり固まってて面白そう!
「登場人物はこういう状況です!」
ほうほう、それを踏まえて冒頭の婚約破棄宣言からの否定につながるのね!
それでここから怒りを抱えた主人公のお話はどうなるの?
「それでおしまいです! 空想の余地!」
そっかぁ…

短編小説読みたくてページを開いたら、活動報告と他人の感想返しまで巻き込んだ正当のパーツが足りない作者の脳内当てゲームが勝手に始まってた…
性癖とまで仰っているので、完全に作者様と感性の合致する読み手向けですね。しっかりとした文章書かれるのでちょっと残念。
しかし「短編なので空想の余地を残す」って今までの読書観になかったパワーワードだなぁ
  • 投稿者: はぜ
  • 2025年 01月03日 21時17分
ご感想ありがとうございます!

そうですね、あまり一般向きではない自覚はあるのでお好みの小説をお読み頂ければ良いかなーと思います!
それはそれとして描写が足りなかったんだなーって部分もあるので、まあそこは私の不足かなと

空想の余地を残す、というより、あとから言語化してて「こうかなー」って思うところがあったのですが
そもそも書きたかったのはたぶん「ざまぁ」じゃなかったので、わたしとしてはどちらでも良かったのかも?とは思いますね。だからあんまり気にしなかったのかも
思ったより皆さまサイラスくんの結末を気にされているようでびっくりしました。そっか、気になるのか…気になるんですね…そっかぁ…
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 21時53分

ランキングから読み、読後にもやもやして感想欄を読み、既視感を覚え作者ページに飛びました。さよなら悪役令嬢の作者様でしたか……。

これは「ざまあ」ではなく「微ざまあ」なのでは?(これは「婚約破棄ものだから恋愛ジャンルにされてるみたいだけど恋愛要素ほぼないしヒューマンドラマジャンルの方がいいのでは?」くらいのニュアンスの指摘です。)

読者は主人公の怒りの理由に正当性を感じた分だけ共感し、相手への怒りを共有します。それが報いを受け、ある程度解消されるのが「ざまあ」ものだと思います。
サイラスくんの所業に対するローラ嬢の怒りは至極尤もであり、私以外の読者もこれに同調していると思います。
だけど作中では軽く恥をかかされて終わり。その後の行く末を予想されてはいるものの、悪い言い方をしてしまえば「ローラ嬢の希望的観測」でしかありません。もしかしたらローラ嬢は将来風の噂を耳にしてスッキリするのかもしれませんが、読者はできません。なぜならそれは描写されておらず、我々には観測手段がないからです。

サイラスくんのような自分に都合のいいことしか頭に残らない思い込みの激しい人、意外と居ますよね。「事実は小説よりも奇なり」ですが、だからこそ小説では「現実的な筋」が必要だと思います。
こういった「公衆の面前で婚約破棄してくる馬鹿なボンボン」は相応の背景がなければ「作者のご都合主義の舞台装置でしかない」と思われがちですし、お姉さまに対するサイラスくんの振る舞いを咎めない親も息子と同じくらい馬鹿なのか?爵位の差が大きい高位貴族なのに侯爵家は怒らないのか?といった疑問を生みます。
サイラスくんは間接的と言うにはあまりにも直接的に、高位貴族の子を二人も殺していますよね。下手したら謀殺を疑われる所業なのでは?ローラより先に、親が動くべき案件だと思います。

男爵家の三男程度、高位貴族なら簡単にプチっとような出来る世界観もあるでしょうが、読んだ限りこちらの世界では出来ない(あるいはしないくらいに)甘い貴族社会のようなので、ますます社会がサイラスくんに報いを受けさせる可能性は低いな、と感じました。
デメリットを察して避けることこそありはすれ、棚ぼた的な幸福を手に入れる可能性すらある、と。
作者様は感想欄で「サイラスくんは幸せになれない」とおっしゃっていますが、”その後の余白の空想”をすればこそ、さまざまな可能性を見い出せてしまいます。

他の方も言っていましたが、ローラの考えには納得していますし、彼女が手を下す必要はないと思います。ですがそれこそ風の噂程度でもその後の描写があれば違ったでしょう。結局解消されなかった怒りを残した、もやもやする読後感でした。
ご感想ありがとうございます!

> 読後にもやもやして感想欄を読み
まああんまりすっきりする話は書いてないですね…?というかここのところ上げた作品で、「良い人がみんな幸せになって悪い人がみんな報いを受けて不幸せになる」という作品は一つもないのでは。もうそういう芸風なんだなーと思って頂ければ
うっかりランキングに上がってしまったので人目についてしまいましたが、本来はあまり万人受けするような小説は得意じゃないのですよ。書きたいものを書いております

ジャンルとタグ選びって、難しいですね…!「微ざまぁ」とか「ざまぁ?」とかにしておけば良かったのか、なるほど

> 親が動くべき案件
言われてみればそうですね!ローラ嬢の心情にばかり気が向いていましたが
ただドルシラの両親はドルシラの死で気力を失ってしまったので、たぶん復讐とかは難しいんじゃないかな…何年もかけてドルシラの死をちゃんと飲み込めて、ある程度は動けるくらいに元気になったらまた違うかも知れませんが
ローラ嬢とドルシラは言うて又従姉妹なので、ローラ嬢の両親なんかが一族ぐるみでめちゃくちゃ介入してくるかと言われれば…どうなんでしょうね。怒ってるのは事実ですが

実際に多少やらかした人間がいたところで、本当に不幸になるかって言われればそうでもないよなーと思っていて。たとえば子どものころに誰かの人生を壊すまで苛めておいて、本人は大人になったらそんなことすっかり忘れて幸せになっている、なんていくらでもありますよね。世の中は基本的に悪い人間に優しくできているので
だから安易な転落よりも、転落の余地があるというくらいのほうがわたしにとって書きやすいのかも知れない。あんまりご都合がすぎると違和感があるの、かも

もしかしたら何かしらの形でサイラスくんのその後とかを示しておけば良かったのかも知れませんが…うーん
わたしにとって大切だったのが、ローラ嬢が抱えるじっとりとした怒りだったので。怒りを湛える女の子って素敵よね。それが報われても、報われなくても
サイラスくんが破滅したね良かったね!が書きたかったわけではないのです。伝わりますかね
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 20時20分
 大変興味深く読ませて頂きました。面白かったです。

 個人的な感想です。不快にさせるかも知れませんがすいません。

 ローラさんは我慢してサイラスの事を見ているような気かしないでもない。むしろよく刺したりしないなと、思う。無理している印象を感じます。一発殴ったり、毒仕込んでもおかしくないと思うのですよ。大事な人をふたりも不幸にさせられて。

 それにサイラスくん、必ずしも不幸になるとは限らないしね。公爵家の奥方とか、後継ぎがサイラスくんのどこかを気にいってそのまま婿入り、もしくは養子になるとかも可能性としてはありますし。特になろう系のお話では、高位貴族の跡取り娘が一目惚れしてむこにして、後のことは全部跡取りがでやるとかいう話もちらほらあります。それから、不幸になるとしても更に多くの人を巻き込みますよね。その前になんとか出来ればいいのですが。

 サイラスくんが侯爵になったときの物語が見てみたいですね。まあ、その前にローラさんが色々動いて上手くいくようにはならないとはおもいますが、

 すいません、凄い意地悪な事を言ってしまって。
ご感想ありがとうございます!大丈夫ですよー

> ローラさんは我慢してサイラスの事を見ている
たぶん一発くらい殴ってサイラスくんを派手に笑いものにしてやったほうがローラ嬢にとっても健康的ではあったと思います。怒りの発散は健康に必要なので
ただ、ローラ嬢のサイラスくんに対する怒りはそれほど温度が高いものではなく(一気に爆発するようなタイプではなく)、もっとじっとりとしたものでした。できるだけ長くお幸せな勘違いをした状態からもう二度と這い上がれない場所まで転がり落ちてしまえ、という感じの。もしかしたらローラ嬢が自覚しているよりも、ローラ嬢はもっとずっと深く怒りを溜め込んでいるのかも知れません
あとは単純にローラ嬢の怒りの示し方がこうだったという可能性もあるかも知れませんね

> 婿入り、もしくは養子になる
あ、すみません説明が足りませんでしたかね。一応本文で説明を入れていたつもりだった

サイラスくんは男爵家の出身であり、高位貴族の血は引いていません。なのでたとえ養子として引き取られたとしても、高位貴族の爵位を襲爵することはできません
あと単純に、「自分は次期侯爵だ」なんて大ボラを吹くような、しかも別に能力も高くなくて性格もよろしくない男爵令息を、高位貴族家が養子として引き取ることはないだろう(引き取るとしたらそれはよっぽど問題のある家だろう)という話もあります
余談ですが、従兄のジャスティンは子爵家出身の侯爵令息でした。彼は非常に能力が高く、しかも人格も優れていました

もちろん個人でめちゃくちゃ功績を立てたら、一代で高位貴族に成り上がる可能性はあります。ただしサイラスくんはそこまで優秀ではありません(とんでもない勘違いをする程度には思い込みの激しいお馬鹿さんなので)ので、とてもとても低い可能性になります
そもそもサイラスくんはローラ嬢の公爵家、ジャスティンの養親である侯爵家、亡きドルシラの元実家であり現在はローラ嬢と婚約予定の第三王子が叙爵した公爵家など複数の高位貴族家を敵に回しているので、功績を上げることそのものがとても難しい状況にあります。本人に自覚はありませんが。わりと詰んでるのですね

> 高位貴族の跡取り娘が一目惚れ
もちろん、この可能性はあります
ただ前述の通り、サイラスくんは次期侯爵であると大ボラを吹いているので、すでに信用は地の底まで落ちているしまともな貴族家は相手にしません。まともじゃない貴族家は相手にするかも知れませんが、そのときは勝手に仲良く不幸になるでしょう
もしかしたらローラ嬢がこっそり手を回すかも知れませんが。彼女はいまのところ手を汚すつもりがないので、ちょこっとだけね

> 更に多くの人を巻き込みます
サイラスくんが男爵令息であることも、高位貴族の血を引かないことも、ちょっと調べればすぐに判ることです
なので、サイラスくんの次期侯爵という自称を信じるほうが悪い。まして王立学園は貴族や富裕家庭出身者がほとんどなので、騙されるのはまともな教養を身に着けられなかったものだけです。ローラ嬢が気にすることではありません
もしかしたら町娘とかが引っかかる可能性もありますが、お世辞にも性格が良いとは言えないご令息と町娘の間に真実の愛なんてものは生まれないので、まあ良いかなって。どう見ても地雷男な自称次期侯爵の肩書きに引っかかるのは相応のお嬢さんばかりだと思うので

> サイラスくんが侯爵
前述の通りサイラスくんは侯爵位を襲爵はできませんが、叙爵と婿入りの可能性は残されています
ただ、本人が地雷男なのでどちらにせよ幸せにはなれないのと、密かにいくつかの高位貴族たちを敵に回しているのと、いまはただ眺めているだけだったローラ嬢が、サイラスくんが成り上がろうとしていることに気づいたら崖の上から背中を押す可能性は全然あるので
あんまり明るい未来はないんじゃないかな…というくらいですね…
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 12時44分
それは殺意というのだよ…ということに早晩気が付きそうですけれどもね。
大好きな人を殺された恨みはそう簡単には晴れないので、第三王子頑張って…!!
  • 投稿者: 高谷
  • 2025年 01月03日 03時41分
ご感想ありがとうございます!

そうですね、殺意…たぶんまだ名前を持っていないので、ローラ嬢が気づいてしまったらその瞬間から殺意になるのでしょうね

ローラ嬢は怒ってます。ずっとずっと怒ってます
なので本編でローラ嬢はサイラスくんを突き放しましたが、そのあとも実は眺めてます。ずっとずっと眺めてます。なぜならローラ嬢は怒っているので
その途中で思い立ってサイラスくんに破滅への片道切符を握らせるのかも知れませんし、ローラ嬢が何もしなくてもサイラスくんが勝手に自滅していくのかも知れません。ただ、いまは、何もせずに眺めてます

まあ第三王子を好きな気持ちは本物であり、ローラ嬢はサイラスくんと心中するつもりはさらさらないので今のところ手を汚す予定はありません。ただ眺めてます
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 08時04分
事細かに教えてやらない、正しい内容に訂正しない。いよいよになるまで気が付かないおバカにはまっとうな仕返しだと思います。
  • 投稿者: みつみ
  • 2025年 01月02日 22時58分
ご感想ありがとうございます!サイラスくんはおそらく数年後にとっても困ったことになるかと思います
現実で気に入らない相手がいたら、普通はわざわざ親切にせず静かに距離を置くと思うので…こんなお話になりました
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 07時55分
重いばかりで、あんまりスッキリしないお話でした。

ローラが現時点で復讐なりざまぁしない理由には完全同意なんで、この終わりでもまあいいんですが、いち読者としては「愚かなサイラスが、きっちり破滅するところ」まで読みたかったなと。
別にローラにざまぁやれと言ってるのではありません。彼女が推測した通りに(あるいはもっともシャレにならない形で)、間違いなく破滅するであろうサイラスの姿をきちんと書いて欲しかった。
推測とか示唆とかは、あくまでも予測でしかないんですよ。ホントにそうなって、それを読めて愚か者が破滅するとこまで見れなくちゃ、スッキリとしたカタルシスは得られないわけです。

だから、こういうストーリーで組み立てた以上は、作者さまにはきっちりと小説本編上でそこまで書く責任があったと思います。
活動報告の内容はまだ拝見してませんけど、そっちに書くくらいならこっちに追加して欲しいものです。後書き部分とかでもいいので。
  • 投稿者: 杜野秋人
  • 男性
  • 2025年 01月02日 19時34分
ご感想ありがとうございます!

> スッキリとしたカタルシス
なる、ほど…?うーんたしかに仰ることはごもっともなのかも知れませんが、まあそんな小説はわたしよりもっと素敵な方々がいっぱい書いてるのでいいかなーって思ってるのと
あとは個人的な性癖ですかね。恨みもきっちり晴らしてスッキリさあ幸せになるぞ!って女の子も可愛いですけれど、胃の下に自分でもよく判らないジリジリした感情(怒りでも、憎しみでも、呼び方は何でもいいです)を抱え込んだ女の子も可愛くないですか?
長編ならきっちり書ききったほうが良いのでしょうが、これは短編なのでこの先に空想の余地を残すのも良いだろうと思いますし
あとは、こう、最後の一文が…後日談の回想(サイラスくんが破滅した噂が聞こえてきた、とか内容は何でもいいですが)で終わるより、ローラ嬢の恨み節で終わったほうが流れが良かったし好みだったので。結局のところ好みの問題ですかね

お好みに合わなかったのは残念ですが、今後の参考にはさせて頂きます!ご感想ありがとうございますー!
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 07時35分
なにも教えず放置する理由がしっかりしていて読んでいてスカッとしました。被害者の二人はただただ痛々しい。でも騒ぎにしても侯爵家の恥(一人娘が正気を失ったことを心が弱いと馬鹿にする人はいるでしょう)をまわりに触れ回ることになるし、死者にむち打つことにもなりかねない。教えてあげない主人公の判断は正しいと思う。そしてまわりが詐欺に遭わないようにフォローをしてるところが素晴らしい。

そしてこれは悪役令嬢ものではなく、ファンタジー恋愛ものざまぁ系のテンプレだと思います。
それと相手を断罪するために加害者に断罪の理由をはっきり教えてあげる系は主人公の名誉が地に落ちてる場合も多くて、恥をかかせる&名誉回復を同時に行ってる物語が人気な印象です。やっぱりトラブルって状況によって違う対応をするんだと思います。
悪役令嬢ものの悪役令嬢とは前世の小説や乙女ゲームの中の「悪役(舞台上の役)」であって、現実である小説の物語の中とは関係ないって解説はいろんな小説で見たなぁ。
ご感想ありがとうございますー!

> なにも教えず放置する理由がしっかりしていて
ありがとうございます!
ローラ嬢はドルシラほどお優しくはありませんが、ローラ嬢にヘイトが向かないと良いなーと思っていたので良かったです!

> ざまぁ系のテンプレだと思います
なる、ほど…? 悪役令嬢ものとざまぁものの区別がついていませんでしたが、そういう違いがあったのですね
「とりあえず婚約破棄されてる側が悪役令嬢ってこと??」って雑な理解をしていました。つまり悪役令嬢というのは前世の創作という下敷きがあって初めて成立する話であると
そう考えると悪役令嬢って不思議なジャンルですね…前世があって、その前世に当該の異世界を舞台にした創作があって、しかもその創作のキャラクターに転生するって、時系列はいったんモニョモニョしたとしても随分な「ツキ」だと思うのですが

ご感想とご解説ありがとうございます!お勉強になりました。今後の参考にさせて頂きますー!
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 07時52分
読んでてうむむ?となったが感想返しでいろいろ
わかったお話だった
すみませんが感想の返信で補足説明するより
本文にその情報入れて下さい
すごい大事だと思います
お話として
ご感想ありがとうございます!

ローラ嬢の視点から動かなかったので、ローラ嬢に判らないことは判らないままでしたね
短編であちこち視点が飛ぶのは読みづらいですし、かといってすでに突き放しているローラ嬢がサイラスくんから勘違いの事情を聞き出すのは不自然ですし、難しいところでした

今後の参考にさせて頂きますね!ご感想ありがとうございましたー
  • 伽藍
  • 2025年 01月03日 07時38分
最後まで我慢して読んだ割にはきっちりトドメ刺してないから逃げられる可能性もあって消化不良だった。
復讐はむなしいとか言うが、復讐されるような真似をするクズは放置しておくと例え懲役を終えても被害者を増やし続けるからな。
復讐する側だけの問題じゃ無いだろ
  • 投稿者: 退会済み
  • 30歳~39歳 男性
  • 2025年 01月02日 06時55分
管理
我慢してまで読んだのですか?それは残念な時間を過ごさせてしまいましたね

うーん、まあ何をもって復讐とするかですが、少なくとも「自分が次期侯爵だ」と思い込んでいるサイラスくんが侯爵位を襲爵することはありえないので、それがどの程度本人にとってダメージになるかですね。もちろん奇跡的な何かが起こって功績を積み重ねてサイラスくんが一代で爵位を駆け上がっていつか侯爵位を賜る可能性はゼロではありませんが、サイラスくんはそこまで優秀ではないので
あといまの段階で「あなたは次期侯爵ではありませんよ」とご指摘を差し上げて多少の恥をかかせたところで、結局16歳なのでそこまで大きな社会的ダメージは受けないかなと思いまして
数年後に大人になってから問題が発覚したほうがより大きな責任問題に発展するし「まだ子どもだから」という言い訳もできなくなるし社会復帰も難しくなる、ローラ嬢が狙ったのはそれですね。子どものちょっとしたイキりで済ませるつもりはありませんでした。なぜならローラ嬢はとてもとても怒っているので。今回のローラ嬢の復讐方法がたまたまこういう形だったというだけです

ローラ嬢は公爵令嬢なのでたぶんやろうと思えばバレないようにサイラスくんをナイナイするとか手を回して地獄に叩き落とすとかできたかも知れませんが、サイラスくんのためにわざわざ後ろ暗いことに手を染めるほどサイラスくんに価値はありません
ドルシラもローラ嬢が自分のために手を汚すよりは大切な又従妹が大好きな王子様と結婚して幸せになってくれたほうが良いのではないでしょうか。ドルシラはそういう女性でしたし、ローラ嬢もそれを知っていました

復讐に対する考え方は人それぞれだとは思いますが、わたしは復讐を虚しいとは思いませんよ。怒りや憎しみは生きる原動力にもなりますし、復讐はたぶんあんまり生み出すものはありませんが少なくとも自己満足はできる。終わったあとに燃え尽きてしまったらそれは「もっと他の好きなこと探せば?」ってなりますが(ちょっと前に復讐に満足したらさっさと生きることからおさらばしたご令息の話を書いておいてなんですが…)
一方で、憎い相手のために手を汚すのは勿体ない、という考え方もあります。自分が幸せになるのが一番の復讐だという人もいます。どれも正しく、けれどきっと正解はないのでしょうね。ただ、怒りや憎しみを長期間持続させるのはとてもとても難しいし疲れることだ、とは思っています。時間薬は有効です

憎い相手のことなんか忘れて幸せになれればそれ以上のことはありませんが、たとえば娘を犯された母親が犯人を撃ち殺した事件もあります。彼女は当然に捕まりましたが、彼女には撃ち殺した相手の同じ被害者たちの家族から何通もお礼状が届いたそうですし、20年を超える懲役刑を受けても「殺して良かった」と考えているそうです。だから本当に考え方は人それぞれですし、自分の信じたいものを信じれば良いと思います

まあクズは放置しておくと、というのは同意します。生まれることを間違えた、生まれてこなければ良かった人というのはいます。どうしても、絶対に、確実に。どんなにお綺麗事を並べてもそれは事実です。少なくとも私にとってはね
世の中には良い人も悪い人もいますけれど、人間たちも社会ももうしばらくは成長し続けるでしょうし、それに伴って人間の良心を担う宗教や倫理観も形を変えていくでしょうから、いまのところ悪い人たちはいずれは自然と淘汰されていくのではないでしょうか。というかどうしたってクズはいるので、こうでも考えなければやっていけない、ということもありますが

その一方で、色んな考え方の人間がいるのは種の多様性という観点からは悪いことではありませんよね
人類が絶滅の危機に陥るような何か大きな災害が起こったとして、生き残る最後の数人はどんな人たちでしょうか。もしかしたら聖人みたいにお優しい人たちが周囲の人たちと助け合って生き残るのかも知れませんし、逆にめちゃくちゃ自己中心的で倫理観もへったくれもない悪人たちが周囲を犠牲にして生き残るのかも知れません
種の保存という意味では、どちらも同じことです。どんな人間であれ誰かしらが生き残ったら、その数人からまた人類が再興するかも知れません。全ては考え方ですね
もちろん、それと個人的な好悪の感情が別問題であることも理解していますが

すみません、余計なことを書きすぎました。いずれにせよ、サイラスくんがわりかし困った人格の持ち主であることは事実ですので、いまは良くても人生のどこかでは行き詰まるのではないかなーと思います。ローラ嬢が何らかの手を回しても、回さなかったとしてもね。サイラスくんのご実家は男爵家で、いつまでもサイラスくんの起こす問題を庇い続けられるほどの力はありませんし
  • 伽藍
  • 2025年 01月02日 12時18分
二重の意味で痛々しい物語でした。
ドルシラとジャスティンの冥福をただただお祈り申し上げます。
  • 投稿者: 白菜紙
  • 2025年 01月02日 04時49分
ご感想ありがとうございます!そうですね、きっと二人は川の向こうから大切な家族や友人たちを見守っているのだと思います
  • 伽藍
  • 2025年 01月02日 11時04分
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