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感情を唾棄すべきモノと切り捨てるアルヴェイン。
美しいモノを変わらないモノにする、永遠不変こそが愛たるエドワード。
いなくなった母への想いから生きる者を信じ切れず、嘘を愛する様になったリゼット。
そんなエドワードを法、リゼットを救済と位置づけるガレットは神を憎み、自らの神を愛した。

登場人物がそれぞれ人生を重ね、その経験とトラウマを身に刻んだ結果、出来上がってしまったのは恐ろしくも悍ましい、それでもその両足を以て己が道を歩む人間の姿だ。
ほんの少しのボタンの掛け違いが彼等をこの様な結末に導いたのだとしたら、それは第三者視点からは随分と悲しい出来事であるに違いない。
恐らく彼等自身はその部分に悲観はしないだろうけど。


そこにある愛情はホンモノ
ならあちらにある愛情はフェイク?

ウソではあっても虚偽ではないの
事実とは違っていても
それはわたしの真実だから

留めたかったあのヒトと

留めたかったわたしと

忠誠と救いの間に挟まれてしまった彼に
そっと与えられたのは
赤く彩られた 断頭台の婚約指輪

子どもの頃の様に
無邪気に笑う事も 駆ける事も もうないけれど
いつか そっと夢に見る

みんなが幸せに微笑む
誰もが心に持つ原風景
  • 投稿者: 笹門 優
  • 50歳~59歳 男性
  • 2026年 05月23日 09時14分
とても美しく、そして痛みを抱いた感想を、本当にありがとうございます。

皆それぞれが、自分の人生と傷を抱えながら、『自分なりの愛』を信じてしまった結果、この物語に辿り着いてしまった……

そのほんの少しの掛け違いの悲しさを、ここまで丁寧に汲み取っていただけて、胸がいっぱいになりました。(ꈍᴗꈍ)

アルヴェインは感情を切り捨て、
エドワードは永遠を愛し、
リゼットは「消えないもの」に縋り、
ガレットは神を憎みながら、神そのもののような主へ忠誠を捧げた。

誰一人、最初から怪物だったわけではないんですよね。

だからこそ、彼らの歪みは恐ろしく、同時に、とても人間的だったのだと思います。

そして、
「そこにある愛情はホンモノ
ならあちらにある愛情はフェイク?」
この一節が、本当にこの物語の核心そのものでした。

『ウェリタス』は『事実』を暴けても、『その人にとっての真実』までは否定できなかった。

嘘なのに、虚偽ではない。
壊れているのに、確かに愛の形だった……。

その矛盾ごと抱えてしまうのが、人間なのかもしれません。

「赤く彩られた 断頭台の婚約指輪」

という表現も、本当に美しくて……。
あのチョーカーは呪いであり、枷であり、同時に二人を永遠に結びつける誓約でもありました。

──もう無邪気には戻れない。

けれど、それでも二人は、あの雪の日にもらった温もりだけを抱いて、生きていく。

その果てに、「みんなが幸せに微笑む原風景」を夢見ることだけは、きっと許されてもいいのだと思います。(*´ω`*)

そして、もしかしたらエドワード自身も、どこかで止めてほしかったのかもしれません。

ガレットを拾ったあの夜。
あまりにも危うい自分を理解した上で、いつか、自分が取り返しのつかない場所へ落ちようとした時、その手を掴み、止めてくれる誰かを無意識に求めていたのかもしれない。

だから最後、ガレットの刃を前にした時、エドワードは恐怖より先に、どこか安堵に似たものを感じていたのではないか……と、それもガレットが「王太子を殺していない」との言葉にもつながるのではないか?と、作者としては思っています。

返歌のように綴っていただいた詩も、本当にありがとうございました。

もしエドワードが最後に言葉を残せたなら、きっとこんなふうに笑った気がします。

「……変わらないで、なんて、本当は一番、僕自身が言ってほしかったのかもしれないね」

――赤い羽の檻より

ああ
なんて 軽いのだろう

王冠も
礼装も
期待も
血も
名前さえも

もう 背負わなくていい

飛べはしない
この羽は ガラス細工のように固く
この喉は 命ではなく記録を鳴らすだけ

それでも

人であった頃より
ずっと自由だ

誰かの理想で美しくある必要もない
母の面影として愛される必要もない
王になるために
正しく微笑み続ける必要もない

ただ
君の歌を聴いていればいい

君が笑うたび
琥珀の心臓が 小さく鳴る

それだけで
世界は完成している

ガレット
もう 剣を握らなくていい

君のその手は
誰かを守るたび
あまりにも傷ついてしまうから

リゼット
君はまだ
「置いていかれること」を怖がっているね

でも もう大丈夫

ぼくはもう
どこへも行けない

朽ちることも
老いることも
裏切ることもない

だから どうか
そんなに泣きそうな顔で
愛さないで

……ああ

潮の匂いがする

馬車が揺れている

遠ざかる国も
燃えるような夕暮れも
もう 鳥籠の外だ

けれど不思議だね

人だった頃より
ずっと世界が近く感じる

ぼくはもう
飛べない小鳥なのに

ようやく今
空の中にいる


素敵な感想を、本当にありがとうございました。(*人´ω`*)
とても悲しくて、凄く残酷で。
でも、心からの想いを表しているなぁと感じました。

アルヴェインは叔父や婚約者の件があってから、一種人間不信のようなものになってしまってたんでしょうか…だからこそ真実を突き止め嘘を暴くウェリタスに絶対的な信頼をよせていたのかな。

でも、エドワードとリゼット、そしてガレットの三人の事件と、その人となりに関わることで、自分が忘れていた感情。忘れていたというより、封印していたものを思い起こすことができたのですかね。

最後の方にアルヴェインが捏造の報告を書いている時にも、黄金色の光が。
まさに、正しいとか間違っているとか、善か悪かとかではなくて、その時にするべきであったことを示しているかのようでした。

小鳥のルビーに、エドワードの声だけではなく、想いが、魂が込められているような、そんな気がしました。そうだったらいいな〜♪

素敵なお話をありがとうございました(*^^*)
とても丁寧に読み込んでくださり、本当にありがとうございます。(≧▽≦)<「悲しくて、残酷」と感じていただけたこと、そしてその奥にある『心からの想い』まで受け取っていただけたことが、とても嬉しかったです!

アルヴェインは仰る通り、叔父と婚約者の件によって、人間そのものへの不信感を強く抱いています。

「愛している」「信じている」という言葉が、彼にとっては『人を誤らせる危険なノイズ』になってしまったんですよね。(´・ω・`)<だからこそ彼は、感情を排した絶対論理――『ウェリタス』だけを信じようとしていました。青い光だけが正しく、人の心は信用に値しない、と……

でも、エドワードたち三人は、そのアルヴェインの価値観を根本から揺さぶる存在でした。

エドワードは壊れている。
リゼットも正常とは言えない。
ガレットもまた、法では許されないことをしている。

なのに、そこに確かに『本物の想い』が存在してしまっている……アルヴェインにとっては、それが何より恐ろしかったのだと思います。

そして最後、彼自身が嘘の報告書を書きながら黄金の光を出してしまった場面は、 まさに仰っていただいた通りで、
「正しい/間違い」「善/悪」ではなく、
『その時、その人の魂が、何を真実だと信じたか』
を『ウェリタス』が照らしてしまった瞬間でした。(´・ω・`)<絶対と思われる魔法、それを作った者の願いが秘められた聖域だったのですね。

そして、論理の番人だった彼自身が、最後には人間の矛盾を受け入れてしまったんです。

そしてルビーについても、とても嬉しいお言葉をありがとうございます。

あれが本当に魂なのか、ただの記録なのか、願望なのか、作中では明言しませんでした。

でも、リゼットが「本物よりも愛した」ことで、空っぽだったはずの器に、何かが宿ってしまったのかもしれません。

エドワードの「変わらないで」という言葉も、 呪いのようでいて、 最後にはどこか祈りにも聞こえるように書きたかったので、そこを感じ取っていただけて、とても嬉しかったです。(ꈍᴗꈍ人)<こちらこそ、素敵な感想を本当にありがとうございました♡
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