感想一覧

▽感想を書く
 ジャクロの精霊さん、こんにちは。
「記憶の城で、君の歌をもう一度」拝読致しました。

 ホームレスの、リラとニア。
 歌を歌って、なんとか生計を立てているようです。

 不思議な少女が登場。
 記憶喪失のようです。
 面倒を見るの?
 自分たちの事だけで、精いっぱいなのに?
 リラの指摘に、それでもニアは、一緒に行こうと手を差し伸べます。
 少女の名前はエリヤのようです。記憶にないけど、そうらしい。

 いつもニアは自分の方を見ている。
 なのに、彼女はエリアの方を見ている。
 認めなくないけど、それはリラを苦しめます。

 三人で歌うと、城が出現。(歌う前に、すったもんだがありました。この辺は、城の出現前にやって欲しいかな。こういうやりとりがあった後に、突然、お城が現れた方が、読んでいる方は「なんだなんだ」とビックリします。文章としても話としても、きれいな流れになりますね)
 水晶の、城。
 歌う、城。
 魅入られた、ニア。
 怪しむ、リラ。
 中に入ると、欲しいもんが何でも揃っている。
 案内したエリアは、今夜だけと言って、ガラスの壁に触れます。
 映し出されるのは(多分)大人になった彼女。
 一緒に歌っています。
 怪しんでいたリラ、テーブルからナイフを取って武装します。(ですよね?)
 そのまま、ニアを守るように、前へ。
 何を望んでいるの?
 なんでも。
 答えになってない。
 歌を、と、城が答えます。
 歌えば、君たちが欲しいものは全て手に入るだろう。
 結局、欲しかった毎日の平安を手に入れたリラとニア。
 でも。
 ちょっと待ってが口癖のリラ。
 歌えば、欲しいものは手に入る。
 でも、何かが、想い出や、記憶や、大切なものが、奪われて行く。
 リラとニアの絆も。
 エリラと一緒に、ずっと近くにいるようになった。
 リラの中で、何かが砕ける。

 城の中は、他の人の思い出が飾られている。(もしかしたら、同じように、一時の平安の代わりに、互いの絆という大切なものを失った人たちなのかもしれませんね)
 城はリラに問いかけます。
 あなたは、もうニアを以前の様には見ていない。
 でも、彼女を憎みたくない。
 エリアがいなくなれば、彼女はまたあなたの元に戻ってくる。
 そう望んで、歌いなさい。それで、終わる。
 嫌です。

 再び三人で、歌おう。
 最後の、歌を。


 ~ 読み終わって ~

 所々、乱雑な文章があるとは思いますが。
 内容は、うん、天才的ですね。
 そういう作曲家が奏でる素材のような美しさを感じます。
 この後、三人で歌う歌は、どんなものなのでしょうか?
 城の破滅を願う歌なのか。
 どんな願いも、歌う事で叶うのですから。
 でも、リラがそう願っても、ニアやエリアはそう望まないでしょうね。
 リラがあの時、もしも単独で歌えば、どうなっていたのか。
 ニアの立場だったら、どうだったのか。リアと二人で暮らすことを、もう彼女は望んでいない気もします。
 エリラは、城が遣わした、いわば誘惑者じゃないかと思うのですが、別の歌い手という可能性もあります。
 全てを明かさずに、それも、ある種の詩のように状況を書き記しているので、色々と想像の余地が残されているんですよね。


 こういう極彩色のストーリーを思いつけるのは、本当に尊敬しますね。
 評価とブクマを入れておきました。
 興味深い、面白い作品でした。


                         白河夜舟
↑ページトップへ