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 すごく、心温まる物語である。
 最愛の夫トムを失ったメイベルが、働いて、働いて、働いて、誠実に生き抜いていくさまを実にリアルに描いている。

 オークリンの朝の光、酵母の匂い、木の肌触り、低音だが滑舌のよい検査官の声、エールの味わい。
 初めから終わりまで、五感すべてを満たす豊かなリアルに包まれている。
 「匂い」のある作品だ。
 血が通っている。

 若いころは斜に構えた物語に飛び込んで自ら傷だらけになるのを好んでいたような気がするが、年々歳々、現実の荒々しさに身を削り取られて薄く細くなってきた身としては、善良な人々が懸命に日々を生き抜く「分厚い」物語に強く引き付けられる。
 正直者が馬鹿を見るのではなく、正直者が報われる世の中であってほしいと、読後、なんだか神妙な心地になってしまった。

 収穫祭のラストシーンは、とてもよい。
 このシーンそのものが祝福のよう。
 この一年、何とか乗り切った。
 これからさらなる豊かさと愛が待ち受けている予感に満ちている。

 ずっと寡黙だったエドがここぞとばかりに、映画のワンシーンみたいにロマンチックな台詞を畳みかけてくるのも、実によき。

「踊りは好き?」
「来年は……一緒に踊らないか?」
「再来年も、その後も、ずっと」
――これを、「プロポーズの教科書」に載せておいてほしい。

「同じだよ、私も。二年前に亡くなった妻と娘を、完全に忘れることなんてできないと思う。……ずるい男だと思うかい?」
 同じだよと共感を示し、私も妻を忘れることができないと誠実さを表明したうえで、「ずるい男だと思うかい?」と手綱を相手の女性に委ねる。
 百点満点、いや、百二十点満点である!
 「ずるいと思うかい?」ではなく、「ずるい男だと思うかい?」という言い回しを選んだところも採点が高い。
 これが狙っているんでなくて恐らく自然体なのだから、この樽は――もといエドは若いころえらくモテたことであろう……!
 
「愛する人を失うのは、辛い。とてもね。でも、君となら前を向いて生きていける気がするんだ。」
「旦那さんのことを想ったままで構わない。それでも、君と人生を共にしたい。……だめかな?」
 ここで前回のメソッドのおさらいといこう!
 共感からの心情の吐露、明確に譲歩したうえで希望を述べ、最後に「だめかな?」で手綱を相手に渡す。
 この樽は若いころそれはそれは(以下略)

「春になったら検査官の任期が明ける。結婚式はそれからになるが……構わないかい?」
 からの、
「君のストロングを独り占めできないのが残念だ」
 で、とどめの一撃。
 配役はヒュー・ジャックマンだろうか、トム・ヒドルストンだろうか。
 トビー・マグワイアの線も捨てがたし!

 脇を固めるモルター親方や、若さで先走るウィルのキャラも、とてもよき。
 特にモルター親方、決して、女性蔑視からくる意地悪でメイベルの邪魔をしようとしているのではない。
 古風な男としては当然の心配をしているだけで、そんな親方も最後はメイベルの支援に回るのだから、これぞ努力の褒章というもの。

 この密度が短編小説の字数に収まっているのもすばらしい。
 自分で文章を書くと、短く終わらせることができない私からすれば神業のようである。

 一部、AIに文章を作らせたと注意書きがあるが、いわゆる「AI臭さ」はあまり感じない。
 察するに、調査と下書きにAIを使用しただけで、再構成と修文で作家自身の血肉を注ぎ込んだのだろう。

 最近、ブログを読んでも動画を観てもAI生成があまりに幅をきかせているので、「何となくAIっぽい」のがわかるようになってしまった。
 彼らの文章はそつがなく、牙も爪もなく、円満で偽善的だ。
 AIという一人の作家の同じ世界観を見させられているような気分になる。

 本作には、独自の色合いと声色がある。
 メイベルのエールと同じ、職人が慎重に仕上げた誠実な仕事である。
> 藤原 百家 様

大変熱のこもったコメント&レビューをありがとうございます(*゜∀゜*)

子供の頃から「大草原の小さな家」や「赤毛のアン」のような、古い時代の生活感がリアルな物語が大好物だったんです。

自分でもAIの力を借りれば形にする事ができたのが、とても嬉しいです。

今回は「絶対短編する!」というのが目標だったので、どう文字数を減らすかという方面でもAIが相談にのってくれました。

まあ、気を抜くとサラ〜ッと大嘘ぶっこいてくれるので、油断はできませんが(笑)

文章に関しては多分半分くらいは生成文が残っているような気がします。

特に、検査、醸造、エールの味など、私の想像力が及ばない部分がたくさんありますので。

AIの得手不得手を把握して、上手く創作に取り入れていければなと思います。

エドは私の好みど真ん中なので、お気に召していただけたようで嬉しいです(≧∀≦)
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