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人は己がそうだから、「行動」には「思考」が伴っていて欲しい。だから、そこに乖離を感じるとき(あるいは、思考が存在しないとき、読めないとき)、本能的な恐怖を感じる。

「あれ」は見事に、その恐怖を体現している。

本作がポーの『鐘塔の悪魔』を彷彿とさせる好編でありながら、風刺ではなく、ホラーに仕上がっている所以だ。

余談だが、「あれ」はマンティコアを母体として創造された魔物なのかしら? 人食いであることと、笛の音からそう考えたのだけれど、「音をテーマとしたホラー」と聞いて、マンティコアと結びつけ、昇華させた筆者の想像力には舌を巻く。
【あれ】がどんな見た目をしているのか最後までとても気になる作品でした。
人が消される描写からも【あれ】はおそらく人の形をしている生き物なのではないかと想像は出来るが定かではない。
人が瞬時に静かに解体される描写がとても生々しくリアルで怖さを引き立たせている。
緻密に計算されたタイトルと内容が絶妙なバランス感で、とても良いホラー作品だと思いました。
  • 投稿者: 烈火
  • 2026年 07月21日 00時19分
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